学校の昼休み
最近はあの5人とリサとで屋上に集まるの事が多くて
今日も今日とてみんなで集まってる
ひまり「リサ先輩!南宮さん!デートを教えてください!」
環那、リサ「え?」
そんな時、ひまりちゃんがそんな事を言い放った
俺とリサは勿論首を傾げた
だって、デートを教えてって急に言われるんだよ?
環那「どうしたのひまりちゃん?急にそんなこと言って。」
ひまり「実は、今宮先輩とデートをするんです!」
環那「!!」
蘭「あぁ、だから朝から機嫌よかったんだ。」
ひまり「うん!」
ひまりちゃんは元気に頷いた
デートか
話を聞いた感じ、関わり始めて1週間
最近の学生の感じから考えてありえるのか?
つぐみ「やったね!ひまりちゃん!」
モカ「何故か全くモテなかったひーちゃんに春がきたねー。これにはモカちゃんも涙したよー。」
ひまり「引っかかる言い方だけど、今日は許してあげる!」
巴「マジで機嫌いいなー。」
嬉しそうに話すひまりちゃん
本来なら年上として応援する所だ
でも、今回はそう言う感じじゃない
今宮君の観察は続けてるけど、まだ何も掴めてない
環那(でもどうする?止めてあげるのも優しさだけど、嬉しそうにしてるひまりちゃんを前にやめろとも言えない。でも、もし今宮君が本当にヤバい人間だとしたら......)
リサ「環那?どうしたの?」
環那「あ、いや、なんでもないよー。」
リサ「そう?じゃあさ、ひまりに何かアドバイスしてあげよ!」
環那「アドバイスね。そうだなー......」
取り合えず、先の事は後でいい
今は話に乗ろう
それで、後の事はまた考えるのがいい
ひまり「男の人って、どんな服装が好きなんですか?」
環那「うーん、人にもよるけど変に着飾りすぎるのは良くないんじゃないかな?」
ひまり「つまり、いつも通りが良いって事ですか?」
環那「まぁ、言ってしまえばそうかな。後は、ヒールとか動きずらいのは避けた方がいいかもね。」
リサ(なるほどなるほど。環那はいつも通りがいいんだ。)
ひまりちゃんは興味深そうに話を聞いてる
まぁ、ひまりちゃんは何着ても似合う子だろうし
ありきたりなアドバイスしか出来ないのは情けないな
ひまり「なんだか大丈夫な気がしてきました!」
環那「そう?(ポジティブだなー。)」
ひまり「土曜日は頑張るぞー!えい、えい、おー!」
蘭、モカ、つぐみ、巴、リサ「......」
環那(おぉ、高校生にもなってそれか。)
まぁ、なんというか、らしいね
俺としては可愛らしいと思うけど
乗ろうとは思わないね
ひまり「もー!なんでー!」
モカ「ひーちゃんのてっぱんネタじゃんー。」
ひまり「モカー!」
環那「あははー。」
こんな感じに俺は昼休みを過ごし
この後は今宮君の観察をしてから家に帰った
__________________
あれから3日ほど経って土曜日
今日はひまりちゃんのデートの日だ
まぁ、俺は特に関係してないし
流石に今日手出しは出来ない......
モカ「__おー、ひーちゃん待ち合わせてまーす。」
巴「本当にいつも通りって感じだな。」
つぐみ「でも、細かいお洒落とかはしてるし、可愛いね!」
蘭「悪くないんじゃないかな。」
環那「うん、いいと思うよー。」
と思ってたんだけど
俺はこの4人に誘われて一緒に尾行してる
いやー、これは想定外だった
幼馴染のひまりちゃんが心配だったんだろう
でも、これは大きなチャンスかもしれない
環那(ノア君からの情報をある程度信用できると仮定して、今宮君が取る行動のパターンは......)
最高から最悪まで考えたら多すぎる
行動が絞れないのは少し難しい
その前に今宮君の正体を明らかにしないと
環那(生憎、登場人物の心情を読み取ったりする国語は苦手なんだよね。こっちは数学しか出来ないんだから。)
モカ「かーくん移動するよー?」
環那「うん、分かった。」
俺はモカちゃんに話しかけられ一旦考えるのをやめ
取り合えず、2人の尾行を開始した
__________________
”ひまり”
今日は今宮先輩とデート!
南宮先輩のアドバイス通りの格好で
肌とか髪のお手入れはかなり気合入れちゃった!
今はショッピングモールでお買い物中!
ひまり「わー!これ可愛い。」
今宮「おっ、いいねそれ。すごくひまりちゃんに似合いそう!」
ひまり「え、そうですか?」
今宮「うんうん、きっと似合うよ。」
今宮先輩は私を良く褒めてくれる
少しの変化にも気づいてくれて
私はきっとこんな人を待ってたんだ!
今宮「そうだ!これはひまりちゃんにプレゼントするよ!」
ひまり「えぇ!?いや、それは申し訳ないですよ!」
今宮「俺がしたいだけだから!バイトで金結構あるし!」
ひまり「そ、そういうことなら......」
今宮「じゃあ決まりだ!買ってくる!」
今宮先輩は私が見てた服を持ってレジに行った
奢ってもらうのは気が引けるけど
でも、これから色々あるだろうし
ゆっくり返して行こう!
