【悲報】ワイ、転生したら百合の間に挟まる仮面ライダーだった【ゆるして】   作:イナバの書き置き

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遅れるとか言ってたけどブルーレイの最終巻を購入出来た上に二水ちゃんピックアップが始まるので更新します。


第10話「リリィになった、それ故に」

753:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 新宿に来たぜ

 〔添付:新宿駅西口と、その周囲の写真数枚〕

 

754:ご機嫌よう名無し様 ID:Qtr7J+2/q

 そうだね

 

755:ご機嫌よう名無し様 ID:1V+aynoQx

 ぐうの音も出ない位に新宿だな

 

756:ご機嫌よう名無し様 ID:AcDYma2w4

 申し訳ないが社畜時代を思い出すので新宿駅はNG

 

757:ご機嫌よう名無し様 ID:52WieCnbf

 しかしCHARMとかトンでも技術が溢れてるからもっと発展してるのかと思ってたけど、現代とそんなに変わらないな……

 

758:ご機嫌よう名無し様 ID:wcORBbxlb

 たしかに

 タブレット端末が過去の遺物扱いされる位だからもっと近未来的な感じを予想してた

 

759:ご機嫌よう名無し様 ID:IKE3J9ARL

 まぁ甲州に行く時もすごい見覚えのある在来線乗り継いでたし、意外とこんなモノなのかもしれん

 見えない所は目茶苦茶発展してる可能性だってあるし

 

760:ご機嫌よう名無し様 ID:5SD6BVmpD

 平穏に見えても所々にシェルターの案内があったりしてヒュージの脅威感じるんでしたよね?

 

761:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 人類の存亡賭けた生存競争の最中なんだしさもありなん

 それはそれとして梨璃ちゃんがすんごいはしゃいでるんだけど

 〔添付:目を輝かせて東京銘菓のショーケースを見詰める梨璃の写真〕

 

762:ご機嫌よう名無し様 ID:kdAXX/J9+

 ああ^~

 

763:ご機嫌よう名無し様 ID:4rI7DTe+x

 かわいい

 

764:ご機嫌よう名無し様 ID:Pd69FVHiO

 守りたい、この笑顔

 

765:ご機嫌よう名無し様 ID:IaUYx6QpT

 このはしゃぎっぷり……お上りさんかな?

 

766:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 多分そうだと思う

 都内には初めて来たのか滅多に来る機会がなかったのか……まぁどっちにしろ楽しそうならそれが一番よ

 

767:ご機嫌よう名無し様 ID:+Qdp6y0lT

 そうだよ

 

768:ご機嫌よう名無し様 ID:JG2bPjhPg

 つーか田舎育ちの聖女とかそれもうジャンヌ・ダルクじゃん

 最強か?

 

769:ご機嫌よう名無し様 ID:zv2ozBYfl

 実際旗振ってるだけで付いてくる人めっちゃいそう

 特に夢結様ヌーベル鶴紗ちゃん辺りは両脇固めてそう

 

770:ご機嫌よう名無し様 ID:xv5gM6xL6

 梨璃ちゃんには†カリスマ†と生まれ持った愛嬌があるから当然よ

 誰だって守りたくなる……しかしそうなると夢結様もほっこりして可愛らしいお顔を晒しているのでは?

 

771:ご機嫌よう名無し様 ID:CRmnjavH/

 ムッ

 

772:ご機嫌よう名無し様 ID:p0C9LW+zW

 ありそう

 

773:ご機嫌よう名無し様 ID:upRE09MuU

 其処に思い至るとはさてはお前天才か

 

774:ご機嫌よう名無し様 ID:Ikvh3loVY

 とても気になる

 

775:ご機嫌よう名無し様 ID:LDFem8mUG

 イッチ頼むわ

 

776:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 ほい

 〔添付:膨れっ面をした夢結の写真〕

 

777:ご機嫌よう名無し様 ID:XqGP+bYud

 あれ?

 

778:ご機嫌よう名無し様 ID:+Rx0vcPPo

 これはこれで可愛いけど何か思ってた反応と違うな……

 

779:ご機嫌よう名無し様 ID:rUa5xJXFo

 夢結様どうしたん?

