羽丘の元囚人   作:火の車

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お断り後

 “リサ”

 

 結局あの後、環那と会わなかった

 

 あの子は確か阿頼耶(あらや)メリで

 

 色んな意味で有名だった気がする

 

 勿論、いい意味ではない

 

リサ(うーん、大丈夫かなー。)

 

 廊下を歩いてると、段々心配になる

 

 環那の事だから大丈夫だとは思うけど

 

 もし、あの子の仲間の男子と喧嘩になったら......

 

 ......あっ、なっても大丈夫か

 

友希那「環那が心配?」

リサ「そりゃあね。だって、阿頼耶メリだし。」

友希那「そんなになの?」

リサ「ヤバい人たちと繋がりがあるとか、羽丘最恐の悪女とか、いろんな噂が出てるんだよ。」

友希那「......環那と大差あるかしら?」

 

 ないね(断言)

 

 むしろ、ヤバさとネームバリューなら環那が上か

 

友希那「環那をどうにか出来る人類なんて早々いないわ。心配ないわよ。」

リサ「そうなんだけどさー......」

友希那「多分、今日も普通に教室にいるわよ。」

 

 そんな話をしてるうちに教室に着いた

 

 今日はちょっと遅く出たから、環那は来てるはず

 

友希那「入るわよ。」

リサ「う、うん。」

 

 友希那はそう言って、教室のドアを開けた

 

 それで、最初に目に入ったのは......

 

メリ「__おい、まだページ捲んなし。」

環那「読むの遅くない?ほんとに日本人?」

メリ「うっせーわ!」

 

リサ、友希那「......」

 

 最恐の悪女と幼馴染が一緒に漫画を読んでる姿だった

 

 いや、え?

 

 何してんの?

 

環那「あっ、友希那にリサ!おはよう!」

メリ「おっ、幼馴染ズじゃん。はよ。」

リサ「お、おはよー(?)」

友希那「おはよう。(最恐の、悪女?)」

 

 環那とメリは普通に挨拶をしてきた

 

 ど、どういうこと?

 

 なんでこんなに仲良さげなの?

 

リサ「え、えーっと?2人は何で、そんなに仲良くなってんの?」

環那「なんだろ?あの後、羽沢珈琲店で話してたんだけど、思いのほか気があってね。」

リサ「えぇ!?」

メリ「そそ。それであーしのおすすめの漫画持って来て、一緒に読んでるわけ。」

友希那「き、気が合ったのね。」

 

 ま、マジかー......

 

 予想外過ぎるんだけど

 

 てか、どんな話したの?

 

環那「この子、バカだけど結構優秀なんだ。」

メリ「おい、バカって言うな。」

 

 環那が真剣に褒めるなんて珍しい

 

 メリってそれほどの何かがあるの?

 

 関わったことがないから全然わかんないや

 

環那「この子、営業の才能があるよ。もう少し勉強して教養を身に付ければ、どの企業も放っておかない人材になる。」

友希那「けれど、どうやって仲良くなったのかしら?彼女には仲のいい仲間がいるんでしょう?」

メリ「あー、あいつらはこいつに潰された。」

リサ、友希那「!?」

メリ「あれは一瞬だったわー。20対1なのに指一本も触れられないでボコってやんの。化物だわ、こいつ。」

 

 えぇ......(困惑)

 

 一体全体、なんでそんな事に?

 

 てか、なんでそんな荒業出来るの?

 

 メリの仲間って事は、結構有名なヤンキー集団のはずじゃ......

 

環那「あんな集団に身を埋めて時間を浪費するなんて勿体ない。どうせなら、俺に鍛えられて、使える駒になったほうが幸せでしょ?」

メリ「まっ、少しでも使えるようになったらこいつの会社で雇ってくれるらしいし?金になる話には乗るしかないっしょ。どーせ、あいつらはほぼ再起不能だし。」

リサ「ほんとに何やったの?」

環那「あはは。」

 

 こ、怖すぎでしょ

 

 環那が笑うだけはほんとにヤバい

 

 これは聞かない方がいい気がする

 

環那「と言うわけで、メリっちには宿題出すねー。」

メリ「はぁ!?宿題ぃ!?」

環那「テッテレー。猿でも出来る算数、数学ドリルー(環那作)と個人的に読んでほしい教養の本10選ー。」

メリ「うわっ、本多過ぎ。」

環那「君の教養の無さは折り紙付きだからねー。人格全部変えるくらい、気合入れて読んでね!卒業までにそれら全部を理解出来たらご褒美上げるからさ!」

メリ「んー、なら頑張るわ。ご褒美はずめよ?」

友希那(結構、素直なのね。)

 

 め、メリのイメージが崩れる

 

 周りの皆も唖然としてるし......

