【悲報】ワイ、転生したら百合の間に挟まる仮面ライダーだった【ゆるして】 作:イナバの書き置き
────あぁ、負けた
自分の貧弱なボキャブラリーでは、そんな感想しか出てこなかった。
でも、実際そうとしか言い様が無い。
敗北だ、惨敗だ、完敗だ──ヒュージの掃討中に奇襲を仕掛けてきた仮面ライダーエデンによって、無敵の筈の仮面ライダーゼロツーは打ち倒されたのだ。
「────」
一層見事な位姑息な戦術だった。
押し寄せるヒュージの波を掻き分けられずケイブの周囲から押し出されつつまった俺達は、やむを得ずゼロツーへの再変身へと踏み切った。
根拠は無いが、きっとこの時点で奴の目論見通りだったのだろう。
目の前の状況を打開する事に必死になるあまり気付かなかったが、明らかに他の地区で手傷を負ったヒュージがあの群れの中には混ざっていた。
エデンが誘導していたのだ。
「────」
そうして俺がゼロツーに変身したその瞬間──俺達の周りを囲うように隙間なく赤黒い棘が地面から生えてきた。
エデンの必殺技「エデンインパクト」だ。
奴はゼロツーが如何なる予測をしても無意味な程圧倒的な面制圧で俺を撃破しようとしたのだ。
そしてそれは、完全に奴の思い通りになった。
咄嗟に梨璃ちゃん達だけでも逃がそうと突き飛ばして──そうだ、梨璃ちゃん達はどうなったんだろう。
「1回目」の範囲外には逃がせただろうけど、「2回目」や「3回目」の時に何処にいたのかは全く思い出せない。
まぁ、でも……きっと上手く避けたに違いない。
だって梨璃ちゃん達は俺よりずっと強いのだから。
「────」
エデンの上手い所は前回アークゼロワンにやられた「逃げられない状態にしてから自爆覚悟で何回も範囲攻撃を行う」戦術を上手く発展させて返してきた事だ。
棘の檻を作っている最中に自らをもその内側に閉じ込めると言う自殺行為によって、奴は俺に可能性を与えた。
全力で殴れば勝てると。
エデンインパクトを最後まで耐えきらずとも直ぐ様「終わらせる」可能性を秘めていると。
「────」
そうやって間抜けが近付いてきた所で──2回目。
全身を棘でぶちぬかれて、四肢の動きを封じられて、でもゼロツーの耐久性が高過ぎるせいで変身解除だけは出来ない。
続けて3回目。
幾ら再生能力があるからって、自分ごと俺を木っ端微塵にしようとするだなんてまるで思いもしなかった。
そうだ、負けたんだ。
負けちゃいけない戦いなのに、俺は負けたんだ。
「────」
だから今も市中引き回しの刑に処されていたりする。
エデンが何を考えているのかなんて全く知らないが、どうも奴はゼロツーユニットを剥ぎ取るだけでは飽きたらず俺を何処かに連れ去ろうとしているのだ。
正直迷惑だし投げ出された手足がコンクリートに擦れて痛いので今すぐ止めて欲しい。
ついでに言えば大の大人が(外見だけは)子供を血塗れにして引きずり回すなど最早事案なんてレベルの話ではない。
せめて俵みたいに抱えてくれ。
そして──もう1つ、モヤモヤするポイントがある。
「────すまない」
先程から誰かがずっと謝っているのだ。
でも「誰か」はきっとエデンじゃない。
楽園の創造主気取りで百合ヶ丘を襲った奴が今更謝罪なんてするとは思えないし、よしんばエデンだとしても謝る位なら最初からテロなんてすんな、で済む話だ。
況してや申し訳ないだの言い訳をするつもりはないだの恨んでくれて構わないだのと、特に謝られるような事をした覚えも無いのに延々言われ続ければ嫌にもなってくる。
「────許してくれ」
後は、そう、アレだ。
どう言えば良いのだろうか。
本当は口にするべきじゃないんだろうけど────
「────楽園の、為なんだ」
彼の声音は、何処までも悲しいモノだった。
300:ご機嫌よう名無し様 ID:GgXjeGt2H
必殺技の撃ち合いか……
301:ご機嫌よう名無し様 ID:tII8eWJOn
ここまで完全に互角だけど千香瑠様に勝ち目あるんかこれ……?
