【悲報】ワイ、転生したら百合の間に挟まる仮面ライダーだった【ゆるして】 作:イナバの書き置き
滅亡迅雷を停止させようとする戦士達の中で最初に動き出したのは、やはり事態の中心にいる二川アルトだった。
「そおぉらぁッ!」
気合いを籠めて叫ぶと同時に、彼はその手に握ったグングニル・カービンを振りかぶる。
しかしそのフォームはあまりにも歪。
寧ろ剛性を高める為に追加されたパーツの重量から、勢い余ってたたらを踏む始末だった。
ただその分、威力だけは明確に保証されている。
強い力で、重い物を、遠心力も合わせて叩き込めば相手は大ダメージを負う。
この上なくシンプルで、だからこそ単純な少年も納得の行く理論だ。
そしてその理論が──未だヘリオスフィアを突破出来ずにいる滅亡迅雷の脇腹に、思い切り突き刺さる。
『────!?』
「次ィ!」
野球かな?と思わず七海が呟いてしまう程度には野球そのものなフォームで
そう、1度主導権を握ったら如何なる手段を用いてでも取り返されないように畳み掛けるのが彼らを攻略する上での最重要事項だ。
兎に角反撃の隙を与えてはならない。
後退する時間も、余所見する時間も与えてはならない。
だって、単純な身体能力の話をするならばこの場に仮面ライダー滅亡迅雷を上回る者は誰1人としていないのだから。
『
しかし、滅亡迅雷もただやられっぱなしでいる訳ではない。
正確無比な彼らのセンサーは、凄まじい形相で走り寄ってくる少年の姿を吹き飛ばされつつも捉えていた。
よって対策は、ただ、1つ──腕部装甲の隙間から機械の触手が射出される。
仮面ライダー滅が装備しているのと同型の伸縮刺突ユニット「アシッドアナライズ」だ。
「やっば────!」
少年に回避する猶予はない。
全速力で追撃に移ったモノだから急に止まれる筈もなく、鋭く伸びる触手の先端に自ら突き刺さる運命が待ち構えているのだ。
「──なんて、言うとでも思った?」
しかし──先程夢結達にやられたのと全く同じように、何処からか飛来した銃弾がアシッドアナライズの軌道を逸らす。
またもや認識外からの不意討ちだ。
「お願いします、
何を、言っているのか。
如何にレアスキルを使っていたとして、吉村・Thi・梅が駆け付けるにはまだ早すぎる。
この場にいる筈は無いし、恐らくは周囲に散ったA.I.M.S隊員の誰かによるものだろう。
それよりも1度ならず2度までも無様を晒した自身の不手際にすかさず滅亡迅雷は自己診断プログラムを走らせ──そこで懐に潜り込んだ緑髪の少女が銃口を押し当てている事に漸く気付いた。
『!?』
「どこ見てるんだ?梅はコッチだぞ!」
銃声、3度。
自身の持つ高速移動スキル「縮地」を最大限活かした吉村・Thi・梅の奇襲は、タンキエムの高出力砲3連射として見事に滅亡迅雷を襲った。
無論、これでも彼らの装甲を貫徹する事は叶わない。
異常なまでの堅牢さを誇る滅亡迅雷は並大抵の攻撃で活動停止させる事は不可能なのだ。
「ちぇっ、無傷か。でも────」
ただ、そんな事は梅とて百も承知。
元より自分の奇襲が決定打になるとは思っていない。
狙いは姿勢を崩す事にあり。
如何に滅亡迅雷と言えど衝撃を完全に無効化する事は出来ず、半ば立て直しに成功していた彼らは再度よろける羽目になった。
「二水さん、合わせなさい!」
「は、はいぃぃぃ!」
すかさず飛び退いた梅と入れ替わりに、夢結と二水が己のCHARMを容赦なく叩き付ける。
鋼と腕甲が激突し不快な金属音が響き渡るが、それでも2人は躊躇わなかった。
本来ならば、リリィの相手はヒュージのみ。
このように他者に剣を向けるなどあってはならない。
だが──今は、今ばかりは事情が違う。
