遊園地
書籍レベルの知識は頭に入ってるけど
正直、実際に来てみるとその通りだった
ジェットコースターの音はうるさいし
客層も老若男女様々だ
環那「ここが、遊園地か。」
日菜「遊園地、初めてなのー?」
環那「来る機会もなかったしね。」
紗夜「あなたが好きな空間でもないでしょう。」
まぁ、紗夜ちゃんの言う通り、この空間は好きじゃない
1人だったら絶対に死んでも来ない
今回は家族サービスだから仕方ないけど
あこ「じゃあ、あこたちが遊園地をレクチャーしないとだね!」
日菜「さんせーい!」
活発コンビが元気な声でそう言った
元気ならそれでもいいんだけど
ちょっとだけ不安になるな
あこ「じゃあ、まずはキャラクターのカチューシャ買いに行こ!」
エマ「キャラクターの、カチューシャ?」
日菜「いっくよー!エマちゃん!」
エマ「え、あ、ちょ__」
紗夜「日菜!」
環那「追いかけないと、あはは。」
巴「そうだなー。」
俺達はそう言ってゆっくり歩きだし
エマ達が向かってる方に行った
てか、キャラクターのカチューシャって何?
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入口のすぐ近くにある売店
一見ここはお土産を買う場所に思える
けど、目的の品はここにあるらしい
あこ「あこ、これにしよーっと!」
日菜「あたしはこれかなー?おねーちゃんはこれね!」
紗夜「私もつけるの!?」
巴「あたしも着けますんで、我慢しましょう。」
あこちゃんと日菜ちゃんは商品を物色してる
なるほど、この耳みたいなのが目的の品か
さっき見たキャラクターの耳を模したカチューシャ
ここに来るまで何人か付けてる人間もいた
環那(なるほど。)
何人かを観察した感じ
このカチューシャを購入した人間は67%
全員のデータを取ってないから正確じゃないけど
比較的多くの人間が購入する傾向がある
女子がこれをつけてる割合は87%と高く
逆に男で着けてる奴は3%と低い
手に持ってるのは残り、その他で分類し10%
かなり偏ってる
紗夜「何すました顔してるんですか?あなたも着けるんですよ?」
環那「え?」
紗夜「あなただけ着けないなんてことは許しませんよ......!」
環那「えぇ......」
紗夜ちゃん、道連れにする気満々だね
いや、別にいいんだけど
あれ、着けるのかぁ
環那「じゃあ、俺はあの魚の奴にしよっと。」
あこ「なんで!?」
巴「だ、ダントツでダサい奴言ったな。」
環那「そう?可愛くない?このつぶらな瞳とか。」
エマ「可愛い。」
エマは俺の言葉に小さく頷いた
可愛いよね?たらこ唇魚
名前は知らないから勝手に命名した
環那「それで、エマは兎のにしたんだ。」
エマ「気に入った。可愛い?」
環那「うん、可愛い可愛い。」
エマ「えへへ......///」
俺がそう言うと、エマは嬉しそうに笑った
何がそんなに嬉しいんだか
変わってるね
環那(さて、さっさと支払いしてこよ。)
巴「どこ行くんだー?」
環那「これの支払いだよ。」
紗夜「お金は自分で払いますよ。流石に。」
環那「いや、この込み具合で分かれて払うのは迷惑だし。あと俺、現金は持ち歩かない派の人間なんだ。」
お金は余るほどあるしね
それに、お金に執着なんて一切ないし
湯水のごとく使っても問題なし
環那「それと、これは別に好意じゃない。」
紗夜、巴「?」
環那「こうする方が効率がいい。それだけの話。」
俺はそう言って商品を持ってレジの方に行き
全員の分をまとめて清算し
終わった物を皆に渡してから店を出た
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日菜「__どれから乗るー?」
店を出た後
俺達は園内を適当に歩き回り
どの乗り物に乗るかを考えてる
種類が多すぎるな
あこ「メリーゴーランド!」
環那「メリーゴーランド......って、あれか。」
日菜「あ、面白そー!」
エマ(あれは、床が回転する仕組みになった乗り物?)
あれが噂のメリーゴーランドか
何がそんなに面白そうなのか分からないけど
まぁ、面白いんだろう、多分
日菜「おねーちゃん!行こう!」
紗夜「えっ。」
あこ「おねーちゃんもね!」
巴「え、あたしもか!?」
環那「エマも行っておいで。経験するくらいで。」
エマ「お兄ちゃんがそう言うなら。」
この乗り物は比較的すいてるし
次くらいにはすんなり乗れそうだ
無駄に歩き回るよりも効率良さそうだ
日菜「環那君は乗らないのー?」
環那「俺は良いよ。見てるから。」
俺はそう言って近くにあるベンチに座った
本能的に理解した
これは17歳の男子が乗るものじゃない!