302:ご機嫌よう名無し様 ID:/JWLYlosC
分かんねぇ
どっちが勝っても全然おかしくない
303:ご機嫌よう名無し様 ID:KC+TevoCm
>>301
全然分からん!
てかバハトさん強すぎぃ!
304:ご機嫌よう名無し様 ID:nAKcjOsJG
エモドラとデュランダルでようやく互角とかバランス調整ミスってんよー(指摘)
305:ご機嫌よう名無し様 ID:r0+/tYiqW
初登場補正と販促期間補正どこ……ここ……?
306:ご機嫌よう名無し様 ID:7vH6Ayaj6
んな事言ったらファルシオンもデュランダルも初登場だから補正乗ってるゾ
307:ご機嫌よう名無し様 ID:Ucx4gJaQd
てかここ仮面ライダーの世界じゃねーから!
ゼロワンもセイバーもいるけど一応リリィがメインだから!
多分!
308:ご機嫌よう名無し様 ID:mD5QkQWK0
あーもう滅茶苦茶だよ
309:ご機嫌よう名無し様 ID:1lqCXfs1R
でも真面目にこのままだと千香瑠様負けるよな……デュランダルくんも何か動き鈍いみたいだし
310:ご機嫌よう名無し様 ID:kL/2gS35J
実力的に互角って事は不死身のバハトに有利って事だし……遅かれ早かれ詰むよこれ
311:ご機嫌よう名無し様 ID:+6p1fsceH
何かこう……解決策とか無いのか!?
312:ご機嫌よう名無し様 ID:IkCmI05IL
ここで千香瑠様が火炎剣の「正邪を切り分ける能力」に目覚める
313:ご機嫌よう名無し様 ID:aJCwES7AC
>>312
まだ剣士歴30分のド素人に無茶言うんじゃないよ
314:ご機嫌よう名無し様 ID:XclOrkUM3
>>312
それTUMでもコントロール出来るようになったの30話辺りなんだからな!?
315:ご機嫌よう名無し様 ID:eCxR4QMg/
>>312
気持ちは足りてるんだろうけどねぇ……
316:荳?闊ャ霆「逕溯劒辟。 ID:????????
はえー、火炎剣にそんな力あったんだ……
317:ご機嫌よう名無し様 ID:h6GseIKaY
虚無ニキ!?
318:ご機嫌よう名無し様 ID:NO5PH5+zG
アンタ火炎剣で封印されたんじゃなかったのか
319:ご機嫌よう名無し様 ID:MjuiAc3Z9
当事者が何も知らなくてのほほんとしてるの草
320:荳?闊ャ霆「逕溯劒辟。 ID:????????
>>318
いや……炎の剣士に封印されたのはそうなんだけどあの頃のセイバーって火炎剣と闇黒剣の二刀流してたし……
321:ご機嫌よう名無し様 ID:OKvka1OzT
ヒェッ
322:ご機嫌よう名無し様 ID:8a/TcLnSS
何その恐ろしすぎる組み合わせ
323:ご機嫌よう名無し様 ID:T00jqzk6x
メギド絶対殺すマンじゃん
324:ご機嫌よう名無し様 ID:MClEYk1pp
邪悪を断ち切る剣と限定的な未来予知and聖剣封印能力and自分ごと対象を闇に葬る(物理)剣の二刀流とか現れた瞬間メギドくん達お通夜になってそう
324:荳?闊ャ霆「逕溯劒辟。 ID:????????
