私のステータスプレートがオカシイ   作:お試し匿名

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私の行動がオカシイ?

 目星成功し、一番目立っていた天之河光輝のプレートと、近くに居たクラスメイト数名のプレートを見ることが出来た。

次に、聞き耳成功した結果、説明していた騎士のメルド団長以外の呟きを拾うことが出来た。

 10が初期値平均であり、技能も結構色々あるみたいだ。

全て初期値の平均なんて、ハジメはクラスメイトの中である意味異端と言えるのかもしれない。

 

―アイデア(55)を振りますか?―

 

 そして、何故かダイスロールを推奨される。

何に気付けと言っているのだろうか、恐る恐るダイスを振ると答えると、コロコロと目の前で転がる二つのダイス。

 

アイデア(55) 54

 

 ギリギリ成功したと同時に、唐突にあることに気付いた。

上位世界から来たものは、実戦経験が無くとも数値が高いらしい。

ハジメの数値が低いのは、もしかしたら数値化出来ない何かが、他の者より優れているのではないだろうか。

 

(……いやいやいや、そんなことより私のステータス表記に関して何か気付きたいんですけど!?)

 

 ハジメのことも気になるが、自分のことも異常なのだから今度は自分にアイデアロールを行う。

 

アイデア(55) 88

 

(振り直し、振り直しは!?)

 

 ―今回の振り直しには5分の時間を要します―

 

 今回の、ということは振り直しにも何かルールがあるのかもしれない。

そしてそのルールに関しては何も分からない。

 

(じゃぁ幸運!何気によかったよね、私の幸運!私の異常に関して!何でもいいから!)

 

 数秒経ってから、再びダイスロールは行われた。

連続の判定行為には少し時間がかかるらしい。この時間も、体感だが少し差があるように思えた。

 

幸運(70) 90

 

 ロールは行われるが、成功しなければ何も分からない、無駄である。

というか、何故か出目が高い。クトゥルフ換算で言うとファンブルが怖いが、何も分からないのも怖い。

しかし、他の技能で今の状況で行えるものは少ない。

これから成長すれば違うのかもしれないが……クトゥルフTRPGと違い、レベルがあるので成長するのだと信じたい。

 

「キミ、プレートを見せてもらってもいいかな?」

「え、あ……どうぞ」

 

 一人一人メルド団長がプレートを確認しては、天職や技能に関して説明してくれていた。

勇者の時はそのステータスの高さに驚き、先生の技能に関しては他の人を呼び出すほど。

初期値のハジメにだって、錬成師に関してちゃんと話してくれた。

 

「む……?」

 

 そんなメルド団長が、初めて押し黙った。

ピタッと固まったまま、黙ること数秒。なんだなんだとクラスメイト達も集まって覗き込んで、固まった。

 

「……え、なにこれ?」

「表記違くね?」

「10前後だし数値低い、のかな?」

「探索者ってどんな職業だよ」

 

 ざわざわと話し始める皆と違い、TRPGに関し少しだけ理解があるハジメが驚いた表情で彼女を見ていた。

取り合えず黙って団長の発言を待っていると、彼も困った様子で口を開いた。

 

「えぇっとだな……すまん、こんなことは初めてでな」

「あぁ、そうなんですか……」

 

 だがまぁ、人間から大きく外れた数値ではないのは理解している。

これがクトルゥフ基準だとしたら、今の自分は本当に一般人なのかもしれない。

 

(せ、成長しなきゃ……)

 

 本来セッション後に成長処理が行われる。D100を振り、技能値より上の値だったら1D10成長するのだ。

……だが、リアルでの成長処理は分からない。とにかく日頃から技能を使いまくるしかないと判断した。

 プレート話は終了し、これからのことに関して説明された。

ともかく各々訓練を受けてもらい、能力の向上を行うとのこと。

 

(訓練、かぁ)

 

 元々運動部だったから苦手意識はないのだが、如何せん脚のことがあるため同じ訓練は無理だろう。

戦闘は諦め後方支援をしようにも、何もわからなければ意味が無い。

ともかく今は自分のことを優先していこう、彼女はそう結論した。

 その後自室への案内される。その際、忍び歩きを使用した。

もう何でもいいから技能を成長させないといけないという強迫観念に駆られ始めていた。

 

忍び歩き(40) 23

 

 勝手に脚の動きというか、身体の動きが矯正され、杖の付く音すら聞こえなくなった。

判定の成功はそのまま強制されるようだ。歩く速度が落ちたわけではなく、無音で歩きながら隠れるもついでに振ってみる。

 

隠れる(10) 30

 

 初期値で当たり前に失敗する。

アカリは堂々と無音で歩きながら、部屋へ案内された。

鍵も渡され、その日はそのまま休憩という話になったが……アカリは一度自室を出た。

ヘアピンを手に持ち、やることは一つ。

 

(鍵開け!)

