俺はリサを連れて家に帰ってきた
連れて来た理由は琴ちゃんへの報告
まぁ、管理されてる立場だし
後々文句言われるのもあれだし
環那「__ただいまー。」
リサ「お邪魔しまーす。」
琴葉「え、南宮君にい、今井さん!?///」
環那「あっ。」
家に入ると
風呂上がりだったのか一糸まとわぬ姿の琴ちゃんが立っていた
昨日寝落ちしてたし今入ったのかな?
俺はそんな事を考えながら琴ちゃんに話しかけた
環那「琴ちゃん、髪乾かさないと風邪ひくよー?」
琴葉「なんでそんなに冷静なんですか!?///しかも、なんで今井さんまで!?///」
環那「それは後で説明するから早く服着たらー?風邪ひくよー?」
琴葉「わ、分かってます!!!」
琴ちゃんはそう言って部屋の方に走って行った
俺はそれを確認してリサの方を見た
リサ「え、浪平先生?」
環那「そうそう。俺の同居人兼監視役。」
リサ「監視役?」
リサは不思議そうにそう言った
まぁ、普通なら理解するのに時間かかりそうだし
時間が解決してくれるって事で
今はいいだろう
環那「まぁ、入って入ってー。」
リサ「あ、うん。わかった。」
俺はそんなこんなでリサを家に上げ
お茶を出して琴ちゃんが着替えてくるのを待った
__________________
10分ほど経って
琴ちゃんは着替えてリビングに来た
椅子に座ると琴ちゃんは1つ咳ばらいをし
俺とリサに目を向けて来た
琴葉「それで、今日は何の用で?」
環那「リサと付き合う事になったからそれの報告ー。」
琴葉「......え?」
リサ「えっと、環那と中学の時に付き合っててまた付き合おうってあたしから......///」
琴葉「そ、そうですか......」
琴ちゃんは複雑そうな顔をした
うーん、まぁ、そうだよね
なんで、こんな顔をしるのか
それは琴ちゃんが説明するよ
琴葉「南宮君は今、校内で極悪な犯罪者と言うことになっています。今井さんの世間体に関わる場合もありますよ?」
環那(そうだよね。)
俺はさっき言ったとおりの感じで
それに対してリサはクラスでも人気の美少女
しかも、近くには決まって友希那がいる
リサのデメリットは極めて大きい
琴葉「それでも、彼と関係を継続したいですか?」
リサ「はい。」
環那(はや。)
リサ「あたし、世間体とか気にしないです。少し問題もあるけど、そこは何とかします。」
環那(友希那の事かな。)
それにしても
リサがこんなに俺に固執してるなんて
中学で一方的に別れたのが大きいのか
それとも......
色々考えるけど、理由は分からない
リサ「あと、あたしにいい考えがあるんです!」
環那「ん?」
琴葉「良い考え?」
リサ「はい!多分、これなら環那も学校で浮かなくなるかもしれないです!」
環那、琴葉「?」
俺と琴ちゃんは首を傾げた
その間も
リサは自信ありげな表情を浮かべていた
__________________
そんな事があっての月曜日
今日も俺は学校に来た
それにしても、リサの考えってなんなんだろう
昨日からそれが分からなくて6時間30分しか寝れてない
リサ「かーんな!」
環那「......?(なんだって?)」
席に座ってるとリサが声をかけて来た
いや、何を考えてるんだ
ここには友希那もいるし......
って、めっちゃこっち見てるね
「なんだなんだ?」
「今井さんがあの転校生に......?」
「どうなってるんだ?」
周りも困惑してる
いや、俺が一番困惑してるよ
リサは友希那がいると分かってる
だから、この行動は理解しかねる
「ちょ、今井さん、危ないって!」
「そいつ、犯罪者なんだよ!?」
リサ「環那は犯罪者じゃないよ?」
「え?」
環那(......そういう事。)
リサの考えが分かってきた
ていうか、自分で答え言ってた
多分......
リサ「環那とは実は幼馴染なんだけど、昔から優しいんだ。中学の頃はみんなにかなり信頼されてたし。」
「で、でも、少年院にいたって。」
リサ「それは......」
環那(厳しいな。)
流石にこれは誤魔化しがきかない
まぁ、原因は俺なんだけど
でも、この状況で使える言い訳は......
リサ「実は環那、中学の時イジメられてたの......」
クラスメイト「え......?」
環那(え?)
リサ「それで鬱になっちゃって......」
「そ、そうだったの......?」
「追い詰められればそうなっても不思議じゃない......のか?」
「だったら、もう普通そうだし大丈夫なのか......?」
環那(え、うそでしょー?)
リサの影響力ってそれほどなの?
予想はある程度立ててたけど
その予想をはるかに超えて来たんだけど
いや、どうなってるの?
「そういう事なら、まぁ。」
「今井さんが言う事だし。」
「普通にしても大丈夫なのかな?」
リサ「うんうん!」
環那(2週間くらい抱えた俺の問題がこんな一瞬で?すごいなー......ん?)