実際メギドはセイバー見た瞬間逃げに徹してたし私と戦う時は絶対闇黒剣の方で変身してくるからかなり恐怖を感じた(小学生並の感想)
326:ご機嫌よう名無し様 ID:yZoA9+yuj
そりゃビビるよ……
327:ご機嫌よう名無し様 ID:OHAAnrW29
アホみたいに強くて不気味な紫が迫ってくる恐怖
328:ご機嫌よう名無し様 ID:+a0fmXySI
>>311
何か秘策あるって言ってたイッチが来るまでどうにか持ちこたえる
329:ご機嫌よう名無し様 ID:dYWOdMzJ7
無理だな
330:ご機嫌よう名無し様 ID:11VL5NHa6
無い
331:ご機嫌よう名無し様 ID:YUztRBHQq
それやる位なら諦めた方が良い
332:荳?闊ャ霆「逕溯劒辟。 ID:????????
すごい言われようですね……
333:ご機嫌よう名無し様 ID:yl7vUblc
だってイッチって二水ちゃん関連か本当に肝心な時しか役に立たないじゃん……
334:ご機嫌よう名無し様 ID:6RFKMGw9N
橘さんの下位互換的な所ある
335:ご機嫌よう名無し様 ID:Qz+AQ8NpY
二水ちゃんに危険が及んだ時だけ呉島貴虎になる男
336:ご機嫌よう名無し様 ID:3dlwgXcnm
いや今も十分肝心な時だが!?
337:ご機嫌よう名無し様 ID:keG/UpU6x
そこで役に立たないのがイッチクオリティなんで
338:ご機嫌よう名無し様 ID:tBU/D9sri
しかも今イッチは多分戦闘中だし
339:ご機嫌よう名無し様 ID:DYePfCZCw
ゼロツー全力使用して大分くたくたになってたからちょっと心配だな
340:ご機嫌よう名無し様 ID:LK0Pao2h+
まぁ大丈夫やろ
流石のシンクネットも都内をヒュージが闊歩してる状態で火事場泥棒しようなんて考えんだろうし
341:ご機嫌よう名無し様 ID:t/tFu+a/8
兎に角バハトよバハト
こいつマジどうにかしないと
342:ご機嫌よう名無し様 ID:myd+BCkmJ
うーん……クロスセイバー呼び出すとか?
343:ご機嫌よう名無し様 ID:Stdrdyn8/
は?
344:ご機嫌よう名無し様 ID:x/6JP5FRL
いや絶対無理やろ
345:ご機嫌よう名無し様 ID:0awbG09rB
てかクロスセイバーって何?
346:ご機嫌よう名無し様 ID:zT7Y9Lr7D
>>345
セイバーの最終フォーム用の武器
11本の聖剣と19のライドブックを揃えると何やかんやあって降ってくる伝説の聖剣らしいけど……
347:ご機嫌よう名無し様 ID:BRhtzrEBC
(聖剣もライドブックも)無いです
348:ご機嫌よう名無し様 ID:jtElj3W7A
じゃあ作れないな
349:ご機嫌よう名無し様 ID:wHqGS+ibx
あっおい待てい
ライドブックはどうにもならないけど聖剣はあるゾ
350:ご機嫌よう名無し様 ID:AZIHnFzki
えっ
351:ご機嫌よう名無し様 ID:yd4Nbxnu8
どこに?
352:ご機嫌よう名無し様 ID:+XX+ulIhL
リリィは皆持ってるやん
353:ご機嫌よう名無し様 ID:4fttaJPtb
……
354:ご機嫌よう名無し様 ID:FGCp6sm++
CHARM?
355:ご機嫌よう名無し様 ID:ymdNmWO47
マジ?
確かにバハトはCHARMの事擬似聖剣って言ってだけど……
356:ご機嫌よう名無し様 ID:R9xUQeDr3
仮にCHARM使ってクロスセイバー呼べるとしてさ
それをどうやって千香瑠に伝えるん……?
357:ご機嫌よう名無し様 ID:/og+2iQ5S
……
358:ご機嫌よう名無し様 ID:grvYNb6Dn
……
359:ご機嫌よう名無し様 ID:7Ol2pVrZp
……
360:ご機嫌よう名無し様 ID:A+uSBGRwk
いや黙るなよ!?
何か知恵出す所だろココは!
