琴ちゃんと色々話した後
洗濯してお風呂入ってから俺は学校に来た
さて、友希那とリサはどんな顔するかな
驚く、くらいなら全然御の字なんだけど
環那「__おはよー、友希那、リサー。」
友希那「環那!おは......よう......?」
リサ「え......?」
環那「今日も2人は可愛いねぇ。」
俺は軽く手を振りながらそう言った
2人とも、狸に化かされたような顔をしてる
リサ「え、か、環那?その、腕......」
環那「これ?これはね、エマの言ってた報酬で、義手だよ?」
リサ「う、動くの......?」
環那「うん、動くよ?」
そう言いながら1人ジャンケンを見せた
リサは目をパチクリさせてそれを見てる
本当に驚いてるみたいだ
リサ「ほ、ほんとに、治ったんだ......」
環那「そうだy__!」
友希那「環那......!!」
俺が喋ろうとした瞬間
友希那がいきなり抱き着いてきた
急だったからちょっとフラついたけど、何とか友希那を抱き留められた
友希那「よかった、よかった......!義手でも、環那が治って、よかった......!!」
環那「あれは友希那のせいじゃないよ。俺が勝手にしたことなんだから。」
友希那は凄くいい子だ
たかが俺の腕でこんなに泣いて
あんなのはただの必要経費だったのに
環那「よしよし、友希那は可愛いね。」
リサ「てか、あの女の子って何者なの?義手付けたのって、その子なんでしょ?」
環那「そうそう。あの子はエマって言って、簡単に言うと天才少女かな?」
リサ「あんなに小さいのに、そんなこと出来るんだ。」
リサはさっきから驚いてばかりだ
まぁ、これが普通の反応なんだろうけど
友希那「環那......」
環那「はいはい、大丈夫だよー。俺はここにいるからねー。」
リサ「もうっ、また友希那ばっかり......」
環那「ごめんごめん。なんならリサも混ざる?」
リサ「......うん///」
なんだか、俺が凄くモテる奴みたいになってる
実際はそうでもないんだけどね
何故か女の子からは怖がられるし
男子には煙たがられるし
何もしてないのに......
「み、湊さんと今井が......」
「羨ましい......!」
「なんで南宮......」
環那(......まっ、あんなのに取られるくらいなら、俺でせき止めてる方がマシかな。)
残念ながら、友希那もリサも安くない
少なくとも、無責任な高校生には取らせはしない
まぁ、命くらい賭けられるなら考えるけど
環那「さて、そろそろ授業だ。2人とも席に着いた方がいいよ?」
友希那「もう少し......」
リサ「ぎ、ギリギリでも問題ないじゃん......///」
環那「んー、まっ、そうだね。」
クラスメイト(納得した!?)
それからは2人にくっつかれて
離れたのは担任が入って来た後だった
この時の感想としては
2人はとても良い匂いがした、かな?
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久しぶりに授業を受けて、放課後になった
まぁ、授業に関しては国語以外は大丈夫
国語は元からダメダメだし
環那(......さて。)
放課後の通学路
俺はそこでストーカーにあっています
今日は休んでた間の課題で居残りになって
少しだけ帰るのが遅くなった
......だけど
環那(な、なんでストーカーに?)
すごい視線を感じるし
付けてるというには態度があからさま過ぎる
う、うーん、こっちが気を遣うな
環那(まぁ、まずは姿を見せてもらおうかな。)
俺はそんな事を考えて角を曲がった
この程度の追跡しか出来ないなら
少し待ってれば......
?(こっちに__)
環那「わっ!!」
?「__っ......!!」
環那「えぇ......(困惑)」
案の定、簡単に引っかかってくれた
本当に慣れてないみたいだ
警戒心があまりにも足りない
俺が悪い人だったらどうするんだか......
環那「(さて。)俺なんかをつけて、何の用__って。」
燐子「ご、ごめん、なさい......」
環那「燐子ちゃん?」
燐子「悪気があった訳じゃないんです......」
なんで、燐子ちゃん?
花咲川からわざわざこっちに来てる
と言う事は重要な用がある?
環那「いや、別に怒ってはないよ?声をかければいいのにとは思うけど。」
燐子「え、えっと......あの、その......」
環那(妙だな。)
俺と燐子ちゃんは全く喋らない
接点なんて無いに等しいし
最後に口きいたの、いつだっけ?
環那(だとしたら、最初から予定通りだった?どこかに焦点を定め、俺に接触する手はずを立てていた?)
......って、考え過ぎか
燐子ちゃんは頭は良いけど、頭が回る子じゃない
そんな子が狡猾なことを出来るわけない
そして、燐子ちゃんの性格を考えると答えは絞れる
つまり......
環那「もしかして、話しかけるタイミングを見計らってた、とか?」
燐子「っ!///......はい......///」
環那「やっぱり。」
俺は溜息をついた
これは反応に困るな
まぁ、いいや......
