5月に突入した
クラスメイトの態度は緩和され
本当に普通の学生と言うものになった
いやー、好感度って簡単に変わるんだね
環那「いやー、本当に何とかなったねー。」
リサ「まさか、こんな簡単に行くとは思ってなかったかなー?」
リサも流石に困惑してる
まぁ、0どころかマイナスからのスタート
そこから普通のレベルまで簡単に行くなんて、あまりに思考的におめでたい
環那「いやー、羽丘って意外に......利口じゃない生徒が多いんだね。」
リサ「バカって言いたいだろうけど、かなり言葉を選んだね。」
環那「人を馬鹿にしても仕方ないからね。」
俺はそう言って壁にもたれ掛かった
平和が一番なんて言うけど
こうもあっさり平和になると気持ち悪い
俺が疑り深すぎるのか?
環那「まぁ、いいかなー。どんな形でも俺の望んだ結果になったわけで、安全に学校生活を送れる。」
リサ「そうだね!しかも、あたし達の関係も広まったし、堂々と一緒にいれるね!///」
環那「そうだねー。」
リサは俺の肩に頭を乗せてきた
女の子って皆良い匂いするよねー
派手で香水で作った匂いもあるけど、リサの場合は優しい柔らかい匂いがする
一体、何の違いがあるんだろ?
リサ「ねぇ、環那?」
環那「どうしたのー?」
リサ「今週の日曜日さ、あたしの家来ない?」
環那「リサの家?いいけど、久し振りだねー。」
リサの家に行くのは4年ぶり
中学の時は頻繁に行ってた
まぁ、そこで色々したね
けど一線は超えてないよ、流石にね
環那「あ、そうだ。」
リサ「どうしたの?」
環那「今日、一緒に帰れないんだ。」
リサ「え、そうなの?」
リサは俺にそう尋ねて来た
そう、俺には今日用事があるんだ
まぁ、一方的に押し付けられたんだけど
環那「ちょっと人に会わないといけなくてね。」
リサ「......それって、女?」
環那「2人いて、1人は女の子かなー。」
リサ「......可愛い?」
環那「うーん、見た目は綺麗だけど......内面に問題があるからねー。」
リサ「内面に問題?」
リサは首を傾げた
俺は笑いながらそんなリサを見て
話を続けた
環那「まぁ、説明し難いけど、リサが心配してるようなことはないよ。」
リサ「なら、いいかな。」
リサはそう言って立ち上がり
俺の方に笑顔を向けて来た
太陽が霞むくらい眩しい
こんなに嬉しそうにしてくれるなら一緒にいる甲斐があるね
リサ「戻ろっか!」
環那「そうだねー。」
俺はリサにそう言われて経ちあがり
午後の授業を受けるため
教室に戻って行った
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放課後、俺はとある路地裏を歩いてる
汚いしネズミウロウロしてるし
普通なら絶対に近寄ることはない
でも、こんな所に来たのは
呼ばれた場所がここにあるからだ
環那(__ここかな。)
しばらく歩くと俺の目の前には地下に続く階段
石でできた階段はそこら辺が壊れてて
人が乗ったら崩れそうだ
俺は内心冷や冷やしつつ、その古びた階段を下りていった
環那(ほんとにここなのかなー。女の子もいるのに......って、そんなこと気にする子じゃないか。多分だけど。)
そんな事を考えてる内に階段を降り切って
目の前には頑丈そうな鉄製のドアがある
なんでここだけリフォームしたんだろう
色々と謎が多いなー
環那(まぁいいや。はーいろっと。)
俺は前もって言われていたパスコードを入力した
そして、鍵が開いたのを確認して
その建物の中に入って行った
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建物の中は意外とキレイだった
イメージ的には病院に近い
医療の器具も色々と揃ってる
まぁ、これはあの子の趣味なんだろう
