【悲報】ワイ、転生したら百合の間に挟まる仮面ライダーだった【ゆるして】 作:イナバの書き置き
その戦場に「声」はない。
己を奮い立たせる叫びも、苦痛に臆する悲鳴も、相手を打ち破った事への勝鬨もない。
鋼と鋼がぶつかる音。
砕け、千切れ、落下する音。
瓦礫を踏み締める音。
いっそ不気味な位に淡々とした戦闘音だけが新宿の片隅に響く。
「────」
「────!」
そして今──接敵から12回目となる拳の激突は、全身に無数の皹を刻まれたアークゼロの指が粉々に砕け散ると言う結末を迎えていた。
対する仮面ライダー滅亡迅雷に損傷は1つとして存在しない。
マッシブな紫色のスーツも、どこかヒーローチックなイメージを持つプロテクターも、思考の読めない無機質な仮面も出現時の状態をそのまま維持している。
戦力差は一目瞭然。
おぞましい悪鬼である筈のアークゼロは今や「単純な暴力」によって一方的に蹂躙される定めにあった。
「────」
「──!────!」
だが、滅亡迅雷に慈悲と言う概念はなかった。
すっかりみすぼらしくなったアークゼロに容赦なく拳を叩き付け、力の抜けた肢体が瓦礫にめり込む度に引き抜いては機械的に殴り飛ばす。
悪鬼は何度か距離を取ろうと背を向けるが、それすら許さずぬるりと回り込んでまた殴る。
「────」
殴って、殴って、殴り続けて、遂には悪鬼の腕が千切れ飛ぶ。
関節部が壊れたのか立ち上がる事すら儘ならないアークゼロは、ずるずると体を引き摺りながら滅亡迅雷から逃れようと試みた。
いっそ一思いに殺してやれば良いのに、と思う程に無様な敗走。
その腹部を──滅亡迅雷の靴底が無慈悲に踏み抜く。
「────」
ベルトを失った四肢がびくんびくんと跳ね回り、やがてくたりと脱力する。
それで終わり。
七海があんなに逃げ回って時間を稼ぐしかなかったアークゼロは、ほんの数分で物言わぬスクラップに変換されたのだ。
「何、これ……」
思わず疑問が漏れてしまう。
尻餅を付いて蹂躙を眺めるだけだった七海からすれば何がなんだか分からない所の騒ぎではない。
ヒュージとは全く異なる謎の人型に襲われ殺されかけたかと思えば、今度はまた別の人型に助けられる。
一体何がどうなっているのか。
自身の周囲に何が起こっているのか。
「に、逃げないと────」
取り敢えずこの場を離れねばならない、と考えた七海は突っ立っている滅亡迅雷から距離を取るべくじりじりと後退りを始める。
のろのろと立ち上がり、機甲戦士から視線を逸らさず、足元を慎重に探りながら逃走経路を計算して────ふと気付いた時、戦士は少女の視界から消えていた。
だがそれは、行方を眩ましたのではない。
七海の反応速度では気付く事すら出来ない速度で背後を取った滅亡迅雷は、ただ無機質な仮面を彼女に向け続けていた。
380:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
あの、さ
381:ご機嫌よう名無し様 ID:3edQ0sevU
はい
382:ご機嫌よう名無し様 ID:EJeyIZDE/
何でせうか
383:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
ライダーに詳しい人に訊きたいんだけど、マスブレインシステムって知ってる?
384:ご機嫌よう名無し様 ID:xDMJafrcc
うん
385:ご機嫌よう名無し様 ID:ylmHokXMu
勿論知ってるけど
386:ご機嫌よう名無し様 ID:8rw/sl8Yr
ヒューマギアを統制する為のシステムだよね
確か接続された個体全てでの合議制を採ってるから否決された行動は出来なくなるしシンギュラリティにも到達しなくなるのが特徴だったと思う
でもそれがどうしたの?
387:ご機嫌よう名無し様 ID:JK3nU5tkk
滅亡迅雷が出現してるかもしれないんだからどうしたって事はないと思うが
イッチは何を知りたいんだ?
388:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
止め方教えて……
389:ご機嫌よう名無し様 ID:zH6+941H3
ないです
390:ご機嫌よう名無し様 ID:TAwGCShSA
えっ
391:ご機嫌よう名無し様 ID:U/NOojJuu
ないよマジで
392:ご機嫌よう名無し様 ID:UmKgAkHHQ
冗談とかじゃなくて本当にない
393:ご機嫌よう名無し様 ID:nDmoTCiBf
合議でマスブレインシステムそのものを否決するとかマスブレインキーを接続者から強奪して接続を断ち切るとかならある程度は可能かもしれないけど、システム自体は物質的な何かがある訳じゃないから絶対に止められないよ
394:ご機嫌よう名無し様 ID:Sj3T69oLt
え、てかさ
イッチの世界ヒューマギアとかないのにマスブレインシステムあんの?
あるとするならどうやって存在を知ったの?
395:ご機嫌よう名無し様 ID:Ld/ueOzTQ
そこだな
事と次第によってはZAIA本社が敵になるから社会的な立場がアレなイッチじゃ厳しいかもしれんぞ
396:ご機嫌よう名無し様 ID:seHmHoAcs
実際「ゼロワン」の滅亡迅雷はZAIA本社のせいであんな末路になったんだし、イッチ1人の動きで百合ヶ丘VS全人類になり兼ねないからマジでその辺はしっかりした方が良い
397:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
>>394
今刃さんと不破さんに確認したけどマスブレインシステムの存在は把握しているみたい
ただヒューマギアが存在しない「こっちの世界」に即したモノになってるから本来の仕様とはかなり違う感じになってるっぽいね
398:ご機嫌よう名無し様 ID:tk6QRs7rT
へぇ
ロクでもないのは確定してるだろうけど気になる
399:ご機嫌よう名無し様 ID:CukwvzLqm
どんな感じ?
スカイネット的な?
400:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
もっと小規模だけどロクでもないよ
聞いてて吐き気した
401:ご機嫌よう名無し様 ID:eOGt3R9/k
ですよねー!
402:ご機嫌よう名無し様 ID:Apilo/Hge
イッチからすればこう短期間に何度もアレな連中が出てきて堪ったモンじゃないんだろうけど此方からすると一周回って笑えてくる
人類の敵多すぎだろ
403:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
まずマスブレインシステムそのものについてなんだけど
・リリィ以外の兵士の強化を目的とした「ソルド計画」の産物で、インターネット上に存在するらしい
・具体的にはマスブレインキーを持った兵士の脳をシステムに接続して情報を直接取得たり共有する事で兵士間のやり取りを減らすつもりだった
404:ご機嫌よう名無し様 ID:9JAJplOQK
既にヤバめな方向性出てるけどここまでならまぁ……
405:ご機嫌よう名無し様 ID:VTAli9f1b
人類が追い詰められてる以上これ位やらんとどうにもならんのは分かる
406:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
で、当然の事ながら実験とかしなきゃいけないんだけど
407:ご機嫌よう名無し様 ID:31WQc6sMO
うん
408:ご機嫌よう名無し様 ID:lIxNiUYlA
はい
409:ご機嫌よう名無し様 ID:7uFvXRjI8
あっ……(察し)
410:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
ZAIA本社(と言うか社長のリオン・アークランド)が暴走して被験者を
国連の承認は得たから許可は得ずに誰彼構わず問答無用で拉致るぞ!
411:ご機嫌よう名無し様 ID:WVkm+POr5
まぁ何か薄々分かってたけど……クソだ……
412:ご機嫌よう名無し様 ID:dT9ECSJem
リリィの皆が必死になって守ろうとしてる相手がこれとかもう……全部が全部そうではないとは言えやるせなさ過ぎる
413:ご機嫌よう名無し様 ID:wJOJ7pO6y
シンクネットもあんなだし控え目に言って滅んだ方が良いのでは?
414:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
で、あまりにもあんまりだから造反したZAIAジャパンと流石にやり過ぎでしょってんで反発した日本政府が事の次第を全世界に暴露した結果、実験は途中で止められた……らしい
天津さんとか不破さんとかはその時に大活躍したから今でも一部では英雄みたいな扱いされてるんだって
415:ご機嫌よう名無し様 ID:K096jodOd
ただの面白おじさんかと思ってたけど1000%やりますねぇ!
416:ご機嫌よう名無し様 ID:7lUePkvaZ
この世界前作主人公とか裏主人公みたいなヤツが多すぎる……
417:ご機嫌よう名無し様 ID:pwCwAWBP0
結梨ちゃんの時は心底見損なったけど日本政府もやるわ
やれば出来るんだからもっと頑張ってもろて……
418:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
滅亡迅雷はこの時に救出された内の4人で、被験者達を統括するチーム「滅亡迅雷.net」になる筈だった
でも救出までに多少「強化」されちゃったから家には帰るに帰れないし真っ当な社会活動とかも無理そうだからA.I.M.Sで働いてるんだとさ
419:ご機嫌よう名無し様 ID:US9DzmDcp
なるほどなぁ
またお辛いやつじゃん……お辛いやつしかいないじゃん……
420:ご機嫌よう名無し様 ID:IcN7pt7DY
幾ら原作で人型ロボットだったからってそっちに無理矢理寄せなくても……
421:ご機嫌よう名無し様 ID:suqR6hkhp
ん?
でもならどうして仮面ライダーの方の滅亡迅雷が出てくるんだ?
もう計画止まったんだろ?
4人がいきなりぶっ倒れた理由の説明にもなってないしよう分からん
422:ご機嫌よう名無し様 ID:+c6ovfJP8
確かに
出てくるなら出てくるで死ぬほど機会はあっただろうになんで今なんだ
423:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
わっかんね
4人組は誰もベルト着けてないから他に接続したヤツがいるのは間違いないけど……
424:ご機嫌よう名無し様 ID:QKadjR02I
おいおいおい
それで大丈夫なのか本当に
425:ご機嫌よう名無し様 ID:vRU5XRVBO
下手すりゃ滅亡迅雷がそこら辺ほっつき歩いてる可能性があるとか過去一ヤバいと思うんですけど
426:ご機嫌よう名無し様 ID:qZR9wurCe
正面から殴りあったら勝ち目無いだろうし奇襲でも十中八九負けると思うぞ
427:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
まぁ言いたい事は分かるけど動かないと何も始まらないし取り敢えず二水ちゃん達とめっちゃ燃えてる都内に飛び込んでくるわ
〔添付:燃え盛る都市を見詰めるリリィ達の画像〕
428:ご機嫌よう名無し様 ID:mqD9x+nYR
ゲッターきららジャンプ!
429:ご機嫌よう名無し様 ID:wOKfBaTh0
実際イッチがいなければギリギリきららで通りそうだからな
反省しろよ
〔添付:南瓜頭の男が踊っている動画〕
430:ご機嫌よう名無し様 ID:Lyr3Ko4C
しっかしまぁ人類の敵ばっかしだなイッチの世界……セイバーも混ざってるんだしその内アガスティアベースでも落っこちてくるんじゃないの
431:ご機嫌よう名無し様 ID:Cuf4srN5v
それは洒落にならなすぎるからやめろ
432:ご機嫌よう名無し様 ID:Kuilf6Zu
でもあれくらいヒーローがいた方がイッチも楽になるんだろうなぁ
500:一般転生悪意(浄化) ID:aRKs01+???