361:ご機嫌よう名無し様 ID:fbd4JLRC/
いや……マジで考えてなかった……
362:ご機嫌よう名無し様 ID:GXawUgY/P
普段はイッチが出力してくれるからな……
バハトは言う事聞いてくれなそうだし
363:ご機嫌よう名無し様 ID:6CG2H0gtb
……とすると、ひょっとして祈る位しかする事ない?
364:ご機嫌よう名無し様 ID:5Uv2HKmwl
はい……
365:ご機嫌よう名無し様 ID:5O4WdzCRW
そっかぁ……
366:ご機嫌よう名無し様 ID:HouiGWPJH
(前略)俺達の想いよ千香瑠様へ届け!エレンスゲの千香瑠様へ届け!
367:ご機嫌よう名無し様 ID:UQS+oPRYZ
空気読んでルイズコピペ殆どカットしたの偉いよ……
368:ご機嫌よう名無し様 ID:+IcVPLo6M
いや、でも、ミさんが……ちょっと待て、何してんだ!?
ベルトに納められた聖剣を、渾身の力と共に引き抜く。
対面ではファルシオンが自身と同じように黒い聖剣を抜刀し、隣ではデュランダルが槍の根本にあるトリガーを3度押す。
即ち、必殺技の発動にして決着の合図。
賽は投げられた──と言う言葉を、芹沢千香瑠はその身を以て最大限体感する羽目になっていた。
(────勝つ!皆の為にも、アルトくんの為にも!私自身の為にも!)
押し負けるなど論外だが、相殺もまた敗北を意味する。
ファルシオンが不死である以上、此処で押し切れなければ疲労で動きの鈍った千香瑠は防戦一方となってしまうのだ。
故にこそ迷う事は許されない。
頭の冷静な部分が「このままでは無理だ」と囁いていたとしても、それを気合いで捩じ伏せなければ誰も守れない。
とは言え、千香瑠に負けるつもりなど毛頭無かった。
(この人が何を考えていたとしても関係無い!勝つの!勝って……皆を守る!)
千香瑠には、描いた未来がある。
生まれた時からずっと見守ってきたあの少年が、戦う事なく心穏やかにいられる未来。
人々がヒュージに脅かされる事なく、笑顔でいられる未来。
そして、あわよくば────例え千香瑠の妄想に過ぎないとしても、実現に途方もない時間がかかるとしても、描いた未来を目指す限り少女の心は無敵になる。
それに鶴紗は言った。
少年──
まだ何も話さない内から全てを諦めてしまうなんて、そんなのおかしいと。
その通りだ。
全く以て、何もかも彼女の言う通りで千香瑠は
少年がただ其処にいる事実を認めれば良いのに一文字だの二川だのと昔と今を比較して、勝手に悲観的になって絶望して。
挙げ句の果てにヘルヴォルの皆や鶴紗にまで気を使わせて。
これをどうかしていると言わずに何と言うのだろう。
(これ以上迷ってなんかいられないわ。私には──やるべき事があるもの)
けれど、そんな迷走も此処で終わりだ。
鶴紗との会話で「取り敢えず話す」と言う目標を得た以上、ファルシオンにかまけている時間など不要だ。
さっさと倒して、都内のヒュージも一掃して会いに行こう。
そうやって己を鼓舞し、引き抜いた剣が弧を描き────
千香瑠とファルシオンが、全く同時に弾かれたように飛び出し1拍遅れてデュランダルが2人の頭上に
「オォォォォォォォォッ!!!」
不死鳥の剣士が己の
光が生まれる前の状態、原初にして完全を体現する無属性の闇。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
炎の剣士が己の
限りある命を燃やし尽くす、若き情熱にして人が持つ暖かさを体現する封印の炎。
「──────!」
時の剣士が己の
300年に亘る忍耐と声を殆ど失って尚戦いに赴く直向きさを体現する雨垂れの1滴。
出生も生き様も人となりも、何もかも異なる3人が今各々の武器を振り上げ────
「あぁ?」
「マギスフィア!?」
「────!?」
横合いから飛び込んできた虹色光球に、たたらを踏む。
ファルシオンも、セイバーも、デュランダルも突如割り込んできた異物に足を
そう、それこそが
「────千香瑠様!」
