羽丘の元囚人   作:火の車

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2週間後

 あの日から、2週間が経った

 

 私と環那君がお付き合いを始めて、色々あった

 

 主に、浪平先生と若宮さんと環那君の関係ことで

 

 でも、今井さんが間に入ってくれて、解決して

 

 今ではほぼ元通りの関係になってる

 

 あれが本当の修羅場っていうものだったんだと思う

 

 けど、この2週間、私は内心浮かれっぱなしだった

 

燐子(環那君、今何してるかな......?///)

 

 最近、ちょっとでも時間が出来たら、こんなことを考える

 

 まぁ、これはお付き合いを始める前と変わらないんだけど

 

 それが現実的になったのが、大きな違い......かな

 

燐子(何すればいいのかな......?///)

 

 環那君とデートはしたことあるけど

 

 私にあんなの出来るわけもないし

 

 かと言って、普通のデートも私は分からないし

 

燐子「うーん......」

 

 とりあえず、インターネットで調べてみる

 

 私は一瞬で妙案が浮かぶほど頭の回転早くないし

 

 情報を頭に入れないと

 

燐子(遊園地、カラオケ、映画......)

 

 デートと言えばみたいな場所が次々と出てくる

 

 でも、分かる

 

 これらは環那君の好みじゃない

 

 楽しめないこともないと思うけど、親目線になっちゃいそう

 

燐子(多分、どこかの施設に行くとかじゃない......ほぼ毎日、学校に仕事に家事にって忙しいし、ゆっくり出来る方がいいよね。)

 

 と言っても、何をすればいいんだろう.......

 

 何かのイベントとかあれば、それに便乗出来るんだけど

 

 そんなに都合よくは......

 

燐子(あっ。)

 

 その時、私の目に一つのニュースの記事が目に入った

 

 これだ、そう思った

 

 私はそう思い立って、さっそく準備に取り掛かることにした

____________________

 

 “環那”

 

 あの日から2週間ほどが経った今、俺はノウノウと生きてる

 

 まっ、あの後、体力切れでぶっ倒れたんだけどね

 

 そこはもうご愛嬌ってことで(?)

 

リサ「__かーんな!おはよ!」

環那「おはよー。」

友希那「おはよう。」

 

 関係は修復された

 

 琴ちゃんもイヴちゃんも友希那も

 

 全員、リサが間に入ってくれて、何とかなった

 

 ほんと、この恩は返しきれない

 

リサ「ねぇねぇ~、彼女とは仲良くしてんの~?」

環那「最近はちょっと仕事が忙しくて、電話したくらいだよ。」

リサ「うわ。」

環那「いや、良くないのはわかってるんだけどさ、その反応は効くんだけど。」

 

 リサはドン引きした顔をしてる

 

 まぁ、仕方ないことなんだけどさ

 

 それでも、結構なダメージがある

 

リサ「絶対に燐子、寂しがってるよ?」

環那「......はい。」

リサ「デートの予定とかあるの?」

環那「一応、今日会うことになってるけど。」

リサ「じゃあ、ちゃんと燐子のこと、甘やかしてあげなよ?」

環那「分かってるよ。」

 

 てか、なんで燐子ちゃんが甘えてくるの知ってるの?

 

 ......いや、想像つくか

 

 付き合う前から、割とそんな感じだったし

 

友希那「仲がよさそうでいいわね。」

環那「まぁ、電話してるだけでも楽しいし。仕事で疲れてても、声を聞けば癒されるし。うん、すごくいい。」

リサ「珍しー。あの捻くれてる環那がー。」

環那「別に捻くれてないけどね?」

リサ、友希那「それは嘘(ね)。」

環那「ひどい。」

 

 俺は肩を落としながらそう言った

 

 なんか、俺ってすごい捻くれたやつって思われてるよね

 

 別にそんなつもりはないんだけど

 

リサ「で、今日は燐子とどこ行くの?」

環那「燐子ちゃんの家に行くことになってるよ。昨日、そういう連絡が来て。」

リサ「そ、そうなんだ。(家......?)」

友希那(燐子、大胆なのね......)

環那「別にどこにでも行けたんだけどね。でも、燐子ちゃんが望んだことだし、なにより、何か考えがあるらしいし。」

リサ、友希那「?」

 

 燐子ちゃんが何を考えてるかはまだ分からないけど

 

 何か面白そうなことなのは間違いない

 

 それを楽しみにしながら、今日を過ごすことにしよう

____________________

 

 というわけで、放課後になった

 

 俺は学校から直で花咲川に向かった

 

 燐子ちゃん、ちょっとだけ生徒会の仕事があるらしいし

 

 迎えに行くくらい別に手間でもないしね

 

「お、おい、あれって......」

「南宮環那だ。」

「体育祭の時も文化祭の時もだけど、オーラがすごいよね。」

 

 それで今は校門の前で待ってるところだ

 

 すごく視線感じるけど、無視でいいや

 

 向こうも話しかけてくる雰囲気じゃないし

 

環那(さて、もうそろそろかな。)

燐子「__か、環那君......!」

環那「ほらね。」

 

 予想通りだ

 

 燐子ちゃんのこともよく見てるからね

 

 行動を予想するくらいなら簡単だ

 

