一回分早くミッションに参加する和泉。
玄野「嬉しそうに爆笑とか新しい反応だ。加藤なみに変な奴」
オリ主「過剰戦力」
「オマエら今回はスーツ着ろよ~」
バイク部屋から出ると、前回着てなかった4人、近藤・苫篠・迷彩服・空手着に玄野が話しかけていた。主人公は呼ばれる前からスーツを着ている様子。全身タイツで仁王立ちだ。
あとで気付いたけど前回、寝間着裸足で呼ばれたから部屋の鍵も持ってなかったのでは?
帰宅後どうやってアパートに入ったのか。
今回も着替えを持って来てるように見えない。手ぶらに見える。走って帰るのかな?
タクシー代節約には賛成だけど前回のように騒ぐなら1人で帰れ。
「あ~それね…」
「分かってるし」
「当然ッス」フンスッ
「Is that strange skin suit?」
「は?」
「ああ、That's right! Please wear it for safety!」
「Um…にほんごでだいじょぶ…わかるよ」
「Oh,日本語お上手ですね。じゃあ安全のためにスーツの着用をお願いします」
「It's a shame,I wanted to fight in Karate costume. …OK.」
「ははは…」
「まぁ着ても安全じゃねーかもしれねぇけどな。前回の奴はヤバかった」
「そーだね。だんだんミッションの難易度上がってる気がする…
あ!」
バタバタ
「あ~よかった。入ってた…」
スーツケースを開いて愕然とした山田のスーツは鞄に入っていたようだ。よかったね。
…いつから入れっ放しなのか知らないけど。
「オマエそンなトコに居たのかよ。加藤が探してたぞ」
「?」
私が出て来た部屋に当然ながら興味を持ったらしく、バイク部屋へ向かう玄野&不思議そうな表情の桜丘とすれちがう。もしかして前回にバイク部屋の扉を調べてたのかな?彼女は。
黒球が開くと開くんですよ、その扉。
(お?おーッ スゲーッ かッけ~!バイクかコレ)
玄野の声を聞いてバイク部屋を見に行くメンバー達。後にしろ。
廊下へ行った加藤はいつまで探してるんだ?途中で右折してるけどそんなに長い廊下じゃない。数歩進んで角から覘けば終わりだろ、お手洗い(?)のドアノブ触れないし玄関には隠れるとこ無い(笑)そーいや靴箱って開くのかな?カラなのか?ちょっと気になる。
「おいっ おまえ大丈夫か!?」
玄関へ着替えに行った近藤と入れ違いに戻って来た加藤が倒れたまま無視されている和泉を見て声を上げた。
… … …
野晒しにされたようなソファ―と型落ちテレビが汚いコンクリの床に置いてある。物干し台の横に扉。天井は無い。扉の付いた壁の向こうにはビルディング、正面の派手な建物は上から数えて4階層までしか視えない。風が髪をさらう。
今回のステージ(笑)はオフィスビルの屋上だ。
「おい、気を付けろよ!どっから来るか分かんねーからなっ」
トップで狩りエリアへ転送されたロン毛に加藤が注意を促す。
奴はそれを聴いているのか無いのか、その視線は加藤が持つケースへ注がれている。
加藤の斜め後ろに居る私は全く見られていない。周波数変えてるからね。
気絶したまま消えていったのにやっぱり起きたのな。私が投げる前の状態に戻ったらしい。
ちっ(←舌打ち)。
「それ…」
「あぁ、これか?お前の分だ。服が入ってんだけど、とりあえず持っt」
加藤が言い終わる前にケースを引っ手繰る和泉。キョロキョロする。
落ちついて着替えられる場所は無いと思う。
こんな奴、生身で放置しといていいのに~。加藤はいい子だなぁ……憮然としてる(笑)。
「やっぱりお前があの“くろのけい”だったのか」
着替えを諦めたのかケースを左脇に抱え、玄野を見る和泉。
「あー…。まァ、うん」
視線を逸らし認める主人公。あの状況で知らんぷりするのは当然でしょう。偽証を批難される謂れ無し。それよりちょっと恥ずかしそうなのは何で?
“役立たず”以外にも何かディスられてたの?
