凡キャラでGANTZ   作:フランディーニ

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前回のあらすじ:
ちょっと早い時刻に呼ばれるガンツメンバーたち。
転送される加藤におまけが付いてきた。



かっぺ編②

間違えた、「変な“服装”の奴」ね。

改造しすぎてコスプレにしか見えない学ラン着たヒト。

うん、どー見てもチビ編後から主要キャラになるカンフー超人。ファンタジーな筋肉。

なんで居るの?登場しないと思ってたわ、複製される原因無くなったので。

和泉は新規メンバーをガン見。

 

「なんや、ここ何処ばい?しゃっきまで外に居たっちゃんな……加藤?」

「…」

 

超人は加藤の二の腕を掴んだ状態で呼ばれている、こりゃ事故だな。

彼は転送に巻き込まれたのだろう。

あの程度の接触でも転送事故になるのかよー。も少しはやく知りたかった。

加藤の通う高校で変態ボクサーをボコる超人のエピソードあったからついでに遭ったのかな?

マンガの加藤は偽千手(宮藤?)に刺され一旦退場し、それから3ヵ月くらいあとのミッションで再生(複製?)されていたので超人が高校巡りながら番長ボコるイベントでは遭わなかったけど…あれ?マンガでは裏番玄野とどつきあってたよね、小島の高校にも来てたのか? 気付かなかった。

 

「オイ…加藤どういうコトだ? 一緒に出て来たよな今…もしかして」

「ああ…たぶん。いや、俺が…連れて来ちまったらしい。俺のせいだ…」

「!」「?」

「何やお前。知り合いや?」

「…ここに居る人間はみんな顔見知りだ。初参加は、お前だけ…いまのところ」

「初参加?…どげなこつや、なんかん集まりか?」

「それは…」

 

ガックリと座り込んで事情を説明する加藤。

顔を左手で擦りながらポツポツと語る声に耳を傾けはしたが、やはり新規メンバーのお約束…窓や玄関を調べ始める超人。

「うそやん」って(笑)嘘でも夢でもないよ~残念だけど。

下駄がフローリングを叩く。

 

「しらごつちゃろう… いりえなか」

 

ひととおり試し終え黒球の前で呆然とする超人。

 

「何語だ?」

「日本語だろ」

 

それを見てヒソヒソする苫篠&近藤。

 

 

♪チャーチャーチャチャ~ラ チャ~チャラチャチャッ チャ・チャーララ♪

 

 

今日の新規メンバーは超人ひとりらしい。前回同様ガンツのスカウト(?)は無し。

知らないミッションか~…戦力が足りてるってことなら千手クラスが複数出たりはしないだろう…しないよね?しないって言え。桜丘と和泉がかなり強いから、ちょっと不安だ。

ステルスが通用するターゲットなら生き残れるか? だとしても後が辛いなぁ。

 

「おっ出たぞ」

「…ぷっ。なんだこいつ」

 

 

“てめえ達は今から この方をヤッつけに行って下ちい

 

 かっぺ星人(裸の大将をデフォルメしたような奴)

 特徴   なまる 汗かき

 好きなモノトカゲ 鳥

 口ぐせ  おーらのどーごがなまってんだ いってみろっつの”

 

 

おや“つよい”表記が無いターゲットだ~安心かも。

…じゃない、これ知ってるミッションだ。

 

パンダ削除ってことかな?

 

 

 

… … …

 

 

 

「ははは…また…なんや、いったい…」

 

本日2度目の転送に困惑する新規メンバー。スタート地点から大きな建物を見上げ呟く。

此処は踊り場を2つ挟んだ階段前の広場。右手にタクシーを待つ雨避けがある。

その向こうに駅があるらしいけど関係無いな。階段を上った先、左手の建物は博物館だ。

 

“大恐竜博 3月9日(土)~5月5日(日) 

 吠える!動く!大迫力の巨大恐竜がやってくる!”

 

広い階段とエスカレーターの間にある看板前に座り目を閉じるカンフー超人。瞑想か?

夢の中で瞑想すると目が覚めるの?

 

「どこだ?ここ」

「千葉だよ千葉!」

「幕張…か」

 

「? おーいッ和泉!」

「あそこ、あの建物にいっぱい居るみたい」

「博物館かぁ?」

「俺ここ来たときある。懐かし~」

 

「恐竜博…恐竜…。…。

 風!何度も言うけどこれ着ねーと危険だからっ 死ぬかも知れねーから ほらっ!」

「…いらん」

「風!」

 

加藤が持つスーツケースを見ようともせず断るカンフー超人。

部屋でも「はぁ?しょこん子供らも俺ちゃり強くなるんか?そいば着れだけで?」と言って加藤を睨んでいた。「子供」に小島も含まれそーだな、こっち見てたし。

初参加のミッションで超人がガンツスーツを着ないのはマンガと同じだからどーでもいいが妙に頑なな態度が気になる。加藤と仲悪いとか?あの善人が弟に言えないような悪さを超人の前でするわけないし、超人の倫理観はわりとフツ―なはず。超人って何すると怒るんだろう?

