羽丘の元囚人   作:火の車

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雑談

環那「__ん、んんー......?」

 

 目を覚ますと、そとはもう真っ暗だった

 

 電子時計は8時30分と表示してる

 

 帰ってきたのが朝の7時くらいだから、相当寝てる

 

 まぁ、見張りのために徹夜してたし、当然か

 

環那(もうこんな時間か。徹夜もあるけど、計算の疲労もすごかったからな。久しぶりにあんなに考えた。)

 

 少し寝て、やっと安心できた

 

 そして......昨晩の記憶も蘇ってきた

 

環那「......」

 

 動悸が激しくなる

 

 今まで動いてるか微妙なほど静かだったのに

 

 動き過ぎて息苦しくなってきた

 

 ......なんだろ、これ

 

環那「......(まるで、何かの病気みたいだ。)」

 

 恋とか愛とか、よく分からなかった

 

 いや、今も人の心なんて分からない

 

 昔からそうだった

 

 医者に行ったらそう言う障害って言ってたし

 

環那「......本当に未知だね、燐子ちゃん。」

あこ『__環那兄ー?起きてるー?』

環那「あこちゃん?」

 

 考え事をしてると、ドアの向こうからあこちゃんの声がした

 

 無邪気な子供の様な声音

 

 この声を聞くと、なんだか和やかな気分になる

 

 なんだか自分に娘でも出来た気分になる

 

あこ『ご飯できたよー!一緒に食べよ!』

環那「あ、もうそんな時間?分かった、すぐに行くよ。」

 

 俺はそう答えてベッドを出て

 

 部屋のドアを開けた

 

あこ「おはよう!環那兄!」

環那「おはよう。」

あこ「うわ、すごい顔してるよ!?先に顔洗って来たら?」

環那「そんなに?」

 

 寝起きは悪くないと思ってたんだけど

 

 やっぱり、一晩寝なかったからかな

 

 ずっと気を張ってたし

 

環那「じゃあ、俺は顔洗ってから行くよ。」

あこ「うん!」

 

 そう言って俺はあこちゃんと一緒に階段を降り

 

 俺は洗面所に向かった

 

 鏡で見た自分の顔は、確かに酷かった

__________________

 

 顔を洗って、リビングに来た

 

 テーブルには美味しそうな料理が並んでる

 

 見たことあるメニューあるし、リサのが多いかな

 

リサ「あ、来たねー!」

環那「おはよ。」

リサ「おはよー!ご飯あるから食べちゃってねー!」

環那「うん。」

 

 リサはエプロンをつけて

 

 右手にはおたまを持ってる

 

 うーん、その辺の母親より母親っぽい

 

環那「なんか新妻感あるね。」

リサ「えぇ!?///」

環那「もしくは、ギャルママ?」

 

 二児の母位の貫禄あるな

 

 リサは家事上手で面倒見良いし

 

 結婚相手としては理想的だね

 

紗夜「南宮さん、寝すぎでおかしくなりましたか?」

環那「俺がおかしいのはいつもの事でしょ。」

紗夜「そうでしたね。すみません、誤解してました。」

リサ「環那の扱い酷くない!?」

 

 リサはそんなツッコミをしてきた

 

 そんなにひどいかな?

 

 俺としてはユーモアなコミュニケーションなんだけど

 

環那「そう?普通に仲いいよ?」

リサ「え、そうなの?」

友希那「あまりイメージ無いわね。」

環那「いやー、最近は妹について色々教えてもらっててね。」

エマ「お兄ちゃん......♡」

紗夜(......なぜか、日菜とエマさんに似たものを感じるんですよね。)

 

 話を聞く限り、紗夜ちゃんの妹は面白そうだ

 

 いつか話してみたいなー

 

 結構気が合いそうだし

 

環那「妹って奥深いよね。」

あこ「奥深い?」

環那「友希那やリサとは違った関係性で、初めて出来た家族で。俺にも分からない事が多いよ。」

燐子「南宮君......」

 

 正直、家族とか必要ないと思ってた

 

 けど、妹はいざ出来ると可愛いもので

 

 今となっては結構可愛がってる

 

環那「俺に似なくて美少女だし、素直だし、良い妹だよ。」

エマ「あぁ、お兄ちゃん、好き......♡」

燐子「よかったね、南宮君......!」

環那「ははっ、俺より燐子ちゃんの方が嬉しそう。」

リサ「!」

 

 俺は笑いながら燐子ちゃんの隣に座った

 

 距離が近くて、微妙に肩が当たってる

 

 まぁ、悪い気はしないしいいんだけど

 

友希那「あら、燐子との距離が近いわね?」

燐子「......!///」

友希那「珍しいわね、環那がそこまで心を許すなんて。」

環那「まー......いい子だから。」

紗夜(......なんだか、雰囲気がおかしくないですか?)