環那「それで、何の用かな。」
燐子「その......少し、移動しませんか......?」
環那「(話しずらいのかな?)うん、いいよ。」
俺がそう答えると
取り合えず羽沢珈琲店に行くことになり
商店街に移動することにした
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羽沢珈琲店
名前のまま、つぐちゃんの実家だ
店に入った時のあのスマイルは良いね
気分が良くなって毎日でも通いたくなる
店内も綺麗で雰囲気も良い
環那「__うん、コーヒーも良い香りだね。」
つぐみ「ありがとうございます!南宮さん!」
環那「これは毎日来て、つぐちゃんの家計に貢献しちゃいそうだよ。」
つぐみ「ふふっ、お待ちしてます。」
つぐちゃんは商売上手だ
この子は将来大物になりそうだ
俺もつい、コーヒーだけじゃなくてケーキも頼んじゃったよ
つぐみ「何か用があればお呼びください!燐子さんも!」
燐子「は、はい......」
つぐみ「それでは、ごゆっくり!」
環那「はーい。」
つぐちゃんは元気に席から離れていった
いやぁ、お嫁さんには最優良物件だね
環那「つぐちゃんの旦那になる人は幸せだろうなぁ......って、燐子ちゃんも思わない?」
燐子「そ、そう、ですね......」
俺がそう問いかけると燐子ちゃんは小さく頷いた
さて、このままほっこりするのもいいけど
本題に移らないと燐子ちゃんが可哀想だ
環那「さぁ、本題に移ろうか。」
燐子「は、はい......」
俺はそう言ってカップを置いた
さてと、用って何なんだろう
結構限られてるとは思うんだけど見当がつかない
燐子「私は、南宮君にとても......悪い事をしました......」
環那「そうだっけ?心当たりがないけど。」
燐子「あの、ライブの前の......」
環那「あれ?別に何もなかったと思うけど。」
燐子「でも、いきなり町から出て行けなんて......」
環那「うーん。」
あれ言ったの紗夜ちゃんなんだよねぇ
燐子ちゃんなんて何も言ってない
それどころか戸惑ってるだけだったし
環那「気にする必要ないよ。俺にとっては、ちょっとしつこい宗教勧誘が来た......その程度の出来事だからね。」
燐子「で、でも......」
環那(ふむ。)
この子も本当にいい子らしい
わざわざあの程度のことで......
いつか悪い男に騙されそうだ
環那「ねぇ、燐子ちゃん?」
燐子「はい......?」
環那「ちょっと口開けてよ。」
燐子「え......?あ、あーん......」
環那「はい、隙あり☆」
燐子「むぐっ///」
俺は開けられた燐子ちゃんの口にケーキを入れた
燐子ちゃんは驚いた様子を見せながらもケーキを飲み込み
赤い顔のまま俺の方を見た
燐子「ど、どど、どうしたんですか......!?///」
環那「んー?いや、燐子ちゃんが気にしてるみたいだからお詫びしてもらったんだよ。」
燐子「お、お詫び......?」
環那「そうそう。俺みたいな冴えない男は滅多なことで燐子ちゃんみたいな可愛い女の子とこんなことは出来ないからね。」
燐子「......!」
まぁ、友希那やリサと似たような事してるけど
燐子ちゃんは知らないだろうし、大丈夫でしょ
嘘は時として必要悪なんだよ
燐子(可愛い......?///わ、私が......?///)
環那「あはは、顔、真っ赤だ。」
燐子「っ......!///」
環那「?」
なぜか燐子ちゃんが固まった
顔を伏せてモジモジしてる
燐子(か、可愛いって......私を、南宮君が......///)
環那(どうしたんだろう。)
燐子「ああ、あの......!」
環那「ん?」
燐子「ありがとう、ございます......///」
環那「うん、どういたしまして(?)」
全く会話の流れを掴めない
けど、燐子ちゃんがお気に召したみたいだし
俺の目的はある程度達せられたでしょ、多分
環那「用はそれだけかな?」
燐子「あっ、本題はこれだけです。でも、もう1つ、気になることが......」
環那「気になること?」
燐子「はい......初めて会った時から気になってたことがあって......」
初めて会った時から?
見当がつかない
燐子「あの、南宮君って、妹がいたりしないですか......?」
環那「......妹?」
燐子「はい......昔、この近くの学校で有名だった女の子がいて、名前は覚えてないんですけど、名字だけは南宮だったのを思い出して......」
環那「......」
生まれてたんだ、女の子
別に俺の妹って確定はしてないけど
この辺りに南宮って名字の家がいくつあるか考えたら......決して否定できる確率じゃない
環那「......さぁ、分からないな。」
燐子「そうですか......?」
環那「家からは実質勘当されてるからね。妹がいてもいなくても変わらないよ。ただの他人さ。」
燐子(そ、そっか......南宮君は......)
環那「そう言う事だし、そろそろ出ようか。つぐちゃーん、お会計お願いー。」
つぐみ「はーい!」
それから、俺は2人分のお会計をして
燐子ちゃんと一緒に店を出てすぐ分かれたけど
その時、燐子ちゃんからの視線が熱っぽかった気がした
それにしても妹、か
向こうも俺の事なんて知らないだろうし
会うことなんて無いんだろうなー