ラーメン屋の帰り、俺と琴ちゃんは手を繋ぎながらホテルに向かってる
人が多くないからはぐれる心配はないし、手を繋ぐ必要はない
今までの俺ならそう思ってただろうけど、今はこれは良いことなのだと思える
環那「あっ、琴ちゃん。俺は少しやることがあるから、先に戻ってて。」
琴葉「そうなんですか?」
ホテルの前まで来ると、俺は琴ちゃんにそう言った
琴ちゃんは不思議そうに首をかしげている
まぁ、もう夜も遅いからね
環那「すぐに戻るよ。ちょっと電話するだけだから。」
琴葉「お仕事ですか。なら、私が聞くわけにもいきませんので、先に戻りますね。」
環那「うん。じゃあ。」
琴葉「早く戻ってきてくださいね。」
そう言うと、琴ちゃんはホテルに入って行った
そして姿が見えなくなると、俺は携帯を取り出した
環那「......もしもし。」
エマ『もしもし。お兄ちゃん。』
電話の相手はエマだ
なぜ、この子に電話をかけたかって?
仕事をお願いしてるからだ
環那「篤臣さんの容体は?」
エマ『......厳しい状態。ギリギリ命を繋いでる。』
環那「そう。」
エマがこう言うのは珍しい
それほど深刻なんだろう
もう少し早く手を打つべきだった
環那「......治せる?」
エマ『難しい。それこそ、奇跡を起こさないと。』
環那「そうか......」
エマで無理なら、この世の誰にも無理だろう
そうなると、エマに頼むしかなくなる
そして、確率を上げるには......
環那「......エマ、命令だ。奇跡を起こせ。」
エマ『!』
こうするしかない
エマが最高の能力を発揮するにはね
個人的にはあんまりしたくないんだけどね
エマ『わ、分かった......///お兄ちゃんが、そう言うなら......///』
環那「あ、うん。(これでいいのか......)」
仕方ない
これも、エマがベストパフォーマンスを発揮するためだ
まぁ、直してほしい気持ちはあるけど
エマ「じゃあ、今から取り掛かる///お兄ちゃんは安心して楽しんで///」
環那「あぁ。任せるよ。」
そう言って、俺は電話を切った
まぁ、これであっちは大丈夫だろう
エマだからね
エマに出来ないなら、誰にも出来ないさ
環那(さて、部屋に戻ろうかな。)
そうして、俺は部屋に戻り
そして、すぐに洗面を済ませ、布団に入った
明日もある
疲れは残さないようにしないとね
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“リサ”
朝、あたしはフカフカの布団で目を覚ました
ボーっと天井を眺めて数秒
あたしはバッと体を起こした
リサ(や、やっちゃったー!)
そして、頭を抱える
つい寝ちゃった
やっぱり、1日中動いてたし、疲れてたのかな
リサ(ま、まぁ、疲れた状態でしてもだし、仕方ないか......)
環那「おはよう、リサ。」
リサ「あ、おはよう。」
環那「よく眠てたかい?まぁ、寝顔を見てたから、なんとなくわかるけど。」
リサ「ね、寝顔なんて見ないでよ///」
環那はいつも通り、笑顔で椅子に座っていた
あたしの後に寝たはずなのに、なんで早く起きてるのかな?
環那「寝顔は昔と変わらないものだったよ。懐かしかった。」
リサ「あたしは環那の寝顔なんて、この間まで見たことなかったよ。」
環那「リサの方が早く寝てたからだよ。」
リサ「環那が隙なさすぎなんだよ。」
環那「ははっ、そうかもね。」
あたしは知ってる
幼稚園のお昼寝の時間、環那は抜け出して、トレーニングをしてたって
1回トイレで起きた時に見ただけなんだけど
ほぼ確実に毎日してたと思う
環那「まぁ、まだ朝も早いし、もう少し寝ててもいいよ。」
リサ「大分寝たし、眠れないよ。」
環那「じゃ、一緒にお茶でもどう?」
リサ「その前に歯磨きしてくる。」
環那「そう。じゃ、俺は準備しておくよ。」
それから、あたしは顔を洗ったり歯磨きをしたりした
出来ればお化粧もしたかったんだけど
まぁ、お茶飲むだけだし、いいかな
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“環那”
女の子の準備とは男のそれと比べて長い
スキンケア、お化粧、髪のセットと
俺にはあまり分からないけど、とにかく時間がかかってしまうものだ
まぁ、それを想定して時間に余裕を持てるようにしてるし
そもそも、彼女らがしたいことなら、いくらでも時間をかけるべきだ
リサ「環那ー、お待たせー!」
環那「そんなに待ってないよ。それより。」
リサ、燐子、琴葉、イヴ「?」
環那「うん。今日も可愛いね。」
リサ、燐子、琴葉、イヴ「///」
みんなは今日も可愛い
安定して、良い目の保養を提供してくれる
今日は特に......
環那「燐子ちゃん、昨日と違うリップ使ってるね。」
燐子「き、気付いてたの......!?///」
環那「偶々気づいたんだよ。いつもと雰囲気が違って、可愛いと思ってね。」
燐子「......///」
初心で可愛いなぁ
単純な言葉、率直な感想
それだけで、こんな風になるんだから
これは心配になるけど、可愛いからいいか
琴葉「なんだか、これから詐欺でもしそうな佇まいですね。」
リサ「そう言う人の方が相手のことよく見てますもんね。」
環那「ひどい言われようだね。」
まぁ、言わんとすることは分かる
詐欺師っぽい見た目だからね
環那「大丈夫。みんなには軽い嘘しか吐かないよ。」
琴葉「嘘は吐くんですか。」
イヴ「カンナさんらしいです!」
致命的な嘘を吐くと、大変だからね
信頼関係と言うのは大事だ
そこは最低限壊さないように、ね
環那「さ、そろそろ行こうか。今日は普通に観光していこう。」
リサ「うん!」
燐子「楽しみですね......!」
琴葉「色々、見てみたいですね。」
イヴ「雪で遊びたいです!」
そんな会話をしながら、俺たちはホテルを出た
さて、まずはどこから行こうかな
昨日はのんびりしてたし、今日は少し趣向を変えていこう