 

780:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 都内は一葉さんと叶星様の方が詳しいから梨璃ちゃんがそっちに話を訊きに行って

 夢結様が拗ねた

 

781:ご機嫌よう名無し様 ID:4XcnFv3rJ

 あら^~

 

782:ご機嫌よう名無し様 ID:jCQX2iOxp

 ウッ(即死)

 

783:ご機嫌よう名無し様 ID:0r3wFaBzd

 ヌゥン!ヘッ!ヘッ!

 ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!(尊死)

 

784:ご機嫌よう名無し様 ID:nrQQGEmLn

 何と可愛らしい……

 

785:ご機嫌よう名無し様 ID:HOEEwsU+a

 何だこのお姉様可愛いの権化か?

 

786:情報ニキ ID:nGM0WRjAT

 クール風天然ポンコツシスコンお姉様がその真価を発揮しておられる

 

787:ご機嫌よう名無し様 ID:xzwECdYxp

 今回は挟まってないみたいで偉いぞイッチ(空気)

 

788:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 いや流石にねぇ……百合云々以前にこの空気に割って入るような勇気は無いかなぁ

 一葉さんから面白そうな話聞かせてもらってるから好きなだけ2人でイチャイチャしてくれ

 

789:ご機嫌よう名無し様 ID:vXOsFLDII

 イッチが浄化されてる……

 

790:ご機嫌よう名無し様 ID:zsbDyjqNv

 てか防衛構想会議に参加する為に新宿まで来たんじゃなかったの?

 ショッピングとかしてるみたいだけど遅刻しない?

 

791:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 それは全然大丈夫

 寧ろ思ったより早く着いから暇してるし、これなら梅先輩達のエレンスゲ見学付いてった方が良かったかなぁ

 

792:ご機嫌よう名無し様 ID:fNURpJ0+c

 あれ、皆も東京来てるんだ

 

793:ご機嫌よう名無し様 ID:dXc+JGGRJ

 会議に呼ばれたのは梨璃ちゃん夢結様一葉さん叶星様イッチの5人だけだって聞いてたけど

 

794:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 慰安旅行兼他ガーデン見学兼プチ外征として都内に来てますね

 途中で二手に別れて

 

 エレンスゲに梅先輩、鶴紗さん、ぐろっぴ、楓さん

 

 神庭女子に二水ちゃん、神琳さんゆーじあさん、結梨ちゃん

 

 だったような?

 

795:ご機嫌よう名無し様 ID:/R35TZpq5

 なるほど……

 

796:ご機嫌よう名無し様 ID:LNJ7faYNX

 校風とか結構違うだろうし何か学びに繋がると良いですね

 

797:ご機嫌よう名無し様 ID:ZqowcVD0c

 エレンスゲはガチガチの序列主義(軍隊レベル)で神庭は生徒の自主性に任せるらしい

 まぁ皆違って皆良いって事でしょう

 

798:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 そうね

 そんでもってエレンスゲは最近発掘された1000年前の剣の研究を始めるって一葉さんが言うから気になってたんだよね

 

799:ご機嫌よう名無し様 ID:tQ+M4MSGp

 へぇ

 刀?

 

800:ご機嫌よう名無し様 ID:xGiwVTPgd

 この世界はガチの妖刀とかありそう

 

801:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 それがね

 国内で発掘されたのに西洋剣らしいんだ

 しかもルーン文字ではないけどマギに関する文言が彫られてるらしくて実はCHARMの1種なんじゃないかって言われてる

 

802:ご機嫌よう名無し様 ID:S8SA46bi2

 所謂オーパーツってヤツか

 

803:ご機嫌よう名無し様 ID:zM3KCUrI9

 浪漫感じちゃう……!

 

804:ご機嫌よう名無し様 ID:AYTGE668F

 ほーん

 面白そう

 

805:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 そうなんだよ……!

 会議が無ければ見に行ってたのになぁ……やっぱサボるか

 

806:ご機嫌よう名無し様 ID:AMzFJdz7c

 会議はちゃんと出ろボケ

 

807:ご機嫌よう名無し様 ID:/NzsI5+XJ

 ハゲ共の相手がめんどいのはすっっっっっごく分かるけど重要な事だから頑張れボケ

 

808:情報ニキ ID:nGM0WRjAT

 いや

 待てよ

 

809:ご機嫌よう名無し様 ID:Ea6EyQNgg

 ん?

