バトルフロンティアが廃人の施設とか言った奴出てこい   作:麦わらぼうし

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注意:今回は、ポケモンの説明を前半に持ってきたので、本編は後半になります。
読みたくない人は

   ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

   の記号で区切ってあるので、そこまで飛ばしてください。



トカゲは鳥を越えて龍となる

 お腹が空いていた。

 

 生まれてからずっと、何も口にしていなかった。

 

 自分は、卵から生まれると同時に、あの恐ろしい鳥たちを見て逃げ出したのだ。

 

 

 山が燃えていた。岩が溶けていた。地面が焼けていた。

 

 

 自分の近くには、親どころか、他の生き物の気配もない。

 

 それに対して疑問に思う余裕もなかった。

 

 皆、逃げ出したのだろう。

 

 あの、火山の上空で争っている 燃える火の鳥 と 虹色に輝く鳥 の恐ろしさを感じ取って、逃げ出したのだ。自分と同じように……。

 

 生まれたばかりで体力もなく、まともに走ることのできなかった自分は、近くにあった大きめの岩に寄りかかって、戦いの余波を必死に耐えていた。

 

 そして、どれだけ時間が経ったのか? 次第に鳥たちの声が聞こえなくなり、熱波が収まってきたことを理解して、大岩から火山の方に顔を覗かせる。するとそこには――

 

 

 どこにも争いがあったとは思えないような、自然豊かな世界が広がっていた。

 

 

 意味が分からなかった。

 

 つい先程まで、熱波によって灼熱地獄のようになっていたのに、少し目を離していた間に木が生い茂っている。

 

 まるで隠れていた間の出来事が、全て夢だったかのような変わり様だった。

 

 

―――ここは現実? それともあの世?

 

 

 本当の自分は既に死んでおり、これは都合の良い幻覚でも見ているのではないか? とさえ思った。

 

 

――ぐぅ……

 

 

 しかしそれは、自分のお腹から鳴る音と空腹感により否定された。

 

 

―――お腹すいた

 

 

 生まれてから何も口にしていないのだ、お腹が空いて当然だろう。

 

 何か食べられそうなものはないか? そう思って周りを見渡した。その時、ソレを見た―――見てしまった。

 

 鳥たちが争っていた火山の山頂、そこに光るナニカがあるのを見てしまったのだ。遮蔽物が無いとは言え、決して見える距離ではなかった筈なのに……ソレを見てしまった。

 

 そして、その光を目にした途端、空腹であることも忘れて、自分の足は自然と火山に歩を進ませた。

 

 フラフラになりながら、まるで幽鬼のように、その光るナニカに導かれるように、自分は火山を登った。

 

 そして山頂に辿り着くと同時に、身体が限界を迎えて倒れてしまった。空腹状態で長距離を歩いたのだから、当たり前のことだろう……。

 

 しかしその結果、目の前には遠くからは「光るナニカ」にしか見えなかったモノが、ハッキリと見えるようになった。

 

 それは、虹色に光る1枚の羽だった。たぶん、あの虹色の鳥が落としたものだろう。

 

 

―――なんで自分は、こんなモノの為に、ここまで登ってきたのだろうか?

 

 

 自分で自分の行動が理解できない。ただ、この羽の光を見た途端、自分の意思に関係なく「欲しい」という強烈な衝動が沸き上がり、勝手に身体を動かしたのだ。

 

 ただの羽なのに、ソレからは凄まじい生命力を感じた。その光を見るだけで、コレが欲しくて欲しくてたまらなくなる。

 

 空腹と疲労で、頭がおかしくなっていたのかもしれないと思った。

 

 そして、自分が次に取った行動も意味が分からなかった。

 

 

―――美味しそう

 

 

 お腹が空いていた。

 

 羽が食べられる訳ないのに、目の前にある虹色のソレは、とても美味しそうに見えたのだ。

 

 

 だから――食べた。

 

 

―――うまい

 

 

 食べると共に、身体の内側から力が込み上げてきた。

 

 

 生まれて初めての食事、命の熱だ。自分は今、生きている。それを理解すると、言葉では言い表せないほどの多幸感が全身を巡っていた

 

 だが―――それはすぐに絶望へと転じた。

 

 

―――ドクン!

 

 

 熱い暑いアツイ暑いアツイ熱い暑い熱いアツイ

 

 直後、身体を焼き尽くすような熱が全身を襲った。尻尾の先にある炎が大きく燃え上がり、叫びと共に炎を吐き出す。

 

 苦しい 苦しい 苦しい

 

 あまりの苦しさに岩肌の地面を掴むと、硬い筈の地面が、まるで砂のように砕けた。

 

 そして、砕けた地面の先にあるモノが視界に入る。目の前に、その山の火口が見えるようになり、そこにあるソレに驚愕した。

 

 ソコには、マグマの中で眼を瞑っている、あの火の鳥が居たのだ。

 

 死んでいるのか? 眠っているのか? それは分からなかった。

 

