羽丘の元囚人   作:火の車

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答え

 結果よりも過程が大事って、結構言われがちだと思う

 

 俺自身、過程の美しさにこだわるタイプだから、その主張は理解できなくもない

 

 でも、結局それは結果ありきで

 

 それが伴わないと、いくら過程が美しくても意味がない

 

 結局の所、結果が伴えば、少なくとも不幸ではないという事だ

 

環那(だから、彼女の考えは非常によくわかる。)

 

 あれからしばらくして、夕食の時間になった

 

 ここのレストランにはドレスコードなんてものがある

 

 非常に面倒だけど、郷に入れば郷に従えってやつだ、仕方ないだろう

 

 そんなことを考えながら、彼女のことを待っている

 

イヴ「__お待たせしました!」

環那「おぉ。」

 

 10分ほど経った頃、彼女が更衣室から出て来た

 

 黒のレースのワンピースを身にまとい、少し色の濃いリップを付けてる

 

 いつもの彼女への印象とは違い、大人びた雰囲気を醸し出してる

 

環那(素晴らしいな。)

イヴ「ど、どうでしょうか?///」

環那「よく似合ってるよ。」

イヴ「なら、よかったです///えへへ///」

 

 彼女は嬉しくも照れくさそうにそう言った

 

 こういう表情も彼女の魅力の一つだろう

 

 綺麗で、愛らしい

 

環那「さっ、行こう。このくらいに行けば、時間に余裕もあるだろうしね。」

イヴ「あ、あの......!///」

環那「!」

イヴ「少しだけ、歩きずらいので......///」

 

 イヴちゃんが腕に抱き着いて来た

 

 ふむ、何がとは言わないが非常に素晴らしい

 

 自分が理性的な人間で良かった

 

 普段、衝動的に動く人間だと彼女の純粋さと相性が悪い

 

環那「そう言う事なら、この役目、謹んでお受けしよう。」

イヴ「はい!///」

 

 俺たちはそのまま、レストランに移動した

 

 さて、良い時間だ

 

 彼女とのんびり歩くのに十分な時間が残ってるから

__________________

 

 “イヴ”

 

 この船のレストランはすごい場所です

 

 普段なら、絶対に入れない

 

 まるで、別世界に来たような気分になります

 

環那「どうかな?前もって、イヴちゃんの好みを伝えておいたんだ。思ってたよりは食べやすいと思うけど。」

イヴ「そ、そうですね。思ってたよりはなじみのある感じがします。」

環那「そっか。ならよかった。」

 

 私の食事の所作は拙いですが、カンナさんは違います

 

 見ただけで分かるほど、美しいです

 

 それよりも......かっこいいです

 

イヴ(すべての動きに意味があるような、誰にも触れられない空間を作り出すような、そんな特別な感じがします。かっこいいです......///)

環那「イヴちゃんは好きなように食べればいいよ。誰にも文句なんて言われないからさ。(ねぇ?)」

周り「っ!!!」

イヴ「?(なんだか......)」

 

 周りの空気が変わったような気がします

 

 心なしか、温度も下がったような.......

 

 気のせいでしょうか?

 

環那「さぁ、ゆっくり食べると良いよ。時間はあるから。」

イヴ「はい!」

 

 カンナさんはそう言いながら、なんだかニコニコしています

 

 それを見ていると、私も嬉しくなります

 

 こんなに穏やかな笑みを浮かべるカンナさんは初めてかもしれません

 

環那(さてと。そろそろ最終フェーズに移るとしようか。)

イヴ(美味しいです!)

環那「ねぇ、イウちゃん。」

イヴ「ふぁい__!///(つ、つい変な返事を!///)」

 

 完全に食事に集中していました

 

 恥ずかしいです......

 

環那「そろそろ、この船は夜景の綺麗な港の近くを通るんだ。一緒に見に行かないかい?」

イヴ「いいですね!是非行きましょう!あ、早く食べた方がいいですか?」

環那「もう少し、のんびりでいいよ。時間はあるからね。」

イヴ「それなら良かったです!」

 

 私はまた、食事を再開しました

 

 この後もカンナさんと一緒にいられます

 

 なんだか不思議な感じがしますが、嬉しいです

 

 出来ることなら、この幸せな時間がずっと続いてほしいです

__________________

 

 “環那”

 

 あれから30分ほどが経った

 

 イヴちゃんが食事を終えて、レストランから離れた

 

 時刻は8時を過ぎ、海の上は真っ暗は船が放つ光で照らされている

 

 そして、少し遠くに、例の港が見える

 

イヴ「わぁ!綺麗ですね!」

環那「そうだね。」

 

 真冬の海上は冷える

 

 けど、彼女にはあまり関係ないらしい

 

 流石だね

 

イヴ「こんな景色を知ってるなんて、カンナさんはすごいです!」

環那「うーん。」

イヴ「どうかしましたか?」

環那「この綺麗な景色も、イヴちゃんと見るからより美しく感じられる。そう思ってならないんだ。」

イヴ「っ!!///」

 

 彼女といる時間は癒される

 

 心が落ち着くし、俺が強くある必要はない

 

 そう言う時間は幸せで

 

 俺の弱さを見せてもいいと思うくらいには、彼女のことを......