何か野生の滅亡迅雷がいるんだけど……
〔添付:廃墟の真ん中に棒立ちしている滅亡迅雷の画像〕
501:ご機嫌よう名無し様 ID:ofurh9Q2x
(白目)
502:ご機嫌よう名無し様 ID:mKukfx05e
この世界頭おかしい……(小声)
つくづく、自分は運が無い人間だと少年は思っていた。
思い返してみればずっとそうだ。
別に死んだ訳でもないのに転生させられ、アークワン等と言うデバフの権化みたいな特典を持たされ、無理を
それで死にかけたのは1度や2度ではないし、1回は本当に死んでいるのだから運の無さは筋金入り──いや、そういう「運命」にある人間なのだろう。
彼自身にもそれなりに非があるのは理解しているが、それにしたって世界が殺しに来ているとしか思えない。
しかし二水を始めとした百合ヶ丘の皆と出会えた事とか、結梨がG.E.H.E.N.A.に連れていかれずに済んだとか、そういう所は別に悪くないし寧ろ運が良いとすら彼は思っている。
ヘルヴォルやグラン・エプレと言った他校のリリィにしたってそうだ。
リリィだって千差万別、どうしたって性格的に合わない相手はいる筈なのに今の所そのような輩に出会した事はない。
出会いに関してはこれ以上ない位恵まれている──そう思って
オイオイオイ
死んだわイッチ
516:ご機嫌よう名無し様 ID:wOKfBaTh0
(アカン)
あぁ、いた。
いたのだ。
ほんの数分前まで「俺って仲間に恵まれてるんだなー」とか、割と洒落にならないレベルで燃え上がってる都内を見つつもこの間抜けは呑気に考えていたのだ。
だが────
よりにもよって不破諌と二川二水しか近くにいないのに仮面ライダー滅亡迅雷に出会すのが幸運だとは、如何な少年とて流石に思いたくなかった。
「逃げろ!」
「避けて下さい!」
「────!」
腰の入った、単純な正拳突き。
しかし其処に籠った威力は頭が弾け飛ぶ程度で済まされるモノではない。
まともに受ければ少年の上半身は血霞となり、瓦礫に埋もれる名もなき肉塊へと還るに違いない。
だから────受け止める。
最早スイッチを押す必要すらない。
拳を受け止めたその瞬間に少年の右手は装甲に覆われ、黒い汚泥に呑まれ──泥の海から悪意の権化が浮上する。
続けて蒼い装甲を纏った不破が、滅亡迅雷を横から殴り飛ばす。
顔面を殴り付けられた紫の機巧戦士は近くの瓦礫に頭から突っ込むが、当然ながらそれで済む筈はない。
『────!』
「うおっ、何だコイツ!?」
「さっき倒れた滅さん達の戦闘データから構築された仮面ライダーですよ……多分!」
「んだとぉ……!?何で分かる!?」
「アークの計算結果です!」
「信用ならねぇなオイ!」
あっという間に起き上がった滅亡迅雷と殴り殴られ、泥沼の様相を呈し始めた戦士達を横目に少女もまた駆ける──ただし、滅亡迅雷の方を見向きもせず瓦礫の街に向かって一直線。
脇目も振らず全速力で、アークワンの飛び蹴りを受け止めた滅亡迅雷の横をすり抜けた。
「二水ちゃん!」
「はい!周囲に逃げ遅れた人がいないか確認してきます!」
「おりゃあッ──なるべく早くしてくれると助かる!あ、後──ふんぬッ、暇があったら刃さん達呼んできて!」
「分かりました!」
そう、リリィの本分は戦うだけではなく人を守る事にこそある。
よって今の二水が為すべき使命はアークワンとアサルトウルフの支援ではなく避難し損ねた人々の捜索と誘導だ。
それを終えて初めて加勢すべきなのであり、例えどれだけ少年が心配でもこの部分を誤る程二水は未熟ではなかった。
(アルトくんがそう言うなら……!)
それに──二水はあらゆる意味に於いて少年を信頼しているのだ。
無茶をし過ぎるのもそうだし、ここぞと言う時の粘り強さ、とても10歳とは思えない程の根性にしたって二水は全幅の信頼を置いている。
その少年が「なるべく早くしてくれると助かる」と言った。
それはつまり
(ちょっと……大分不安ですけど、信じてくれたなら!)