 だが、そのあまりにも穏やかそうな姿を見て、あそこに飛び込めば、この苦しみから解放されるのではないか? と無知な自分は思ったのだ。

 

 そして、そんな藁にも縋るような思いの中、身体に焼かれるような激痛を感じながらも両腕で這いずるように火口に近づき、最後はそのまま下り坂となっている火口からマグマにまで転がり落ちたのだ。

 

 そして身体がマグマに落ちていく中で、自分の意識は途絶えたのだ。

 

 

 

 それからどれだけの間、時間が経ったのだろうか……もう、自分という存在が誰だったのかすら覚えていなかった。

 

 分かるのは精々、今の自分が居る場所は「現実ではない」ということぐらいだ。まるで生まれる前の、卵の中に居るように、身体のどこにも痛みはなく、苦しくも無かった。

 

 だから、このままでもいいと思っていた。意識を手放せば、この優しい揺り籠のようなところに居られるのなら。

 

 あんな痛みを、苦しみを、味わわなくていいというのなら、それで良いと思っていた。

 

「――――――ッ! ―――ッ!」

 

 そんな時、唐突に謎の声が聞こえた―――ような気がした。

 

 意識がハッキリとせず、まるで他人事のような感覚だった。でも、確かに、誰かが叫ぶような、必死そうな声が聞こえた気がしたのだ。

 

「――――――だッ! ―――――せッ!」

 

 その声が徐々に理解できるようになり、意識が明瞭になっていった。どうやら自分は今、眠っているらしい。そして今まさに、その眠りから覚めようとしているということも分かった。

 

―――目を開けても……いいのだろうか?

 

 ここから外に出ても……いいのだろうか?

 

「目を覚ませッ! リザードン!」

 

 その直後、ハッキリと聞こえた叫びと共に、自分は目を覚ますことになった。

 

「―――っ……ふぅ。ようやく『げきりん』が解けたようだな」

 

 

 ……………………誰?

 

 

 目を覚まして視界に飛び込んできたのは、人間だった。もっとも、その時は人間という言葉すら知らなかったが。

 

「覚えていないようだが、お前はつい先程まで暴れていたのだ。周りを見てみろ」

 

 そう言われて、俺は視線を周囲に向けた。

 

 

 するとそこは、自然豊かだった筈の景色が、地獄に変わっていた。

 

 

 森が燃え尽きていた、地面がガラス化していた、小さな火があちこちで黒煙を上げていた。

 

 

 そんな、あの鳥たちが争ったら、本来はこうなるような地獄の光景が広がっていた。

 

「トレーナーの制御なしに『げきりん』を使えば、意識を無くして暴れ回る。本来なら、数日も経てば解除される筈だが、どうやらお前は暴れるだけでは力を発散しきれずに長い間『げきりん』状態だったようだな。単純に、怒りによって『げきりん』を使ってもこうはならない、ということは強すぎる力を持ってしまい暴走していたということだ」

 

 目の前の人間が何か言っているが、そんなことは俺の耳には入ってこなかった。

 

 

―――これを、俺がやった?

 

 

 あの地獄を、この地獄を、俺が作ったのか? 俺が? 燃やして、焼いて、壊して――俺が……。

 

 

 俺が、俺で、俺の、俺に、俺だ、俺俺俺俺俺俺俺俺オレオレオレオレオレオレおれおれおれ―――

 

 

―――あっ

 

 

―――あぁッ!?

 

 

―――アァアアアアアアアアアッ!?

 

 

「落ち着きなさい」

 

 

―――あっ……

 

 

―――あ……れ?

 

 

「君は悪くない。少し、強い力を持ってしまったことで起きてしまった、不幸な事故だ。リザードン、君自身に暴れる意思はなかった。むしろ苦しんでいた。だからこそ、私は君を助けたのだ。確かにこれは君が起こした事態だが、全面的に君が悪いという訳でない」

 

 そう言われて、頭を撫でられる。

 

 それだけで、自分の中にあった暴れようとする衝動が止まった。

 

 だが

 

 

―――ドクン!

 

 

 熱い暑いアツイ暑いアツイ熱い暑い熱いアツイ

 

 

―――また、この感覚だ。

 

 

 突如として、身体の奥から熱が沸き上がってくるように熱くなる。それが先程の暴れようとする衝動を再び稼働させた。

 

「む? どうやら、まだ力を吐き出し足りないようだな」

 

 そう言って人間が、懐からボールを取り出して目の前に投げた。

 

「出てこい、ウインディ」

 

 その投げられたボールからナニカが現れる。それはタテガミを持った黒とオレンジ色の大きな生き物だった。

 

「残りの力を全て使い切れば落ち着く筈だ、今度は最後まで全力で相手をしてやろう」

 

 その言葉に、俺は目を見開いた。

 

 

―――そんなことをしては駄目だッ!

 

 

 例え覚えていなくとも。今、自分の中にあるこの力が、あの恐ろしい虹色の鳥の力であることぐらいは分かる。

 

 こんな力を使ってはいけない。何もかも燃えてしまう、無くなってしまう。だからまだ、理性があるうちに俺を殺してくれッ!