 

810:ご機嫌よう名無し様 ID:7Rzx7Bb/n

 どうした情報ニキ

 

811:ご機嫌よう名無し様 ID:eWQr6eCdn

 それ可笑しくないか?

 

812:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 何が?

 

813:ご機嫌よう名無し様 ID:ZoIm6MDJk

 何か変な所あったか?

 

814:情報ニキ ID:nGM0WRjAT

 軍隊みたいな序列主義で、専ら戦闘に関する研究しかしてないような(藍ちゃんみたいに例外もいるけど)エレンスゲの教官連中がどうしていきなり考古学者の真似事なんか始めるんだ?

 しかもこの防衛構想会議に合わせて?

 

815:ご機嫌よう名無し様 ID:2jJvRmuBg

 あー……

 

816:ご機嫌よう名無し様 ID:1CH08sZwu

 確かに変っちゃ変だな

 

817:ご機嫌よう名無し様 ID:VI8vBhI2O

 考えすぎだと思うけど、言われてみればそんな気もする

 

818:ご機嫌よう名無し様 ID:ms9dtKJ+7

 寧ろこの手の研究なら神庭女子とか百合ヶ丘がしそうなモンだしな

 何でエレンスゲなんだろ

 

819:ご機嫌よう名無し様 ID:X0scwG1QE

 一昨日のネスト爆発と言いなーんかキナ臭いな

 イッチ気を付けとけよ

 

820:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 一応エリアディフェンス(ケイブの発生を妨害する電波装置)もあるし大丈夫だとは思うけど気は張っとくわ

 

821:ご機嫌よう名無し様 ID:yMO3Gbl7J

 はえー便利なモノもあるんすね

 

822:ご機嫌よう名無し様 ID:PjHGzdFZk

 町中にいきなりバケモノ現れたら怖いからな

 

 

850:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

【悲報】エリアディフェンス壊れる【出オチ】

 

851:ご機嫌よう名無し様 ID:wpiR7sCXw

 えぇ……(困惑)

 

852:ご機嫌よう名無し様 ID:86bHq1Z9Z

 全く以て笑い事じゃないけど草

 

853:荳?闊ャ霆「逕溯劒辟。 ID:????????

 即落ち2コマかな?

 

854:一般転生悪意01 ID:ARK01+02

 ケイブ発生したから迎撃するでー

 

855:ご機嫌よう名無し様 ID:3lKWyZ79T

 >>853

 いや何か当然のように色々バグってるけどアンタ誰……?

 

 

 

 

■■■

  1 0  

 

リリィになった、それ故に

ᛒᛖᚳᚪᚢᛋᛖ ᚩᚠ ᛁᛏ ᚹᚻᛁᚳᚻ ᛒᛖᚳᚪᛗᛖ ᛏᚻᛖ ᛚᛁᛚᚣ

 

 

剣士、浮上

──×──

"just break, just burn, just blaze, change the world."

■■■

 

 

 

 爆発音が、つい先程まで人々の活気に満ち溢れていた市街に響く。

 それも1度や2度ではなく、複数回──誰もが望んだ平穏を破壊し、絶望を告げる喇叭として鳴り響いている。

 今、その爆発音を聞いたリリィの1人である相澤一葉は百貨店の屋上から驚愕の叫びを上げた。

 

「向こう、煙が上がって……まさか、あそこは……っ!?」

「東京都庁……!」

 

 そう、東京都庁。

 実際に行政施設そのものが爆発したのかは定かではないが、どちらにせよ平和が保たれてしかるべき都心部で破壊活動が発生した事実が問題なのだ。

 慌てて端末を取り出し、学院へと連絡を取ろうとした一葉はそれに正面からぶち当たる事になってしまった。

 

「此方ヘルヴォルリーダー、相澤一──え?そ、そんな……エリアディフェンスが崩壊したですって!?」

 

 都内での破壊活動によって引き起こされる問題、それ即ち首都防衛の要たるエリアディフェンスの崩壊である。

 ヒュージがケイブを使用する時に発生する特殊粒子を電波によって阻害するこの装置は、都内への直接侵入を防ぐと言う意味ではこれ以上にない位重要な設備だ。

 何しろこれがあれば何処に行くにもヒュージは直接歩くか飛行しなければならない訳で、奇襲の阻止から移動する個体の位置把握までおよそ防衛に関する事項で関わらないモノは無い程なのだ。

