凡キャラでGANTZ   作:フランディーニ

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前回のあらすじ:
唐突に別人と化したオリ主「夢だな」
黒球の表示に安心。ねぎ星人ミッションならキャラでもついていけそう。



ねぎ編②

イタリア出張だったらどーしよーかと思ったよ。夢ならば充分ありえる(笑)。

ねぎ星人狩りってターゲットが2体だけ(標的として黒球に表示された仔ねぎは殆ど無抵抗で逃げるだけだから実質1体)の、いかにもチュートリアルってミッションだけど、それはスーツ着てる場合の話。着てない場合の難易度は中の上くらいか。

熊に接近戦挑むようなカンジ?

 

「なんかゲーム始まるんですかね~?」

「変なのっ!なんじゃこいつっ!」

「もしかして外に出れるんじゃないか?」

 

ガンッ

 

「… …すっげえ~…」

「オモチャでしょ…これ…」

「かっこえ~っ!!本物くせ~!重~」

 

「わっわあっ中にっ人がっいるっ!」

 

黒球から収納棚が3方向へ飛び出し、山田と金髪が武器を手にとって目を輝かせる。

球体の中で呼吸器を付け狭そーに体育座りし眠っている全裸ハゲ男を山田が発見。

不思議な部屋唯一の家具(?)オブジェの中身に注目するメンバー達。

はいはい、ごめんよ~っと。私は棚からYガンとコントローラーを選び鞄に仕舞う。

両方とも想定より軽い。Yガンのほうは片手で構えると少し重いかな?

壁とケース棚に挟まれた茶髪を見ちゃったが目は合わなかった。セーフ。

 

とりあえず、お前らスーツ着たまえ。ねぎ星人にアタックする奴は必須~。

あ、でもネギ狩りでスーツ着てた2人は1度も爪?で斬られてない。ちゃんと防げるのか謎だわ。Xガンは効くのにソードは折っちゃうし上位スーツ瞬殺なターゲットも他ミッションには居たからな~。関係無いか?

 

「ッてェ~ッ…ん?」

 

スーツケースが積まれた棚と壁の間から抜け出した玄野はケース表面の文字に気付く。

 

「え?お…」

 

さっきは妙にブサイクな表情だったけどフツ―にしてると主人公、美少…年だ。

その美少…年がケースをひとつ取り抱える。表面に“くろのくん”の文字。

誰が書いてんだろ(笑)アレって。

他のケースを見ていた玄野は、ものすごくつまらなそーな顔をして、もう1つケースを取り黒球から離れた。

 

「これ俺の?かとうちゃ??」

 

何故か犬を抱っこしていた加藤はそいつを床へ降ろし、ケースを玄野から受け取る。

こっちに寄って来た犬はデコピンしよーとしたら避けた。

さすがクリ―チャ―から逃げ続けてきた先達だ。勘が鋭い(笑)。

 

「コスプレか?」

「ちょッとカッチョよくね~か」

 

ケースを開けスーツを見た2人の感想。この違いが運命を分ける、なんてね(笑)。

他のメンバー達もケースの中身を確認して盛り上がっている。

でも着ないんだよな~。

 

「あれ?ひとつ残ってるよ。誰~?貰ってない人~」

 

山田がケースを掲げ部屋中の視線が私に集まる。

え?私のもあるの?べつに着たくないんですけど。つーか犬も持ってってないだろと思って見たら自分のスーツケースに前脚をのせ満足そーな奴がいた。

何その「勝った」みたいなツラ。蓋も開けれないくせに~。

ムカついたので全身をワシャワシャしてやった。野良なのに小綺麗。

 

私のスーツケースは無記名だ。手抜き?

 

 

 

「おい。畑中ぁ~っ。畑中…おい…」

 

ダンッダンッ 

自己紹介したほうのヤクザが見てる先で人間、の腰から下が走っている。

 

ドンッ

腿まで消えたところで壁にぶつかった。進もうと壁を蹴り続ける畑中の足首。

黒球表面にはメッセージと6つの数字、

 

“行って下ちい 00:58:41”

カチカチカチカチ

 

「畑中…」

「消えちまった…」

「あ」

「あん?…あっ。れ?」

 

次は金髪。

右手でXショットガン左手でXガンを振り上げバタバタと慌てる首なし人間。

徐々にスライスされていく人体。断面が蒼白く光っていて綺麗。一度分解されて転送先で再構築されるとか言ってる人いたなぁ。夢なのに怖ぇ~。

 

「ど~なってんだ…これ…」

「あっ」

「うお。おっおお」

 

3人目はヤクザ。

 

ピッ カチッ ギャコッ

4人目は西。落ち付いて何かの準備を終える。

 

「うっわああああ。っ……」

怯え蹲ったまま消えていく山田。

 

“00:53:40”

 

「どっどーする?みんな消えちまったっ。計ちゃんっ」

「あ」

「え…?もしかして俺も…消えてる?」

「心配しなくても、たぶン…大丈夫だと思う…」

「大丈夫って何でそんな、あれ?外だ…」

 

