疑心暗鬼提督 If   作:ライadgj1248

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 ふぅ・・・今日はまだ12月。つまり実質的にはクリスマスに間に合った。艦これでもまだクリスマス衣装着てたし・・・


クリスマスif(後編)

 皆さんから集めたクリスマスプレゼントの希望調査ですが・・・なかなか厄介なものもありますが、提督からはとりあえず全て見せろと命じられているのですよね・・・気が重いです・・・

 

コンコンコン

 

「失礼します。大淀ですが今お時間大丈夫でしょうか?」

 

「ああ、入れ。」

 

「失礼します。提督、クリスマスプレゼントの希望調査を集め終わりました。ご確認をお願いします。」

 

「ああ、確認しよう。まずは駆逐艦達か。第六駆逐隊は髪飾りで第七駆逐隊はシール、吹雪達はぬいぐるみか。」

 

「そうですね。最初は甘味を求める娘達が多かったのですが、クリスマスパーティーの時に用意をしていますので別の物にして貰いました。」

 

「なるほどな。ん?この白露型のチョーカーと言うのはなんだ?」

 

「チョーカーは首飾りですね。ネックレスよりも短くて首にぴったりと巻くと言えば伝わるでしょうか?」

 

「つまり首輪か?」

 

「・・・まぁ、似たようなものですがちゃんとしたアクセサリーですよ。」

 

 でもこれって時雨さんのアイディアらしいんですよね。他の娘達が理解しているかはともかくとして、時雨さんは提督から首輪をして貰おうとしているのではないでしょうか・・・最近の時雨さんと夕立さんはなんだか犬っぽいですし・・・まあ、これくらいなら誤魔化しも利くので可愛いものです。

 

「なるほど、そういうものか。」

 

「ええ、別におかしなものではないですね。」

 

「ふむ・・・朝潮と不知火は戦術指南の教本が欲しいのか?こんなところでも真面目だな。」

 

「ええ、まだまだ勉強不足だと・・・」

 

「ふーむ、困ったな・・・正直に言って二人とも教本レベルくらいの基礎は充分に出来ているからな・・・」

 

 あの二人はとても真面目なので、共用の教本は何度も読んでいるはずです。これ以上教本から何を学ぶつもりなのでしょうか?陽炎さんみたいにお洒落な服とかのほうが手軽なのですが・・・

 

「ふぅ・・・仕方ない。私が過去のデータをまとめた物があるからそれのコピーを代わりに渡すとしよう。」

 

「よろしいのですか?」

 

「ああ、もちろん見せられるものだけな。後はまあ普通だな。次は巡洋艦達だな。・・・川内が夜戦と書いて出して来るのは予想通りだな。新しい探照灯でもやるか。」

 

「そうですね・・・」

 

「後は・・・北上さんとの旅行?」

 

「それですか・・・大井さんが北上さんと誰にも邪魔されずに二人っきりの時間を過ごしたいと言っていまして・・・」

 

「なるほど・・・だが鎮守府から離れたところで問題を起こされても困るからなぁ・・・」

 

「そうですね・・・」

 

 最近は外出許可を取れば街へ買い物に行く事も可能ですが、旅行となると話が別です・・・

 

「仕方ない。北条に温泉宿を手配して貰おう。北条であれば艦娘に理解のある宿も手配出来るだろう。」

 

「・・・ありがとうございます。」

 

 北条さんであれば簡単に手配出来てしまうのでしょうが・・・北条さんにまた借りを作ってしまいましたね・・・

 

「他で気になるのは・・・サンタ服?」

 

「鈴谷さんと熊野さんですね。クリスマスっぽい物が欲しかったそうで、外部の業者さんから頂いたカタログに載っていたそうです。」

 

「なるほど。それならば問題ないな。」

 

 ですがこのサンタ服・・・熊野さんのは可愛らしいデザインですが、鈴谷さんのはちょっと大胆過ぎると言うか・・・ですがこの鎮守府に男性は提督一人ですし、提督がその程度でどうこう出来るとは思えませんから大丈夫ですよね?