 

 そんな俺の訴えに、人間は不敵な表情を浮かべる。

 

「不安か? 安心しろ、その程度のことで見捨てるほど、私達は弱くないさ。ウインディ、見せてやれ」

 

 人間がそう言った途端、ボールから出てきた生き物が炎を纏った。

 

 ……これは、あの虹色の鳥と同じ炎?

 

 

―――いや、違う。

 

 

 似ているけれど、何かが違う。

 

 だが、この炎も恐ろしいモノには違いなかった。

 

 なんで、その炎を身に纏っていて、この生き物は平然としていられるんだ?

 

「分かったか? 確かに『ほのお』は危険で強大な力だ。しかし制御を覚えれば、これほど頼もしいモノもない。お前が受け入れさえすれば、力に飲まれることも無くなるだろう」

 

 そんなことが、本当に可能なのか?

 

 この熱を、炎を、止めることができるのか?

 

「全て吐き出せッ! そしてモノにしろッ! それは、紛れもないお前の力だッ! だから向き合えッ! 安心しろ、お前の全てを受け止めてやるッ! 私を、信じろッ!」

 

 その力強い言葉を聞いて、俺は内で燃える熱を解き放った。

 

 

 なんども途中で、意識を手放しそうになった。

「大丈夫だッ! もっともっとぶつけてこいッ!」

 

 

 なんども途中で、心が折れて逃げ出したくなった。

「まだまだ諦めてなんてやらないぞッ! だから君も一緒に諦めるなッ!」

 

 

 それでも人間たちは、俺の前から居なくならなかった。雲が消し飛び、地面が消し飛んでも、彼らは不敵に笑っている。

「こんなモノじゃないだろうッ! 全力でぶつかってこいッ!」

 

 

 そして、その言葉を信じるように、自分は本気で火炎を解き放った。

 

 

 何もかも出し切るような、全力の一撃を叩き込む。余波だけで周囲が壊れるほどの火炎の本流は、彼らを正面から飲み込んだ。

 

 

 それでも、その人間たちは立っていた。

 

 

 飲み込んでいなかった。俺の炎は、相手の炎に完全に防がれたのだ。

 

 そして、力を使い果たした俺は、焼けた地面に倒れ伏した。

 

「よく頑張った。後のことは私に任せろ、もうお前を苦しめさせはしない」

 

 そんな彼の言葉がとても暖かく、不思議と安心してしまう。それはまるで、失ったナニカを、ようやく取り戻せたようで。

 

「次に目を覚ました時は、一緒に飯を食おう。動いて、寝て、飯を食う。そうすれば元気になるさ、それでまた暴走しそうになったら、何度でも止めてやる。だから今は、安心して眠りなさい」

 

 自分の意識が闇に落ちていく。

 

 こんな心地よい感覚は初めてだ。

 

 

―――そっか

 

 

 おそらく俺は、一度 死んだんだ。そして、彼のおかげで、新しく生まれ直すことができたのだろう。

 

 

―――なぁ? お前は俺を救ってくれるんだよな?

 

 

 だったら、次に目を覚ました時、ようやく生まれることのできた俺の『おや』になってくれないだろうか?

 

 そんなことを思いながら、俺は生まれて初めて、安心して眠りに落ちたのだった。

 

 

 

   ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 ポケモンにとってバトルとは、いわゆる遊びである。

 

 追いかけっこ や かくれんぼ といった道具を使わない遊びの1つにポケモンバトルという遊びがあるようなモノだ。

 

 それは運動による一種の身体作りという形で、ポケモンの本能的に備わっている機能でもある。

 

 遊んでいるうちに自然と生きていくための体力や筋力や知力などが育ち、頑丈な身体を持った成体になるのだ。

 

 つまり、ポケモンが基本的にバトルが好きなのは、人間が基本的に遊ぶことが好きという言葉に言い換えることができる。

 

 そう、あくまで遊びなのだ。

 

 野生のポケモンが「群れのリーダーを決める」などの重要なことにもバトルは行われるが、それは遊び気分で決められている訳ではなく、あくまで勝敗を決めるための手段として使われているだけだ。

 

 人間で言うところのジャンケンのようなものだろうか?

