バフデバフ   作:ボリビア

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九月のイベントが少なすぎる……!


鍋と黒閃

 夕食を恵んで貰った次の日から再び指回収の任務を一週間かけて行い、一本を回収出来た。

 とある山のルートの一つで行方不明者が増えているとの事で調査したら呪霊が結界を作っていたのでサクッと祓って回収したのだ。

 

(今の所、虎杖が3本、俺が新しく2本で合計すると5本か。)

 

 現状、此方側には四本の指があり敵は最低でも6本以上は持っていると考えると既に半数以上の所在が明らかになった訳だ。

 虎杖は20本食べた時点で死刑となる為、本人はともかく周りは今の状況を喜べるかは微妙だろう。

 ただ、ここで一つ疑問なのがどうやって20本全部食べたか証明するのかだ。

 虎杖が指を吐き戻す事なんか出来ないしこっそり食べて黙っていれば気付く事が出来ないだろうし、20本全部食べた事を証明をする手段が高専には存在しない。

 

(まあ、上層部はある程度指の数減らしたと分かれば殺しに動くだろうけど。

 そもそも五条先生の我が儘で生きてるから、五条先生に何かあれば連鎖的に即死刑だろうな。)

 

 そう考えると上層部の人間が特級呪霊と手を組むのはある意味必然かもしれない。

 にしても、敵はどうやって五条先生を攻略するつもりだろうか。 

 

(五条先生対策か。

 でもあの人術式無効化しても体術普通に強いし呪力の運用に無駄が一切無いし、反転術式使えるから頭を潰さなきゃ再生するしで術式無しでも充分に強い。

 うん、ハードルが高すぎる。)

 

 殺害以外の手段となると隔離だろうか。

 それも生半可な隔離では意味はない。

 死んだも同然なレベルの永続的な封印だ。

 

(封印はいい線行ってる気がするな。

 規格外の呪霊を封印する目的で作られた呪具とか絶対あるし。)

 

 五条先生を封印出来る呪具となると数は限られているし、調べれば対策はとれるかもしれない。

 現代では五条悟の存在が突出しているが、過去には宿儺という化け物がいたのだから当然次の宿儺への対策として封印の呪具とか作られている筈だ。

 もしくは閉じ込めたり保管したりする気持ちは誰にでもあるから執着心で作り上げたサイコパス術師とかが勝手に作っているかもしれない。

 そんな事を考えながら、学長に指を提出した帰り道。

 実に一週間ぶりに寮へと戻る。

 今回はちゃんと高専に戻る前に買い物したし、前回恵んで貰った真希先輩や棘先輩、釘崎と伏黒を呼んで鍋をするつもりだったが真希先輩と棘先輩が今日からそれぞれ出張らしく代わりに虎杖を呼んだ。

 既に参加者の了承は得て、今帰宅した連絡もした。

 

(鍋は良い。

 具材切るだけで済むから。)

 

 鍋のスープもスーパーで売ってるし楽で良い。

 特に豚肉のミルフィーユ鍋は超簡単で美味いから最高だと思う。

 まあ今回の鍋はキムチ鍋だけど。

 豚肉と白菜と追いキムチを死ぬほど入れてシメは辛ラーメンである。

 準備をしているとノックが聞こえた。

 

「鍵開いてるから入って~」

 

「邪魔するぞ。

 何か手伝うか。」

 

 一番のりは伏黒か。

 まあ隣だしな。

 

「じゃあ、鍋にスープ入れて温めといて。」

 

 暫くすると釘崎がやってきた。

 

「あれ、虎杖はどうしたのよ伏黒、私が最後だと思ってたけど。

 ていうか、轟アンタどんだけ豚肉と白菜買ってきたんだよ。」

 

「知らん。」

 

「鹿児島産の黒豚だぜ。」

 

 最近の任務のおかげで懐が厚いので豚肉は一番高い肉にした。

 しかし、虎杖が一番最後なのは少し妙だな。

 寧ろ一番早く来そうな気がするのだが。

 

「具材準備出来たしやっちゃうか。」

 

 温められたスープにどかどかと肉と白菜をぶちこんで蓋をする。

 沸騰したら開けて食べる。

 二回目からはスープが白菜の水で薄くなるのでキムチもドカドカ入れる。

 これを材料尽きるまでやるのが今回の鍋である。

 第一陣が完成しそうという所でノックされたので、入る許可をすると虎杖がやってきた。

 

「いや~ごめん!

 直ぐに行こうとしたんだけど五条先生に呼ばれちゃってさ。

 あ、これ鍋出来るまで暇だろうから持ってきたけどいる?」

 

 虎杖から渡された袋には菓子類が入っていた。

 もう出来るが箸休めにはなるだろう。

 

「サンキューな。

 そろそろ一陣目が出来るから食おうぜ。」

 

 にしても虎杖が来てくれて良かった。

 四人で計算して材料用意したから、来なければ豚肉はともかく白菜が終わっていた。

 

「「「「いただきまーす。」」」」

 

 四人が一斉に箸を伸ばす。

 虎杖と伏黒はバランスよく。

 釘崎は白菜中心で俺は肉中心。

 

(うん、美味い。)

 

 汁は魚介ベースのスープが若干薄くなるが白菜と豚肉の旨味も合わさって良い感じだ。

 何より、豚肉が美味い。

 柔らかくて脂も甘味があって美味い。

 思わず舌を強化して味わってしまう。

 三人も肉の旨さに気付いたのか、若干肉よりに食べ始めた。

 

