“リサ”
リサ「はぁ......///」
環那の看病を終えて家に帰って
自分の部屋に入ってすぐベッドにダイブした
リサ(なんであたし、あんなこと言ったんだろ......///)
恥ずかしくて顔を上げられない
嫉妬して『あたしにしときなよ?』だよ
やばいじゃん、なんなのあれ......
ほんとに恥ずかしすぎる
リサ(あぁぁぁぁぁあ!///今さら恥ずかしすぎて死にそう!!///あたしってバカなの!?///なんであんなに自信満々!?///ていうか、結婚とか飛躍し過ぎでしょ!!?///)
急にあんなこと言われたらドン引きだよ
てか、この年で嫉妬とか恥ずかしすぎだし
弱ってる環那に付け込むような真似......
リサ「......けど、ちょっとくらい、いいじゃん///」
付き合ってても友希那優先
最近は燐子に入れ込んでる
だったら、ちょっとくらい我が儘言ってもいいよね?
人生でたいてい一回限りの夫婦になる権利ほしいって言うくらい......
リサ「......意識、してくれたかな......?///流石にしたよね......?///」
あたしは消え入りそうな声でそう呟き
また恥ずかしくなって枕に顔を埋めた
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“環那”
昨晩は中々寝付けなかった
リサの言葉の意味を考えてたりしてて
ついには答えにたどり着く事が出来なかった
ほんと、人の気持ちとかになると俺はてんでダメだ
環那(人の心って何で出来てんだろ。構造は?情報を生成する仕組みは?それさえ分かれば......)
詳細な情報さえ揃えば何でも計算で求められる
いや、こんなこと考えてる時点でアウトか
もっと根本的な部分を治さないと解決しないね......
ノア「珍しく思い悩んでるようだな。」
環那「ん?いや、俺だって悩むことくらいあるよ?」
ノア「貴様の様な人外に心なんてあるんだな。」
環那「酷い言われよう。」
俺は渇いた笑いをしながらそう言った
ほんと、ノア君は俺をなんだと思ってるんだろ
こんな超善良な一般人を捕まえて(嘘)
ノア「そんな事はどうでもいい。」
環那(ひどい)
ノア「ここが貴様が虐げられていた家か。笑えるな。」
環那「確かに、ウケるね。」
俺とノア君は今、あの奪い取った家にいる
この中にはもう、俺の親戚たちが集まってる
つまり、ここでいらない奴を断捨離するわけ
その過程でノア君が必要になりそうだから
今回の仕事を依頼した
環那「じゃあ、入ろうかー。」
ノア「ふん、さっさと終わらせるぞ。」
環那「時間はかけないよ。面倒くさいし。」
そんな会話をした後
ノア君と一緒に古臭い家の中に入った
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この家の中にある宴会用の大広間
まるで江戸時代みたいな古臭い作りで
正直、俺の趣味に全く合わない
この家の処分方法は決めてるけど、黴臭くて死にそう
環那「__はーい、皆集まってるね~。」
南宮一族「......」
環那「それでは1時間目の授業を始めます!起立!」
大広間に入った瞬間、俺はそんな声を上げた
けど、その場にいる誰も反応されなくて
この空間には重苦しい雰囲気が流れる
ノア「完全に滑ってるぞ。」
環那「正直に言わないでしょ。悲しいじゃん。」
俺は大きなため息をついて
他の親戚が座ってる床より1段高い場所
上座?って言う場所に座った
「......忌み子が。」
「......親から全部奪って、平気でここに顔を出すなんて。」
「......どんな神経してるのかしら。」
環那(酷い嫌われっぷり。)
ノア「すごい嫌われ方だな。」
環那「口に出さないでよ、自覚してるんだから。」
まぁ、別にこいつらに嫌われようがどうでもいい
一部に嫌われるのは面倒になるけど
まぁ、今喋った奴らはどうでもいいや
環那「一部の方は初めまして。この度、南宮家の全財産を譲渡され家長になりました、南宮環那です。こっちはお友達のノア君!」
ノア「誰が友達だ。」
環那「これより!」
ノア「無視するな。」
俺が喋り出すと、更に空気が重くなった
もう俺のしたいことは理解してるみたいだ
それと、自分たちがどういう立場かも
環那「あの会社に不必要なコネ入社社員の斬首式を始めたいと思います。名前を呼んだら前に出て来てください。」
そう言いながら、鞄から書類を出した
これは結実さん達の貰ったセクハラとかパワハラの証拠
それと、解雇者or左遷者のリスト
環那「あの会社にいるコネ入社社員は......12人もいるんだ。すごいな。」
あのジジイの兄妹が5人、婿養子2人、それらの子供5人
6人兄弟ってすごいな
おじいちゃん達は性欲旺盛だったのかな?