「止まりなさい!貴方のやっている事は決して正義ではないわ!」
夢結の呼び掛けにも、無機質な仮面からは何一つとして応答を読み取る事は出来ない。
ただ無感情に、ただ無感動に、人の形をしているならば備えているべき情動を一切見せずに敵対者を見据えている──ように見えた。
実際は、全くそんな事はない。
そもそもからして活動の動機が身勝手な正義の行使であり、七海の「止まって」を否決すらしたのだから内側はマスブレインシステムの私情そのものと言って差し支えないだろう。
ただ、それを一切表に出さず隠しているだけ。
そんな事だから──本来ならば歯牙にもかけない筈のリリィ達に足元を掬われる。
「こんのぉッ!」
全体重を乗せた二水の一撃がガードをかちあげ、がら空きになった胸部を夢結が突く。
息吐く暇すら与えぬ怒濤のラッシュに、絶対無敵の筈の滅亡迅雷が後退を余儀無くされる。
それ即ち、「方向付けされた行動制御」。
数あるガーデンの中でも特に百合ヶ丘に顕著な、予備動作1つ1つを部隊内で共有する事で言葉を交わさずとも連携を可能とするシステムが最大限発揮されているのだ。
『────』
その現状に、あってはならない事だと「彼ら」は不快感を示した。
悪を滅ぼす正義の味方が押されるなど、戦闘能力で言えば3人合わせたって格下である筈の相手に圧倒されるなど、そして──「正義の味方」であるリリィと戦うなど。
絶対にあってはならないのだ。
では、この不可解な現状の根元は何だ。
何があるべき世界を崩した。
決まっている──二川アルトだ。
「悪いけど、リリィは集団戦法が基本だから」
滅亡迅雷が背後を振り向いた時、丁度少年は地面に刺さった無数のアタッシュカリバーから特に状態の良い一振りを引き抜いた所だった。
二川アルトに、この場において最も「何をしでかすか分からない」人物に武器が増えた。
「今回お前を止められるのはただ1人、
切っ先に付いた土を落としながら、少年が宣う。
そう、ノインヴェルト戦術が浸透する以前ならいざ知らず現代リリィの戦法は相互の連携を前提としたモノだ。
遊撃手として半ば単独行動を取っていたこれまでとは違う。
しかし滅亡迅雷は過去の戦闘記録を閲覧して「個人単位で連携する二川アルト」は熟知していたが、「部隊単位で連携する二川アルト」を知らないのだ。
つまり──これから彼らが戦うのは全くの未知であり、滅亡迅雷はそれに優位を1つ失った状態で挑まねばならないのだ。
「えーと……片平さん!」
「あ、えっと……何?」
「マスブレインシステムに接続された人達を解放するならどうすれば良い!?」
そして、更に優位は失われようとしている。
これに関しては以前からずっとそうだが、「助けて」とか「力を貸して」は中々言えない癖に無駄に自己評価が低い少年は助言を請うことに一切躊躇いが無いのだ。
何も出来ないから出来るようになろうと言うのはご立派な志と呼べない事も無いが──兎に角、その躊躇なさが今回尋常ではない位役に立つ。
「ぶ……ぶっ飛ばして!」
「へ?良いの?」
「良いの!悪意に頼らず、どっちが正義か見せてあげれば止まってくれる……と思う」
滅亡迅雷の活動根拠は、七海の保護と悪の撲滅──つまりは正義だ。
正義を行っていると考えているからこそ仮面ライダーとも敵対出来るし、傍目から見るだけなら10歳の少年を抹殺しようと試みる事も出来る。
ならば、この根拠を奪ってしまえば良い。
少年とリリィ達(と言うより少年)がアークに頼らずとも満足に戦う事が出来れば滅亡迅雷は戦う理由を失ってしまうのだ、とらしくもないガッツポーズを決めながら七海は精一杯応援する。
「聞いたか二水ちゃん、夢結様、梅様!