 

 横から燐子ちゃんのにおいがする

 

 けど、昨晩とは違う

 

 あの時はもっと......

 

環那「3.1415926535897932384626433832795028841971693993751058209749445923078164062862089986280348253421170679......」

リサ「環那!?」

環那「ハッ!つい円周率が。」

紗夜「逆に頭悪いですね。」

 

 いけないいけない

 

 昨晩の事を思い出して落ち着きがなくなった

 

 煩悩を振り払うための処置で初めてしたけど

 

 意外と有効かも

 

友希那「一緒に一晩も野宿をして、さらに仲良くなったのね。環那の結婚相手も決まったかしら?」

環那「あはは、それもいいかも。」

燐子「2人とも何言ってるんですか......!?///そんな、結婚なんて......///」

友希那「あら?悪い話ではないわよ?きっと、大切にしてくれるわ。」

紗夜「現実的な話になりますが、何だかんだで経済面も安定しそうですしね。」

エマ「燐子なら安心。」

あこ「お似合いだと思う!」

 

 え、なにこの流れ?

 

 親同士の挨拶みたいになってる

 

 いや、仮にそうなれば大切にするけどさ

 

リサ「ち、ちょーっと話が早すぎるんじゃないかなー?」

エマ「ライバル出現。」

紗夜「修羅場ですか。」

リサ「そこ!余計なこと言わない!」

 

 リサ、珍しく必死だ

 

 こんな事で必死になるなんて

 

 改めて、男の趣味悪いなって思う

 

環那(流石リサ、美味しいもの作るなー。)

あこ「環那兄はどっちをお嫁さんにしたい?」

環那「ん?そうだなぁ......」

 

 あこちゃんにそう聞かれ、少し迷った

 

 2人ともスペック高いからなぁ

 

 選ぶってのも贅沢な話だよ

 

環那「あこちゃんはどっちがいいと思う?」

あこ「え?うーん......親友としてはりんりんだけどー、リサ姉も......あー!分かんないよー!」

環那「あはは、俺もそんな感じ。」

エマ「燐子がいい。結婚相手の能力は高いと算出した。」

友希那「リサも負けていないわよ?家事は完璧、容姿も抜群で面倒見も良い......2人の生活だけじゃなく、子育ての事も考えれば、リサは超優良物件よ。」

 

 こんなやり取りを横でされると気まずいな

 

 いや、2人の気持ちは知ってるし

 

 バレるとかそう言うのは大丈夫なのが幸いだけど

 

 うーん、燐子ちゃんとリサが可哀想になってきた

 

燐子「あ、ああの......///」

リサ「皆、何の話してんの......///」

環那「あはは、困っちゃうよねー。」

紗夜「あなたは余裕があり過ぎるんですよ。」

リサ「そうだよ!///」

環那「そう?」

 

 まぁ、余裕をなくしすぎないようにはしてるけど

 

 冷静じゃないと計算狂うし

 

 いざって時に余裕ない男なんてダサいしね

 

環那「まっ、そう言う話は後でもいいでしょ。俺がちゃんと稼げるかもわからないしね。」

エマ「と言いつつ、貯金はたくさんある。」

環那「え、なんで知ってるの?」

エマ「この前、通帳見た。琴葉にも黙ってるの。」

環那「あー、あれか。」

 

 流石は我が妹

 

 隠し事もお見通しって訳か

 

 これは困ったな

 

あこ「ちなみに、どのくらいあったの?」

エマ「6500万円。」

友希那「あら、そこまで溜めていたの?」

環那「昔から暇な時間は多くて、色々投資とかしてたからね。」

 

 まっ、本当はもっとあるけど

 

 別にいう必要もないでしょ

 

 いつか使うときにカミングアウトすればいいし

 

友希那「リサ、燐子、環那と結婚すれば悠々自適に暮らせるわよ?」

リサ「いや、別にそう言う事は求めてないけど。」

燐子「私も特に......」

環那(いい子だなぁ。)

あこ「えー?あこなら欲しいものいーっぱい買ってもらうのにー!」

環那(これはこれで可愛い。)

紗夜「南宮さん、目が孫を見るおじいちゃんみたいになってますよ?」

環那「おっと。」

 

 紗夜ちゃんは呆れたような声でそう言ってきた

 

 まぁでも仕方ないよね?

 

 幼い子って言うのは可愛いし

 

燐子「み、南宮君、早く食べよ......!///」

リサ「花火もあるし!」

環那「りょうかーい。」

 

 2人にそう言われ、俺はご飯を食べ進めた

 

 さて、この後は花火だ

 

 いやぁ、楽しみだなー

 

 

 

 

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