環那「じゃあ、良い知らせと悪い知らせ、どっちから聞きたい?」
南宮一族「......」
おぉ、無反応
もうちょっと反応してもいいのに
まっ、どうでもいいや
環那「じゃあ、優しいから良い知らせからにしてあげるねー。」
ノア(関係ないだろ。)
さて、良い知らせか
って、結構いい知らせ多いな
意外と南宮はまともだった?
環那「えーっと、光君、哲司君、瑛士君、愛華さん、美沙さん、前へ。」
5人「!」
俺が名前を呼ぶと、5人が俺の前に出て来た
哲司君と瑛士君以外は皆、誰かしらの子供だ
それ以外が全員腐ってるってなんなのってなるけど
南宮のイメージ的にはかなり多いか
環那「叔父さん2人に従姉妹3人か。うん、君たちは運が良かったね。善行を積んどけば後で得するって感じね。」
哲司「まさか、君があいつの......」
環那「そそ。愚兄の嫁の性犯罪被害の末に生まれた子供。って、そんな事は良いや。」
俺は書類に目を通した
中々、全員優秀な社員だ
全員に共通するのは高学歴って事かな
環那「結構若いのもいるじゃん。黴臭い年寄りばっかりだと思ってた。」
愛華「えっと、あなたは......?」
光「親戚に集まりでも見たことないぞ。」
環那「まぁ、屋根裏部屋にいたしね。どうせその時の君らは子供だっただろうし、知らないのも仕方ないんじゃない?」
さて、リストによると......
哲司君と瑛士君は40代
真面目で普通の社員からの信頼は厚い
光君と愛華さんと美沙さんは普通に優秀
まだ20代前半で将来にも期待され、人気も高い
これらの駒を捨てるのは流石に勿体ない
それに、社員からの不満も出るだろうしね
環那「えー、それでは話を進めまーす。」
美沙(か、会話の流れガン無視......)
環那「単刀直入に言って、おめでとうございまーす。」
光、愛華、美沙、哲司、瑛士「!?」
パーン!と持ってるクラッカーを鳴らした
皆の体が一瞬ビクっとなったけど
気にしなくていいや
環那「君たちは全員、昇格決定~。おめでとう~。皆、拍手!」
ノア「......(そろそろ可哀想だから乗ってやるか。)」
おっ、今度はノア君だけ拍手してくれた
これは、まさか俺と友達になるフラグ?(歓喜)
やっと心を開いてくれたみたいだね
環那「どの位昇格するかは追って伝えるので、もう下がっていいよ。」
瑛士「え、えっと、いいのかい?君は南宮を恨んでるんじゃ......」
環那「別にクソジジイとクソババア以外に興味はないよ。今日のこの話し合いは俺に賛同してくれた一般の社員さん達との約束を果たすためだし。」
哲司「そ、そうか。(源蔵兄さん、恐ろしい男を敵に回したな。)」
っと、良い知らせはこれで終わりか
これからが斬首式だよ
言わばメインイベント
環那「それで、残りの7人だけど......」
5人が下がった後、俺はゆっくり口を開いた
もうこれに関しては一言で終るな
環那「全員解雇ね!お疲れ様!帰っていいよ!」
解雇者たち「は?」
環那「あれ?聞こえなかった?」
目を見開く7人に俺は煽るようにそう言った
あー、無能切り楽しい
環那「君たちは俺が改革していくあの会社には不要なので、解雇!」
?「おい!ちょっと待てよ!」
環那「んー?」
俺が笑いながらそう言ってると
1人、ちょっとガラの悪そうな男が立ち上がった
もう、折角楽しんでたのに水差さないでしょ
環那「えーっと、誰だっけ?」
勝「勝だよ!南宮勝!」
環那「あーいたね、そんな奴。で、何?」
勝「俺達の処分に納得がいかねぇんだよ!解雇だと!?おかしいだろ!?」
環那「そう?」
何かおかしいこと言ったかな?
