「これで、終わりっ!」
1人の少女が荒野を駆ける。その少女が振るうのは自分の背丈ほどある一振りの刀。その刀は大型のアラガミ、ヴァジュラの首を刎ねる。ヴァジュラはおとを立てて、倒れた。
「早く、移動しよう。」
彼女は静かにそう言うと、自分の神機を持って、歩き出した。
しばらく歩くと、彼女がねぐらにしているひとつの洞窟があった。彼女は中へ入り、入口から死角になる所へ腰を下ろす。
「今日もとても疲れた。」
彼女はそう言ってその場所へ寝転び、目を閉じる。彼女は夢の中へ落ちていった。
次の日、目が覚めると彼女はゆっくりと体を起こす。入口からは朝日が入ってきていた。
「灰域種が、いる。行こう。」
彼女はそう言うと、洞窟からでる。外は晴天だった。彼女は自分の感を頼りに、灰域種がいる方へ走っていく。
「くっ、クソが!!」
金髪の青年がそう言いながら手に持っているハンマーを叩きつける。しかし、そのアラガミは瞬間移動するかのように消え、ハンマーは空を切る。
「あのアラガミ、どうなってんだ!?なんでアラガミが俺たちゴッドイーターのように捕食して、バーストしているんだ?」
その青年は再びハンマーを振り下ろす。今度はしっかりとアラガミを捉える。ドォーンとしっかりと当たった音がする。しかし、そのアラガミは右手を振るう。それはハンマーを振り下ろした少年を捕える。その青年は地面に落とされる。辛うじて受身をとり着地する。
『ジークさん!バイタル危険域です!直ぐに手当を!』
「大丈夫か!? ジーク?」
近くに降り立った黒髪の青年は、先程の青年、ジークに声をかける。
「あぁ、なんとかな。ユウゴお前は?」
先程の黒髪の青年、ユウゴに聞き返す。既にクレアとフィムが撤退している。ユウゴは軽く頷くと、アラガミへと向かっていく。ユウゴが1発切りつけると、そのアラガミは赤いオーラを纏い、バーストした。
「まっ、マズイ!」
ユウゴがそう言った時には遅かった。目の前でアラガミ
が捕食する体制に入っていた。ユウゴは咄嗟に神機で体を守り、目を瞑る。しかし、いつになっても衝撃はやってこない。恐る恐る目を開けると、そこには1人の少女が捕食を受け止めていた。
感覚を頼りに走っていくと、黒髪の少年が戦っていた。
「ラーか。」
彼女はラーに向かって走っていく。見ればその青年は捕食されようとしていた。そんなことはさせてはならない、彼女の心に刻み込まれた誓いが彼女をいっそう加速させる。加速も相まって、ラーと青年の前に割り込んだ彼女は捕食攻撃を受け止める。
「下がっていて。」
彼女は静かに言うと、ラーへ向かっていく。後ろでなにか言っていた気がするが、聞き取れなかった。ラーはこいつは危険だと思ったのか、彼女を執拗に狙う。しかし、彼女はひとつも掠ることなく、回避していく。
「さようなら。」
彼女は横一文字に切り裂く。ラーは断末魔を上げながら絶命した。静かに降り立った彼女は青年達に背を向け、立ち去ろうとした。
「ま、待ってくれ!アンタ、どこ所属の誰なんだ?」
「私はユナ、ユナ・クライシス。独り身のAGEだよ。」
その少女、ユナはそう名乗った。この出会いが彼女を大きく変えるなんて誰が想像できたであろうか。
次回をお楽しみに。