そして今回も続き物になりますので、早めに続きが書ければなぁと・・・
朝食を食べ終えて執務室に戻って一息つく。窓からは雲一つ無い青空が広がっており、8月も終わろうという時期にも関わらず、今日も真夏の暑さが猛威を振るうようだ。幸いな事に各部屋には妖精さんが作ってくれた空調が完備されているのだが、廊下や外に出れば嫌でも暑さを思い出す事になる。
コンコンコン
「失礼しま~す!!」
「入れ。」
大淀に今日の予定を確認しようとする前に、執務室に白露・時雨・村雨・夕立・春雨の白露型姉妹が揃ってやって来た。今日は普段の制服ではなく、何故か全員水着姿だった。
「じゃじゃーん!!提督!!どうかな!?」
白露は執務室に入って自分の前に立つと、その場で一回転してからどや顔でポーズを決める。続いて右隣の村雨が胸を強調するようなポーズをとり、左隣の夕立が笑顔でVサインをしている。時雨と春雨は少し恥ずかしいのか、姉妹達の後ろからこちらの様子を伺っているのだが・・・どうとは何がどうなのだろうか?
「いつもの制服ではないのだな。珍しいな。」
「うんうん、それで?」
「それで?・・・お揃いの水着なのだな?」
「おしい!!もう一声!!」
「・・・そう言えば白露型姉妹は非番の日だったな。姉妹で遊びに行きたいから外出許可を貰いに来たのか?」
「そうだけどそうじゃないでしょ!!私達が水着を着てるんだよ!?もっと何かあるじゃん!?」
もっと何か?なんだか白露がぷんぷんと怒り始めたが、いったい何が言いたいのだろうか?白露型が水着・・・艦娘が水着を着ている・・・と言うことは・・・
「・・・まさか潜水艦になりたいのか?」
「違う!!!!」
白露が自分の机をバシバシ叩きながら抗議してくるが、何がしたいのか良く分からない。村雨と夕立はげんなりしていて、時雨は苦笑いで春雨は相変わらず恥ずかしそうな感じか・・・訳が分からずに大淀に視線で助けを求めてみるが、大淀も頭を抱えながらため息を吐く。
「はぁ・・・提督、白露さん達は提督に褒めて貰いたいのだと思いますよ?」
「そうなのか?」
大淀のアドバイスを聞いて改めて白露の方を見ると、白露は数回頷いたあとに少し後ろに下がってからまたポーズを決める。
「確かに白露型のここ最近の活躍は素晴らしいものがある。戦闘・哨戒・遠征となんでも成果を出してくれるから、安心して送り出せるのでとても助かっている。今日は久しぶりの休日だから楽しんで来ると良い。」
「だぁう!!!!」
大淀のアドバイス通りに白露達を褒めたが、白露は奇声を発して床へと崩れ落ち、その場で悔しそうに床を叩き始める。
「はぁ、姉さん・・・だから僕は無理だと思うって言ったじゃないか・・・」
「何よ!?そんな事言っても時雨だってちょっとは期待してたから一緒に来たんでしょ!?」
「う・・・そ、それは・・・」
「あ、時雨が真っ赤になってるっぽい!!」
「や~ん♪時雨ちゃんや~ら~し~い♪」
「もう!!夕立も村雨もからかわないでよ!!そう言う二人こそどうなのさ!?」
「ん?夕立は別に恥ずかしくないっぽい?」
「私は提督に村雨のちょっと良い水着姿を見せてあげるつもりだったし?提督の反応がちょっと納得いかないけど・・・」
なんだか白露型姉妹だけで話が盛り上がっているが、遊びに行くなら早く行って欲しい・・・
「はぁ・・・とりあえず外出許可は出すから遊びに行って来い。私はもう執務の時間だ。」
そう伝えると白露型姉妹は揃ってきょとんとした顔になる。
「え?今日は提督もお休みでしょ?だから提督も誘ってみようって思ったんだけど?」
「・・・そうだったか?」
白露にそんな指摘をされてしまったので大淀の方に目線を移すと、大淀が頭を抱えて深いため息を吐く。
「はい、そうですよ。有事の場合を除いて今日はお休みの日です。お休みの日でも構わずに執務をされているのは知っていましたが・・・まさかお休みの存在すら忘れておられましたか・・・」
「むぅ・・・提督として何かとやる事が多くてついな・・・」
「提督は覚えておられますか?」
「何をだ?」
「ご自身の最後の休日はいつでしたか?」
ふむ、最後の休日か?
「確か2週間前に休みを取ったと思うが?」
「その日はお休みと言いつつ、午前中は鎮守府内で問題が起きていないかの見回りと聞き取り調査を行い、午後からは過去の戦闘記録を引っ張り出して、戦術の研究をされていましたよね?」
「いや、見回りと言ってもそこまでかたいものでは無い。普通に様子を見て艦娘達と話していただけだから仕事とは言えない。それに戦術の研究は有意義な休みの使い方だろう?普段はまとまった時間が取れないからな。」
「はぁ・・・さらに先月末のお休みは深海棲艦の対応で潰れてしまい、その代休もとっていませんよね?先月中頃のお休みは街の各組合等との対応に使われています。先々月の事もお話しましょうか?」
「いや・・・必要無い・・・大淀はよくそんな事を覚えているな・・・」
「私は秘書艦ですから。それに私達艦娘にはきちんと休みを取れと言われる提督が、ご自身の休日を蔑ろにしているのは、常々良くないと思っていましたので。」
普段は文句一つ言わずに支えてくれていた大淀だったが、今日は目が据わっていて有無を言わさぬ雰囲気だ。
「そ、そうだったか?ならば今日は私も休むとしよう。執務の方は大淀と曙で問題無いか?」
「ええ、もちろん問題ありませんし、有事の場合にはすぐ呼びますのでご安心を。ですが提督が鎮守府でお休みを取った場合、また何かお仕事をされるのではと思いますので・・・今日は白露さん達と一緒に海でゆっくりされてはいかがでしょうか?」
「むぅ・・・だがせっかく時間があるのであればやっておきたい事もだな・・・」
そう言うと大淀の目から光が消えたような恐ろしい目に変わる。
「提督?今日は白露さん達と一緒に海でゆっくりされてはいかがでしょうか?」
「・・・分かった。」
「そうですか。では白露さん達も提督の事を宜しくお願いしますね?」
「「「「「は、はい!!」」」」」
こうして急遽白露型姉妹と海水浴に出掛ける事となった。
大淀はあまり怒らせない方が良いのかも知れないな・・・
うん、今回は大淀回かな?一応白露型の水着の御披露目はあったけど。