別に言ってないよね?
いらないから解雇、それだけじゃん
勝「俺達は全員あの5人よりもいい大学を出てるエリートだぞ!?なんであいつらが残って昇格で俺達が解雇なんだよ!」
環那「えー、説明いる?」
勝「あぁ、俺達を納得させろよ。」
これぞ南宮って感じの奴だなぁ
まぁ、こいつは突起戦力
クズオブクズのセクハラ勘違い野郎だし
絶対に噛みついてくると思ってた
環那「無能どころか業務の邪魔になる人間はいらない。これで満足?」
勝「は?俺達が無能......?無能だと!?あぁ!?」
勝はたいそうお怒りで俺の方に歩いて来る
今にも殴りかかって来そうな雰囲気だ
勝「俺達はエリートだぞ!無能だなんてあるわけないんだ!!」
環那「エリートエリートって......君は戦闘民族の王子なの?」
勝「何わけわかんないこと言ってんだ!!」
環那「......」
勝が本格的に激昂して掴みかかってきた
こいつ、結構動けるな
......まぁ、一般人の中でって話だけど
勝「死ねクソg__がはっ!!?」
ノア「なるほど、こういう事か。」
環那「ナイスノア君ー!流石俺の友達!」
ノア「誰が友達だ。」
あー、ノア君のデレ期が終わっちゃったよ......
今日こそ行けると思ったんだけどなぁ
道のりはまだまだ長いって事ね
勝「クソ、がぁ......!」
環那「はぁ......エリートの次はクソか。語彙力ないの?」
勝「放せ......!(う、動かねぇ......!!)」
ノア「ふん、貴様の身内はこの程度なのか?」
環那「そうだろうね。この程度しかいないよ。」
俺はそう言いながら押さえつけられてる勝君お前でしゃがんだ
さて、こいつ黙らせればもう終わりだな
環那「あんたにはセクハラ、パワハラ、モラハラで訴えを起こす人がいるんだよ。」
勝「は、は......?」
環那「解雇になる7人はさ、皆がそれぞれ結構やらかしてる。不当だって思うなら訴えて見なよ。こっちはあんたらを解雇する用意は出来てるんだよ。」
勝「......っ!!(なんだ、この目は......!?)」
やっと今、勝と目が合った
その瞬間に勝の顔がサッと青くなり
分かりやすくガタガタと震え始めた
環那「お前らがエリートだってのさばれる時代は終わったんだよ。これからは実力のある奴だけが生き残る、そう言う世界になるんだ。」
勝「あ、ああ......!!」
環那「__ぞ。」
勝「あああああああ!!!」
南宮一族「!!!」
俺がある言葉を呟くと
勝は発狂し、泡を吹きながら気を失った
これがほんとの言葉の暴力......ってね
環那「それじゃ、7人の解雇者はもう帰っていいよ!さようなら!」
俺はそう言ってまた上座に座った
てか、勝の死体?はどうしよ
誰か持って行ってくれないかな?
「あ、あの......」
環那「ん?聞こえなかった?......帰っていいよ。」
「ひっ!!」
環那「ついでのそこの奴、持っていってね?」
「は、はいぃ!!!」
若干、圧を懸けながらそう言うと
7人とも急いで勝の死体?を持ち上げて
忙しない様子で大広間から出て行った
全く、人をまるでおばけみたいに
失礼しちゃうなー
環那「さて......」
南宮一族「!」
環那「メインイベントは終わったし、ここからはおまけコーナー。」
ふっと息をつくと
この場にいる全員の緊張感が緩んだ
まぁ、ここにいる全員は被害受けないしね
環那「じゃあ、未来の話をしようか。ねっ、拓真君?」
拓真「......」
俺は笑いながらそう言い
端っこで静かに座ってる拓真君を見た
そんな俺と目が合った彼の目は
どこか濁ってて、殺意を孕んでるように見えた