 

 勝負自体は真剣なモノでも、その方法が ジャンケン と 殺し合い ならばどちらがいいか? など明白だろう。

 

 ポケモンバトルは、遊びであり真剣勝負だが、殺し合いではない。そして、だからこそポケモンは、トレーナーと一緒にバトルをするようになったのだ。

 

 たった今。殺し合いではなく遊びであると言ったが、それと同時に真剣勝負によるスポーツのようなモノでもある。

 

 実際、人間よりも頭の良いポケモンからすれば、人間の指示よりも自分で判断したほうが効率的に戦える場合もある。

 

 そんなポケモンでも、バトルをする為にトレーナーと一緒になることは多い。

 

 それはポケモンという選手が、トレーナーというコーチを欲しているからだ。

 

 人間はポケモンに比べて、莫大な量の情報を記録している。ポケモンのように一部ではなく、多くの人間が世界中で情報を集めては、それらを共有することができるという強みを持っている。

 

 何をどうすればどうなるか? こんなことをすれば何が起こるか? そういうモノを知ることができるのが人間の強みと言えるだろう。やろうと思えばできるポケモンは居るだろうが、基本的にポケモンはそういう事をしない。

 

 つまり人間がポケモンバトルに於いて担う役割は、ポケモンにできない情報不足を補うことなのだ。

 

 トレーナーは、ポケモンだけではできない効率的な訓練メニューを作り、対戦する相手の情報を調べ上げ、勝利に導くための作戦をポケモンに伝える。

 

 だからこそ、ポケモンとトレーナーの信頼関係は重要とされている。

 

 自分の全てを任せる相手が「何を考えているか分からない」「本当に自分を勝利させようとしているのか分からない」では話にならない。

 

 実際に身体を動かして戦うのはポケモンでも、そのバトルで勝つために思考を巡らせているトレーナーも一緒に戦っているのだ。

 

 いわゆる役割分担であり、ポケモンは思考を含めた持てる全ての力をバトルに向けて、トレーナーはポケモンがバトルのために割いた分の思考を代わりに受け持つ。

 

 お互いに「勝つ」という目的のために、トレーナーとポケモンは共に戦うのだ。

 

 

 でも……

 

 

 それだったら……

 

 

 スペックだけで、何の策もなくゴリ押しだけで勝ててしまうようなポケモンにとって、トレーナーに存在価値はあるのだろうか?

 

 コーチが必要としないほどの圧倒的強者にとって、役割のないお荷物を抱える理由が何処にあるのだろう?

 

『準伝説』とは『伝説』には届かずとも、普通のポケモンとは一線を画すスペックを持ったポケモンたち―――この世界の上位者だ。

 

 

 ……そう

 

 

 それは、俺の手持ちであるラティアスたちも同じである。

 

 確かに俺は、彼女たちをゲームで育てていた。だが、この世界に来てから俺は、1度でもこの子たちの役に立つことができたか?

 

 

 答えは、否

 

 

 ただの足枷にしかなっていない……。

 

 自分という鎖が、ただ『おや』だからという理由だけで、彼女たちを縛っている。

 

 皆が野生になれば、自分というハンデを抱えなければ、もっと自由にバトルすることができるのではないか?

 

 そんなことを考える一方で「彼女たちと離れたくない」という身勝手な思いが邪魔をする。

 

 だって―――好きなのだ。自分は、この子たちが大好き。

 

 両親のことも好き。でもそれに負けないぐらい、この世界に来てから、この子たちのことも大好きになった。

 

 だから、自分がこの子たちに見捨てられるのならともかく、自分から彼女たちを逃がすという行動はできなかった。アニメのサトシくんが、自分の気持ちを押し殺して、バタフリー や ピジョット を逃がしたのは本当にすごいと思う。自分には、そんなことできない……。

 

 

―――だから……せめて……自分の役割ぐらいは必ず熟して見せる

 

 

 それが自分のやるべきこと、それが自分に与えられた役目。

 

 

 ラティアスたちが楽しめるように、情報を、準備を、作戦を……

 

 

―――それすらできないのなら、俺にラティアスたちのトレーナーを名乗る資格はない

 

 

 

 目の前でラティアスの姿が変化する。

 

 普段から見慣れている俺からすれば一目瞭然だが、ラティアスというポケモンは、ラティオスと性別が違うだけの同じ種族という説もあり『メガシンカ』すると、この2体はとてもよく似ている。

 

 そして2体の『メガシンカ』の性質も同じく、特性が変わる訳でもなく、タイプが変化することもない、ただ純粋に能力が上昇するモノだ。

 

 そんなラティアスに対峙する相手も、その姿の変化を終える。

 

 その姿は、オレンジ色の体色が黒に変わり、口と尻尾からは青い炎が上がっている。

 

 

 メガリザードンX

 

 

 姿が変わるだけでなく。特性もタイプも変化し、能力が上昇するという劇的な違いを見せる『メガシンカ』だ。

 

「そっちですか……」

 

 以前に戦った時、ジンダイさんは リザードン を『メガシンカ』させなかった。

 

 なので、その技構成を見てどちらになるかを考えたのだが、正直こちらではないかと思ってはいても確信はできなかったのだ。

 

 

 このリザードンの技構成は、反動が無い『ブラストバーン』

 

 コンビネーションなしで場の状態を『ひのうみ』にする『ほのおのちかい』

 

 相手をバインド状態にして『キョダイゴクエン』と同等のスリップダメージを与える『ほのおのうず』

 

 そして最後に『こんらん』状態にならない『げきりん』

 

 

