ここら辺から原作魔法科に影響が出てくるターンです。アンケートを取ろうと思うので、よければ参加をお願いします。
それではどうぞ
四葉家の報復行動により、大漢政府及び崑崙方院は壊滅した。こうして
これにより、頭を悩ませられるのは日本も含めた周辺国である。日本政府は対大亜細亜連合で協力していた大漢政府が消滅して敵対勢力を強化してしまった上に、貴重な魔法師の損失もあったのが痛い。
七草弘一は片目を失い、四葉真夜は生殖機能を失った。他の魔法師の卵も魔法力の喪失や治療できるか怪しい怪我を負うなど散々な目にあった。
台湾は開催国として面目が丸潰れ。謝罪や償いに奔走することに腐心せざるを得なくなり、日本、いや四葉に抗議しようとした者もいるにはいたが、行方不明になったり、事故死する者が現れたので諦めざるを得なくなった。
そして、大亜細亜連合もゴタゴタが起きていた。他勢力に大漢の支配領域を火事場泥棒されないようにそこそこの戦闘も発生した。併合して人員を配置するのにも権力や政治のパワーバランスで綱渡りのような采配をせざるを得ない状況になり、人事部の胃をキリキリさせた。
だが、領土を得たことで新型エネルギープラントの設置なども決まり、損ばかりという訳でも無かった。それでも防衛範囲が増えて人数が厳しい場所が生まれたりと上手くいくばかりでは無かったが。
一方の会稽弐式は現在何をしているのかというとーー
カタカタカタ……
官僚が忙殺される中、文官としても使用できる彼を上層部が投入したのである。彼はキーボードを叩きながら、思考操作型デバイスも使用したマルチタスクで黙々とこなし続けていた。彼は所謂ロボットに近い為、エネルギーの補給は必要であっても、人間に必要な殆どを無視出来たので日が経つに連れ、段々と汚れていった。しかし、魔法という物はやはり便利でこういった汚れを落とし、清潔に保つことは作業の片手間でできた。
汚くなり始めた頃にそういう魔法の使い方があると教わり、彼は感心と感謝を覚えていた。
__________________________________________
「これで良いだろうか?」
彼ーー会稽弐式はまな板の上の鯉になっていた。目的は単純明快、彼を元にした新兵器などを作れないかという画策である。
「……相変わらず君の身体、どうなってんだよ?」
訳が分からない物体と謎の力で構成された肉体としか算出しない。一部には人間と同じようにタンパク質などの人間にも存在する物質が含有していたが、それ以外は検査機がエラーを吐き続けている。セントラルドグマに一万回喧嘩を売っていた。
「再現は難しいだろう。私も自分自身の事を全て知ってはいないが、失われた技術で構成されていると演算で解る」
「へぇ、失われた技術ねえ……」
有名なのは高山文明が存在していた場所でよく産出されるアンティナイトである。無意味なサイオンノイズを発生させて魔法を妨害したり、感受性か強い者の体調を崩させたりという優れ物……なのだが、いかんせん射程距離が短いのが弱点である。
「こればかりは機密保持の為か、記録が存在していない。大変申し訳ない」
「いやいや、解析できないこっちが悪いさ。研究者魂が騒ぐ騒ぐ!」
事実を言えば、彼は仙術関係の事は記録されていた。出来れば渡したかったが、現在の人類は未熟過ぎて仙人の力を扱うのには値しないと、そういうプロテクトが掛けられていた。
しかし、研究者魂に火をつけることに成功したのはよかったのかもしれない。
_______________________________________
「よーし、それはそっちだあ!!」
急ピッチで中華全土に渡る大規模な作業が進められていた。戦乱や分裂という事態であまり話が進んでおらず、放置されていた計画が漸く統一完了したことで歯車が回り始めた。
鉄道建設計画である。既存の物は戦闘で破壊されたり、放置されて破損している所が多かった。戦争もようやく落ち着いてきたので再び計画が持ち上がり、様々な思惑の元で工事が開始されたのだ。
「いや、しっかしこの規模のは久々に見るなあ……」
「そうなんですか?」
「過去の大戦で破壊されちまったからな、また直すとは思わなんだよ」
重機を操作しながらも老人は感慨深そうに顎髭をさすった。
「レールも変えるんですね、でも手入れとかどうすんだろう?」
「そーいうのは偉れぇ学者さんとかが魔法とやらで何とかしてくださるだろう。俺らはやることやるだけだろう」
「そうっすねえ……」
特に話すこともないので作業に戻り、エンヤコラサと働き始めました。
__________________________________________
「あ、やっぱりここにいたんですか」
「そう言えばそうだったな」
