オーズNEXT 仮面ライダーゼロ/フレア   作:黒野永華

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遂に登場した新コンボです。
実は変身サウンドがまだ分からないので公式サイトの文字をそのまま引用しました。

皆様是非脳内再生で補完してください。


06  強敵と崩壊と海王のコンボ

 

 

 

 

「ほう、これがコアメダルですか。実に美しい」

 

 

壁に大きな穴が開けられた研究室に一人の男が佇む。男の足元には気を失った研究員が何人も倒れている。

何故かその全ての体は何故か青白く変色している。

 

 

「これで全て、ではなさそうですね。流石にそこまで愚かではありませんか、仕方ないありません、

は後Sに任せますか」

 

 

保管庫に仕舞われていたコアメダルをケースごと抜き取る。

警報が鳴り響くがパチンっと指鳴らすと一瞬で部屋が凍りつき警報機が沈黙する。

 

ここは鴻上ファウンデーション本社ビルにあるメダルの研究施設、本来はここで新造されたメダルの試験が行われる予定であった。

しかし目論みは、この男達の襲撃によりあえなく散った。

 

最強のセキュリティーを自称していたこの本社ビルだが、空中からの爆撃には流石に対応しきれなかった。

未確認の無人機から発射されたミサイルがビルの中ほどに突き刺さり、次々と誘爆しビルはたちまち燃えさかっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

(クソっ! 何処だ!? どこに居る!)

 

 

所々から火の手が上がり煙が充満する通路を逆走する。

回路が壊れたのかあちこちで電気が付いたり消えたり繰り返してる。

 

あの襲撃がイクスによるものだと察した零司は本社ビルへと単身突入したのだ。

しかし、めぼしい研究室を先ほどから回っているがどこも襲われた後でもぬけの殻となっている、

中はめちゃくちゃでまるで手あたり次第に破壊しているようにしか見えなかったが、

 

 

(間違いない、奴ら明らかにメダルを捜してる… 無作為に破壊してるように見えて、破壊してるのは一部にしか知られてない

極秘研究所ばかり、なんで奴らがこの場所を…?)

 

「クソっ! ここもか!」

 

いくつ目か分からない部屋の扉を開けてまた悪態をつく。どうやらまたハズレだ。

ビルの規模は非常に大きく、また機密保持のため何処の研究所に何があるかは一部の物以外には伏せられている。

零司ですらいくつかしか分からない研究室をメダルがある可能性の高い所ばかり襲撃されてる。

 

幸いメダルはいくつかの研究室に分散され保管されているが、この状況では全て持ってかれるのは時間の問題だろう。

鴻上からもらったデバイスを頼りに研究室を回っているが何処も手遅れになっている。

 

 

(この手際の良さ、不自然な誘爆、まさか裏切り者が?)

 

 

そう考えるのも妥当だろう。今や鴻上ファウンデーションは世界の一大企業、多少の恨みはそこらじゅうで買っているだろう。

金を積んでいくら研究員を買収したりしたのは目に見える。

 

 

「ここが最後か…」

 

デバイスに示された極秘研究室、見回っていないのはこれで最後だ。

いまだメダルの一枚も、イクスの戦闘員にすら出会っていない。

まさかこれがただの事故で零司の早とちりだったのかと思えるほどだ。

 

 

「部屋は…無傷か」

 

 

部屋のロックを解除し中に入るとそこは先ほどの部屋と違い全くの無傷であった。

どうやら今回は零司が先行したらしい、急いで保管庫や金庫をひっくり返し、メダルを捜す。

今日実験予定だった新造メダルは全部で12枚、グリードのように暴走しない、純粋なエネルギーの塊らしいが、

結局はそれを使う人間次第で、どうとにでもなってしまうのが現実だ。

 

 

「あった! これが新たなメダル…」

 

 

部屋の奥の金庫のケースに仕舞われた3枚のメダルを発見する。

それぞれには魚のような絵がえがかれており、青と赤の独特なカラーリングだ。

 

 

「サメ、クジラ、オオカミウオか、この3枚確保できたのは不幸中幸いか」

 

3枚の入ったケースを金庫から取り出し、しっかりと持つ。

 

この3枚はいずれ大事件を起こすことになるとかつて映司に聞いたことがあった。

未来を変えない為にもこの3枚だけは最低でも確保しておきたかったのだ。

 