 特殊技が多いので、どちらかと言えば「Y」の方が適しているだろう。特性も『ひでり』になるから『ほのお』技の威力はさらに上昇するし、近づかれたときの為に『げきりん』を覚えているとすれば変なことではない。

 

 だが『X』の方であったとしても十分に危険だ。技が全てタイプ一致となるし、そもそもメガリザードンXは『こうげき』だけでなく『とくこう』も同じぐらい高かった筈。

 

 結局、どちらにしても強敵なのは間違いなかった。なら、いつも通りに戦えばいいだろう。

 

「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

 

 リザードンが吠えると同時に、翼を広げる風圧で『すなあらし』が掻き消された。

 

―――これは、特性『ひでり』による天候の書き換え――じゃないな。

 

 空を見ても『ひざしがつよい』になっていない。ということは、技でもなんでもない、ただの羽ばたきで『すなあらし』を除去したのか……やはり『メガシンカ』は、能力の上昇がとんでもない。

 

「ふむ。他のポケモンならともかく、ラティアスほどのポケモンを『メガシンカ』させるトレーナーは久しぶりに見たよ」

 

 ジンダイさんがそんなことを言う。

 

 ラティアスほどのポケモン、それは即ち準伝説クラスのポケモンのことだろう。

 

 前にも言ったが、600族や準伝説以上のポケモンは総じてプライドが高く、トレーナーの命令なんてまず聞かない。

 

 だって彼らは素で強いから。人間はもちろんとして、この世界に存在する多くのポケモンの中でも上位の存在。

 

 そんな準伝説のなかでは、ラティアス や ラティオス は比較的にプライドは低い方だが、それは彼女らの種族が争いを好まない性格だからというだけだ。決して、彼女らが弱い訳ではない。

 

 むしろ、争いを好まないラティアスたちを、戦闘形態と呼べるほど強化できる『メガシンカ』は、一般のポケモンよりも難易度が遥かに高い。

 

 600族の『メガシンカ』でも難易度は桁違いに高いのに、準伝説以上のポケモンを『メガシンカ』させるには、それこそ圧倒的な適正か、主人公クラスの才能がないと不可能だ。

 

「生憎と、絆だけで『メガシンカ』させることはできませんけどね」

 

「ハッハッハッ! 私だってそうだよ、まだリザードンを『メガシンカ』させるには『メガストーン』と『キーストーン』が必要だ。むしろ少し前までは、それが当たり前だと思っていたしな」

 

 まるで『メガストーン』と『キーストーン』なしで『メガシンカ』したポケモンを知っているような口調でジンダイさんが話すのを聞き、そういえば常時メガシンカしているリザードンのことを思い出す。

 

 別にあの人に限らず、絆だけで『メガシンカ』をさせることは、才能さえあれば誰にでもできる。

 

 もっとも、その才能は最低でも主人公クラスは必要であり、更に「ポケモンと繋がる感覚」というモノが必要らしいけど、それはポケモンごとに違うから手探りで見つけるしかないらしい。

 

 流石に常時メガシンカしているのは、あの人以外に見たことないけど……。

 

「ジンダイさん」

「なんだ?」

 

 話しかけると、ジンダイさんは答えてくれる。それは、俺が挑戦者だからだろう。

 

 バトルフロンティアの施設は、トレーナーを試す場所。相手が得意なルールで戦い、それをポケモンと共にどうやって乗り越えていくか、が試されている。

 

「俺は全力で戦います」

「うむ」

 

 その代わり、挑戦者はフロンティアブレーンの情報を手に入れることができる。

 

 相手の舞台で戦うリスクに、情報を事前に入手することができるというリターンを持って、ハンデを相殺する。

 

「作戦という名の卑怯な手も使います、対策という名の罠にハメます。そうしないと、今の自分では勝てませんので」

 

「構わんよ。その上で、私が勝つからな。そもそも、作戦も対策も卑怯なことではなく当たり前のことだ」

 

 そんな対策され放題な立場であっても、フロンティアブレーンとして君臨し続ける彼らの強さと矜持は、こちらがどんな方法を使ってきたとしても肯定する。

 

 その上で勝利するからこそのフロンティアブレーン。だから俺は、現実の(卑怯な)方法で、この世界の常識で(ゲームではない)バトルをさせてもらう。

 

 

「そうですか………では」

 

「あぁ………」

 

 

 気持ちを切り替える。

 

 このバトルに、自分の持てる全てを使うために、意識を固定する。

 

 

―――さぁ

 

 

「行きますッ!」

「来いッ!」

 

 

 もはやこれ以上の会話は不要。

 

 作戦は伝えた。4つの技構成は決め終えた。あとはラティアスが勝つことを信じて戦う、それだけだ。

 

「閉じ込めろッ!」

「押し流せッ!」

 

 リザードンから放たれるのは、炎の色が青くなった『ほのおのうず』。それに対して俺がラティアスに使わせた『なみのり』により、突如として大量の水が発生し、巨大な津波となる。

 