わりと冷静な7人目、加藤。

 

「え?…!!」

 

幼馴染の「外だ」発言に訊き返してからハッとする玄野。

開いたスーツケース、に収まる黒い全身タイツを見る。 

 

「ちッくしょう、そッか。時間あるか?」

 

人前でカチャカチャと学ランを脱ぎ始める主人公。

そんなに存在感無いかね?私。

むしろ何考えてんの?私。こんなの再現しなくていいよ~マンガとアングル違うし。

顔が美少女寄りだから異性の脱衣に見えんし…あ、言っちゃった。

 

「早く、しねーとッ」

 

プチップチッ 

シャツのボタンも外す。

 

「早く早く…」

 

パンイチ姿でスーツを掴む玄野。ここに(1号を除く)ヒロイン達が居れば大喜び、なのか?

 

「全部脱がないと着れないですよ?それ…」

「はァ?なに言ッて…」

「…」

「…」

し―――――ん

 

 

(あ!?)

廊下に玄野の驚いた声が聞こえてくる。続いて足元の犬も消え始めた。

私は靴を履き鞄をしっかり持って独り、転送を待つ。

これで私だけ玄関から帰されたらマジウケるんだけど。間違いで~す(笑)って。

…。

冗句はともかく残念だ。ヒロイン1号こと岸本が登場しないなんて。

活躍しないから居なくてもシナリオに影響ないかもだけど~

私の無意識マジ読めない。

 

 

 

… … …

 

 

 

外。

 

住宅街の一角。前方に見える手摺の向こうへ長い階段が続いているのか。

先に転送された7人は向こうを見ている。玄野は?

着替えの途中だね。

私も見おろすと階段の終点である道に並行な線路を電車が通過した。

 

「あれ何線でしたっけ?」

「とりあえず…最寄りの駅探すか…」

 

階段を下りていくメンバー達。黒球の指令は無視ですか、そーですか。

 

「!?」

西が山田を止めて、耳うちする。

 

「いっせんまん!?」

 

「あ~ぁ言っちゃダメだって~」

「なんだよ?一千万って」

「やっぱりテレビだってっ」

「なんでお前知ってんだ?」

「プロデューサー…。うちのお父さん…」

 

西の演技がカユい(笑)。あ、なんでもないです~話の続きをどーぞ~。

 

「…」

「おいおいぃ~マジかよぉ~」

「…一千万はゲームの賞金」

「ゲーム?」

 

「この地球には人間にバレないように犯罪者宇宙人が入りこんで生活している。

 僕は日本政府の秘密機関にスカウトされた。

 だから僕達は、その宇宙人をヤッつけに行くんだ」キリッ

 

「なんだ、そりゃ?」

「くっだんね~っ」

「まぁいいや、その宇宙人演ってる役者捕まえれば…一千万か」

「うん。コレに出てるから」

 

ブンッ スチャッ 

西が腕を振ると袖口からコントローラーがとび出し手首の上でとまる。

 

「おっ」

「これがここか?」

 

金髪がコントローラーを指す。

マンガではモニターのマップにターゲットがポイントされてたな。

 

「近いじゃん…」

「行くか、じゃあ…」

「本当か?テレビッて…死にかけたンだぜ…ソレに…。催眠術ッてのもなンか納得いかねー」

 

出発しようとする5人もとい西に疑問をぶつける玄野。しっかりスーツを着ている。

 

クスクスッ 

「催眠術…かけられたことあんの?催眠術だったら幻覚見せることなんて簡単なんだよ。

 みんな街角でスカウトされてんだけど…。

 あの部屋に来る前に誰かに話しかけられなかった? 覚えてない、か…」

 

「!?…」

 

マンガではここで駅の老婦人を思い出す主人公。横に立つ長身の幼馴染を見上げる。

違うよ?

 

「時間制限1時間かよ!!」

「急げっ!!」

 

賞金が出ると聞いてヤる気の出たヤクザ2人、山田、金髪が階段を下って行く。あと犬も。

西も行ったようだ。

 

 

 

「どーする?計ちゃん」

「…」

 

ターゲット捜しに出発した連中を見送り、全身黒タイツ男の意見を訊く加藤。

恰好だけならゲームする気満々な玄野は難しい顔。

 

「くだらん…帰る…」

 

一千万に興味の無い鈴木(元議員)。復帰出来ると思っているなら然もありなん。階段をゆっくり降りて行く。寒そうだ。

つーか私も足が寒いっ。そーいや12月中旬だっけ、しかも日没後。

帰るため鈴木はタクシーをつかまえに行くのだろう。ミッション中のメンバーは部外者こと一般人に視えない周波数(?)だから、どっち道つかまえられないが裸足にパジャマの老人を乗せてくれるのか?タクシーって。

 

電柱を見つめる玄野。広告に“一の宮”とある。

 

「一の宮?」

「どこだ?一の宮って」

 

