疑心暗鬼提督 If   作:ライadgj1248

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 皆さん明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。
 今回は新年なので新年祭のお話です。本編の方は全然時間が経過しないので、ifの方は季節に合ったお話を書きたいものです。
 今年も自分の書くお話を楽しんでくれる人がいれば良いなあと思いつつ、気ままに執筆していきますので、感想や好評価やいいねなど応援頂けると嬉しいです。宜しくお願い致します。
 
 


新年祭if(前編)

 今年ももうすぐ終わりになり、年末年始恒例の周辺海域の掃討作戦も順調に進んでいる。今年も安心して一年を終えられそうだ。

 

「総旗艦大和以下18名無事に帰還しました。」

 

「良くやってくれた。今日予定していた場所は終了したから、明日は別の場所をいくつかと既に掃討作戦を行った場所の確認だな。」

 

「はい、今年も安心して年越しを迎えられそうで嬉しいです。」

 

「まだ油断は出来ないが、安心して年越しを迎えられるように努力しよう。もう少し詳しい報告を聞こうか。」

 

「分かりました。では「すみません、横から失礼します。」

 

「大淀、どうした?」

 

「お話中に申し訳ございません。今綾瀬さんから通信が入りましたので・・・」

 

 ほう?市長の綾瀬さんか。また何か面倒事を持って来たのだろうか?綾瀬さんとはお互いにある程度距離を置いた付き合いをしているが、表向きは友好的な関係を保っている。だから多少の面倒事には無理の無い範囲で付き合うくらいは仕方ないが・・・

 

「分かった。代わろう。すまないが大和は少し待っていてくれ。」

 

「はい、分かりました。」

 

「代わりました。葛原です。」

 

「綾瀬です。お忙しいところすみません。」

 

「本日はどのようなご用件で?」

 

「そのですね・・・市のほうで年始に新年祭を企画しておりまして、可能であれば是非葛原提督にもご挨拶をお願いしたく・・・」

 

「はぁ・・・新年祭の挨拶ですか。それは以前の夏祭りの時のようなものと考えても良いのでしょうか?」

 

「ええ、そうですね。出来ればまた艦娘の代表の方もご一緒頂ければと・・・」

 

 やはり面倒事の話だったか・・・だが夏祭りの挨拶をした事で一般人への艦娘の印象が良くなったという報告を受けている。艦娘達が非番の日に街へ出掛ける事があるのだが、その時に何かと良くして貰っているらしい。艦娘達に道案内をしてくれたり、駆逐艦達がお菓子を貰ったり、戦艦や空母達が食事処で料理を特盛にして貰った等の話を聞いている。逆に問題としては色紙等にサインを求められたり、街中で拝まれたりと言った話を聞くが、多少困ってはいるものの大きな問題には発展していない。ならば一般人への印象操作の一環として、定期的に顔出しをするのも悪くないかもしれないか。

 

「はぁ・・・分かりました。可能であれば参加しましょう。艦娘の同行に関してもこちらで人選しておきます。詳細は書類で送って下さい。」

 

「おお!!ありがとうございます!!私のほうでもあまり葛原提督のご負担にならないように配慮致しますので、是非宜しくお願いします。」

 

「ええ、それではこれで失礼します。」

 

 さて、やると決めた以上はきちん準備を進めなくてはならないな。今回も陸奥を連れて行くのが無難だろうか。だがまずは掃討作戦の方を済ませないと、新年祭なんてやる暇もないか。

 

「待たせたな、報告を聞こう。」

 

「あ、はい。今回の敵拠点ですが、事前の偵察情報通りの戦力でしたので、無事に掃討に成功しました。こちらの被害は天龍さん・白露さん・夕立さんが小破しただけですので、かなり一方的な展開でした。」

 

「なるほど、その程度の損害であれば許容範囲内だな。むしろ良く被害を抑えてくれた。大和も総旗艦として良くやってくれた。」

 

「ありがとうございます。次の作戦も是非お任せ下さい。」

 

「では後程報告書を提出してくれ。」

 

「分かりました。その・・・少しお聞きしたい事があるのですが・・・」

 

「ん?どうした?」

 

 先程まで凛々しい雰囲気の大和だったが、なんだかそわそわし始めている。

 

「先程なにやら新年祭と言われていましたが、また何かお祭りがあるのでしょうか?」

 

「ああ、先程綾瀬さんから話があってな。夏祭りの時と同様に挨拶をして欲しいと言われてな。私と艦娘の代表を連れて来て欲しいとの事だ。また街の人の前で挨拶したり、街の有力者達に挨拶をしたり、出店を回って一般人との交流をしたりするのだろうな。」

 

「なるほど・・・ご、ごほん。そう言えば今年は少し奮発して晴れ着を用意したんですよ。」

 

「ん?そうなのか?」

 

「ええ、街にお出かけした時にとても気に入った物がありましたので、ついつい買ってしまいました。その・・・着物屋のお婆ちゃんがいつも守って下さるお礼にと、少しお安くして下さいましたのでついつい。」

 

「そうか、それは良かったな。」

 

 これも陸奥と参加した夏祭りの影響の一つだろうか?それとも普段から街に出ている艦娘達の人柄のおかげか?だが何故大和は急にこんな話をし始めたのだろうか?