 双方の技がぶつかり合い、『ほのおのうず』と『なみのり』の勢いが完全に相殺されるが、大量の水蒸気が発生してフィールドは水浸しになった。だが次の瞬間、水蒸気の中から火の鳥が飛び立ち、ラティアスを炎の渦に閉じ込める。

 

―――やっぱり、追加効果は止められないか……。

 

「撃ち込めッ!」

「集めて飛び込めッ!」

 

『ほのおのうず』によって身動きが取れないラティアスに、リザードンから青い炎となった『ブラストバーン』が放たれる。それに対してラティアスに『サイコキネシス』で『なみのり』の水を纏わせて『ほのおのうず』から脱出させた。

 

 その戦法は以前にも見た。相手を拘束してから、最大火力を叩き込むというシンプルな戦法ながら、命中すれば拘束技によるスリップダメージで倒し損ねても削り切る凶悪な戦法。だからそこ、無理にでも炎の中から脱出させる必要があった。

 

「焼き尽くせッ!」

「押し流せッ!」

 

 今度は『ほのおのちかい』によって場の状態を『ひのうみ』にしようとする。それに対して再び『なみのり』を使うことで阻止させようとするが、水中から突如として上がった火柱がラティアスに襲い掛かった。

 

 その為に『なみのり』はラティアスの真下に放つ形となり、技が衝突して発生した水蒸気がラティアスの身体を包み込む……好都合だ。

 

「撃ち込めッ!」

「ラティアスッ!」

 

 リザードンから、ラティアスのいる水蒸気を飲み込むほどの『ブラストバーン』が放たれる。それに対して、俺は事前に決めていた(・・・・・・・・)合図を指示した。そして次の瞬間に『ブラストバーン』が水蒸気を貫く。

 

 

 が、そこにラティアスの姿はない。

 

 

「ッ!? 後ろだッ!」

「削り切れッ!」

 

 ジンダイさんが叫んだ直後に、透明化(・・・)を解いたラティアスから『なみのり』が放たれる。

 

 これが俺の言った卑怯な(ゲームではできない)作戦であり、現実となった(この世界での常識)ポケモンバトルの戦い方。

 

『ポケモンのわざ』ではなく、ポケモン自身が持つ生態を利用した戦法(指示)。映画でもラティアスが光の屈折で姿を隠していた透明化による奇襲。

 

 完全に隙を突かれたジンダイさんに、リザードンの対応は遅れて、ラティアスの『なみのり』が直撃する。

 

 例え特異個体であったとしても『ステルスロック』によりダメージを受けて、その上で準伝説のラティアスから放たれた『こうかばつぐん』の『なみのり』だ。

 

 普通は、これで『ひんし』になる筈なのだが……。

 

「まだ、やれるなッ! リザードン!」

「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

 

 ボロボロであれど、当たり前のようにリザードンは立ち上がって吠える。すると、その声に呼応するように周囲の気温が急激に上昇して『ひのうみ』になる。これで『ほのお』タイプではないラティアスにスリップダメージが発生するようになった。

 

「集めてッ!」

 

 それに対して、俺は『サイコキネシス』で、今まで使った『なみのり』の水を全て上空に集めさせる。

 

 上空に大量の水の塊を溜めたまま見下ろすラティアスに、その『なみのり』で地面に足をつくことになったリザードンが見上げる。それは偶然にも、先程バトルしていた ウルガモス と ウツロイド の逆の光景だった。

 

「仕掛けてッ!」

「撃ち抜けッ!」

 

 ラティアスに『サイコキネシス』を指示して、支えを失った(・・・・・・)大量の水の塊が降り注ぐ。

 

 それに対してリザードンは『ブラストバーン』を放つが、3回も使用した『なみのり』の水を止めきることはできない。

 

 

 そう見えたが―――

 

 

「まだだリザードン! お前の力は、こんなモノじゃないだろう(・・・・・・・・・・・・)ッ! 全力でぶつかっていけ(・・・・・・・・・・)ッ!」

 

 

「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

 

 

 ジンダイさんの言葉を受けて、リザードンが青いオーラに包まれる。

 

 その状態を、俺はある人とのバトルで見たことがあった。

 

 

―――これはまさか……『もうか』ッ!? このリザードン、特性が『かたいツメ』じゃないのかッ!?

 

 

 急激に上がる『ほのお』の火力に、リザードンに降り注いできた水は完全に押し切られて、撃ち抜かれた水が『ひのうみ』であるフィールドに雨となって降り注ぐ。すると、フィールド全体が大量の水蒸気に包まれた。

 

「ラティアスッ!」

 

 再び俺は合図を送る。それによって、ラティアスに水蒸気の中を移動させる(・・・・・・・・・・・)

 

「そこだッ!」

 

 そんな俺の声を聞いて、水蒸気によって空気の流れを読み取ったジンダイさんが、再びリザードンに『ブラストバーン』を放たせた。

 

 その圧倒的な熱を放つ炎は―――水蒸気の中にある透明化したモノを確かに飲み込んだ。

 

 

 だが

 

 

「ッ!?」

 

 