”環那”
モカ「こちらモカちゃんー、いたっていい感じでーす。」
環那「そうだねー。」
モカちゃんの言う通り
2人はかなり良い感じに見える
距離感もちょうどいいし、今宮君は程よくいい人に見える
まるで、教科書に書いてある男女のカップルだ
環那(これはどう判断しよう。)
ここで思い過ごしだった
なーんて考えたらマズいのかもしれない
でも、そう思わざるを得ない
環那(そもそも、今日動くのかな?もし、向こうがこっちに気付いてたら?)
モカ「どーしたのー?」
環那「ううん、なんでもないよ。」
モカ「もしかしてー、リサさんとデートする事でも考えてたー?」
環那「ん?」
モカちゃんはニヤニヤしながらそう言ってきた
いや、別に考えてなかったけど
俺ってそう言う目で見られてるの?
環那「別に考えてはなかったよ。そう言うのは大体リサの方が考えてくれるし。」
モカ「あー、ぽいねー。」
環那「女子力の塊みたいな子だからねー。」
俺はそんな会話をしながらも2人から目は離さない
今は今宮君が会計を終えて戻ってきて
ひまりちゃんと一緒に店を出て行こうとしてる
環那「モカちゃん、ひまりちゃん達が移動する。行こう。」
モカ「そうだねー。蘭たちも追ってるしー。」
俺とモカちゃんはそう言って
ひまりちゃん達を追って店を出て
2人の次の行先について行った
__________________
”ひまり”
ショッピングモールを2人で歩く
周りにはカップルっぽい男女もいっぱいいて
私達も本当にカップルになったみたい
ひまり(楽しいな~♪)
人生初めてのデートで緊張したけど
やっぱり、少女漫画とかで見た通り!
周りの景色がキラキラしてて、楽しい!
ひまり「次はどこに行きますか?」
今宮「そうだなぁ......」
今宮先輩は考える仕草を取ってる
こういう姿もかっこいいなぁ
1つしか違わないのに大人っぽい
私、こういう人に弱いのかな?
今宮「次行くところは......」
ひまり(周り人増えて来たなー?)
今宮「ひまりちゃんが眠ってから行こうかな。」
ひまり「え__っ!?(は、ハンカチ......!?)」
人ごみの中、今宮先輩の言葉の後に口元にハンカチを当てられ
段々と意識が遠のいて
最後に笑顔の今宮先輩が見えた
__________________
”環那”
環那「ひ、人多いな。」
店を出てから人が多くなった
この辺には遊べる施設は極めて少ないし
やっぱり、休日の昼は混むみたいだ
モカ「ひ、ひーちゃんたちいるー?」
環那「いや、見失った。この中じゃ人2人だけを見るのはキツイかな。」
普通の格好をしてるのが祟った
ある程度目立つ格好なら見やすかった
けど、俺のアドバイスで普通の格好してるし
ひまりちゃんと似た格好をしてる女の子は多い
流石は女子力が高い女の子だ
モカ「これは一旦人混みを抜けないと__って、蘭から電話だー。」
環那「蘭ちゃんから?」
モカ「はいはーい、モカちゃんでーす。どうしたのー?」
モカちゃんは電話越しに蘭ちゃんと話してる
俺は俺でひまりちゃんを探さないと
モカ「__えっ?」
環那「モカちゃん?」
モカ「ど、どういうことー?ひーちゃんが消えた?」
環那「なっ!(なんだって!?)」
モカ「アイス屋の前まで後ろにいたけど、突然消えたって......そんな事あり得る?」
環那「アイス屋?」
アイス屋は3階にあって
今、俺とモカちゃんは2階にいる
と言う事は、今宮君はこっちに気付いてた?
いや、ありえない
もし気付いてたとしたら蘭ちゃん達への警戒が薄すぎる
モカ「か、かーくん、ひーちゃんがいなくなったって。」
環那「分かってる、少しだけ待って。(館内図......)」
ショッピングモール内の館内図を思い出す
人が消えるなんてありえない
そんな質量保存の法則を無視するなんて
そんなことは勿論できるわけがない
絶対になにか分かりやすいヒントがある
環那「......いや、待てよ?」
モカ「え?」
環那「このショッピングモールの構造は正六角形で店が並んで、非常口はフロアごとに4つある。」
モカ「そ、そうだけど、それに何の関係が?」
環那「3階のその非常口の位置は、靴屋、雑貨屋、ジュエリーショップ......そして、アイス屋の横。」
モカ「!」
なるほど、分かった
ひまりちゃんは非常口から外に出た
でも、なんで非常口から出ようとするんだ?
環那「(もしかして。)モカちゃん。」
モカ「どうしたの?」
環那「蘭ちゃん達に電話をかけて、合流して。」
モカ「え?」
環那「ちょっと、ひまりちゃん探してくるよ。」
モカ「あ、か、かーくん!」
環那(分かった、分かったぞ。今宮翔を証明する定義が!)
俺はモカちゃんにそう言って
近くの非常口に向かって走った
急がないと、マズいかもしれない