古めかしいジャケットを着た彼は張。煙の臭いを常に纏っている壮年の男だ。彼はもう一方の男、梁に呼び出されていたが、すっかりと忘れていたので梁がいつもいる場所に探しに来たのだった。
「魔法にも良い使い方がありましたね」
「これくらい役に立たねば困る。戦うだけが魔法の仕事ではないのだからな」
黒と白が入り混じる斑の髪を短く切りそろえた張はつまらなさそうに呟いた。空中に表示されるモニターには列車を誰にでも使えるように落とし込んだ魔法で車体を高速かつ安全に移動させてより良い移動・輸送手段として活用することが盛り込まれていた。
「コミューター推進派を黙らせれたのは幸運でしたね。彼らの支援者も先の事変で減りましたし」
偶然にも推進派が巻き込まれて死亡したので何かと都合が良かった。
「これで、我が国もかなり発展するだろう。魔法技術をいかに上手く扱うか。これが次の世紀の課題であろう」
隣の若い男は純粋な顔で首を傾げた。
「それ、他人のパクリじゃないですか?」
「……引用と言いたまえ」
「あ、はい」
普通に怒られたので彼は素直に謝った。
「それにしても馬鹿どもは今度は大越を欲しいそうだ。国力を蓄えるのが先だろうが」
年老いた男は忌々しそうに呟く。盗聴系の機械は既に破壊済みなので文句はいくらでも言うことが出来た。
「無造作に広げる意味あるんですかね?国内でも十分だと思いますが」
「中華帝国の夢を捨てきれないのだろう。何にせよ、いつものを頼む」
懐から煙草を取り出してそう言った。
「了解で〜す」
いつもより軽い調子の彼に些か不安を覚えるも、優秀であるのは確かなので思考を落ち着けるためにも一つ飲みたいと思った。
「……火がつかんな」
ライターはオイルが切れて使い物にならなかった。カチカチと点火を試みるも火花が散るのみで失敗に終わる。
パチン
離れた所から指を鳴らす音が一つ鳴った。ごく普通の指パッチンだが、空気を震わせ、力が伝播し、煙草の先端を加熱する。
「フーッ……」
一服を吸う。もくもくと燻らせる煙は澄み切った空に白い息と共に天へと昇っていく。
「はいっ!こいつでいいですよね?」
どうやら彼の仕業らしい。様子からしていつもの事なのだろう。自信満々で指先にちろちろと炎を創り出していた。
「70点だ。あと、誤魔化そうとするんじゃない」
「あれま、5点下がったか」
炎の勢いを燻らせ、蝋燭ほどのサイズに収め、誤魔化しについては知らんふり。ポケットに両手を突っ込んで暖を取った。
「……早く行くぞ、范」
「分かってますって、オジキ」
そそくさと若者は老人に付き従い、歩き始めた。
__________________________________________
「少々、例の化石はでしゃばり過ぎましたな」
薄暗い部屋でモニターを介して何人かが話し合っている。
「四葉や崑崙のとで潰しあってもらうつもりでしたが、あそこまでの強さとは……やはり、失われた技術は侮れない」
「しかし、解析してもちっとも解らないとなると……」
「……」
行き詰まりそうな作業に思わず黙り込んでしまう。
「では、こうしてみるのは?」
一人の男が提案した。
「彼曰く、余程のものでもない限り、どんな命令も聞くそうで」
彼が本人から聞いたことだ。疑う余地はないだろう。他人からも聞いたり、情報収集で裏付けは取れている。
「上手く出せればこちらの望み通りに動いてくれる筈。幸い、我々も彼の手綱の一端を握っているので上手く扱うのが適切と思われますねぇ」
「ふむ……どうしたものかね」
最近めっきり白髪が増えてしまった彼は会稽弐式の戦闘データを見つつ、大きく溜息をついた。小石と思われていた四葉は地中に埋もれ、一部を地上に覗かせただけの大岩だった。大漢へと投げ込まれた岩は世界中に大きな波紋を作り出して、元の水面に戻すことなど不可能になってしまった。
歴史に【もしも】はあり得ない。だが、それでも誰もが思うのだ。
もし、あの時四葉真夜が誘拐されなかったらーー
もし、あの時報復に直ぐ様走らなかったらーー
もし、彼が遺跡で眠り続けていたらーー
歴史は止まらず、一方的に暴力的に流れて行く。それは川の流れのようで、二度と同じ川の水に入ることなど不可能なのだ。波紋は唸りを生み、濁流に成って未来へと押し寄せる。
こうして、
鉄道辺りはコミューターより便利だろうなあと思って登場させました。魔法自動発動を可能にして高速鉄道みたいなのを考えてみたんですが、魔法師いらなくね?となる上に劣等生世界の技術的に駄目そうかもしれないと断念。
次回くらいから空白期。資料もほぼなく、どうしようもないのでダイジェストで原作付近まで進めるかもしれません。
大亜連合軍はどれ主体で戦う?
-
ハイパワーライフルなど
-
魔法(古式、現代)
-
魔法(古式のみ)