命の賭かった戦場で此処までの信頼を受けて、期待に応えようとしない「姉」がこの世界の何処に居ようか。
当然ながら善良な「姉」である二水も奮起し──瞬く間に瓦礫の向こうへと姿を消した。
「よし、後は時間を稼げば──おぐぇっ」
「アルト!」
少年は誰より信頼する彼女を見送り──その隙を突いた滅亡迅雷に顔面を殴打され、勢いのまま無人のビルへと叩き込まれる。
『────!』
「クソ、ちょっと気を抜いただけでこれかよ!」
立ち上がった瞬間に、再び殴打。
咄嗟にガード体勢を取ったアークワンの腕に、装甲の上からでも軽々骨をへし折りそうな衝撃が何度も叩き付けられる。
正に防戦一方、転がったまま拳を防ぎ続けるアークワンの体は床を突き破り無言で殴り続ける滅亡迅雷諸共地下駐車場へと落下した。
「おらぁぁッ!」
『!』
しかし、この戦場で滅亡迅雷を相手取る戦士は1人ではない。
馬乗りになってアークワンを滅多打ちにする滅亡迅雷の真上から飛来したバルカンが、その右足に纏わせたエネルギーの奔流を頭部にぶち当てる。
同時に悪意の権化もガード体勢を解き、渾身の力で拳を叩き込みながら──叫ぶ。
燃え盛る都内の一角を、どす黒い火柱が消し飛ばす。
重力等無視して天へと吹き上がったそれは黒煙が揺らめく空を更に汚し、触れるだけで精神を侵す灰を撒き散らし──腹部に痛烈な一撃を受けた滅亡迅雷を空中に放り出した。
当然だが、それを見逃すアルトではない。
自らもまた悪意の噴煙に乗って飛翔したアークワンは、汚濁の頂点から飛び出すや否や滅亡迅雷へと猛攻を開始する。
最早ヒーローらしさ(と年相応の少年らしさ)をかなぐり捨てた咆哮と共に放たれるは、虚空から次々と射出された無数のアタッシュカリバー。
かつてノインヴェルト戦術を模倣したギガント級から戦闘能力を奪い去った「あの」剣の雨が今一度都心部に降り注ぐ。
しかも前回とは違って、秒間8発の勢いで投射されるアタッシュカリバーはその全てが
流石の滅亡迅雷もこれには堪らず防御姿勢を取ろうとするが──その両腕に、バルカンが地上から放った狙撃が着弾する。
『!?』
「甘いな、飛べないから無視しても構わないと思ったか?」
現状のバルカンに飛行を可能とする機能は存在していない──しかしその字面だけを鵜呑みにして後回しにするなど下策中の下策。
何せアサルトウルフのコンセプトは重武装であり、腕部のハードポイント「AWガントレット」に搭載された機関銃や肩部の特殊装甲「AWショルダー」に格納された無数のマイクロミサイルは高性能な補助装置の支援によって極めて高い命中精度を誇るのだから。
自由落下する相手に弾丸を命中させる等造作もない話だった。
『──!────!』
そうして防御姿勢を崩された滅亡迅雷に、無数のアタッシュカリバーが突き刺さった。
そのまま暴風雨に晒された木の葉のように弾き飛ばされ、打ち上げられ、そして──終いには地面に叩き付けられる。
「アイツらはそう簡単にくたばったりはしねぇ。だから、じゃんじゃん撃ち込め!」
「了解です不破さん!」
更に俯せで地面にめり込んだ機巧戦士目掛けて剣と弾丸が殺到する。
あまりにも無慈悲な攻勢に思えるが、滅亡迅雷相手に「やり過ぎ」という言葉は存在しないのだ。
ヨシ!
553:ご機嫌よう名無し様 ID:7lUePkvaZ
こんだけやればちょっとはダメージ入るだろ!