 

 “イヴ”

 

イヴ「か、カンナさん、それは......///」

 

 私はカンナさんの言葉に動揺しています

 

 その言葉はまるで、告白のような

 

 そんな風に聞こえて仕方ないです

 

環那「さぁ、答えを言おう。」

 

 カンナさんは穏やかな笑みを浮かべ、そう言いました

 

 緊張して、少し体が震えます

 

 そんな中__

 

環那「イヴちゃんは、少し俺を誤解している。」

イヴ「え?」

環那「あの日から、俺は若宮イヴのことを考えていた。一緒にいるときの安らぎも、美しさも、俺の頭から離れなかった。」

イヴ「!///」

 

 カンナさんに手を握られます

 

 義手じゃない方なのに、凍ってるように冷たい手です

 

 でも、心は温かくなります

 

 その証拠に、私の震えは止まりました

 

環那「この数か月、俺がイヴちゃんを好きじゃなかったときはない。けど、全然伝わってなかったみたいだし、ちゃんとした言葉で伝えて欲しいだろうからいうね?」

 

 鼓動が早くなります

 

 もう、ほぼ答えは聞いたはずなのに、次の言葉を待ちわびています

 

 早く、早く欲しいです

 

 その言葉を__

 

環那「俺は、イヴちゃんが好きだ。俺と付き合ってほしい。」

イヴ「はい!///喜んで.......!///」

 

 私は迷いなくそう答えました

 

 心の底から満たされるように感じます

 

 学校生活でも、芸能活動でも満たされない部分

 

 それが、いっぱいになったような気がします

 

イヴ「すごく嬉しいです!///私も、ずっと大好きです!///」

環那「うん。そんな感じがするよ。」

イヴ「!///(はわ......///)」

 

 カンナさんは笑みを浮かべたまま、私を抱きしめました

 

 こんな風にされるのはもちろん初めてです

 

 いつもは、人目を気にしてくれる方ですから

 

 今日は特別なようです

 

環那「うん。やはり、ここは冷えるね。部屋に戻ろうか。」

イヴ「は、はい///そうですね///(これは......///)」

 

 体の奥底から湧き出てくる幸せと、欲望

 

 痛いくらい疼く、蓄積された何か

 

 私はそれに耐えながら、カンナさんと部屋に戻りました

__________________

 

 “環那”

 

 どうしたことだろうか

 

 部屋に戻ってくる途中、彼女はあまり喋らなかった

 

 いつもは何もなくても楽しそうに話すのに

 

 一体、どうしたのだろうか

 

環那(取り合えず、声をかけてみるか。)

 

 上着を椅子に掛けながらそんなことを考え

 

 俺は彼女を法を見て、近づいて行った

 

 さて、何を話すのが適切かな

 

環那「イヴちゃ__」

イヴ「カンナさん!!」

環那「おっ......と。」

 

 彼女に声をかけた瞬間、すごい勢いで突っ込んできて

 

 俺はその勢いのままベッドに押し倒されてしまった

 

 流石に一瞬だけ思考が追い付いてこなかった

 

環那「どうしたの?イヴちゃん。」

イヴ「......すみません。でも、カンナさんにちゃんとした言葉で好きと言ってもらえて、付き合えて、もう我慢が出来ないんです。」

環那(......これはー。あー、そう言う事か。)

 

 分かっていたのに想定から外れてた

 

 そう言えばそうだったね

 

 イヴちゃんは__

 

イヴ「今まで、ずっと欲求不満でしたから///やっと、こうすることが出来ると思うと、我慢なんてできません!///」

環那「それはそれは。大変申し訳なかったね。」

 

 呼吸がいつもと違う、顔も紅潮していて、脈拍も不自然だ

 

 これは、まずったかな

 

 どうやら、俺は彼女の本能を押さえつけさせすぎたようだ

 

イヴ「もう、いいですよね?///」

環那「そうだね。今は止める理由はないよ。」

イヴ「なら......♡」

 

 そう言うと、彼女は妖艶な笑みを浮かべ、こちらに身を乗り出してきた

 

 ドレスが浮いて、胸元が見える

 

 ふむ、これは実に素晴らしい眺めだ

 

イヴ「いっぱい、しましょうね♡」

 

 その言葉と共に彼女の顔が近づいてくる

 

 やはり、どんな姿でも彼女は可愛いな

 

 ついつい、愛してしまいたくなる

 

 はてさて、我慢できないのは、君だけかな?

 

 

 

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