 

 

 

「おやおや、先客ですか。 全く私も運が無い。 雑務ばかり任されたと思ったらその矢先これですか」

 

 

靴音を立て一人の男が部屋に入ってくる。白衣を纏っているが先ほどから別の部屋で倒れていた研究員とは違い、

何処か不気味な雰囲気を醸し出している。

 

めんどくさそうに語る男は零司を見るとまたもや悪態をつき、ポケットに手を突っ込む。

舐めていたいたのど飴をバリッと噛み砕き、床に吐き捨てる。

 

 

「ハァ、まさか、こんな所で再開するとは…… 私もますます不運ですね。 必要以上の仕事はしない主義なのですがね…

まあ良い、久しぶりですね、ゼロ。 いや今は火野零司君でしたっけ」

 

 

ニヤリと笑い零司に語りかける男、S。イクスのエージェントにして、かつて映司の前に現れたスパイダーエクザスであり、

零司が今に至った原因の一人でもある男だ。

 

研究所時代にも何度かあった事のある零司の因縁の相手と言っても過言でも無いものだ。

 

「貴様っ!… あの時のっ!」

 

男に向け拳銃を向け、躊躇なく発砲する。

 

 

「おやおや、話す気もなしですか、ならさっさとコアメダルを渡してくれませんか?」

 

その姿をスパイダーエクザスへと変化させると

背中から突如生えたロボットアームが銃弾を両断する。

続きざまに放った弾丸も全てアームの前では全て無意味となる。

どうやらSには通常攻撃は効かないようだ。

 

 

「やはりメダルが目的か、話しなら貴様を倒した後でゆっくり聞かせてもらう!」

 

 

拳銃を投げ捨て、懐からオーズドライバーを取り出す。

 

 

「ほうっ 噂には聞いてましたがまさか、本当だとは。 キミもなかなか面白いな」

 

 

「黙れ」

 

 

余裕こいて語るSを無視し、三枚のメダルを装填する。

 

 

(ゼロのメダルか… いや、理沙の力のおかげか、あの時よりはマシだ。さっさと片付ける!)

 

 

「……変身」

 

 

『ユニコーン』

 

『フェニックス』

 

『リヴァイアサン』

 

 

『ユー二フェーニアー!!』

 

 

 

ユニフェニアコンボに変身する零司。

あれから2回目の変身だが、前回の後の理沙の能力のおかげか、前回ほどの痛みは感じられない。

全身のセルビットの循環を最適化されたことがかなり効果があったようだ。

 

「ほーう、それがゼロですか。いやはや、あの会長の言葉を借りるなら、実に素晴らしいですね。

ゼロのメダルをそのような使い方をするとは」

 

よほど面白いのか、その場で笑いをこらえるかのように語るS。

 

背中のアームを全面に展開し切っ先を零司法に向ける。

 

 

「全く、おとなしくメダルを渡してくれれば痛い目に合わずに済むものを!」

 

 

アームから次々とビームが放たれる。部屋の実験機器が一瞬にして、鉄屑にへと変貌する様を見るにかなりの威力だ。

あちこちを破壊しながら向ってくるビームを上に飛び上がり避け、そのままSに向け突っ込む。

 

 

「ハァ!!」

 

 

「無駄ですよっ!」

 

 

カマキリエクザスよりも数倍強いバリアを張り、零司の攻撃を跳ね返す。

エクザスには敵の攻撃を無効化出来るバリアを展開することが出来る。これをどうにかしない限り勝ち目は無い。

 

「知ってるさっ!」

 

再び放たれるビームを避けながら、一旦廊下にでる。閉所でのビーム攻撃は非常に避けずらく、接近しないといけない

こちらからすれば圧倒的に不利だ。

 

「ハッァ!!」

 

 

「チィ、誘い込まれましたか」

 

攻防を繰り返しながら開けた広場に出る2人。

零司の狙いが分かっているのか、それでも余裕の表情で、ビームとバリアを繰り返し放つ。

 

「だとしてもあなたの勝ち目はゼロです!」

 

「クソっ、さっきからちょこまかと……」

 

すぐそばの柱にビームが直撃し柱が砕け散る。

このままではじり貧だ。

 