期待されたのならば、応えよう。
ゆっくりと起き上がった機巧戦士の前に、人類の黄昏に抗い続ける4人のリリィが立ちはだかった。
「ええ、そりゃもうバッチリ!ボコボコにして心をへし折ってやりましょう!」
1人──私立百合ヶ丘女学院1年生、一柳隊所属。
二川二水。
リリィオタクとして名を馳せ、実力的には未熟だが確かな闘志を秘めた少女が特徴的な三編みをはためかせる。
相手がどれ程強大でも、彼女が怖気付く事は決してない。
「アルト、貴方ねぇ……何処で知ったのかは知らないけれど、ぶちのめすとか言葉遣いが野蛮ではないかしら」
1人──私立百合ヶ丘女学院2年生、一柳所属。
白井夢結。
かの伝説的レギオン「初代アールヴヘイム」の一員にして常に圧倒的な実力でヒュージを屠る「百合ヶ丘のエース」が、風に揺れる黒髪を押さえながらぼやく。
しかし──その口元は、漸く訪れた真の共闘にどうしようもない程緩みっぱなしだ。
「あはは、まぁアルトは基本ゴリ押ししか考えてないからなー。テンション上がったらぶちのめすって言いたくなるのも仕方ないんじゃないか?」
1人──私立百合ヶ丘女学院2年生、一柳隊所属。
吉村・Thi・梅。
夢結の隣で戦い続けた歴戦の勇士にして常に仲間を思い遣る本物の遊撃手が、溌剌とした笑みを浮かべながらタンキエムを斬撃形態へと変形させる。
今も昔も、これからも。
彼女が仲間の為には戦う事を躊躇わない。
「それじゃあ────」
そして、1人。
二川アルト。
右手にCHARMを、左手にアタッシュカリバーを、そして特注品の制服には白百合の紋章を。
本来交わる事のない2つの武器を手にした少年が、その闘志を全開にした。
653:ご機嫌よう名無し様 ID:JSwjiS7wZ
う、嘘だろ……
654:ご機嫌よう名無し様 ID:33lP6xYBW
いやマジか……これは想定外だわ
655:ご機嫌よう名無し様 ID:OAbt28ix8
リリィだけで滅亡迅雷圧倒出来るとか考えもしなかったし今もまだビックリしてる
656:ご機嫌よう名無し様 ID:4ojkAlDvk
しかもイッチがアークワンに変身してないにも関わらず戦えてるのヤバい
今までずっと見てきたから感動で泣きそう
657:ご機嫌よう名無し様 ID:5r8ZvfKcr
それよ
やりゃ出来んじゃんイッチ
658:ご機嫌よう名無し様 ID:l1TVVfYXv
漸くリリィとして覚醒したんやな……って
659:ご機嫌よう名無し様 ID:Z4ut6FzK8
待ち続けた甲斐がありましたね……
660:ご機嫌よう名無し様 ID:T7EAG4Y/X
何かすっげぇ真のオーズ感じるポーズで戦ってるのだけ気になるけどまぁそれはいいや
661:ご機嫌よう名無し様 ID:y3nlYjUh+
いいか……?
662:ご機嫌よう名無し様 ID:yjMgvV+JD
あんまり良くなさそう
663:ご機嫌よう名無し様 ID:Q1YUv3UTA
転生特典として渡されてるのにアレだけどアークワンなんて変身しないに限るからな
イッチがリリィとして戦えるならそれに越した事はない
664:ご機嫌よう名無し様 ID:Gk5Is/jjP
死ぬ前は元からボロボロの肉体が耐えられず変身する度に死にかけ
生き返った後も何か悪意そのものと化してた上になんかゲドルードみたいのになってるし……
665:ご機嫌よう名無し様 ID:tPS3kdjYW
特典のせいで散々な目に遭ってる……
666:ご機嫌よう名無し様 ID:DWoIMddT5
レアスキルが防御系なのも良いわね
ポンコツイッチでも自衛出来る
667:ご機嫌よう名無し様 ID:iFeJg9r//
ルナティックトランサーとかじゃなくて良かったよホントに
夢結様が2人に増えるとか手に負えんで
668:ご機嫌よう名無し様 ID:o/ltSi6S9
>>667
貴様ー!