クラスメイトが俺、って言うかリサの周りに集まる中
1人、こっちの来ず、ただ見てる生徒
そして、明確な敵意を感じる
友希那「......」
環那(怖いね。)
友希那はこっちを睨みつけてる
「お前を殺す。」とでも言いたそうだ
俺はそれを見てリサの隣から離れた
リサ「環那?」
環那「トイレ行ってくるー。」
リサ「うん(?)」
俺はそう言ってその場を離れ
取り合えず教室を出て
人が少なそうな場所を考えた
俺が教室を出た後
後ろでもう1人、席を立った気配がした
__________________
俺は取り合えず校舎の裏に来た
ここなら滅多に人は来ないだろうし
多少なら大きな音がしても大丈夫だろう
環那「言いたいことは大体わかるけど、一応話は聞くよ。友希那。」
友希那「......」
俺が振り向くと
そこには友希那がぽつりと立っていた
ここまで殺意を向けられると
流石の俺も少し堪えるねぇ......
友希那「リサに取り入るなんて、あなたはどこまで腐っているのかしら。」
環那「別に取り入った訳じゃない......なんて言っても信じてくれないよね。」
友希那「当り前よ。」
困った、実に困った
これは何を言っても言い訳になるやつだ
事実を言う事を完全に封じられた
環那(仕方ないか。)
友希那「別に私がさっきの話を嘘だと言ってもいいのよ?」
環那「......」
友希那は挑発するようにそう言ってきた
こっちをあざ笑うような表情
普通の人なら、これでも怒ったりするだろう
環那(相変わらず、喧嘩が下手だね。)
友希那「そうすれば、またあなたは1人。良い様ね。」
人の弱みを握る事
友希那はこれが絶望的に下手だ
そのくせに無意識で人を精神を逆なでして
何かのトラブルを起こすことがある
中学でもそれで困ったことが多々あった
環那「別にするのは勝手だよ。」
友希那「っ!?」
環那「知ってるよね?俺が1人に慣れてるってことくらい。」
友希那「......!」
そう、本当に下手なんだ
不測の事態に陥れば頭が回らない
そして、状況を読み込むのにタイムラグがある
環那「そして、敵である俺から友希那にアドバイスをあげるよ。」
友希那「......アドバイス?」
環那「リサとの関係を崩したくないなら今は何もしない方がいい。」
俺はそう言いながら
友希那の横を通り過ぎた
環那「あと、1つ。」
友希那「?」
環那「俺、リサと付き合う事になったから。」
友希那「!!??」
環那「本人に確認してくれれば、今のアドバイスに意味が分かるよ。」
そう言った後は早くて
軽く手を振りながらその場を去って
騒がしいであろう教室に戻って行った
__________________
”友希那”
信じられない
リサとあいつが付き合ってる?
絶対にありえない、ありえちゃいけない
だって、リサだって......
リサ「__どうしたの友希那ー?」
友希那「......リサ。」
放課後の教室で座ってると
日直を終えたリサが私に声をかけて来た
確認をしないといけない
私はそう思い持ってる疑問をリサにぶつけることにした
友希那「少し、聞いて良いかしら。」
リサ「うん?なに?」
友希那「リサは......あれと付き合っているの?」
リサ「......っ(あれ、か......)」
私がそう尋ねると
リサは少しため息をつき
真剣な表情を浮かべた
リサ「そうだよ。あたしは環那と付き合ってる。」
友希那「っ!?」
リサ「それがなに?」
リサはさも当り前かのようにそう言った
ありえない
私達はあれが捕まって本当に苦労した
犯罪者の幼馴染
そんなレッテルを貼られ、皆に避けられた
リサだって関係修復にかなり時間がかかった
なのに、なんで......?
友希那「なんで!?」
リサ「......もう、環那を失わないため。」
友希那「どういう事なの?」
リサ「......そんな事の意味も分からないんだね。」
友希那「!」
リサは冷めた目をしてる
私はそれを見て背筋が凍った
こんな目をしたリサは初めて見た
いつもの暖かさを感じられない
リサ「友希那が環那を嫌ってるのは分かってる。でも、環那を陥れることもあたし達の関係を邪魔することもしないでね。それは、友希那がするべきことじゃないでしょ?」
友希那「......今は、それでもいいわ。」
あれのアドバイスに乗る形で癪だけれど
今のリサを見れば納得する
私はまだ手を出すべきじゃない
そんな事をすれば、本当に......
リサ「じゃあ、練習行こっか☆」
友希那「えぇ。(南宮環那......!)」
私は心の中で憎き名前を叫んだ
あいつはまた、私の前に現れ
また奪おうとする
友希那(私はあなたを絶対に許さないわ......!!!)
リサ「......」
私は拳を握り込み
リサと一緒に教室を出て行った
いつか、報復する
そう、心に誓って......