所謂、一等地にある高級マンション
私の家とは比較にならないくらい大きくて、立地もいい
そんなところに私は今いる
燐子「こ、ここは......?」
環那「これから、俺たちが暮らす家だよ。」
燐子「......(???)」
一瞬、環那君の言ってることが理解できなかった
これから暮らす?
ここで......?
環那「あ、心配しないで。ここは病院も近いし、生活圏もそこまで変わらないようにしてるから。」
燐子「そこは特に心配してないんだけどね......?」
エマ「__あ、来たね、燐子。」
燐子「エマちゃん。」
リビングで環那君と話してると、エマちゃんが出て来た
なんだろう、ちょっと安心した
エマ「いきなりで驚いただろうけど、とりあえずおめでとう。」
燐子「あ、ありがとう。」
エマ「これからは、私も燐子のサポートをする。いつでも頼って欲しい。」
エマちゃんがいれば、確かに安心かも
環那君曰く、そこら辺のお医者さんよりもすごいらしいし
エマ「燐子の部屋の用意はできてる。出来る限り、今までの生活空間を再現した。」
燐子「そうなの......!?」
環那「それ以外の必要なものも補充してるよ。ご両親へのヒアリングもしてる。」
燐子(い、いつの間に......?)
エマ「これから夕食の用意をする。燐子は部屋でゆっくりしてて。案内する。」
燐子「う、うん。」
私はエマちゃんに部屋に案内され
環那君は夕食の準備をしにキッチンに入った
まだ、これを現実と思えてないから、2人に甘えて落ち着こうかな
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私の部屋はほぼ、今までと同じだった
本棚の配置、パソコンの位置、窓の向き
全部、違和感がない
え、どうなってるの?
燐子「ふー......」
落ち着くためにベッドに腰を下ろす
今日一日で色々起きすぎて、情報が整理できてない
けど、一つ確かなのは......
燐子(か、環那君と結婚......!?///)
環那君と結婚して、一緒に暮らす......
この事実が身悶えしてしまいそうなほどうれしい
なんだか、夢でも見てるみたい......
燐子(こ、これから一緒に暮らして、それでいつか、結婚式とかもするのかな......?///)
考えただけでもドキドキする
今までよりも近くにいられるのが嬉しい
環那君が選んでくれたのが嬉しい
私、どんな風にしてればいいんだろう......?
今まで通り......じゃ、ダメだよね?
ちょっとはそれらしくしないと......
燐子(家事くらいは率先してしないと、環那君のパートナーに相応しくないよね......)
今日は驚いたまま甘えちゃったけど
明日からは少しずつ、家事とかしないと
何とかして、ちょっとくらい任せてもらわないと
燐子(よ、よし、頑張ろう。)
琴葉『__白金さん、今、大丈夫ですか?」
燐子「浪平先生?あ、どうぞ。」
琴葉「失礼します。」
浪平先生がお部屋に入ってきました
恐らく、お仕事帰りだと思います
きっちりとした服装をしています
琴葉「今日から一緒に暮らすので、ご挨拶に来ました。お体の調子はどうですか?」
燐子「今は落ち着いてます。(突然、気分が悪くなることもあるけど......)
琴葉「そうですか。何かあれば、声をかけてください。」
燐子「はい......ありがとうございます。」
浪平先生は穏やかに笑っています
人気の先生と聞いてるだけあって、すごく優しいです
私から妊娠のことを話した時は、心配しながら、叱ってくれましたし
琴葉「学生の身で妊娠と言うのは少し早いとは思いますが、愛する人と深い繋がりが欲しい気持ちはよく分かります。それに......」
燐子「?」
琴葉「彼なら、全部何とかしてくれます。学生とか年齢とか、そういうことは超越してる人ですから。」
だから、任せておけばいいです
そう思ってるのがよくわかる
でも、本当にそれでいいのかな......
琴葉「......心配そうですが、本当に問題ありませんよ。」
燐子「え......?」
琴葉「今の彼は、次元が違いますから。」
次元が違う......?
あの変化のことかな?
そんなにすごくなったの?
琴葉「あ、そろそろお夕飯が出来ますね。行きましょう。」
燐子「は、はい。」
浪平先生にそう言われて、私は部屋を出た
正直、今の環那君がどんな状態かは分からない
いつか分かるのかな?
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浪平先生と一緒にリビングに来ました
テーブルの上にはごはんに生姜焼きにお味噌汁、里芋の煮物、ほうれん草のおひたし
と、すごく美味しそうなご飯が並べられてる
環那君、また料理上手になってる
燐子「__美味しい......!」
環那「それはよかった。」
見栄えに負けないくらい、美味しかった
お肉にもお野菜にも味がよくしみてて
一口食べたらまたほしくなるのに、満足感もある
お店で食べるのよりも美味しいかも......
琴葉「美味しいくせに栄養バランスもいいので、健康になっちゃうんですよね。」
エマ「お兄ちゃんの料理は完璧。」
環那「普通だと思うけどね。何か特別なことをしてるわけでもないし。」
燐子(か、彼女としての立つ瀬がない......)
環那君、何でもできちゃうよ......
家事は一通りは出来るけど、環那君ほどじゃないし
むしろ邪魔になるんじゃ.....
環那「あ、そうだ。」
燐子「?」
環那「燐子ちゃん。後で部屋に行っていい?今後について話したいんだ。」
環那君は私の方を見てそう言った
確かに、少し落ち着いて話したいかも
ここまで全部が急だし
燐子「いいよ。待ってるね?」
環那「うん。」
琴葉「私たちはお邪魔そうですね。」
エマ「そうだね。さっさと部屋に籠ろうかな。」
それから私はご飯を食べて、先にお風呂に入らせてもらった
やっと、環那君と落ち着いて話せる
色々あったけど、それが結局、一番楽しみかも