?「かーな、意外と早かった。」
??「来たか、ガキ。」
環那「呼ばれたからね。2年も前に。」
部屋の奥の書斎机
その奥に金髪で小柄な女の子と銀髪で長身の強面の男がいる
今日、俺を呼んだのはこの2人
獄中にいる俺をわざわざ訪ねてきた変な2人だ
環那「エマにノア......だったよね?」
エマ「よろしく、かーな。」
ノア「ふん。」
環那「......」
取り合えず、この2人のこれは本名じゃないのは分かってる
その理由はこの2人は犯罪者
それも、未だに捌かれてない本物だからだ
エマは医学に精通するありとあらゆる情報、知識を持つ天才少女......なんて言われるけど実際は違法な人体実験を行う犯罪者
ノアはエマに実験体を提供するために人を殺す殺人鬼だ
環那「それで、俺は何の用で呼ばれたのかな?」
ノア「エマはお前に興味を持った。」
環那「え?」
俺は突拍子もない発言に首を傾げた
どうしよう、この2人おかしい
変な人だ......俺もだけど
エマ「ただ1人で39人全員に重傷を与える東洋人。それを聞いて気にならない私はいない。」
環那「あ、はい。」
エマ「かーなならノアと同じ役割を果たせるよね。」
エマは静かな声でそう言った
その瞬間、背筋が寒くなるのを感じた
まともじゃないのは分かってたけど
俺の想像以上にヤバいかも
ノア「お前なんかと一緒なのは不服だが、エマの言う事だ。従うほかない。」
環那(なんか話が勝手に進んでる。)
どうしよう、喋るタイミングがない
どうにかしないと犯罪の片棒担がされる
それはもう勘弁してほしいかな
エマ「じゃあ取り合えず、あの2人、銀髪とギャルの子......持って来て?」
環那「......は?」
エマ「実験体が足りてないの。あの2人なら簡単でしょ?」
ノア「エマの命令だ。即行動しろ、ガキ。」
環那「......」
この2人は何を言ってるんだろう
友希那とリサを持ってこい?
日本語が拙いのかな?
それとも......
環那「頭弱いの?外国人。」
ノア「あ?」
エマ「......?」
環那「だれがそんな犯罪の片棒を担ぐことするの?バカでしょ。そもそも、こっちの意思も聞かないあたりから君たちの教養の無さが伝わってくるよ、類人猿。」
ノア「誰に向かって口をきいてる?殺すぞ。」
環那「......そっちこそね。」
エマ、ノア「......っ!!」
俺は目の前にいる2人をジッと見た
表情は絶対に変えない
まぁ、むしろ笑ったままの方が効き目あるかも
環那「君たちがどの程度の人間かは知らないけど......あんまり調子に乗ってると殺しちゃうよ?」
ノア(こいつ、なんて圧を出しやがる。)
エマ「......分かったよ。」
ノア「!」
エマは静かにそう言った
俺はそれを聞いて落ち着きを取り戻した
別に人を殺すすべなんて持ってないけど
向こうが勘違いしてくれたみたいでよかった
エマ「かーなは何もしなくていいよ。でも、1つお願い。」
環那「なに?」
エマ「お友達になって。」
環那「友達?まぁ、それなら別にいいけど。」
これまた突拍子もない
殺しをしろから友達になってなんて
何を考えてるのかよく分からない
でも、安全そうだしいいかな
エマ「ノア、かーなに手を出したら駄目だよ。」
ノア「分かった。(ていうか、手が出せない。こいつ、やばいぞ。)」
環那「じゃあ、もう帰ってもいいかな?」
エマ「うん。また来てね。」
環那「連絡してくれれば来るよ。」
俺はそう言って2人に背中を向け
さっきは言ってきたばっかりの鉄製ドアを開けた
エマ「期待してる、かーなの執着心。」
環那「......?」
外に出る直前、エマの口が動いてるように見えた
だが、聞き返すのも億劫なので
今日の所はスルーして帰ることにした
なんだか、疲れたな......