 

「え、えっと、えっと・・・自分で言うのもなんですが、私が買った晴れ着はとっても素晴らしい物なんです。髪飾りや帯等も揃えて頂いて、お婆ちゃんにもとっても似合っていると褒めて頂きました。」

 

「そうか。」

 

「うぅぅ・・・」

 

 何故か大和が泣きそうな顔になっているが、さっきからいったい何がしたいのだろうか?

 

「はぁ・・・・・・提督、少し提案しても宜しいでしょうか?」

 

「ん?大淀、どうした?」

 

「新年祭の挨拶ですが、大和さんを連れて行ってはいかがですか?大和さんならば日本を代表する戦艦ですので、名前の格という面で考えれば艦隊でも随一です。」

 

「まあ、確かにそうだな。」

 

「それにそのような行事に参加される場合であれば、服装に関しても鎮守府の代表としてそれ相応の物が求められます。提督は軍服を着用される方が良いと思いますが、同行する艦娘に関しては新年らしい格好の方が良いと思います。陸奥さんが夏祭りに行った時もお祭りらしい格好をされていたと伺っておりますし。」

 

「ふむ、確かにそうだな。」

 

「であれば大和さんはたまたま晴れ着を用意されているとの事ですからちょうど良いのではないでしょうか?他の娘の晴れ着を用意するのはそれなりに時間がかかりますので、掃討作戦で忙しい時にそんな余裕は無いかと。」

 

 確かに大淀の提案には理があるな。大和であれば日本人ならば誰もが知っている戦艦だし、性格も人当たりが良く真面目な性格だ。それに今から他の艦娘の晴れ着を新年祭の為だけに用意するのも面倒だ。ならば後は大和が了承するかどうかだな。

 

「なるほど。大和は今の話を聞いてどう思う?新年祭の挨拶の仕事を頼めるか?」

 

「はい!!是非やらせて下さい!!」

 

 ふむ、物凄くやる気だな。夜戦の時の川内くらい満面の笑みだ。面倒な仕事なのにかなり前向きであるならば大和に頼むとするか。大和は性格が良すぎるので街の有力者達に付け入られないか少し心配だが、そこは自分がフォローすればなんとかなるだろう。

 

「分かった。では大和に新年祭の同行を頼むとしよう。」

 

「はい!!ありがとうございます♪」

 

「となると当日は大淀に鎮守府の管理を任せるとして、警戒態勢の維持を長門に指揮して貰う必要があるな。それに掃討作戦の方も重要だ。少し工廠の様子を見に行ってくる。大淀は書類仕事の続きをしてくれ。」

 

「分かりました。お気をつけて。」

 

――――――――――――――――――

 

 提督が退室された執務室で大和さんと二人きりになると、大和さんが私に深々と頭を下げてきました。

 

「大淀さん!!提督に私を新年祭に連れて行って貰えるように進言して下さって、本当にありがとうございます!!」

 

「いえ、新年祭の人選に大和さんがちょうど良かっただけですから。それに大和さんお祭りに行ってみたかったのでしょう?」

 

「はい!!とっても楽しみです♪」

 

 本当に良い笑顔ですね。よっぽどお祭りに行きたかったのですね。まあ、提督に対して晴れ着をアピールしている時点で物凄く分かり易かったのですが・・・提督はあまり理解されていないようでしたね・・・普段は聡明な方なのに、どうしてこういう時には鈍感なのでしょう?大和さんに悪意が一切無いからでしょうか?

 

「そう言えば大和さんの晴れ着を確認しておかないといけませんね。凄く良い品だとは伺いましたが、念の為に確認させて頂きたいのですが?」

 

「そうですよね!!すぐに持って来ます!!」

 

 そう言って大和さんはすぐに部屋に晴れ着を取りに行ってくれました。はぁ・・・私も提督とお出かけしたいです・・・私も晴れ着を用意していれば・・・いえ、提督が外出されるのであれば鎮守府の管理をしなくてはいけませんね・・・

 自分で大和さんの背中を押しておいてなんですが、大和さんがとっても羨ましいです・・・




 艦これアーケードで大和の晴れ着mode実装のお話を聞いて、そう言えば陸奥ifの感想で大和がお祭りに行きたかったとジタバタしてるのではないか?と言われた事を思い出しました。
 大和×晴れ着×お祭り=新年祭だ!!
 わりと感想などに影響されるちょろい作者なのです。
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