離れればビームの餌食になり、近づけば障壁によって跳ね返される。

お互いに決め手に欠ける戦いが続く中、以前零司は不利だった。

 

 

(何故だ、なぜ奴は必要以上に攻撃してこない、奴の狙いはコアメダルの筈、俺を殺してでも奪い取るはずだが)

 

さっきから攻撃のペースがゆるい気がする。

やろうと思えばいくらでもチャンスがあったと言うのにだ。

 

そもそも事の発端はSが回収しようとしたメダルを零司が偶然先に手に入れたからだ。

それなのに、Sは零司の攻撃を打ち消したり、遠くからビームを放つだけで、こちらに積極的に攻撃してこない。

わざわざビルを爆破までした今回の出来事、そう簡単にあきらめるとは考えづらい。

 

 

「貴様っ 手を抜いてるのか! お前が欲しいのはコアじゃないのか、このままじゃ俺はさっさと逃げちまうぞ!」

 

ここは賭けだが思いきって啖呵を切る。

 

「まさか、私は合理的に判断する性格でしてね。 ムダの事はしたくないのですよ」

 

余裕ぶってこたえるS、どうやら必要以上に手を焼きたくないようだ。

 

返事とばかりにより強いビームを放つ。

いい加減時間も立ってきた。決めるなら今しかないと確信した零司はビームの直撃するタイミングで一気に前に出る。

 

 

「そうかよっ! なら!」

 

「だからムダだと…」

 

ビームの合間を縫って接近し、打撃を加えようと大きく腕を振り上げる。

バリアを展開しようとその場に止まりこむSの後ろに回り込み大きく蹴り上げる。

 

 

「なにっ!?」

 

 

「やはりな、そのバリアを張れるのは一方向のみ、余裕こいてるが単に強がってるだけだろ、小心者」

 

 

態勢を崩したSに続けざまにフェニックスレイザーを叩きこむ。

アームの何本かがひしゃげるが残りのアームから苦し紛れに放たれたビームと後に張られたバリアにより、また距離が開けられる。

 

「言いますね、黙っていたら好き勝手に。 ですが、あなたがそんな風になるとは、少し驚きです」

 

 

それでもなお、その態度を崩さない。

やはりこの男は何処か侮れない所がある。油断ならない。

 

「そうかよっ!」

 

 

距離を詰める為再びSに向け拳を振り下ろす。先ほどアームをいくつか潰したおかげか弾幕が薄い。

壊れた柱を盾にしつつジグザグに加速していく。今のSでは追いきれない。

そのままバリアに衝突し、勢いがそがれるが問題はない。

 

『スキャニング チャージ!!』

 

メダルをスキャンし、段々とエネルギーが足に集中する。

フェ二クスの羽が展開し、相手を拘束するとそのままバリアの撃つ側にキックを繰り出す。

 

 

「この距離ならバリアは張れないな!」

 

 

「なッ!?」

 

 

強烈な一撃をSに叩きこむと吹き飛ばされたSが爆炎に包まれる。

 

 

 

 

「…やったか!?」

 

思わずそう口にした所でそれが叶わない事に気づく。

 

煙の向こうでシルエットがゆっくりと立ち上がる。

どうやらやりきれなかったようだ。

 

 

「いやいや、今のは流石に冷っとしましたよ。流石はゼロのメダルの力、模造品とはわけが違いますか。」

 

ほこりを払うように、手を振りながら近寄るS。

その手には砕けたコアメダルが握られている。

 

 

「……疑似メダルと言う訳か。まさかそんな使い方があるとな…」

 

 

どうやら疑似メダルの力を強制解放し、攻撃を打ち消したようだ。

疑似メダルは元々は財団Xが開発した物。疑似メダルに関する技術は財団Xの方が上手らしい。

鴻上ファウンデーションが作ったコピーでは、一度きりの変身でしか使えない欠陥品だ。

 

 

「いやいや、メダルに関する研究ならあなた方もなかなか面白いことをしてるじゃないですか」

 

 

懐から鴻上ファウンデーションのロゴが描かれた機械を取り出す。良く見ると零司が鴻上からもらったデバイスに似ている。

今回の襲撃の際に、メダルだけでなくこの機械も盗み出したようだ。

 

「メダドライブ、と言う名前らしいですよ。どうやらメダルの力を簡単に引き出す事ができるとか」

 

 