 

環那「まぁ、最低限卒業はしてね。」

メリ「わーってるよ。じゃ、クラス戻るわー。」

環那「バイバーイ。」

 

 メリは軽く手を振りながら教室を出て行った

 

 完全に友達の距離感なんだけど......

 

リサ「環那、説明!」

環那「!?」

リサ「ほんとにビックリしたんだからね!?」

環那「ご、ごめんごめん。ちゃんと説明するから。」

 

 あたしはメリが去った後にそう詰め寄り

 

 環那はヘラヘラ笑ってから説明を始めた

 

 もう、ほんとにこの幼馴染は......

__________________

 

 “環那”

 

 あの後、リサにこってり絞られた

 

 てか、あの子ってそんなにヤバかったんだ

 

 バカ過ぎて気付かなかった

 

リサ「__皆、お待たせー!」

燐子「あ、環那君......!」

環那「やっほー、燐子ちゃん。」

 

 放課後、俺達はライブハウスに来た

 

 今日は時間もあるし

 

 久しぶりにRoseliaの練習を見れるしね

 

燐子「元気だった......?夏休みの最後の方、会えてなかったから心配で......」

環那「あはは、ごめんね。少し忙しかったんだ。(ヤバい。)」

 

 どうしよう、可愛い

 

 これ、俺じゃなかったらコロッと行くでしょ

 

燐子「そ、それと、その、お父さんの事ありがとう......!毎日、楽しそうに仕事に行ってるよ......!」

環那「あはは、そっか。なら、良かった。」

 

 この笑顔を見られるなら何でもしそう

 

 少なくとも俺は何でもするね

 

 殺しでも世界征服でも

 

リサ「ほんと、環那は燐子に甘いよねー。」

環那「え、そう?」

リサ「あたしには厳しいのにー。」

友希那(完全に嫉妬してるわね。)

紗夜(嫉妬ね。)

あこ(わー!リサ姉のほっぺ膨らんでるー!可愛いー!)

エマ(嫉妬深い。)

 

 め、珍しくリサが拗ねてる

 

 てか、拗ね方が昔のまんまだ......

 

 いや、それを悪いとは思わないけど

 

友希那「まぁ、環那はリサとは熟年夫婦、燐子とは新婚夫婦みたいな雰囲気があるもの。その差は仕方がないわ。」

燐子「新婚......!?///」

あこ「あ、分かります!」

リサ「あたし、そんなに熟してないよー!まだまだピチピチだよー!」

紗夜「そうね。まだまだ若いわよ、今井さん。」

リサ「ちょっと憐れむのやめて!?不安になるから!」

 

 熟年夫婦ねー

 

 確かに、理解度で言えば大差ないか

 

 リサのしたい事とかは大体わかるし

 

環那「そういえば、幼稚園の時にリサが『大きくなったら環那のお嫁さんになる!』って言ってたね。」

リサ「なんで今それ言うの!?///」

環那「いや、夫婦って単語が出て、何となく思い出した。」

 

 確か、捨ててあったブライダル雑誌読んだときだったはず

 

 当時の俺は『え、嫌だけど。』って答えて

 

 それでリサが大泣きしてたっけ?

 

 いやー、幼いって怖いな

 

燐子「わ、私も、その、環那君と......///」

リサ「それについては、あたしも流石に譲れないかな。」

環那(あ、あはは......)

 

 あれ、なんか2人の後ろにオーラが見えるな?

 

 俺の目の錯覚かな

 

 最近は仕事ばっかりだったし、疲れた?

 

友希那「2人とも、そろそろ練習を始めるわよ。」

紗夜「そうですね。」

 

 2人はそう言って手を叩いた

 

 まぁ、ここを使える時間も限られてるしね

 

 あんまり喋ってばかりでもいられないか

 

リサ「そうだねー。じゃ、環那!ちゃーんとあたしのこと見ててよね!」

燐子「私の事も、見ていてくださいね......?///」

環那「うん、分かった。見てるよ。」

エマ「お兄ちゃん、膝に乗せて。」

あこ(デレデレだなー。)

 

 それから、俺はエマを膝に乗せ

 

 Roseliaの練習を見学した

 

 2人の事は言われた通り特に注目してたけど

 

 リサと燐子ちゃんは相変わらず綺麗だった

 

 

 

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