 それが、失われた。

 いとも容易く、呆気なく。

 

「──ダメだ夢結様、下の階も停電してる」

「電源設備がやられたって訳ね……」

「皆怯えてる。シェルターに避難させるにしろ此処で待機させるにしろこのままだとマズいかも」

「そう、ありがとうアルト」

 

 急ぎ足で階下の様子を見てきた少年に感謝の言葉を送りつつ、夢結は考える。

 議題は──()()こんな事をしたのか。

 先ず真っ先に思い付くのは、当然ながらヒュージだ。

 人類の宿敵たる彼らの中にはレーダーや警戒網を欺く個体も存在しており、それらが変電所等の設備に奇襲を仕掛けた可能性は十分に考えられる。

 

(────本当に?)

 

 だが、夢結の中には1つの疑念があった。

 得体が知れず、拭い去ろうとしても頑固にこびりついたその姿。

 それは──あの白フードの集団である。

 

(シンクネット、とか言ったかしら。楽園を作るとか言っていたけれど……)

 

 シンクネット。

 先週の戦いで増援として駆け付けた飛電或人は、心なしか暗い面持ちで彼らをそう呼んだ。

 曰く、G.E.H.E.N.A.が作り上げたでっち上げ宗教。

 曰く、ヒュージの特性を取り込みより高次へ至る事を教義とした自称、選ばれし者(選民思想)の集合体。

 曰く、インターネットを通じて世界に広がりを見せつつあり立ち上げたG.E.H.E.N.A.自身の手にすら終えなくなりつつある暴走する悪意。

 曰く────これ以上挙げてもキリがない、と夢結は首を振る。

 

(いや、今は関係ない筈……)

 

 無論、或人の話を一から十まで鵜呑みにした訳ではない。

 信憑性は間違いなくあるだろうが所詮は物の見方の1つであり、実際は真逆だったと言う事も有り得るからだ。

 その目で見て、聞いて、そして信じるか信じないかを決める。

 それが夢結のやり方だった。

 だが、しかし、それでもだ。

 襲撃以来、夢結の脳裏には時折彼らの幻影がチラつく。

 

(────本当に?)

 

 白フード達の首魁である仮面ライダーエデンは、この世界を捨て楽園ガーディアを作る事を目的にしている、らしい。

 それが夢結は気に食わない。

 だってこの世界を捨てると言う事は、即ち数多のリリィと軍人達が命を賭して守り抜こうとした世界を捨てると言う事だ。

 当然その中に夢結のシュッツエンゲルである川添美鈴も含まれており、故にこそこうして惨事に直面した今もやるせない気持ちと怒りが夢結を絶えず襲っていた。

 

 ──そして疑念の矛先はエリアディフェンス崩壊に行き着く。

 

(もしかして、これも彼らがやったのでは……?)

 

 根拠なんて何一つとしてない。

 飛躍した妄想である事は夢結とて最初から自覚していた。

 それでも、1度疑い始めてしまったら止まらない。

 百合ヶ丘を襲撃したあの集団なら、楽園を作る為に都内の人間を皆殺しにする事だって厭わないかもしれないと夢結は心底思ってしまったのである。

 

(だとしたら、私は────)

 

 ギリ、と歯を食い縛る。

 握った手のひらに爪が食い込む。

 思考がネガティブな方向に際限なく傾き、瞳がほんのりと赤い狂気の色を宿し────

 

「お姉様、どうかしたんですか?」

「……梨璃。何でも無いわ」

 

 不思議そうな顔をした梨璃の様子に、一気に正気に引き戻される。

 そう、そうだ。

 優先順位を間違えてはならない。

 今この場に於いて誰がエリアディフェンスを破壊したかなど然したる問題ではないのだ。

 

「……この付近には他のリリィがいないかもしれない。だから、私達5人で市民を守り抜く事になるかもしれないけれど……梨璃は大丈夫かしら」

「はい、お姉様!市民の皆さんも、夢結様の背中も、私が守ります!」

「そう、頼りにしてるわね」

「任せて下さい!」

 

 それは他の何より大切なシルト、或いは凍り付いた心を溶かしてくれた夢結にとっての光。

 この勇ましい桃色少女を、夢結は絶対に守りきらなければならない。

 