絨毯爆撃を受け落下地点からもうもうと立ち上る土煙を見て、掲示板の人々も興奮に沸き立つ。
実際掲示板の予想は何1つとして間違っていなかった。
普通なら、上空から叩き落とされてタダで済む筈がない。
普通なら、アサルトウルフの一斉射撃を受けて無傷でいられる筈がない。
普通なら、アタッシュカリバーによる連続攻撃を正面から受けて損傷しない筈がない。
もししないのならばそれは仮面ライダーではなく、新手の化け物に違いない──そんな
「これなら────!?」
それに、此処で多少なりともダメージが通るならばまだ希望は残っているのだ。
何故現れたのかも、何を目的に現れたのかも、如何なる手段で現れたかも不明な相手に何も分からぬまま蹂躙されるという最低最悪な結末を避ける事が出来る筈なのだ。
だから希望を抱かずにはいられない。
画面の中にある根拠の無い「どうにかなるはず」を信じるしかなかった。
「いや、いやいやいや……嘘だろ……?」
「マジかよ……これだけやったってのに──」
────しかし。
しかし、今回ばかりは流石に相手が悪すぎる。
「────」
少女は──闇の中にいた。
一寸先も見えない暗闇の中で、粗末なパイプ椅子に腰掛けて手足を投げ出していた。
「────」
此処は何処なのか──知らない。
何故こんな暗闇の中にいるのか──知らない。
何故此処から動こうともしないのか──
彼女は何も知らない、正真正銘無知な人間だった。
そもそもからしてこの何もない場所で目覚める前の記憶が焼け落ちる都内の景色で止まっているのだから仕方無いとも言えるが。
「────」
ただ、こうして闇の中に留まっていると見えてくるモノもある。
それは光だ。
夜空に輝く星と言うよりは機械の点滅のような、規則的かつ矮小な瞬きが此処彼処で繰り返されているのだ。
勿論それが何なのか少女は知らない。
何の意味があるのか、目的があるのかごくありふれた人間である彼女は知らないのだ。
「────」
しかし、少女には「このまま放っておかれはしないだろう」という確信めいた予感があった。
何故なら、七海は自身に価値が無いと思っているからだ。
何の価値もない存在を単に拉致監禁する意味など存在しない、だから何かが起こる筈──そんな風に己を軽視していた。
そんな彼女の予想通りに、突如として現れた紫の淡い燐光が周囲を走る。
蛍の光のようにも思えるそれは七海を取り囲むように幾何学的な紋様を描き、一際強く瞬いて────気が付けば目の前に男が立っていた。
「────貴方は、誰ですか」
「キミの同類、かな?」
ストライプ柄のスーツを纏った、何処か幼さを感じる面持ちの男────滅亡迅雷.netの一員である「迅」は、七海の硬い声音に気さくな笑みを以て相対した。
◯二川アルト/仮面ライダーアークワン
まぁ時間稼ぎ位出来るかな…って思ってたらそれすら怪しそうで冷や汗流してる。
まぁ二水ちゃんいなきゃ戦力半減みたいな所あるし仕方無い。
でも死ぬ気でガチれば滅亡迅雷相手でも「やや劣勢」まで持ち込める事は当人すら知らない。
◯不破諌/仮面ライダーバルカン
せめてランペイジがあればね…
昔はZAIA本社を相手に「俺がルールだ!」してた系の人なんで今はそこそこ大人しめ。
なので戦歴は普通に滅亡迅雷組より長い。
◯仮面ライダー滅亡迅雷/滅/亡/迅/雷
この世界ではあらゆる悪意に対する最強のカウンターなのでガチのマジで最強。
ゼロツーとかアークワンとかエデンみたいな特殊能力は無いけど代わりにステゴロで全てをぶちのめすやべーやつ。
なお、この世界でマスブレインゼツメライズキーを1度でも起動した者は脳に特殊パターンを刻まれ常時接続状態となるが現時点で其処まで至ったのは七海1人である。
◯片平七海
普通の人「だった」。
例え力を手にしたのが偶然にせよそれに対する責任は生じる訳で…
◯二川二水
我らが二水ちゃん。
百仮面ライダー合が心配っちゃ心配だけどリリィとしての本分は忘れてない。
正直に言って戦闘無しで考えたら誰との絡みが見たい?(あくまで参考である事をご了承下さい)
-
二水
-
結梨&梨璃&夢結
-
ぐろっぴ&百由様
-
一葉
-
恋花&瑶
-
千香瑠&藍
-
灯莉
-
ひめひめ&灯莉&紅巴
-
叶星&高嶺
-
その他一柳隊メンバーなど