『ブラストバーン』によって水蒸気が吹き飛ばされた先にあったのはラティアスではなく、俺が水を落とすときに『サイコキネシス』で集めさせた『ステルスロック』の溶けた塊だ。

 

 水が上空に集めさせたのはこの為だ。集めた後に『サイコキネシス』を解けば、あとは重力によって水は勝手に下に落ちる。その間に『サイコキネシス』を使わせて、透明な『ステルスロック』を集めさせていたのだ。

 

「終わらせるよッ!」

 

 ジンダイさんは、そのことをすぐに理解する。しかし、すでにリザードンの後ろに来ているラティアスに、俺は指示をした。

 

 きっと使うなら、タイミングはここだ。俺の指示した内容は―――『ねがいごと』

 

 リザードンの『もうか』が発動している以上、もう体力はほとんど限界の筈。ならば―――ここで決めるッ!

 

「暴れろッ!」

 

 先程と同じ奇襲のため、今度はリザードンが即座に反応し、近くに居るラティアスに『げきりん』を使ってくる。他の技ではなく直接攻撃の『げきりん』を指示したのは、それほどラティアスとリザードンの距離が近かったからだろう。

 

 

―――それを、待ってたッ!

 

 

「耐えてッ!」

 

 これが最後の一手

 

 ラティアスは俺の指示に従い―――『こらえる』を発動して、リザードンに殴り飛ばされた。

 

 凄まじい衝撃がラティアスを襲うが、それでも『こらえる』によってラティアスは持ちこたえる。だが体力は『ひんし』寸前の筈だ、このままでは『ひのうみ』によるスリップダメージで倒れてしまうが――

 

 

 『ねがいごとが かなった!』

 

 

 ラティアスは『ねがいごと』の効果によって、ダメージを受ける前に体力を回復する。そして―――

 

 

「ゴォ……グ…ォ……」

 

 

 リザードンは倒れて『ひんし』となった。

 

 

「な……に………?」

 

 ジンダイさんが事態を飲み込めずに。呆然と呟く。それに対して、俺は無言でラティアスの方を指さした。

 

 それにつられてジンダイさんは、視線をラティアスの方に向ける。するとそこには―――

 

 

「ラティアスが……メガシンカしていない?」

 

 

 そこに居たのは メガラティアス ではなく、通常形態のラティアスだ。

 

「……………なるほど、どうやら君の方が1枚上手(うわて)だったようだな」

 

 ソレを見ただけで、ジンダイさんは何が起きたのかを理解して息を吐いた。

 

 そう、タネ明かしをすれば簡単だ。

 

 ラティアスが通常形態なのは、バトルが終わって解除されたからじゃない。

 

 

―――俺は、最初からラティアスを『メガシンカ』なんてさせてなかった。

 

 

 ラティアスは、光の屈折によって透明になれたり、人に擬態することができるポケモンだ。それならラティアスが「メガラティアスの姿」に擬態できない筈がない。

 

 どうしてそんなことをしたのかと言えば、単純にラティアスの持ち物である『ゴツゴツメット』を隠すためだ。

 

 基本的に『メガシンカ』するためには、持ち物を『メガストーン』にしなければならない。主人公勢なら絆だけで『メガシンカ』させることはできるけど、俺はバトル前に「絆で『メガシンカ』できない」ことを話しておいた。

 

 故に、メガラティアスを見れば、ジンダイさんがラティアスの持ち物を警戒することはない。最初にリザードンが『メガシンカ』した時点で、既に罠は仕掛け終わっていたのだ。

 

 この方法は、ポケモンバトルのルールとしては問題ない。現実において、ポケモンの生態をバトルで利用することは普通のことだ。会話中に技を使わせた訳でもないしね……。

 

 あとは攻撃でリザードンの体力を削って、直接攻撃である『げきりん』を使わせる。それを『こらえる』で耐えさせれば、残りの体力を『ゴツゴツメット』が削ってくれるという訳だ。

 

 最後に『ねがいごと』を使わせたのは、攻撃を受けた後に『ひのうみ』や『ほのおのうず』によるスリップダメージで ラティアス が倒れないようにする為である。

 

 それでもラティアスは相当ダメージを受けているので、俺はさっさとボールにラティアスを戻して休ませた。

 

 

「はっはっはっ! いやぁー、実に素晴らしい!」

 

 

 すでに事態を完全に飲み込んだらしく、ジンダイさんは豪快な声で楽しそうに笑っていた。

 

「まったく、最高じゃないか!! 若き冒険者よ!!」

 

 本当に楽しそうに、嬉しそうに、ジンダイさんは朗らかに笑い。こちらに歩いてくる。

 

「君には完敗だよ! さあ! こいつを受け取ってくれ!」

 

 そうして差し出された手に乗せられているのは、金色に輝くブレイブシンボルだった。

 

 

 …………………。

 

 

 ………ようやく。

 

 

 ようやく――終わったのだ。

 

 

 これで、バトルフロンティア制覇。

 

 