あぁ、聞こえる。
つい先程千香瑠に気付きを与えてくれた
あぁ、見える。
射撃形態のティルフィングを構え
いや──鶴紗だけではない。
「何だかよく分からないけど……やっちゃえ千香瑠!」
「千香瑠なら出来る……私達皆、千香瑠の強さを知ってるから……!」
互いの肩を支えながら、千香瑠に声援を飛ばす恋花と揺がいた。
「かてるよ、千香瑠なら」
普段通りの眠たげな表情でだぼだぼの袖を振っている藍がいた。
「フィニッシュショット、華麗に決めて下さいませ!」
「梅達の思い、纏めて千香瑠に託すぞ!」
千香瑠との付き合いはまだ浅いながらも、確かな絆で結ばれた楓と梅がいた。
「はー、やれやれ。1人で全員分のCHARMを再起動するのは骨が折れたのう……ま、ついでだからオマケも受け取るのじゃー!」
「────!」
最後に──かなりの無茶をしたのだろう、頬を玉のような汗が流れていたがそんな事は全く気にせずにミリアムが
咄嗟に左手の盾を地面に落とし、代わりに掴み取った
アイルランドの説話に登場する刺さった者に必ず致命傷を与える魔槍の名を冠した、千香瑠の愛機が今再び彼女の手に収まった。
「──皆、ありがとう!」
そして、千香瑠は左手に構えたゲイボルグで目の前に滞空するマギスフィアを絡め取り──右手の火炎剣に重ね合わせる。
即ち火炎剣から溢れだす炎が虹色に──極光へと至る。
「なんッ……!?まさか、貴様ァ!」
「ええ、そうよ。これが私達の力!貴方を討つ、リリィの底力!」
そう、これが──全員のマギを火炎剣に集中させる事が鶴紗達の狙いだ。
直接投射しただけでは無効化されてしまうマギスフィアも、火炎剣を経由して放出されるのならばその威力を損なう事なく発揮出来る。
少女達が時間も武器も限られる中で選び抜いた、最高最善の選択。
或いは不死であるが故にバハトには出来ない、「誰かに託す」行為の象徴。
「ッ!」
「────!」
7人の想いを受け取った少女が、言葉は無くとも彼女に力を貸す時の剣士が再び動き出す。
今度はもう止まらない。
何があっても止まらない。
リリィとして、剣士として譲れぬ決意を背負った2本の剣が、崩れ落ちた学舎の隙間から覗く空に煌めき────自身との決定的な差を見せ付けられ、それでも尚執念を捨てられぬファルシオンの無銘剣と激突し火花を散らす。
「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
「ぐ、おぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!?」
しかし両者の間に籠められた想いの数が根本的に違う。
10本と、1本。
10人と、1人。
真の強さに目覚めた少女に、仲間の意味を忘れ過激な理想に取り憑かれた男が敵う筈は無い。
だと言うのに────
「まだだ──────ッ!!!!」
「!?」
恐るべき事に、バハトの妄執は尋常ならざる力となって極光の奔流に抗っていた。
大河の流れに何とか逆らおうとする小石のような矮小さではあったが、彼は確かに其処にいた。
語る意味すら喪われた1000年前の執念にすがり、狂気的ながら悲しみの無い世界を成就させる為に捧げてきた己の全てを証明するべく、復活以来初めての「死」を遠ざけようとしていたのだ。
「っ、ぅ、あぁぁぁあぁぁぁぁっ!」
「ぐ、ぎ、ぃぃぃぃいぃぃぃぃっ!」
引かない。
引けない。
信じるモノがあるならば、描いた理想があるならばこの鍔迫り合いから2人が退く事など絶対に有り得ない。
猛る心を刃に込めて、渾身の力で柄を握り締め──その覚悟が最後の引き金となった。
「!?」
火炎剣が、一際強く燃え上がる。
そう、3人が剣を撃ち合わせた時点で条件は整っていたのだ。
ゲイボルグ、モンドラゴン、ブルンツヴィーク、クリューサーオール、ジョワユーズ、タンキエム、ニョルニール、ティルフィング、以上8本のマギを受けた火炎剣烈火。
そして時国剣開時と無銘剣虚無────11本の聖剣が、揃った。