環那(さて。)
歩き回ったし、少しゆっくりしよう
エマたちはもう並んでる
のんびり眺めとこ
あこ「__環那兄ー!やっほー!」
日菜「この馬の顔変だよー!写真撮ってー!」
エマ「お兄ちゃん......!」
紗夜「......///」
巴「っ......!///(は、恥ずかしいな///)」
エマとあこちゃんと日菜ちゃんは楽しそうにしてる
それに対して紗夜ちゃんとともちゃんは凄い顔してる
けど、見ないでおいてあげよう
武士の情けで
環那(......ん?)
しばらくメリーゴーランドを眺めてると不快な視線を感じた
間違いなく、俺とエマたちを見てる
位置は北東の方向、俺とは反対のベンチ
環那(あぁ、そういう事か。)
そこにいる人間を見て、納得した
いるのはチャラそうな男2人
正確な年齢は遠くて判断できないけど
まぁ、俺よりは上っぽい
環那(どうにでもなるか。今は取り合えず、エマのアルバム用の写真を撮らないと。)
そう思い、携帯でエマを撮影した
14歳らしい、無邪気な姿だ
環那(それでいい。無理に大人ぶる必要はない。そんな風に笑ってくれれば......っと、もう終わりか。)
メリーゴーランドが終わり
俺はベンチから立ち上がった
中々、良い写真が取れた
エマ「__お兄ちゃん......!」
環那「エマ、楽しかった?」
エマ「単純な作りの割に中々楽しかった。」
巴「す、すごい感想だな。」
他の皆も降りて来て
エマの感想に苦笑いを浮かべていた
日菜「あははー!エマちゃんおもしろーい!」
あこ「だよねー!」
エマ「心外。」
なんだかんだで馴染んでるね
同性の友達が出来るのはいい事だ
まっ、俺はいないんだけどね!
男「__なぁなぁ、そこの彼女たち!」
男2「俺達と遊ぼうぜ~!」
環那「!」
皆と少し話してると
さっき向こうに座ってた男2人が話しかけて来た
えぇ、直接話しかけてくるの?(困惑)
巴「あ?なんだあんたらは。」
男「ちょーっと遊ぼうって誘いだって~。」
男2「そうそう、君たち美人だし!」
紗夜「は、はぁ......」
男「てゆーか、そこにいるの、アイドルの氷川日菜じゃね!?」
男2「やっべー、まぶい!まぶいわー!」
う、うわー、偏差値低そうー
先天性のバカって感じだ
友希那や燐子ちゃんがこの場にいなくてよかったー
日菜「おねーちゃん、この人たち誰ー?」
紗夜「これは所謂、ナンパと言う物よ。」
巴(面倒くさいな。)
さて、これはどうするべきだろう
俺的には平和的に解決したい
この2人の動き的に狙いは紗夜ちゃん、日菜ちゃん、ともちゃんだ
流石にあこちゃんとエマ狙いじゃロリコンだからね
環那「あのー、この子たちは家族サービスで来てるので他当たってくれませんか?」
男2「あぁ?んだよ。」
男「この子たちは俺が狙ってんだよ。お前はそこのチビ2人と失せろや。」
せ、誠意ある話し合いが通じない!?
えー、面倒くさいな......
どうしようかな
環那(紗夜ちゃんの前で暴力振るうと怒られるんだよなぁ。)
勝てるけど勝てないぞ、この状況
三十六計逃げるに如かずはきついし
スタンガンも持ってないしなぁ
環那「......仕方ない。可愛い妹たちのために多少の事には目を瞑って貰おう。」
男「あ?」
男2「なんだぁ?」
環那「俺、これでも喧嘩得意なんだよね。」
男、男2「がふっ!!!」
あこ、日菜、紗夜、巴「!?」
俺は小さな声で2人にそう言い
アバラ骨あたりに手を置き、思い切り押し込むと
2人は苦しそうに息を吐き、俺が手を置いてた部分を抑え始めた
男「あぁぁぁぁあ!ほ、骨、折れたー!!」
男2「た、助け、てぇ!!!」
環那「折れてるわけないでしょ。」
溜息を吐きながらそう言っても
男2人は鼻水と涙で顔を濡らし
誰かに助けを求めてる
環那「骨が折れるギリギリまで押し込んだから、折れたって錯覚してるだけだよ。」
紗夜「そ、そんな技術があるんですか?」
環那「え、今適当に考えてやったらできただけなんだけど。」
紗夜、巴「えぇ......(困惑)」
あこ「すごーい!」
日菜「中々やるね~。」
これは流石に大丈夫でしょ
無傷だし
うん、暴行罪にはギリギリならない(と思う)
環那「さっ、次の場所に行こっか!この2人はスタッフが美味しくいただいてくれるよ(?)」
紗夜「スタッフとは。」
巴「まぁ、行きましょう。注目されちゃってますし。」
環那「そうそう。」
俺達はそんな会話の後
注目から外れるため、場所を移動した
今日は平和に遊ぶ予定だしね
エマ(お兄ちゃん......///)
環那「~♪」
最初から色々あったけど
まぁ、ここから立て直そう
さて、次は何に乗るのかなー