 

「後は特に変わった物はないな。次は戦艦と空母達だが・・・金剛姉妹はティーセットか。あいつららしい選択だな。それと・・・トレーニングルームの設備を充実して欲しいだと?」

 

「・・・長門さんですね。」

 

 長門さんはよく筋トレをしていらっしゃいますが、筋トレを重視し過ぎではないでしょうか?私達は砲・魚雷・艦載機で戦いますし、艤装を支える筋力は艤装の機能で強化されるので、体を鍛える必要性をあまり感じないのですが・・・

 

「・・・なにか新しい器具でも購入しよう。赤城と大和は特大ケーキか。これは間宮に用意して貰うしかないな。そして鳳翔が業務用冷蔵庫か。居酒屋で使うのだろうな。」

 

「ええ、最近居酒屋鳳翔を利用する人が増えたので、今まで使っていたものでは少し小さいようでして・・・」

 

「そういう事ならば経費で落としても良かったのだがな。まあ良い。・・・ちょっと待てこの龍驤のこれはなんだ?」

 

 やはりそういう反応になりますよね・・・提督が見せてきた紙には大きな文字で『乳』と書かれています・・・今回の希望調査の中でも2番目に困るものですね・・・

 

「・・・・・・龍驤さんなりの冗談かと。」

 

「・・・冗談か。」

 

 本当は切実な願いなのでしょうが・・・基本的に艦娘は大規模改装以外では体型が変わる事がありませんので・・・龍驤さんが改二になればもしかしたら・・・

 

「そうですね・・・牛乳でも渡しておいたらどうでしょう?」

 

「そうか・・・他に対応も思い付かないのでそうするか・・・」

 

「そうしましょう。」

 

「後はその他の艦種か。」

 

「ええ・・・」

 

 ここから困った人達が続きますね・・・

 

「さて・・・新装備の研究開発費増加・・・」

 

「明石さんと夕張さんの連名ですね・・・」

 

「これはクリスマスプレゼントなのか?」

 

「・・・どうでしょう?」

 

「さすがに毎月の予算に影響するものは許可できないな。」

 

「そうですよね・・・」

 

「はぁ・・・新しい機材の導入くらいはしてやろう。」

 

 確かにそこが落としどころですかね?

 

「ありがとうございます。」

 

「次は・・・石窯?」

 

「間宮さんですね。プリンツさんが美味しいパンが食べたいとお願いしたそうでして・・・それで間宮さんが本格的な設備が欲しいと・・・」

 

「これは妖精さんの力で実現可能かどうかで、難易度が大きく変わるな・・・とりあえず保留にしておこう。次は大淀は万年筆が欲しいのか?」

 

「ええ、私は書類仕事が多いですから、是非頂けたらと。」

 

「分かった、手配しよう。後はイムヤが髪飾りでイクが・・・・・・」

 

 あぁ・・・やはりイクさんのやつはダメですよね・・・『提督の魚雷が欲しいのね♪』なんて書くなんてどうかしてます・・・

 

「・・・・・・そう言えば潜水艦用の艦首魚雷の開発をしていたな。試作品などはないか?」

 

「もうすぐ試作品が完成すると聞いています。」

 

「ではそれにしよう。」

 

「そうですね。提督はこの鎮守府のトップですから、開発された魚雷も『提督の魚雷』と言っても間違いありませんからね。」

 

「ああ、そうだな。一通り目は通したから、問題のなかった物はすぐに発注をかけてくれ。私は妖精さん達に石窯の建造が可能か確認してくる。」

 

「了解しました。すぐにかかります。」

 

 ふぅ・・・思っていたよりもスムーズに終わりましたね。業務用冷蔵庫や石窯なんて許可が出ないかと思っていましたが、なんだかあっさり承認して頂きました。ではさっそく明石さんに指示をして発注しましょう。