──失われし伝説の一篇を今、此処に。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
剣が、変わる。
ほんの一瞬、刹那にも満たぬ間だけ炎の如き赤色は果てなき宙を模した藍色へと染まり、鍔に嵌め込まれたエンブレムが太陽を形作る。
密やかな優しさを最大の武器とした少女の手によって、無銘の剣が押し込まれる。
「これで、終わりよ!」
「馬鹿な……!この、俺が……こんな、若造に……!?」
その様を
剣士も見た。
命を育む大地も、恵みを齎す天空も、全てが新たなる聖剣の誕生を目撃した。
そう、それは無明の闇を十字に斬り裂く銀河の聖剣。
名を────
と、人は呼ぶ。
「────せ」
剣士の戦いが決着を迎えるのと時を同じくして────斬り飛ばされたエデンの「腕」が宙を舞う。
否、腕だけではない。
顔面が、胴体が、足が、白い暴風が通りすぎる度に貫かれ、抉られ、見るも無惨に砕かれ落ちる。
「────返せ」
残酷だ。
無慈悲だ。
幾ら相手がナノマシンで体を構成された不死身の存在だとしても、人が人に対してするような仕打ちではない。
しかしそれを知りつつも下手人が攻撃の手を緩める事は無い。
怒りと憎悪と復讐心に呑まれた
「アルトを……返せぇぇぇっ!!!」
少女の名を、白井夢結。
2度も大切な仲間である少年を殺されかけた事で、蓄積させてきた不信と憎悪が彼女の持つレアスキル「ルナティックトランサー」を暴走状態で発現させていた。
・次回でセイバー関連は終わりです。
◯芹沢千香瑠/仮面ライダーセイバー
火炎剣を上書きする形で十聖刃を顕現させる。
ただし大半が本物の聖剣じゃない上にマギを集めただけなので顕現時間は1秒未満。
メタ的な話をしてしまえば彼女にとってゼロワン勢は「立ち直った」後に対話をする相手であって、彼らに救われる事も彼らを救う事も出来ない。
ここ数回がセイバー勢+リリィが主軸なのはこの為。
◯バハト/仮面ライダーファルシオン/一般転生虚無
彼に何があって世界滅亡を目指すようになったのかは大体セイバー本編通りだが、今作でそれについて詳しく語る事は無い。
何故なら不死とは生きてもなければ死んでもいないだけの状態であり、現在を生きる人間の道を阻む障害にしか成り得ないのだから。
◯仮面ライダーデュランダル
多分次回が1番の見せ場
◯リリィの皆
即興ノインヴェルトで千香瑠様にマギぶっこもーぜー!な人達
提案は・J・、バレット持ってたのは恋花様(基本は隊長が持つ事になっているが一葉は突っ走るので他のメンバーが持つ事もある)、ひぃこら言いながら一人で全員のCHARM再起動してたのがぐろっぴ。
◯二川アルト
多分「お前を止められるのはただ1人」振りの一人称。
やたらハイテンションだったりふざけた口調だったりする事が多いが、心の中では結構落ち着いた感じ。
考えてる事は自爆前提の戦法とか二水とかそんなんばっかなんだけどな!
◯白井夢結
30万字以上書いてて暴走夢結様書いたのがコレってマジ?
伝えたいキャラクターの魅力に対して私の文章力が貧弱過ぎるだろ…
◯仮面ライダーエデン
無抵抗
何故か無抵抗。
アルトを掴んでる右腕だけは全力で守ってる。
不思議だぁ…。
正直に言って戦闘無しで考えたら誰との絡みが見たい?(あくまで参考である事をご了承下さい)
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二水
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結梨&梨璃&夢結
-
ぐろっぴ&百由様
-
一葉
-
恋花&瑶
-
千香瑠&藍
-
灯莉
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ひめひめ&灯莉&紅巴
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叶星&高嶺
-
その他一柳隊メンバーなど