夢結様が困ってる時に人の目を見て話せなくて一々感情が激重ですぐ暴走して梨璃ちゃんの事になるとキャラ崩壊するポンコツお姉様と申したかー!
669:ご機嫌よう名無し様 ID:8HouvnKZx
草
670:ご機嫌よう名無し様 ID:HUNQKrnwy
そこまで言ってねぇって!
671:ご機嫌よう名無し様 ID:iFeJg9r//
>>668
え、いや、まぁ……うん
672:ご機嫌よう名無し様 ID:KK1Ydn2zG
草草の草
673:ご機嫌よう名無し様 ID:k1WhCfAS7
まぁ本当にその通りなんだけどさぁ……もうちょっと手心と言うか……
674:ご機嫌よう名無し様 ID:O+MNe2vSa
流石にラムネ買う為だけに山梨行くのは夢結様だけだし帰りに子供にあげちゃうのも夢結様位なんよ
675:ご機嫌よう名無し様 ID:C++C3y7Qu
不器用過ぎる……
676:ご機嫌よう名無し様 ID:j+zh/MLee
その夢結様今めっちゃ生き生きしてるけどな
677:ご機嫌よう名無し様 ID:tIwk9lyl3
ねー
めっちゃニコニコしててかわいい
678:ご機嫌よう名無し様 ID:truQKN1i6
かわいいはかわいいけどその状態で滅亡迅雷に白刃戦仕掛け圧倒してんのヤバすぎなんよ
679:ご機嫌よう名無し様 ID:/QuZwjzuF
よっぽどイッチと肩並べて戦えるのが嬉しいんですかね……
680:ご機嫌よう名無し様 ID:P9wZjutLW
まぁ嬉しいんでしょうなぁ
部隊のポジション的に持て余してたのは事実だし
681:ご機嫌よう名無し様 ID:GtwHFLWgF
ホント調子良い時は強いな夢結様
682:ご機嫌よう名無し様 ID:bF6+PDB8H
(てか全員動きヤバすぎて)笑っちゃうんすよね
683:ご機嫌よう名無し様 ID:DEiI6J9fC
縮地使ってる梅様は分かるとして二水ちゃんとイッチすら大分訳の分からない動き方してる……何で小ジャンプから着地するまでにめっちゃ切り結んでんの……こわ……
684:ご機嫌よう名無し様 ID:YYwd3zj1w
俺らでもやろうと思えば出来るけど……
685:ご機嫌よう名無し様 ID:fYD5iJ7gl
嘘つけ皆初手ふっぱが基本だから最近運動してないゾ
686:ご機嫌よう名無し様 ID:jg0/nCgws
んまぁ、そう……
687:ご機嫌よう名無し様 ID:4DLC8S0Ay
此処の人達名乗りとかに平気で割り込んでくからな……
真っ当にやってるイッチ達が眩しいんじゃないか?
688:ご機嫌よう名無し様 ID:Ogf+lgOX6
はい
689:ご機嫌よう名無し様 ID:JnGMFY3kH
超眩しいっす
690:ご機嫌よう名無し様 ID:8hS8/4OVF
直球過ぎるっぴ……
691:ご機嫌よう名無し様 ID:a6awR8N1A
実際名乗りとか待ってるとすごい暇なんだし早く帰りたいならやるしかないじゃん……
692:ご機嫌よう名無し様 ID:8v+5Gu9t8
なんかダメージ受けてるヤツいて──あれ?不破さん復活してる
693:ご機嫌よう名無し様 ID:cEjlz9sjG
ホントだ
めっちゃふらふらしてるけど瓦礫を支えに何とか立ち上がろうとしてんな
694:ご機嫌よう名無し様 ID:2uuWlXyK8
七海ちゃん守らないといけない刃さんはしゃーないとして不破さんこのまま戦線復帰するんかな
695:ご機嫌よう名無し様 ID:QfNV26lcQ
いや、でも──お!?