 コレを受け取れば、この楽しかった戦いも終わる。

 

 

 そう思いながらブレイブシンボルを受け取って

 

 

―――ドサッ

 

 

 受け取る前に、俺は膝から崩れ落ちて前のめりに倒れた。

 

 

「ッ!? どうしたんだ君ッ!」

 

 倒れた俺にジンダイさんが駆け寄って声を掛けてくるが、俺はそれどころではなかった。

 

 強烈な眩暈と吐き気に加えて、身体全体が熱くなっているのを感じる……おそらく熱中症だろう。勝利したことを理解して、緊張の糸が切れたのだ。

 

 ついさっきまで、さんざん強力な『ほのお』技が飛び交っていた灼熱地獄に居たのだから当然と言えば当然だ。バトル中の気温は、いったい何度にまで上がっていたのだろうか?

 

 途中で無理矢理テンションをあげて、身体の危険信号を無視していたけど、本当はウルガモスを倒した時点で、もう殆ど限界だった。その所為でテンションを上げるときに、変なことを考えたぐらいだし……。

 

 ホント……いくらポケモンバトルが楽しいからって、一般人が伝説を持っていて欲しい、とか思うほど、頭のネジは飛んでないよ……トレーナー全員がフロンティアブレーンと同等の実力とか、何その地獄?

 

 完全に、熱で頭がおかしくなっていたな……割と今もだけど。

 

「――――ッ! ―――――ッ!」

 

 仰向けに……されたのかな? おでこを触られたような気がするけど、もう体の感覚が無いや……。

 

「―――――――ッ! ――――――――ッ!」

 

 何か言っているけど、意識が朦朧としている所為で何を言っているのか分からない。ジンダイさんの声、ってこと分かるけど……。

 

 

「―――――ッ! ――――――ッ!」

 

 

 ん? あれ?

 

 この声は……先輩?

 

 バトルをする前に、離れた場所で見学してもらっていた筈だけど。多分、バトルが終わったから来てくれたのかな?

 

 あぁ……でも、そうか……。

 

 

 

―――先輩が来てくれたなら、もう……安心だ

 

 

 

 ラティアス…カミツルギ…ウツロイド……。

 

 

―――僕は、少しは役に立てたかな?

 

 

 ゲームの僕じゃなく。この世界で生まれた僕は、皆の『おや』になれる程度の価値はあっただろうか?

 

 もしそうだったら、嬉しいんだけど……。

 

 

―――でも、ちょっと……疲れちゃった

 

 

 バトルフロンティアに挑戦している間、ずっと頑張ってきたんだし、少しぐらい休んでもいいよね?

 

 これから絶対に、皆が満足できるようなトレーナーになって見せるから……だから今だけは、休んでもいいよね?

 

 

 

「―――――ッ! ―――――ッ! ―――――――――――――ッ!」

 

 

 

 もう先輩、そんなに耳元で叫ばないでくださいよ……。

 

 って……あぁ……。

 

 声を出そうにも、口が震えるだけで動かないや……。

 

 視界も霞んで真っ白だよ……もう、意識を保てそうにない。

 

 

 

 

「―――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!」

 

 

 

 先輩、そんなに大声出したら近所迷惑ですよ?

 

 

 それに、そんなに心配しなくても大丈夫です……倒れるのなんて慣れてますから、これぐらいじゃ死にませんよ。

 

 

 ちょっと休むだけ……ちょっと休んだら、またいつもの元気な僕になっていますから……

 

 

 

 

―――だから……安心して……おや……す…み…

 

 

 そうして僕の意識は、完全に途絶えた。

 




名前:リザードン(特異個体)

性別:♂
性格:がんばりや
特性:もうか
持ち物:リザードンナイトX
技:ブラストバーン
  ほのおのちかい
  ほのおのうず
  げきりん

特異能力
・『ブラストバーン』を使っても、反動が発生しない。
・『ほのおのちかい』を使うと、相手の場の状態を『ひのうみ』にする。
・『ほのおのうず』でバインド状態にすると、毎ターン相手のHPを1/8ではなく1/6減らす
・『げきりん』を使用しても『こんらん』状態にならない。
・『メガシンカ』した状態でも、特性が『もうか』のままになっている。
・『メガシンカ』した状態になると、全ての『ほのお』技がタイプ・特性・道具による半減・無効にならない。


詳細
 生まれると同時に、2体の伝説の喧嘩に巻き込まれた個体。
 空腹のあまり『ホウオウ』がバトルで落とした『にじいろのはね』を食べたことで、生命力が暴走した。
 その後、バトルに敗れてマグマの中で傷を癒していた『ファイヤー』を見て、苦痛から逃れたいがために火山に飛び込んだのだが、体内にある『にじいろのはね』が死ぬこと許さず、強制的に肉体を成長させて『げきりん』状態で大暴れすることになる。
 扱う炎が異常なほど熱く、その気になれば『あおいほのお』として使うことができるが、トラウマなのであまり使いたくはないらしい。
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