ハロウィン行事が終わった
あれからは、クラスの皆とお菓子の交換をしたりして、すごく楽しかった
けど、ずっと、あたしは浮足立ってた
理由は言うまでもない......
リサ(環那、どうしたのかな......)
なんか、いつもと違った
鋭い目であたしを見てて、余裕がなくて
なんだか......
リサ(あたしのこと......好きみたいだった。)
いや、分からないけど
環那ってどれが本心か分かんないし
いやでも、最近はちゃんと感情は感じるし......
リサ(うーん......)
あれが演技には思えないんだよね
やっぱり、今までと違って感情を感じたからかな......なのかな?
あれが環那の本心みたいな感じがした
リサ(明日、会ってから考えてみよ。)
あたしはそう考え
軽く携帯を確認した後、電気を消した
けど、考えがまとまらなくて寝られなかった
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“環那”
今日は失態だった
どうやら俺は、好きな相手には我慢が効かないタイプらしい
つまり、クズだ(断言)
環那「......」
自分の気持ちは決まってる
もう、何か月も待たせてるんだ
これ以上__
環那(......いや、数か月どころじゃないか。)
十数年だ、俺が待たせたのは
思ってるよりも早く、ケリをつけないと
そうしないと、申し訳が立たない
環那「......(14年、か。)」
目を閉じれば、リサと過ごした時間は思い出せる
これでも、記憶量は良い方だし
例えば......
幼リサ『わーん!!かんなのばかー!!』
環那「最初に出てくるのこれってマジ?」
てか、子どものとき、ずっと泣かせてた記憶ある
主な原因は俺がリサを放置しまくってたからだけど
......うん、やばいな
幼稚園児の時からクズ男ムーブしてるじゃん
環那(......想像以上に業が深いな。)
常に友希那を優先して、リサのことは放置してた
子どもじゃなかったらただの浮気男だよ
なのに、ずっと俺のことを好きでいた
一途を通り越して、もはや狂気すら感じる
十数年の間、俺みたいなのを好きでいるとか、正気の沙汰じゃないでしょ
特にリサなら、彼氏の1人や2人は作れただろうに
環那「......報いなきゃいけないね。可能な限り、最高の形で。」
俺はそう呟きながら、携帯を操作した
ペースを上げていかないといけない
そうじゃないと、またリサを泣かせちゃいそうだし
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“リサ”
週末のお昼
あたしは高そうな黒塗りの車に乗ってる
見るからに高級そうな車体に一切揺れを感じない車内
ここから導き出される答えは、この車が高級車だってこと
それを、あろうことか、あたしの幼馴染である環那が運転してる
環那「いやぁ、いきなり誘って悪いね。」
リサ「だ、大丈夫。今日は暇だったし。」
今日は驚くくらい早く起きた
二度寝位できそうだったけど寝られなくて
結局、2回お風呂入って、荷物の確認をしてた
今は、それにプラスして緊張してるけどね
リサ「てか、いつの間に免許取ったの?」
環那「最近さっさと取ったんだよ。14日もあれば取れるからね。」
リサ(流石すぎる......)
しかも、この車なに?
会社の?それとも、所有物?
どっち?
環那「ちなみにこの車は俺のだよ。店に行って、乗り心地良いのって言ったらおすすめされた。ロールス・ロイス......って名前のメーカーだったかな。」
リサ「それ超高級ブランド......!!」
環那「へぇ、詳しいんだね。」
リサ「環那が知らなすぎるだけだよ......」
果たして世界に何人いるんだろうね?
高級車に乗ってる高校生社長の幼馴染って
いや、こんなの早々経験しないでしょ
ほんと、小さい頃はこんなの想像もしなかったなぁ......
環那「まっ、そんなことはどうでもいいでしょ。」
リサ「どうでもよくはないけど。今はそれでいいよ。」
気にしすぎても仕方ない
環那は特別な人間だから
社長になる前からお金稼いでたらしいし
別にこういう車持ってても不思議じゃないってことにしよ
そうしないとあたしの感覚がおかしくなるから
リサ「それで、今日はどこ行くの?」
環那「え?適当だけど。」
リサ「えぇ!?」
環那「リサが喜びそうなとこ行こうかなって。」
環那はそう言って、チラッとカーナビの方を見た
この辺、あんまり来たことないと思うけど
何があるのか分かってるのかな?
環那「この辺、アパレルショップやらブティックやらが集まった商業施設があるんだ。」
リサ「そうなの?てか、なんで知ってるの?」
環那「一度、仕事でこの辺りに来てね。その時、取引先の人に聞いたんだ。」
人脈、また広がってるなー
元々、人付き合いは苦手じゃないし
社長って立場になれば、こうなるのは必然なのかな
環那「リサはこの時期には年末に着る服とか探すでしょ?だから、プレゼントしようと思って。」
リサ「えぇ!?誕生日プレゼント貰ったばかりだよ!?」
環那「別に気にしなくてもいいよ。使い道なんてないし。だったら、お世話になって来たリサに還元しようってだけだからさ。」
ほ、ほんとにいいのかな?
ちょっとだけ、環那の将来が心配だよ......
いや、環那が結婚するとすればあたしを含めた4人の中の誰かだし
手綱を握れば、大丈夫なのかな......?
リサ「そ、そんなに買うものないよ?」
環那「それはそれで。気に入ったのがあれば言ってよ。あ、もうすぐ着くよ。」
リサ「お、オッケー!」
そう言って、環那は車を走らせた
環那の運転は、お手本のような安全運転で
免許を取って何回目の運転か分からないけど
運転は、すごく安心できた