 

 鍵開けという技能は、鍵を閉める際にも使用される技能だ。

異世界関係なくこの技能は成長してほしい、そんな思惑から一度わざわざ鍵を締めてから技能を扱った。

 

鍵開け(11) 45

 

 が、失敗。次の判定までの時間が表記された。

5分らしく、仕方なく鞄に入っていたラノベを取り出した。

 

(誰も部屋から出てきませんように……)

 

 みんな暫くはこの現実離れした出来事に関し、各々考えたいだろう。

だから部屋を出てこない人は勿論いるが……話し合いたい人も居る筈だ。

 

―幸運を振ってください―

 

(ですよねー!)

 

幸運(70) 6

 

 よりによって鍵開けの際に欲しかった出目が出た。

目の前からダイスが消え、改めて5分を待つ。

 

鍵開け(11)26

 

 そして、敗北。

ダイスは己が運が全て。仕方がない、仕方がないのだ……。

 

コロコロ……コロコロ……

幸運(70)59

鍵開け(11)75

幸運(70)9

鍵開け(11)74

幸運(70)38

鍵開け(11)74

幸運(70)97

コロコロ……コロコロ……

 

「ア゛」

 

 遂に出てしまったファンブルに、思わず変な声が出てしまった。

そして近くの部屋から出てきたのは、白崎香織と八重樫雫の二人。

疎外感もあったアカリは立ち上がり、自室へ逃げ込むために今度は普通に鍵を開けようとしたその時。

 

「へ…!?」

 

 ツルっと手元から鍵が零れ落ち、思わず手がそれを追って掴み損ねる。

そしてそのままバランスを崩し、アカリは転んでしまった。

唐突に床にダイブしたアカリに駆け寄る二人は、確かに優しい人格者なのだが……。

 

「え、だ、大丈夫?」

「派手に転んでたけど……というか、どうしたの?」

「~~~っにゃ、なぁ、んでも、ない」

 

 額も打って少しクラつきながら答えるが、二人は心配して構いだした。

杖を使っていたアカリに、この二人は持ち前の優しさもあって召喚される前から色々気遣ってくれていたのだ。

だから、有り難いのだが……今は説明しようにも難しい。

 

(TRPGに理解が無い人に、説明とか……無理)

 

 技能成長の為にと言えば聞こえはいいが、やっていたのは鍵開け技能。

そのまま説明すると、鍵を自在に開け閉めしたいから頑張ってた……危ない人である。

 

(どうにか、どうにかしないと)

 

―説得を振りますか?―

 

 混乱しだしたアカリと違い、停止世界で淡々とした一文を提示してくれるナニカ。

勿論振るしかない。が、説得はちょっと厳しい。

 

「信用を振った後に説得にボーナスというのは無理ですか……?」

 

 ダメもとで聞いてみると、了承の代わりにダイスが出現した。

 

信用(50)33

説得(30+15 45)59

 

(うわぁぁああん!!)

 

 かってに口が動き出し、技能成長の為にちょっと頑張っていたと説明をする。

信用のおかげで犯罪行為に繋がるとは思われなかったが、説得には失敗。

 疲れているだろうし、今日はもう部屋で休んだ方がいいと言われ、部屋へ押し込まれた。

 

「……聞き耳」

 

聞き耳(70)26

 

 

 扉の向こうから少しだけ聞こえてきた二人の声。

 

「水面ちゃん、大丈夫かな?ちゃんと休んでくれたらいいんだけど」

「どうだろう。でもあれで成長できるんなら、放っておいたほうが良かったかもね」

「んー、でも部屋の前で鍵をガチャガチャしてるのは……流石に」

「まぁ……成長のためとはいえ、ちょっと不審者っぽかったわね」

「あはは……」

 

 遠ざかっていき、その後の会話は分からなくなった。

 

「……ぐすん」

 

 軽く不審者扱いされ、泣く泣くアカリは自室でふて寝した。

 

 

 

技能成長(可否D100判定 +成長値1D10判定 (結果))

成長可能:目星 聞き耳 忍び歩き 信用

目星(70) 90 +4(74)

聞き耳(70) 52 +0(70)

忍び歩き(40) 56 +7(47)

信用(50) 41 +0(50)




※睡眠、もしくは一定時間の休憩で技能成長します。
※本来のTRPGと違い、普通の成功で成長します。
技能成長はD100を振り、D100の結果>対象技能値となったら+1D10です。

脳内にダイスロールを提示してくるネキの名前を決めてみよう

  • 脳内ネキ
  • ナビネキ
  • ダイスネキ
  • お姉ちゃん
  • そこに命名表があるじゃろ?
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