羽丘の元囚人   作:火の車

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到着

 環那君の運転する車に乗って、約2時間

 

 私は見たこともないような場所に来ていた

 

 この駐車場に来るまではすごく綺麗な建物が見えてたけど、よくわからなかった

 

 しかも、すごく高級そうな......

 

環那「よし、着いた。」

 

 駐車を綺麗に決めて、環那君はそう言った

 

 駐車場が見たことないくらい広い

 

 どういう施設なんだろう?

 

燐子「ここは?」

環那「ホテルだよ。今日泊まる予定の。」

燐子「ふぇ......?///」

 

 あっさりとそう答える環那君

 

 ていうか、今日ってお泊りだったの?

 

 いや、全然いいんだけど......クリスマスにお泊りって緊張する.....

 

環那「まぁ、すぐに入るわけじゃないよ。この辺りにはいろんな施設があるし、デートプランもある。」

燐子「あ、そ、そうだよね......///」

環那「まぁ、俺としてはこのまま部屋に直行しても良かったんだけど。」

燐子「えぇ!?///」

 

 その言葉に一気に顔が熱くなる

 

 部屋に直行ってことは,そういう事するってことだよね?

 

 いや、それはそれでいいんだけど、まだ心の準備が......

 

燐子「あの、わたっ、私は......!///」

環那「普通に冗談だけどね。」

燐子「!?///」

 

 クスクスと環那君が笑う

 

 ま、また、からかわれた......

 

燐子「もうっ、もうっ......!///」

環那「あはは、ごめんごめん。」

 

 環那君は笑いながら車のエンジンを切った

 

 流石は環那君

 

 私が恥ずかしがってポカポカ叩いたくらいじゃ、一切動じてない

 

環那「じゃあ、行こうか。お詫びに今日はちゃんとエスコートするからさ。」

燐子「う、うん......///」

 

 そんな会話の後、私たちは車を降りた

 

 今日はどこに行くんだろう?

 

 環那君、デートはちゃんと考えてくれるから、楽しみだなぁ

____________________

 

 ”環那“

 

 と言うわけで、デートの時間だ

 

 今日の予定は考えてるし

 

 まぁ、いい思い出、作れるでしょ

 

環那「さっ、ここから少し歩くよ。」

 

 そう言って、燐子ちゃんの方に手を差し出した

 

 手をつなぐのって、恋人っぽいでしょ?

 

 俺は個人的にそう思ってる

 

燐子「い、いいの......?///」

環那「いいもなにも、恋人ならするでしょ。」

燐子「で、でも、今まであんまり、そういうのしなかったから......///」

 

 そう言えばそうだった

 

 まぁ、そうしてた理由は下らないんだけど

 

環那「あぁ、それは何となくだよ。したそうにしてる燐子ちゃんが面白くて。」

燐子「環那君って意地悪だよね。」

環那「うん。ご存じの通り。」

 

 手を出したり戻したりして、モジモジしてるのが可愛かった

 

 燐子ちゃんって甘やかしたいと意地悪したいがバランスよく刺激されるんだよね

 

 いやぁ、ほんとにこの子は魔性だ

 

環那「でも、今日は燐子ちゃんを喜ばせることしか考えてないからさ。心配しないで。」

燐子「ほんとうかなぁ.......?」

環那「人を疑うことを覚えたんだね。その成長が俺は嬉しいよ。」

燐子「環那君ってやっぱり変だね。」

 

 燐子ちゃんは笑いながらそう言った

 

 冗談に聞こえるかもだけど、本気で喜んでるんだよね

 

 将来、金目的で近づいてくる人間を見破る術が身についてるんだから

 

 なんせ、将来は金持ちって呼ばれる人種になるのは確定なんだしね、今のうちに身に付けておかないと

 

環那「まぁ、今日は信じてよ。ちゃんと楽しませるから。」

燐子「そこは疑ってないよ。環那君だもん。」

環那「あはは、今の一瞬で退化したね。」

燐子「退化......!?」

 

 燐子ちゃんは発展途上だな

 

 別に成長しなくても俺が守るし

 

 なんなら一生、甘やかしてもいいくらいだし

 

 とかなんとか思いながら、俺は燐子ちゃんの手を取った

 

環那「さぁ、行こう。」

燐子「うん......///」

 

 そんな会話をした後、俺と燐子ちゃんは歩き出した。

 

 さてと、デートの時間だ

 

 今日はちゃんと楽しませようか

____________________

 

 今日の行き先を決める際に考えたのはもちろん、燐子ちゃんだ

 

 まず、燐子ちゃんは体を動かしすぎるのは苦手だから、ウィンタースポーツは消した

 

 何か芸術に触れるっていうのも、前に美術館に言ったからダメ

 

 つまり、楽しさと運動以外を両立する必要があるわけだ

 

 そこで行き着いた結論は......

 

燐子「わぁ......!この水槽、すごく綺麗......!」

 

 そう、水族館だ

 

 ここは美術館より雰囲気が明るくて楽し気だし、そんなに疲れない

 

 水槽も綺麗で、見てて楽しいし、何より室内だ

 

 寒空の下にずっといないでいいのはすごくいい

 

燐子「環那君、見て見て......!」

環那「見てるよ。」

 

 俺は後ろをついて行きながら、そう言った

 

 ほんと、可愛いものだ

 

 まだ入ったばかりなのに、あんな楽しそうにしてさ

 

燐子「水槽の中が一つの世界みたい......」

環那「きっと、魚にとっては世界だよ。(もっとも......)」

 

 監獄みたいなね、とは口に出さないよ?

 

 俺も学習してるんだ

 

 特に相手は燐子ちゃんだしね

 

燐子「あの、環那君。」

環那「どうしたの?」

燐子「その、人、多いなって......///」

環那(......?)

 

 これは、どうしたんだ?

 

 何かをアピールしてるのは分かるけど、その何かがわからない

 

 どうしたものか

 

燐子「え、えっと、その......///」

環那(んー......)

 

 人が多い、と言うのがキーワードだろう

 

 だったら手を繋ぐか?いや、それはもうしたから燐子ちゃんも言えるだろう

 

 だったら、なんだ?

 

 手を繋ぐ以上を求めてるのか?

 

 となると......

 

環那「よし。分かった。」

燐子「!?///」

 

 俺は燐子ちゃんを抱き寄せた

 

 多分、手を繋ぐ以上の密着を求めてるが正解だ

 

 だったら簡単だよ

 

環那「これでいいかい?燐子ちゃん。」

燐子「す、すごくいい.....///けど、歩きずらい、から......///」

環那「!」

 

 燐子ちゃんは少しだけ俺との距離を空けて、右腕に抱きついてきた

 

 なるほど、こっちか

 

環那(.....てゆうか、すごいな。)

 

 密着すれば分かるけど、すごい大きさだ

 

 俺の腕が挟まれてる

 

 義手なのが惜しいな

 

燐子「環那君......?///」

環那「あぁ、すごいね。」

燐子「なにが......?」

 

 やっば、口に出ちゃった

 

 まぁ、気づいてないからいいや(適当)

 

環那「いや、何でもないよ。燐子ちゃんがいいなら、このまま行こうか。」

燐子「うん.......!///」

 

 水族館に入ったばかりだけど、こんな調子で大丈夫なんだろうか?

 

 いや、どうにかなるか

 

 俺はそう思いながら、燐子ちゃんに抱き着かれながら、歩き出した

 

 

 

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