696:ご機嫌よう名無し様 ID:GSNtPLdUK
やるんか不破さん!
697:ご機嫌よう名無し様 ID:my7HxULcm
アサルトウルフでどこまでやれるかな……
まぁ兎に角応援するしかないか
「────」
止めねば。
「────」
止めねばならない。
共に戦った仲間を。
人の悪意の犠牲になった被害者を。
望まぬ戦いを強いられようとしている戦士を。
如何なる手段を用いても、例え己の手が血で汚れる事になったとしても、絶対に止めねばならない。
「────」
そうだ、たかが1発ぶん殴られた程度で気絶している場合ではない。
肋骨は折れ、少し間違えれば肺に刺さってしまいそうな程に満身創痍だが、彼の──不破諌の戦いはまだ終わっていないのだ。
アサルトウルフのセンサーはリリィ達と滅亡迅雷による剣戟の音を拾って、未だ耳に伝え続けている。
「────ぐ、ぅ」
漸く力を取り戻した五指がガリリ、と地面を削りながら拳の形に変わっていく。
生まれたての小鹿のように震える足が、それでも立ち上がろうと踏ん張っている。
力なく伏せられていた戦士の仮面が、前を向くべく地面から引き剥がされる。
(……なんだ。中々やるじゃねぇか)
そして、不破は見た。
つい先程まで不安定な力を礎とし、半ば悪に呑まれながら戦っていた筈の少年が、装甲1つ纏わず戦う様を。
銀の斧を振りかざし、真の正義を為さんとするその瞬間を。
ならば──「仮面ライダー」である自分が、こんなに格好悪くへばっている訳には行かないだろう。
「────っ、く」
ゆっくりと、本当にゆっくりと仮面ライダーバルカンは立ち上がる。
その肉体に最早マトモに戦うだけの力は残されていない。
それにリリィ達が高速機動で立ち回る中に割って入ったとしても、チームの連携を乱すだけだ。
故にこそ、狙うは一撃必殺。
リリィ達の連携の間隙を縫って、渾身の必殺技を叩き込む。
元よりこれしか手段は残されていないが、その選択肢を不破諌は己の意志で選び抜いた。
とは言え、彼の体はもう殆ど言う事を聞きやしない。
立っているだけでも精一杯で、正直に言ってしまえばマトモに走れるかすら怪しい。
「俺が、ルールだ」
しかし、そんな肉体をただ一言で捩じ伏せる。
体がダメだと言おうが、脳が危険だと止めようとしようが知った事ではない。
不破諌が「やる」と決めたなら、それは何があろうとどんな状態だろうと絶対に「やる」のだ。
だからリリィ達の合間をすり抜けられるのも、滅亡迅雷を止めるのも既に決まっている事であり──後は、そこに向かって突き進むだけ。
1歩、踏み出す。
2歩、進む。
3歩、跳躍。
咆哮と共に弾かれるように飛び出したバルカンは、つんのめるような姿勢で大地を蹴る。
狙うは滅亡迅雷ただ1人。
ごうごうと白熱する視界の中、リリィの攻撃を捌き続ける戦士目掛けて一直線に突き進み────
「嘘だろ!?」
「うわっ!?」
「しまっ──」
「くぅっ!」
烈火を纏った刃が少女達を弾き飛ばす。
少年が付与したマギ光帯バリアによって直接的なダメージこそ免れたものの、4人のリリィは距離を置く事を余儀無くされた。
されて
そう、滅亡迅雷に戦いの主導権を奪い返されてしまったのだ。
「不破さん!?ダメだ!」
止まって下さいと叫ぶ少年の声を聞きながら、アサルトウルフは尚も走る。
止まらないし、止められない。
1度走り出してしまった以上止まる事など出来ないし、例え迎撃されるとしても止まるつもりはなかった。
『────』
当然、滅亡迅雷は迎え撃つ体勢へと移行する。
ベルトに刺さったキーを更に押し込み、姿勢を低くし、迫りくるバルカンを見据える。
そして────跳躍。
仮面ライダーバルカンは、青白い狼の顎を象ったエネルギーを足先に宿し。
仮面ライダー滅亡迅雷は特に何の生物を象徴した訳でもない、紫色のエネルギーを足全体に纏って。
両者が、激突────