「肉うめぇ。

 流石ブランド豚だ。」

 

「マジで旨いな。

 でもこんな高い肉大丈夫なのか。」

 

「最近、出張任務で金あるから平気。」

 

「どうせなら牛にしなさいよ。」

 

「釘崎お前、ごっそり肉取ってそれは無いだろ。」

 

「キムチ鍋の気分だったからな。

 すき焼きなら黒毛和牛買ってたわ。」

 

 あっという間に第一陣が食べ終わったので、続けて第二陣を作っていく。

 ここからはキムチを追加して作成する。

 

「轟、アク取りあるか。」

 

「オタマしかない。」

 

 アク取りは伏黒に任せて、コーラを開ける。

 

「シメはなに?」

 

「辛ラーメン。」

 

「悪くないチョイスね。

 うどんなら殺してたわ。」

 

「え、うどん美味しくね?

 あ、俺の部屋にネギあるから入れようぜ。」

 

 こうして第二陣からネギが加入した。

 そして第三陣を終えてシメのラーメンを食べ終えると全員満腹で知性を奪われて、くつろぎ始めた。

 

「あんた部屋の匂いどうするの?」

 

「また一週間出張だからファブリーズして窓全開で放置。

 何かあったら、全員殴る。」

 

 盗まれる物無いし、仮に何か起こったら100%身内の犯行だから全員半殺しにすれば多分裁けるだろう。

 

「鍵貸してくれるなら匂い落ち着くまで俺が換気するよ。」

 

「あ、まじ?

 はいこれ。」

 

 虎杖が立候補してくれたおかげで、全員を殴る必要が無くなった。

 何かあったら虎杖を殴れば良い。

 

「ていうか、壁に掛けてある服に匂いつかない?

 つーかこれブランド物じゃない。

 私より高いの着るなよ。」

 

「あ。」

 

 釘崎の指摘で今気づいた。

 鍋開始前から壁には真依先輩に選んで貰った服を掛けたままだった。

 伊地知さんに頼もう。

 あの人五条先生の服のクリーニングとかも請け負ってたし。

 

「そういえば轟、指ありがとな。」

 

「は?」

 

「五条先生から聞いたぜ、轟が指を二本回収したって。」

 

「は?」

 

 どういう事だ。

 俺は二本とも確かに学長に提出した筈。

 五条先生も食べさせる方針なのは分かるが、流石に時期が早すぎないか?

 というか、何でコイツは自分の死刑が早まる話をヘラヘラ平気でするんだろうか。

 ほら釘崎も伏黒もちょっとピリッとしてるし。

 

「あー、気にするな。

 指の回収はちゃんとした任務だから。」

 

 一応極秘だがコイツらなら話しても大丈夫だろう。

 指を呑ませた件は五条先生に一応後で確認しとこう。

 

「最近の出張ってそれか。」

 

「そ。」

 

 指回収の任務で買った豚肉は旨かった。

 

「そんなことより、お前黒閃打てるようになったのか?」

 

 これ以上触れられると二人のネガティブスイッチ入りそうなので話題を変える。

 

「おう、東堂がみっちり面倒見てくれてな。

 三回打てたんだぜ。」

 

 一般的に黒閃を放った後は、アスリートで言う所のゾーンと呼ばれる現象が起こり集中力が増すので連続で黒閃を放つのはそこまで難しい話じゃない。

 これで虎杖は自分の呪力を実感出来るようになったので、更に先へ進めるだろう。

 食べた指の数も増えたし本格的に宿儺の術式が手に入るかもしれない。

 

「なあ、黒閃ってどうやって打つんだ?」

 

「俺の感覚だと、呪力で出来た自分の動きと現実の自分を完全に重ねる感じ。」

 

「目茶苦茶集中した。

 後、当てなきゃ死ぬって思った。」

 

 どうやら虎杖は東堂にそこまで追い込まれたらしい。

 やっぱりアイツ性格以外は教師向いてるよな。

 伏黒は俺達の話を聞いて考え込み始めたが、正直今の伏黒は黒閃を放てるような感じじゃない。

 術式自体が黒閃を知らなくても何とかなるタイプだし、伏黒は恐らく式神の中にヤバイ奴がいる。

 確かに調伏の儀は意味はないが他人を巻き込んで行えるから、いざとなったら自爆覚悟でヤバイのに頼ろうとする節がある。

 その依存を捨てない限り伏黒は必死になれない。

 寧ろ黒閃を放てる可能性が高く、黒閃で確実に強くなるのは釘崎だ。

 ぶれない精神を持ってる釘崎は戦闘中に集中しやすいだろうし、釘崎の術式は呪力の質を理解すればより強い一撃を放てる筈、逆に言えば黒閃を放てなければこれ以上は難しい可能性が高いとも言えるが。

 

(虎杖の話聞く限り、死ぬ気で自分を追い込まなければ黒閃って普通は出来ないのかな?

 にしても集中力か。

 脳弄るのリスクあるけど、俺なら黒閃を体験させることは可能か?)

 

「なあ、二人とも脳がパーになる可能性あるけど、黒閃体験する?」

 

「「するか!」」

 

 Oh……呪術ノ発展ニ犠牲ハツキモノデース。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




渋谷の展開とかはちゃんと考えてるんですが、そこまでにだとりつく過程が悩む。
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