そう言いながらSは同じくここから盗み出したハチのコアメダルを取り出すとメダドライブにセットする。

 

 

『ハチ! コア・ロード……  コンプリート!』

 

 

メダドライブを腕にセットすると、ハチの針のようなエネルギー体がSの腕に出現する。

それと同時にメダドライブから流れるエネルギーが全身をめぐり体のエネルギーラインが紫に変化する。

 

「なるほど、これは面白い。ではさっそく試させてもらいますかっ!」

 

メダドライブのスイッチを押すと先端が展開しエネルギーが放出される。

 

『エンター! ハチ! コア・パ二ッシュ!!』

 

「喰らいなさいっ!」

 

 

Sから放たれたエネルギー弾が零司を襲う。

ハチのコアメダルのエネルギーを含んだ攻撃は非常に協力で、防御する零司を段々と押しだす。

 

「ならっ!」

 

『スキャニングチャージ!』

 

 

2回目となるスキャニングチャージを行い、エネルギーに向いこちらもフェニックスのビームを放つ。

一瞬の均衡の末、2つのビームは爆ぜ、周囲を吹き飛ばす。

 

 

「ハァハァ  くっ……」

 

その場に崩れ落ちる零司。

 

2回の必殺は流石に付加が大きかったのか、胸を抑えた零司はそのまま変身が解除される。

どうにか攻撃は防げたが圧倒的に不利だ。

 

 

「どうやら、時間切れのようですね。ゼロのメダルの負荷の大きさは承知しています。

むしろ良くここまでもちましたね。いや、あの娘のお陰ですか。」

 

理沙の事か、思いだしたのかのように言うS。

この男は一体どこまで知っているのか。

 

 

「さてと、ではさっさとコアを渡してくれませんか? それとあの娘の居場所も。

私はやさしいですから命だけは見逃してあげてもいいですよ。まあ、我々の所に来ればの話しですが。」

 

 

「どっちもお断りだっ!」

 

 

コアをイクスに渡すことは出来ない。おそらく他のコアは奴らが握っている。全てのコアをとられる訳にはいかない。

それにいまさらイクスの元に戻る気などさらさらない。イクスを潰すため、ここまで来たのだ。

そして、理沙を奴らの手に渡すなど言語道断だ、命からがら逃げてきた理沙を再びイクスの手に渡すことは許されるはずが無い。

 

 

「チッ、ならさっさと…」

 

再びメダドライブにエネルギーを重点するS。

その銃口は零司に向けられている。

 

 

(どうする!? ゼロのメダルは今は使えない。 前みたいに理沙だっていない。

何か、他に使えるものは……)

 

周囲を見渡し、不図ある物が目に入る。

 

(そうか、これなら……)

 

ゆっくりと立ち上がる零司、その目にはかすかだが闘志が宿っている

 

「んっ? どうしましたか、考え直す気にもなりましたか」

 

またもや余裕ぶって話すS、奴は強いが所々甘いと思わざるを得ない。

 

「おいS、俺はまだ負けてない」

 

 

「何を、あなたのゼロメダルはもう使えないことは分かって……」

 

 

そこまで言いかけて何かにきずく。零司の手には空のケース。

その中身はいつの間にか腰のベルトに装填されている。

 

 

「まさかそれでをコア使う気ですかっ!? 気でも狂ったのか、あなたではコアは使えないはず」

 

 

「どうだか… やってみるしかないんでな…  変身っ!」

 

 

 

『サメ!』

 

『クジラ!』

 

『オオカミウオ!』

 

 

『サーラーミウオー! サ!ラ!ミーウオ―!』

 

 

ゼロに変身した時と違い、少し苦しみながらもその体を変化させる。

青と赤のカラーリングのアーマーを纏った戦士にへと変わった。

 

しかしその姿はゼロとは少し違う。黒いアンダースーツに特徴的な三色のアーマー。

 

 

仮面ライダーオーズサラミウオコンボだ。

 

 

 

「さあ、第二ラウンドと行こうじゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




設定解説コーナー

零司のオーズ

先代と映司が変身した物と基本的には同様。
しかし、使用するメダルが過去の物と異なり、新たに作られた物の為
力が不安定でコンボ時のパワーもオリジナルに劣る。
ゼロメダルと組み合わせることで新たな可能性を発揮させる。


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