「なに?計ちゃんの知り合い?」
「いや、クラスに来た転校生で…」
うん、それはもういい。
「ねーっ みんなー!!見てぇほら あれじゃなーい!?」
山田が最初のターゲットを発見した模様。屋上の柵を左手で握り右手で前方を指しつつメンバー達を振り返る。満面の笑顔だ。風がうるさいからか大声。
「え!どこ!?どこ…あっ居た!!居るぜっ あの上!!」
「声がでけーよお前ら。気付かれっぞ」
はしゃぐ山田と苫篠に呆れる近藤。
メンバー達が転送された屋上にある塔屋、その反対側、3台の一般的な空調室外機を右手にした正面の建物へ向かう13人分の視線(サダコはいつも通り…いや、北条との距離が近い。犬は屋上の染みに鼻を近づけ…舐める気だろうか?バッチィからやめなさい)。
向かいのビル“大◪生命”看板がたつ屋上にそれらしきモノが居た。
「一匹か」
「背中に何か付いてねーか?あれ」
「羽根?」
「…」
「…飛ぶんじゃね?」
「そーかっ だから屋上なんだ!今日のターゲットはみんな飛ぶんだよ」
「…」「…え~…」「…マジ?」
屋上に設置されたタンクの上、円錐状に傾斜する部分に座るターゲット。
道路を隔てた隣の屋上でこんだけ騒いでるのに他を向いている。何を見ているんだろう?
こっち無視ってことは好機だけど攻撃するのは未だ早い。
ポッケからコントローラーを出していると私の視界を黒い影が掠めた。
ダンッ
(は!あ!ああ!○△~▵ □△○■▢○□▵□▵)
虚空を舞う人影。
玄野がビル間の上空で何か言って……ころがった。着地成功。
スタート地点から向かいへ、ターゲットが居る屋上へ跳び移った。
着地点より高い空間へ続く階段横で起き上がる。
「ひょえ~っまたあいつだっ」
「クロノくんすごーい」
「怖くね―のか?よくやるな…」
いや、叫んでたでしょあいつ。あれが答えだよ。
「さすがクロノさんっ 俺たちも行こーぜっ」
瞳を輝かせてメンバー達を促す迷彩服、ではなく今はガンツスーツ着用の岡崎。
今日も左右にXショットガン。
ホルスター使った方が動き易くね?
「う」「え?」
「むり」フルフル
「や、あいつ1人で充分だろ。1匹だし」
「この高さはちょっと…」
「…」
揃って高所恐怖症か?
柵に群がってゴチャゴチャ言っている連中は何がしたいのだろう…。
Xショットガンで狙撃出来るから跳び移る必要は無いけども、玄野が一体目をヤれば後は勝手に集まって来るだろーし。
桜丘も行った。
玄野より低めに跳んで無駄の無い着地。再び走り始めるまでが実にスムーズだ、美しい。
岡崎は柵の下を覗いて停止している。行くんだろ?はやく行けよ。
スタート地点から移動したい。
マンガと同じ場所に転送されるとは思ってたけど狭すぎる。ここでこの人数が大立ち回り?無理だろ。コントローラーのマップでターゲットを探せるんだからマンガと同じ建物でなくてもよかったのに、もっと広いとこへ転送してよガンツ~。
すでに(透明人間2人含む)12人と1匹居るここに最大9匹のクリ―チャ―乱入とか人口密度高すぎ。なるべく高層な建築物が良いけど、どーしよっか。ターゲットが居る建物の反対側…
扉側正面の派手な建物なら一帯を眺めるのに都合良さそう。
地上を覗くと沢山の自動車が往きかっている。
…。
足りないかも助走距離。
===□○◇===
「やっぱすげーな計ちゃんは…」
ダンッ
「きゃーっ」
「!?」
「うわっ」
…やっぱり一匹だけってこと無いよな。
タンクから降りた生物と向かい合う計ちゃん達の後ろ姿を見ていると子供が悲鳴をあげた。
振り返るとそこに居たのは指令の画像と同じ姿。
奥の部屋にあった、苫篠が乗ってきたモノホイール・バイクの横に立つ白い星人。直径が成人男性の背丈ほどあるタイヤ部分に左掌を当てこちらを見ている。なんだか嫌な目つきで。
“ちび星人”だったか、なるほど姿は佐藤さんより小さい。しかしその身体に不釣り合いなほど発達した腕を見ると弱々しい感じはしない、むしろ格闘を好みそーな星人だ。耳・眉・髪のない頭は天辺が出っ張っている。背に付いている寝袋のよーなものは何だ?羽根には見えない。何つーか、マンガから抜け出したような生き物だ。
「何だ、こいつどっから…?」
「ちび星人だっ!うへぇ~、なんかきもーい」
「みんな気を付けろ!お前は俺たちの後ろに…」
ダンッ
新たな着地音に視線を向けると3匹目が柵の右隅、室外機の前に、
ダンッ ダンッ
「ひっ」
左隅の柵上とテレビの奥にも一匹づつ。星人4匹に包囲されちまった!