言ってから「しまッたァ~ッ」て顔をした。コスプレ(スーツ着用)を後悔したところか。

でもお金と定期券は部屋の制服に入ってるだろ―し、電車で帰れてもTV視るだけでしょ?そんなにガッカリすんなよ(笑)。

 

「んで、帰る?おっさんは先行っちゃったけど」

「俺は連中のトコ行くよ」

「えっ計ちゃん行くのか?」

「なンかスッキリしないしさ…」

「そーだな…たしかに…」

 

玄野たちが仔ねぎポイントへ歩き出し、私も(無断で)同行した。

 

 

 

… … …

 

 

 

夜の住宅街。

ねぎ星人の住処と思しきアパートに到着すると先行した4人とターゲットは1階でモメていた。

 

ドカッ 

「こらっ!!カメラ止めろっ!!ディレクター!出て来んかいっ!!」

(~~~~~)

「ふっざけんなぁ!!服よごしやがって!!こらっ!!許さんぞ こらぁ!!」

ドスッ 

(~)

 

畑中の声でかっ。隣近所が全て集まって来そーな騒ぎである。

ミッション中のメンバーは姿と一緒に声はもちろん叩いた壁の音や歩く音まで消えている設定なので聞き咎められはしない(し恐いおっさんが暴れてたら注意せずに即通報だろう)けど。

畑中が怒ってるのは、仔ねぎが撒布した臭い粘液を3人が被っちゃった件ですな(もう1人のヤクザは金髪・畑中・山田の後方に居て、ちゃっかり避けてた筈)。

でも、おかしーな。玄野たちがここに到着するのって仔ねぎが2階から跳んだ直後だったような?

仔ねぎの声はよく聞こえない。しかし何かを殴るような音の後で聞こえる悲鳴と判るからか加藤がモジモジしている

 

ダッ 

 

あ~ぁ行っちゃった。

 

「うえぇっ。きったねえ~っ」

「あっ こらっ!!」 

タンタンタンタン

(ははっこいつ、バカだっ)

(ネギだけで。ネギだけでいーですっ)

(おいっ!!やめろっ!!おまえらっ!!)

 

臭い液に気を取られた4人の包囲を抜け階段を上り、後ろを気にしながら2階通路の突き当たりの柵に上るクリ―チャ―。追うメンバーの靴音と互いの声が響く。

 

「うわぁ…」

 

動く“ねぎ星人”を見上げ呻く主人公。

 

(どかんかい!こらっ!!)

ダンダンダン

(ネギだけでいーですっ)

「飛び降りて俺んとこ来いっ」

 

1人だけ階段を登らず柵の下で見上げる、ちゃっかりヤクザ。

 

「あ」

 

柵の上でちょっと屈んだ仔ねぎの跳躍、

 

ゴキャッ 

 

なかなか元気な音をたて、仔ねぎは車道へ衝突した。

 

 

 

「…」ゴクリ

 

目の前に墜ちたときは後ずさったものの、わりと近くで“星人”を観察する主人公。

奇妙な生き物を警戒しているのだろう中腰。

 

(大丈夫かっおいっ!)

 

2階通路の途中から顔を出し(たぶん仔ねぎを)心配する加藤。

2階で何してんだ?あいつ。

 

(ぐっ…!)

ゴンッ

 

『ネギ…だけ…で…』

 

ビチャッビチャッと体液(?)を垂らし路上から起き上がる仔ねぎ。フラフラして虫の息に見えるがマンガだとこの状態から走って逃げていた。しかも興奮した金髪が驚く程の速度。顔から落ちたので鼻はイッちゃったけど他の骨が無事とはスゴイ。

それとも回復力が違うのか?倒れていた数秒で骨がくっついたのかも。

 

「うっ」

 

顔を上げたクリ―チャ―のツラが血(?)塗れだからか呻く玄野。

私は仔ねぎにYガンを向けた。

 

 

 

捕獲銃の尻モニターに仔ねぎが映る。

彼(?)はこちらに気付いていない。距離は1.5mってところか?上下トリガーを引く。

プシュッ

射出される3つのアンカーボルト。

キュンッ キュンッ キュンッ

宙で三角形を作り飛行、3つを繋ぐワイヤーが小型なターゲットに絡みつく。

アンカーは三方向に位置を定め、

ボッ 

ビシシシッ 

路上に刺さり、仔ねぎを拘束・固定した。

 

 

ヨレヨレ状態で拘束され膝をつき固定された仔ねぎ。項垂れている。

そんじゃ、さよなら~。

下トリガーを引く。

カチッ 

ギョオッ

 

ジジジ ジジジ ジジジ ジジジジ ジジジ

 

上空からのびる光線で仔ねぎが頭頂部から消えていく、…転送か…分解か…

なかなか幻想的な光景だ。

ジッ ジジッ チュンッ …チッ

小柄なクリ―チャ―が消失し、光線も夜空に溶けた。

 

仔ねぎダルマ回避~。アレはあんまり見たくない。




カウントダウンタイマーが変かも。

鈴木氏は退場。

Yガン(捕獲銃)はいちばん使える武器だと思う。
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