燐子「おまっ、お待たせ......!」

環那「そ、そんなに走らなくてもいいのに。」

燐子「だって、はやく会いたかったから.......///」

環那「!」

 

 なんてことだ、可愛すぎる

 

 自分自身が幻を見てるって疑ってしまう

 

 それくらい現実ではありえない可愛さだぞ

 

燐子「環那君......?」

環那「あ、ごめんごめん。ちょっと考え事をね。」

燐子「大丈夫......?疲れてたり、悩んでたりする......?」

環那「大丈夫大丈夫。そういうのじゃないから。」

 

 悩みと言えば悩みだけどね

 

 もっとも、それは世界一贅沢なもので

 

 尚且つ、俺にとっては嬉しい悩みだ

 

環那「さぁ、行こうか。」

燐子「う、うん。」

 

 俺たちはそんな会話をした後、学校を離れた

 

 燐子ちゃんの家に行くまでの道中は今日にあったことの話を聞いて

 

 楽しそうに話す燐子ちゃんはすごくかわいいと思った

____________________

 

 “燐子”

 

 学校から私の家に移動しました

 

 家にはお母さんがいると思ってたけど、なぜかいなくて

 

 とりあえず飲み物を取りに行って、環那君には私の部屋に行ってもらった

 

燐子「お待たせ。環那君。」

環那「そんなに待ってないよ。あ、鞄は机の上に置いておいたよ。」

燐子「うん。ありがとう。」

 

 そんな会話をしつつ、飲み物をテーブルに置く

 

 ジュースとかは環那君が好きか分からないし

 

 とりあえず、麦茶にした

 

燐子「麦茶でよかった?」

環那「燐子ちゃんが用意してくれたものなら、なんでも。」

 

 環那君は穏やかな声でそういった

 

 文化祭の日から、こういう風になった気がする

 

 初めて会った時はもっと異様な雰囲気で、人間離れしてる感じがした

 

 けど、今はすごく穏やかになってる

 

 環那君がいう所の、人間っぽくなった、のかな?

 

環那「どうしたの?」

燐子「なんだか、嬉しくなって。」

環那「?」

燐子「環那君、なんだか嬉しそうだから。」

環那「あー。」

 

 環那君は納得したような声を出した

 

 そして、すぐに話し出した

 

環那「今は大変なことはあれど、楽しいからね。」

燐子「そっか......」

 

 憑き物が取れた、いい顔をしてる

 

 その環那君と一緒にいられることが、すごく嬉しい

 

環那「燐子ちゃんのお陰だよ。今があるのは。」

燐子「そ、そんな......私は、好きで一緒にいただけだから......///」

環那「ははっ、そっか。(ほんと、出会てよかった。)」

 

 幸せって、心の底から思う

 

 こうやって話してるだけで嬉しくて、楽しくなる

 

 これ以上は考えられないってレベルで

 

環那「てか、今日は何で燐子ちゃんの家に?」

燐子「え?」

環那「何か考えてる感じだったけど、何かあるの?」

燐子「あっ。」

 

 すっかり忘れてた

 

 正直、このまま話してるだけでもいいけど

 

 折角準備したし、言ってみようかな

 

 ......今になってすごく恥ずかしくなってるけど

 

燐子「そ、その、今日って何月何日だと思う......?///」

環那「今日?11月11日だね。」

燐子「うん///それで、その、今日はポッキーの日って言って、それで、ポッキーゲームっていうのがあって......///」

環那(あぁ、なるほど。)

 

 私は鞄からポッキーを出しながらそう言った

 

 恥ずかしい

 

 自分からこういうこと言うの、未だに慣れないよ

 

燐子「その、ポッキーゲーム......しよ?///」

環那「うん。いいよ。」

燐子「や、やった///なら__」

環那「っと、その前に。」

燐子「__んっ......!?///」

 

 環那君からの承諾を得て喜んだ瞬間

 

 私の手からポッキーが消えて、ベッドに詰め寄られ

 

 視界が環那君でいっぱいになった

 

燐子「ちゅ///んっ///ぅん......///」

 

 唇から、甘美な感覚が体中に駆け抜けていく

 

 こんなキスするの、初めてかも

 

 環那君、どうしたんだろう......?

 

環那「__燐子ちゃんの思考は分かるよ。多分、結果としてこうなることを望んでたよね?」

燐子「え、あ、あう......///」

 

 やっぱり、見透かされてるんだ

 

 いや、ここまでしたら誰でも分かるよね......

 

 これを思いついた夜とか、そういう妄想ばっかりしてたし

 

 望んでた展開にはなってるんだよね

 

環那「遠回しな誘いも可愛らしくていいけど、俺は直球で来てくれる方が好みかな。」

燐子「う、うん......///」

環那「折角準備したっぽいし、ポッキーゲームもする?」

燐子「うん......///」

 

 環那君の問いかけに、私はうなずいた

 

 頭がボーっとしてる

 

 まだ、さっきのキスの余韻が収まらない

 

 もっと、ほしい......

 

燐子「全部なくなるまで、してほしいな......?///」

環那「!(......困るな。この可愛さ。)」

 

 それから、私たちはすごい回数、ポッキーゲームをした

 

 後半はもう、ポッキーゲーム関係なかったけど

 

 私的に目標は達成できて、環那君とたくさんキスで来たし

 

 すごく、満足しました

 

 

 

 

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