「夢結様、私達はヒュージを撃破しつつ各レギオンと合流してから今後の行動を決定する事にしました。一柳隊はどうしますか?」

「私達も合流を目指すわ。襲撃の規模が尋常ではないから、このまま3人で戦い続けても危険に陥るだけの可能性が高いもの」

「そうね……高嶺ちゃん達とも電話が繋がらないのが心配だけれど、やれるだけの事はやってみましょう」

「ええ。叶星さんの力、頼りにさせてもらうわ」

 

 この勇ましい少女達も守りたい。

 実力者である彼女達からはもしかすると逆に守られる事になるかもしれないけれど、兎に角一緒に生きて帰りたい。

 だって、相澤一葉と今叶星は夢結にとって単なるレギオン同盟のメンバー以上の関係なのだから。

 

「アルト、アークゼロワンは使わないで」

「え、使いませんけど。ゼロツーありますし」

「……良かった」

「え、いや、ちょっ、自業自得とは言え俺そんなに信用無いんですか!?」

「これに関しては無いわね」

「ごめんアルトくん、ちょっと擁護出来ないかな……」

「誰かの為に戦える事は素晴らしいと思いますが、自己犠牲はやり過ぎですよアルトくん」

「貴方がいなくなったら悲しむ人が沢山いるって事、忘れないでね?」

「そんなぁ……!」

 

 4人から一斉砲火を受けた少年が、大袈裟な動作と共に崩れ落ちる。

 そう──目を離せないと言う意味では、二川アルトも梨璃と然程変わらない。

 誰かの為に戦える、その心意気は素晴らしいと思うが如何せん張り切り過ぎかつ抱え込み過ぎなのである。

 そんなとても10歳の少年とは思えない生き方に、夢結は少々の危機感を覚えていた。

 

(お姉様に、似ている……)

 

 飄々とした態度が、悩みを他人に話そうとしない姿勢が、時折見せる全てを悟った様な目線が美鈴に被る。

 エリアディフェンスの崩壊にも殆ど驚かず、直ぐ様市民の安全確認に移ったりと全く動揺している所が見られない。

 あまりにも超然としているモノだから「まるで美鈴様が乗り移ったみたい」と夢結は心の中で呟いてしまった。

 

 で、あればこそ尚更守らねばならない。

 敬愛するシュッツエンゲルの面影を感じるこの少年を、こんな所で死なせるなど絶対にあってはならないのだ。

 

「これは没収ね」

「あっちょっ、一応無いと困るんですけど!?」

「預かっておかないと絶対に何処かで使うでしょう……暫くは大人しくしていなさい」

「はーい……」

 

 制服の内ポケットからアークゼロワンプログライズキーを抜き取り、己のポケットに突っ込む。

 フォースライザー然り、少年が物を隠す時はそこだと夢結は当の昔に見抜いていたのだ。

 

 これで不安は断ち切った。

 最早少年が悪意に手を染める可能性も、己の決意が揺らぐ可能性も無い。

 故に──少年少女が武器を取る。

 

「突破口は私と一葉さんで開きます。梨璃、叶星さん、アルトは討ち漏らした個体を撃破し、市民の避難をサポート……これで良いかしら」

「はい!行きましょう、お姉様!」

「ヘルヴォルの名に恥じぬ活躍をご覧に入れます!」

「先ずは周囲を掃討して安全の確保ね。任せて」

「……そう言えば、百合ヶ丘以外を背負って防衛戦をやるのは始めてか。でも、出来るだけの事はやってみせる……!」

 

 ブリューナクを、グングニルを、ブルトガングを、クラウ・ソラスを、ゼロツードライバーを専用のキャリーケースから引き抜き、5人の戦士が屋上から跳躍する。

 そしてそれを追い掛けるようにして降下するは、赤と黄の機構飛蝗──即ち、仮面ライダーゼロツーのライダモデル。

 

「行くわよ!」

「変身!」

 

『ZERO-TWO RISE』

 

 リリィ達の眼下にひしめくは、岩塊のようなミドル級ヒュージの群れと逃げ惑う群衆。

 一見すれば絶望的な光景だが、そんなモノは恐るるに足らず。

 何故なら────

 

『CHANGE ONE TO TWO』

 

『KAMENRIDER ZERO-TWO』

『"It's never over."』

 

