夜の街は自由が利く
昼に比べて人目が少なく、視界も良くない
人に見せられないことをするには、ちょうどいい
勝、源蔵「ぎゃあぁぁぁあ!!!」
環那「......これで終わりだ。」
俺は今、最後の工程に臨んでる
これが終われば......
勝(じ、次元が違う......!!!)
源蔵「き、貴様は、どこまで私をコケにする......!!!」
環那「別に、今さらお前らをバカにする意味はないよ。ただ、お前らはリスクになる可能性がある。」
源蔵「ぐほっ......!!!」
俺の蹴りがジジイの腹に突き刺さる
早く終わりにしよう
時間は有限、急がないと
環那「お前らはここで消す必要がある。選べ、苦しまず消えるか、抵抗して苦しんで消えるか。」
源蔵「き、貴様ごときがぁ......!」
環那「......少しは利口になればいいものを。残念だ。」
源蔵、勝「っ......!?」
俺は2人に注射器を刺した
しかたないから、これでリタイアしていただこう
源蔵「これ.....は......!」
環那「お前の両親が打たれたのと同じ薬だ。エマの作品なんだ。効果は折り紙付きだよ。」
勝(なんだ、これ、意識、が......)
環那「次、目を覚ました時には廃人同然になっているだろうけど......仕方ないよね。」
「__環那さん、終わりましたかい?」
環那「あぁ。後は頼むよ。」
「お任せくだせぇ。親父の頼みですから。」
ことを終えると、浪平組の組員が出てくる
前もって、篤臣さんに頼んでおいたんだ
ゴミ掃除を......ね
環那(これで、全部終わった。)
全てを断ち切れた
これで、完全に自由な身
それじゃあ、果たしに行くとしよう
俺の最大の責任を
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“燐子”
この数日間で、色んな人から祝福された
今井さん、若宮さん、浪平先生、友希那さん
エマちゃんや氷川さんやあこちゃんも
氷川さんは複雑な表情をしてたけど、皆、祝福してくれた
燐子(後は......)
環那君の姿はしばらく見ていない
一体、どこで何をしてるかもわからない
もしかしたら、ほんとは嫌だったのかなとか思ったけど
エマちゃん曰く、それは絶対にないらしいけど、流石に心配になる
燐子(環那君、大丈夫かな......?)
分かってる
私が心配するなんておかしいことだって
それでも、不安になっちゃう......
燐子「はぁ......」
紗夜「大丈夫ですか?白金さん。」
燐子「大丈夫です。ただ......」
紗夜「あぁ、南宮君のことですか。彼なら大丈夫でしょう。彼をどうこう出来る人間なんて、想像できませんし。」
燐子「そうだとは思うんですが......」
出来れば、側にいて欲しい
そう思ってしまう
初めてのことばかりで不安だからかな
余計にそう思ってしまってる
紗夜「まぁ、確かに。妊娠中の女性を放置と言うのは、感心しませんね。」
燐子「その、怒りたいわけじゃなくて......」
紗夜「分かってますよ。彼のことです。最大限の準備をしているのでしょう。」
氷川さんはそう言いながら、私の背中をさすってくれます
学生が妊娠なんて......と少し怒られてしあいましたが
学校にいる間はよく面倒を見てくれるので、氷川さんは優しい人だと思います
紗夜「そろそろ帰りましょうか。」
燐子「はい。」
私たちは生徒会の仕事を切り上げることにしました
今日も氷川さんはお家まで送ってくれるみたいです
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「おい、あれ......」
「なんでこんなところにいるんだ?」
校舎を出ると、校門の辺りがざわついていました
そこにいる生徒の困惑、驚きが伝わってきます
一体、何が......?
燐子「__え......?」
環那「あ、来たね。」
紗夜「南宮君!?(これは......)」
校門の方に歩いて行くと、そこにいたのは環那君だった
けど、少し違う
環那君と関わっていれば分かる
今の環那君は数日前と明らかに違う
環那「随分、待たせてしまったね。」
燐子「えっと......」
環那「色々、気になる事があると思うけど、少し場所を変えよう。ここは人目が多すぎる。」
燐子「うん......」
紗夜(私は邪魔ですね。)
私は環那君と一緒に近くの公園に行くことになった
その間の環那君の表情は穏やかで
今までとは明らかに違うのをより感じた
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近くの公園に来ると、私たちはベンチに腰を下ろしました
人通りが少なくて、静かです
なんだか、落ち着きます
燐子「えっと、その......」
環那「落ち着いて。質問はちゃんと答えるから。」
燐子「じゃあ、まず、環那君、変わったよね.......?」
環那「変わった......ように見えるか。でも、厳密に言えば、元に戻ったが正しいかな。」
元に戻った......?
一体、どういう事だろう?
環那「俺が持ってた未練は全部消えたんだ。これからを生きるために。」
燐子「!(それって......友希那さんにも......)」
環那「流石に少し無理は必要だったけど、結果は得られた。」
多分、すごく辛かったと思う
環那君にとっては今までの指針を捨てるようなもの
今まで生きてきた理由をなくすのは、私が思ってる以上に......
燐子「その、環那君......」
環那「別に辛いとか、そう言うのはないんだ。元々、俺の気持ちは燐子ちゃん達に向いてた。後は、いつそうなるかという問題だった。」
燐子「そうなの......?」
環那「うん。だから、何も問題ないよ。」
多分、問題ないのは今だからだと思う
こうなった瞬間はもっと辛かったはず
それを一切顔に出さないのは環那君らしい
環那「だから。重要なのはここから。」
燐子「え......?」
環那「やるべきことは終わらせてきて、後は一つ。」
燐子「!///」
環那君に左手を握られる
照れくさくて目を逸らしたくなるのに、出来ない
環那君がそうさせてくれない
環那「結婚しよう、燐子ちゃん。」
燐子「ふぇ......?///」
環那「俺は君を幸せにしたい。」
環那君にそう言われて、さらに顔が熱くなった
結婚......って、そう言う事だよね
こんなの、答えは一つだよ......
燐子「え、えっと、よろしく、お願いします.....///」
環那「......よかった。じゃあ、これを。」
燐子「わっ///」
環那君は小さい箱を取り出した
その中身は、指輪だ
綺麗な宝石が付いてて、高級感がある
環那「絶対、幸せにする。」
燐子「うん......!///」
環那「じゃあ、燐子ちゃん。引っ越ししようか。」
燐子「え......?」
環那「お腹の子どものこともあるし、離れて暮らすのは気が引ける。だから、新しい家、買っておいたよ。琴ちゃんとエマもいるし、サポートは手厚いと思う。あ、ご両親にも話してあるよ。」
燐子「そうなの.....!?」
い、いつの間に?
この数日間、2人には話す勇気がなくて黙ってたけど
もう環那君が話してたの......?
環那「荷物を運び出す準備はしてるから。もう新居に行っても良いと思うよ。」
燐子「う、うん(?)」
環那「じゃあ、行こうか。」
環那君はそう言って、私の手を引きました
それからは車に乗って、短いながらも快適なドライブ
なんていうか、この数十分は頭が追い付かず
気づけば、私は新しい家にいました