する直前に、少年が全力で投擲したアタッシュカリバーが滅亡迅雷のベルトに直撃する。
だが、止まらない。
不破が、リリィ達が己の正義を信じて戦うように滅亡迅雷もまた自身の掲げる正義を信じているのだ。
正義の為なら本来守るべきリリィだって手にかけられるし、アタッシュカリバーが直撃した所で微塵も揺るぎはしない。
よって、不破は死ぬ。
マグネティックブラストフィーバーの威力は滅亡迅雷インパクトの足元にも及ばないし、ただでさえ重傷の不破が必殺のキックを受けて生きていられる筈がない。
だが、しかし。
滅亡迅雷は忘れている。
この戦場に現れたリリィは、本来
突如尋常ならざる勢いで横から飛来した結梨が、手にした白刃を滅亡迅雷に叩き付ける。
これでも、滅亡迅雷は傷付かない。
白刃と激突した装甲は火花を散らしているが、やはりその内側へと切り裂く事は叶わない。
「……クソ、ダメか!?」
「ううん、大丈夫!」
だが──ズレた。
アタッシュカリバーの投擲と結梨の突貫によって、キックの方向が僅かにズレたのだ。
よって、滅亡迅雷の蹴撃は外れ──バルカンのそれだけが顔面に直撃した。
◯二川アルト
ヘリオスフィアが大活躍なリリィとして頑張る系百合の間に挟まる男。
戦い方は割と仮面ライダーの時そのままだけどちょっと安全考慮してる。
ただ時々真のオーズみたいなよく分かんないポーズ取ったりしてる。
何だかんだカッコつけるの止められねぇんだ。
◯二水ちゃんと夢結様と梅様
普通にリリィとしての戦歴が違うので百仮面ライダー合より強い。
全員セイバー最終回の賢人と蓮みたいな高速での一撃離脱を繰り返してダメージを蓄積させる戦法で滅亡迅雷を圧倒するが最終的にバーニングレインで薙ぎ払われる。
けど圧倒出来るだけ滅茶苦茶強いんだ。
まぁ百合ヶ丘の生徒は全リリィの中でもトップクラスの精鋭揃いだから強くて当然でもある。
◯不破諌
アサルトウルフで滅亡迅雷に食らい付く正義の仮面ライダー。
肋骨ぶっ刺さりそうだけどそれでも戦う鋼のメンタルと肉体を併せ持つ。
この世界では普通に滅亡迅雷4人組全員と仲が良いしなんなら滅亡迅雷組は助けてくれた恩すら感じてるレベル。
でも不破さんは恩返しとか別に良いし普通に幸せに生きてくれ…とか思ってたりする。
◯仮面ライダー滅亡迅雷
顔面蹴り飛ばされて漸く(あれ…?ひょっとして自分がやってるの正義じゃない…?)ってなってる。
◯一柳結梨
1000%(変身済み)にぶん投げてもらって奇襲を仕掛ける。
これなかったら不破さん死んでた。
正直に言って戦闘無しで考えたら誰との絡みが見たい?(あくまで参考である事をご了承下さい)
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二水
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結梨&梨璃&夢結
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ぐろっぴ&百由様
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一葉
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恋花&瑶
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千香瑠&藍
-
灯莉
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ひめひめ&灯莉&紅巴
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叶星&高嶺
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その他一柳隊メンバーなど