 彼女達はこの過酷な世界に咲き誇る、美しい花々なのだから。

 

 

 

■■■

 

 

 

浮上せよ、浮上せよ

 

 

 久方振りの交信が、剣士の耳朶を打つ。

 彼が最後に「声」を聞いたのは今から約50年程前──ヒュージなる異形の出現を知らされた時だった。

 その時は浮上すべきか否か考えたが、結局「声」の導くままに潜航し続けていた。

 

 

浮上せよ、浮上せよ

 

 

 信じられない程冷徹で平坦な囁きに、しかし剣士は言葉を発する事なく歓喜した。

 漸く、漸く己の使命を果たす時が来たのだ。

 300年にも及ぶ雌伏は、決して無駄ではなかった。

 

 

浮上せよ、浮上せよ

 

 

 三度囁きが繰り返される。

 それは世界の秩序を守る剣士にとって何より優先される最上位の命令。

 今は亡きマスターロゴスが生前に下した勅令である。

 

「────」

 

 故に──剣士が、一寸先も見えない闇の中から浮上する。

 ただしそれは「闇の中から」であって、間違っても「海の中から」ではない。

 

「────」

 

 剣士が潜航していたのは光を失い全てが闇に沈んだ時の中、つまり「抹消された時間の中」である。

 彼は右手に握った槍のような形の()()──「時国剣界時」の力によって自分自身を時の流れから隔離し、300年もの間潜伏していたのだ。

 代償として剣士の肉体は鎧の内側で朽ち、半ば木乃伊と化していたが──それが今さら何だ。

 虚無の剣士に対するカウンターとして期待されたからには、大切な仲間や故郷が滅ぶのを見過ごしてきた意味があるのなら、それら全てに報いて見せよう。

 

「────」

 

 戦士の頭上に光が灯る。

 淡く煌めき、揺らめき、そして────

 

 

 

 

 

 

 

「な、何ですかぁ!?」

「何よ、これ……!?」

 

 裂ける。

 ヒュージが裂ける。

 地を這う個体も、空を飛ぶ個体も、まるで最初からそうあるのが自然だと言わんばかりに屍へと回帰する。

 誰も、何も出来ない。

 高嶺も、姫歌も、紅巴も、灯莉も、神庭女子に見学に訪れていた二水達でさえ口をポカンと開けたまま呆けている。

 そうしてCHARMを構える事すら忘れた彼女達の前で──空間そのものが渦を巻く。

 

「ケイブ……!?」

「いえ、違います!ケイブはこんな────」

 

 ケイブに似ている。

 だが違う。

 アレは渦を巻いたとて、何かをする訳ではない。

 ただ其処にあって、ただヒュージを吐き出すだけの空虚な通路だ。

 しかし()()は──空間そのものを捩って、切り取っている。

 全てに於いて、決定的に違う。

 

 

 

『 再 界 時 』

 

 

 

 いつの間にか、渦の前に「彼」が立っていた。

 

「え────?」

 

 そう、其は群青の鎧を纏った海洋の剣士。

 そう、其は道を踏み外した者を誅殺する粛清の剣士。

 即ち──────

 

 

 

『 界 時 逆 回 』

 

 

 

 第2の剣士「仮面ライダーデュランダル」が、永きに亘る潜航から浮上した瞬間である。




◯二川アルト/仮面ライダーゼロツー
初手最強フォームと言う特撮界の負けフラグを見事建築した男。
掲示板に言われて気を張ってたのが夢結様的に悪手に出てるパターン。
でもメンタル的には一番安定してる

◯夢結様
シンクネット及びそれを生んだ人々に対して不信感が生まれる。
そしてアークゼロワンプログライズキーをアルトから預かる。
ヤバくない?(困惑)

◯仮面ライダーデュランダル/?????
仮面ライダーファルシオンに続いて復活した第2の剣士。
例え朽ち果てたとしても、全ては今日この日の為に。

正直に言って戦闘無しで考えたら誰との絡みが見たい?(あくまで参考である事をご了承下さい)

  • 二水
  • 結梨&梨璃&夢結
  • ぐろっぴ&百由様
  • 一葉
  • 恋花&瑶
  • 千香瑠&藍
  • 灯莉
  • ひめひめ&灯莉&紅巴
  • 叶星&高嶺
  • その他一柳隊メンバーなど
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