羽丘の元囚人   作:火の車

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会議

 昨日は色々あった

 

 まさか、俺が4股するということになるとは

 

 やりそうと言われれば納得するけど、まさかだな

 

環那「......」

リサ「んー.....」

燐子「すぅ......すぅ......」

琴葉「......」

イヴ「すぅ......」

 

 なんか、最近こういうの多くない?

 

 いや、今回は全員同じベッドに入ってるから、前とは違うんだけど

 

 なんていうか、色々すごいな

 

環那「......(落ち着こう。)」

 

 今はただ、全員が器用に俺に抱き着いて、体の感触を感じて

 

 それに加えて、良い匂いがするだけだ

 

 ただそれだけの状況だ

 

環那(うん、それだけで片付けられるものじゃないね。)

 

 俺は落ち着きを保ったまま、ベッドから抜け出した

 

 4人全員起きないんだから、上手くやっただろう

 

 そんなことを思いながら、俺は朝食の準備をしにリビングに向かった

__________________

 

 まな板に包丁が当たる音で落ち着く

 

 冷静さと言うのは大切だ

 

 冷静さを失えば、思いもよらぬ事態が起きるからね

 

 そして、それに対応する力も弱まる

 

環那「うん。悪くない。」

 

 今日の朝食はコーンポタージュにバケット、サラダだ

 

 暇だったから一からコーンポタージュを作ってみたけど、悪くない

 

 インスタントよりも深みがある

 

 そして何より、店やインスタントで感じる物足りなさが解消される

 

 やはり、自分で作るのはいい

 

リサ「__あー!」

環那「!?」

 

 自分の料理の出来に満足しつつ、自炊の利点について考えていると、リサの大きな声が響いた

 

 ど、どうしたんだろう?

 

燐子「も、もう朝ご飯作っちゃってる......!?」

琴葉「い、いつもより早起きじゃありませんか!?」

イヴ「ベッドから出るのに気づきませんでした......カンナさんはシノビです!」

 

 リサに続いて、続々とリビングに入って来た

 

 全く話が掴めない

 

 一体、この4人は何をする気だったんだ?

 

環那「えっと、一体、どういうこと?」

燐子「折角、環那君と付き合えたから、朝ごはんをみんなで準備しようと思ってて......」

琴葉「彼女らしいことをしてみたくて......」

イヴ「良い彼女と思ってほしくて......」

環那「あー。」

 

 そう言う事ね

 

 なんていうか、可愛らしいな

 

 俺はそんなに尽くされるべき存在じゃないのに

 

 むしろ、皆は存在するだけでいいのに

 

環那「まぁ、それはまたの機会にとっておこう。時間はまだまだあるんだし。」

リサ「そーだね!環那の胃袋掴むチャンスはいくらでもある!」

環那「皆が作ったなら、別に毒物でも食べられるけど。」

琴葉「そんなもの作りませんよ!?」

リサ「あー、環那、鋼の胃袋だからねー。」

燐子「食べたことあるんですか......!?毒物を.......!?」

イヴ「い、一体なぜ!?」

 

 あれ?俺、そんなもの食べたことあったっけ?

 

 うーん、心当たりがないな

 

 でも、食べれそうなのは事実だな

 

リサ(友希那のダークマター、余裕で食べてたし。)

環那「まぁ、朝食にしよう。準備するから、皆は座ってて。」

リサ「何か手伝いはない?」

環那「ないよ。もうほとんど終わってるから。」

リサ「じゃあ!昨日に続いてごちそうになろ!」

 

 リサがそう言うと、4人は席に着いた

 

 俺は4人分の朝食を用意して、それをテーブルに並べ

 

 それを食べるのを眺めながら、コーヒーを飲んで一服するっていう

 

 非常に充実した朝を過ごした

__________________

 

 “リサ”

 

 朝ご飯を食べてから、環那は出かけて行った

 

 今日は仕事に行かないといけないらしい

 

 それで、今は4人でテーブルを囲んでる

 

リサ「さて。」

 

 今日の朝ご飯の件であたしたちには問題がうまれた

 

 これは、すっごく大変なことだ

 

 それは......

 

リサ「環那があまりに完璧すぎて、あたし達の存在価値ないよ!」

琴葉「なんであの人はなんでも出来るんですか!?」

イヴ「朝ご飯、すごく美味しかったです!」

燐子「お部屋も、すごく綺麗でした......」

 

 環那はありとあらゆる部分で抜かりない

 

 家事は一般レベルは越えてるし

 

 金銭面ももういくら稼いでるかも想像がつかない

 

 環那の欠点なんて歌くらいしか知らないよ

 

燐子「このままじゃ、私たち、環那君にお世話されるだけのダメ彼女に......」

リサ「そ、それはなんとしても避けないとね。」

琴葉「でも、どうするんですか?彼はご存じの通り隙なんてありませんよ?」

イヴ「うーん。カンナさんの隙を探すより、負担を減らすことを考える方がいいと思います!」

リサ、燐子、琴葉「て、天才......!?」

イヴ「えぇ!?」

 

 確かに、言われてみればそうじゃん

 

 今の環那ってどう考えても働きすぎだし

 

 そこから一つくらい奪い取ればいいんじゃん!

 

燐子「な、なら、皆が交代で環那君にお弁当を作るというのはどうでしょうか......?エマちゃんと浪平先生の分も一緒に作れば、負担を減らせますし......!」

リサ「いーねそれ!それで行こう!」

イヴ「カンナさんにアピールも出来ます!」

琴葉「わ、私も頑張ります。料理は未だに苦手ですが.......」

リサ「いやいや!環那なら何でもおいしく食べてくれますよ!」

 

 環那は好きな子には甘々なタイプだ

 

 多少失敗したくらいなら、むしろ可愛いと思うはず

 

 うん、いい案だ!

 

リサ「じゃあ、さっそく環那に連絡入れよう!」

燐子「どういう感じでローテーションを組むかも考えないと......!」

琴葉「メニューもあまり被らないようにしないとですね。」

イヴ「みんなでカンナさんを楽にしてあげましょう!」

 

 それから、あたしたちは4人で会議をした

 

 さて、環那にどんなお弁当を作ろうかな

 

 みんな一緒に付き合ってるけど、自分の色は出していきたいな

 

 

 

 

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