 

――――――――――――――――――

 

 慌ただしいクリスマスの準備も終わり、クリスマスパーティーでプレゼントも配り終えた。多くの艦娘達はプレゼントを喜んでくれたが、龍驤とイクからは不満の声が上がっていたな。だが無理なお願いをしたほうが悪い。というか龍驤のやつは明らかに冗談だろう?プレゼントの用意やクリスマスツリーの準備、さらには近海の掃討などやる事が多くて大変なイベントだったな・・・

 だがまぁ・・・艦娘達の本当に嬉しそうな笑顔を見れば、たまにはこんなイベントで息抜きをさせるのも悪くはないかもな。

 そんな呑気な事を考えながら私室に戻ってしまい・・・油断してしまった。部屋に入るまで人の気配に気が付かないとはな・・・誰かが居る。だがどこに隠れているか分からない・・・用心しながら部屋の明かりをつけると・・・

 

「ベッドの中からこんにちは~な~のね♪」

 

 普段自分が使っているベッドの中からイクが飛び出してきた!?しかも服を着ておらず身体中にリボンを巻いているという奇妙な格好だと!?

 

「・・・・・・何をしている?」

 

「今日はクリスマスだからイク達は皆提督からプレゼントを貰ったのね♪イクのプレゼントはちょっと悲しかったけどね・・・」

 

「まあ、そうだな。」

 

「でも提督はプレゼントを貰ってないから、イクがプレゼントを用意したのね♪というかむしろイクがプレゼントなのね♪」

 

 なるほど、だからリボンで装飾しているという事か・・・まったく理解出来ないな・・・

 

「そうか・・・ならばイクの心遣いに対して私からももう一つプレゼントを用意しよう。」

 

「ついに提督がその気になったのね♪性夜の力はすっごいのね♪」

 

 イクが何か勘違いしているうちに手元に用意していたボタンを押すと、鎮守府にジリリリ!!と大きな音が鳴り響く。

 

「!?これはいったいなになのね!?」

 

「すぐに分かる。」

 

「提督!?無事!?生きてる!?」

 

 大きな音が鳴り響く中で、私室に川内が飛び込んで来る。

 

「ああ、大丈夫だ。私室に不審者が居たから、対不審者用の警報を試してみただけだ。」

 

「不審者!?・・ってイクじゃん?そんな格好でなにしてるの?」

 

「イクは不審者じゃないのね!!」

 

「提督!!ご無事ですか!?」

 

 私室に大淀を先頭に長門と春雨が入って来て、外でも艦娘達が厳戒体制で走り回っている気配がする。突発的な訓練のつもりで鳴らしてみたが、かなり動きが速くて頼もしいな。

 

「ああ、大丈夫だ。私室に不審者が居たので訓練も兼ねて鳴らしてみただけだ。」

 

「そうでしたか・・・ってイクさん!?」

 

「だからイクは不審者じゃないのね!!イクはプレゼントなのね!!」

 

「はぁ・・・だいたいの事情は分かりました。それでは全員に提督が無事である事を伝えて、厳戒体制を解除しても宜しいでしょうか?」

 

「ああ、そうしてくれ。それにしても突発的な事だったがかなり動きが速かったな。」

 

「それは緊急時への対応の為に用意したものですから。迅速に対応出来なければ何の意味もありません。」

 

「それは頼もしいな。では長門、イクを営倉に連れて行ってくれ。」

 

「分かった。イク、今回は少しおふざけが過ぎたな。反省しろ。」

 

「この対応はあんまりな~の~ね~!!」

 

 イクはほぼ裸のまま長門に担がれて営倉へと連れて行かれた。この事件は青葉によって艦娘達に広まって『クリスマス提督襲撃事件』として語り継がれるのであった。




 くそみたいなオチですみません。「ベッドの中からこんにちは~」がやりたかったのです。ゴーヤのセリフの酷いパロディをするイクちゃんが書きたかったのです。
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