「おい、使わないならそれ貸せ」
「え?」
捕獲銃を構える俺に右掌をつき出す新規メンバー。その目はホルスターに吊った筒を見ている。奥の部屋に落ちていた筒だ。
…別にいいけど、解るのか?使い方。
===□□□===
4匹の星人は暫くのあいだ僕らを眺めるとそのうちの1匹がこっちへ歩いて来た。
慌てて亮太くんの手を引き距離をとる僕。今日の彼は泣いていない。逞しくなったなぁ。
ちび星人は大柄な外国人…JJさんの正面で止まる。
一番強そうな人を選ぶなんて、見た目通り好戦的というか、腕力自慢の星人なのかな?
彼だけ銃を構えてなかったのが理由なのかも。
「…」ジッ
「…」ニヤリ
対峙するとやっぱり身長差がすごい。60cmくらい違う。でも星人は自信満々な表情…
ドッ ガンッッ ガシッ
え?
白い星人が右脚を踏み出したと思ったらJJさんは柵にバウンドして蹴り上げられていた。
「うそだろ…」
僕の隣で北条くんが呟く。
うん凄い早業だった。先ずJJさんのお腹を蹴り抜き柵にぶつかって跳ね返ったところで顎を蹴りあげていた。そいつは今、ビルの下。
落下した彼を追って行ったみたいだけど…うわっ走ってる、殴った。
この高さから降りても脚、平気なんだ…
ん?そんな暢気に観戦してて良いのかって? うん、今のところは大丈夫。
残り3匹も気に入った相手と対峙しているから。
北条くんも含めて僕らはお眼鏡に適わなかったらしい。
2匹目は我らがリーダー加藤くん。
彼は捕獲銃を蹴り落とされても気にせず屈んで相手の動きに集中している。
3匹目は近藤…コンタくんって呼んで良いのかな?
彼は跳び蹴りされて落ちていった、らしい。そう言って追いかけて行った苫篠くんと協力すれば大丈夫だろう、きっと。
4匹目は…え~と長髪の子。
って、ちょっと!スーツ着てないじゃないか、あの子!
===□○◇===
目前で薄く笑うチビ星人。
こいつ、恐ろしく速い。
射撃をあてるのは難しいだろう。でも銃器が役に立たないなら殴るか絞めおとすしかない。
やるしか無いのか?
…。
捕獲銃が通用しなかったときに考えよう。うん未だ時間はある。
暫く星人と見つめ合っていると奴の視線が横へ流れた。
今だっ
低い姿勢で飛び込み捕獲銃を拾って一回転、すると視界が大きな影で埋まった。
バイクだ?!
(わっ)?
飛んで来たバイクを伏せて避ける。擦れ違ったとき悲鳴が聞こえたような、誰か巻き込まれたのか?
扉のある壁を背に起き上がると屋上の様子がよく分かった。
いつの間にかメンバーが6人と1匹になってる。星人も2匹しかいない。
ここに居ない連中はみんなビルの下か?
ドンッ ボンッ
突然、床とソファーが爆ぜる。舞い散る埃。
誰かが撃っていたのか。危ねーなっ!さっきの騒ぎで発射音に気付かなかったらしい。
「撃ち殺してやるっ」
「やめろっ味方に当たる!…あぶねぇ!」
プシュッ
左右の銃口を向ける岡崎に襲いかかるチビ星人。岡崎を押しのけ捕獲銃を撃つ北条。
バッ
ヒュンヒュンッ
空しく腹の下を通りすぎたワイヤーを眺める星人は死角から迫る男に気付かない。
飛んでワイヤーをかわした星人の下をすり抜ける男…新規メンバーは一回転して身を起こす。
『ギッ』
ガッ ガッ ゴロゴロ
宙で右脚とその残りに分断された星人は苦しそうにもがくと壁に当たり止まった。
学ランの男が握る筒…柄から黒い刀身が伸びている。あれって刀だったのか。
刀を構える新規メンバーを睨み一歩踏み出す別のチビ星人(出て来た奴らは今のところ全部同じに見える)。しかしすぐに襲いかからず睨み合う。
「…ふん、おもしろい。やってみろチビ…出来るなら、な」
じりじりと横へ動きながら中段に構え、星人を挑発する新規メンバー。
今なにか言ったか?あの星人。「やってみろ」って何を?っつか日本語解んの?あれ。
顔だけなら今までで一番人間っぽいけd
!
不意にこちらを向く星人。もしかしてアイツ俺の捕獲銃を蹴り飛ばした奴か?
…。
視線が合わない。どこを見てんだ?
ダンッ
一歩で柵上へ到達するチビ星人、その脚に力が入る。
向かうのは正面のビル。計ちゃんが居るほうだ。
行かせるか!捕獲銃でヤツの背を狙う。
プシュッ
あ。
ビルの間でかかるワイヤー。アンカーの噴射でバランスを崩すターゲット。
ちび星人は地上へ落下した……
視点変更:オリ主→加藤→山田→加藤
ちび星人のテレパシー(殺意)を受信し、和泉は挑発した。