武者修行中の奴にとってクリ―チャ―と闘えるミッションに巻き込まれることはご褒美だし。

 

「外には居ねぇみてーだから、あの建物に入らなきゃ平気だろ。

 さっさと行って片付けよーぜ」

「北条…

 そーだな。行こう」

 

カンフー超人の動向はともかく、残念だな~。

予定が前倒しになったから本来8日後に参戦するはずのパンダはメンバーにならないっぽい。3月17日にまたミッションがあるなら別だけど。…犬と違って点数取ってたパンダの活躍観たかったのに~。マンガだとこのミッションは20:30頃終わった筈だから、やっぱり呼び出す時間も1時間以上早い。

…早くなったからってどーなることもないとは思うけど、ちょっと気になる。

残り5ミッション中2つまでしか開催日を知らない。予定がずれていくなら統一してくんないかなぁ呼ぶ時間帯。暗くなったら呼ばれるかも、って明るいうちに入浴を済ませないとバタバタしちゃうじゃん。マッパで転送とか気まずいし忘れ物確定。

 

ゾロゾロと階段を上って行くメンバー達。和泉と玄野&桜丘はもう博物館に入った様子。

小学生も今回はヤる気らしい、山田の腕をひき駆けて行く。恐竜スキなのかな?

今回のターゲットは攻撃力高めの巨大タイプ・たくさんいるザコ・止め刺さないとドンドン強化する変わりダネの3種。1体以外は外見が恐くてうるさいし不用意に近付いて瞬殺されることは無かろう。

健闘を祈る。

 

 

 

===□○◇===

 

 

 

ここは博物館のロビー。

先行したメンバーの仕業か元からか、受付の左右で口を開くゲート。

組み立てられた恐竜の化石が俺たちを見降ろしている。でけ~。

 

「こん中…か…」

 

捕獲銃…形状から名付けたYガンを右手に構え左手でマップを確認する。

近くにターゲットは居ないようだ。

全開な入口の1つ…左側のゲートをくぐり展示場へ入る。

 

勉強会でなんとなく武器に命名してみた。小型銃はXガン…撃ったときXの形になるしスキャンっていうかレントゲンっぽいからXレイのXでXガン。その流れで長いほうの銃もXショットガン、黒い刀はまんまガンツソード…シンプルイズベストってことで。

その場のノリで決めた安直な呼び方だからべつにいいんだけど頑として使わない奴の態度が気になる。和泉だ。

奴は俺のことが嫌いなのだろう。

挨拶してもシカトだし話し掛けるとき一回目で答えないし目が合うと睨むし。西より態度が悪い。

牽引力とか戦闘力の面でリーダーに相応しくないとか言われたら反論できないが面白くはない。

生き死にかかってんだからチーム内の不仲は解消するべきと解ってはいても俺から歩み寄るの、抵抗あるんだよなぁ。とっかかりが判んないし。

計ちゃん達と同じ学校でクラスも一緒とか妬まs羨ましい。

 

前面ガラス張りなロビースペースを照らしていた街灯は壁に遮られ、展示場内は数m先しか見通せない程の暗さだ。低い柵を跨ぎ本来なら客が入れないエリアを踏みしめ大小の障害物や植物を掻き分けポイントへ向かう。暫く歩むと水の匂いがした。

 

水溜り、ではない。“恐竜展”の小道具だろうつくりものの川だ。ガンツスーツの要所で光るボタンを映し揺れる水面…

ターゲットの居るポイントまで未だ距離があるけど、いちおう覗きこんで安全を確かめる。

透明な水中には当たり前だが、魚影はおろか藻すら生えていない。虫みたいなのは絵だな。

ザボッ ザボッ

橋が無いので川に浸かり歩いて渡る。水位は最深でサダコの肩辺り。北条が手を貸していた。あんなに仲良かったっけ?

 

川を渡りきり歩く。…お化け屋敷のように暗い、暗すぎる。

スーツの発光部分のお蔭で移動に支障無いけど照明の電源を入れに行ったほうがよかったか?

これじゃ不意打ちに対応できねーかも。

 

(そろそろターゲットがいるはずだ。注意してくれ)コソコソ

(わかった)

(ラジャー)ピッ

(おう)

(…)コクリ

 

俺と一緒に行動しているのは5人。

北条・サダコ・苫篠・近藤・JJだ。外の音は遠く虫もいないのでかなり静かだからか自然に会話が小声になる。

 

(…。…?)

(…どこだ)

(この辺り、だよな?)

(ん~?暗くて…分かりにきーけど、それらしー奴居ねーぞ)

(なんも襲って来ね―な)

(…)

(この前みたく同じ奴がたくさん出んのか?)

(さーな。寺んときは違ったけど。仏像くくりだったから同じっちゃあ同じか?)

(帽子の、あの弱そーなターゲットの仲間ってどんなんだよ)

(…)

(…?)

(とりあえず動いてる奴だ。俺たち以外の動いてる奴に注意してくれ)

(わかった)

(恐竜展なのに肝心の恐竜いねーじゃん。明日公開だろ?)

(立体映像つか3Dなんじゃねぇの?)

(へぇ、そーなのか)

(いや知らねーけど)

(…)

 

…おかしい、ポイントが移動してる?計ちゃん達が先に接触したのか?にしては静かだ。

もしかして前みたいにターゲットが俺たちを避けている?だとしたらマズイな。

建物内から逃がすと時間制限が……

出入り口を抑えるべきか、でも場所と数知らねえ…館内図見とくべきだったな。

…。

…だめだ、集中しねーと。順路に沿ってターゲットを追いかけよう。

 

 

 

=========

 

 

 

外。

メンバー達を見送って暫く。

複数の外灯が照らすターゲットの住処、とその周辺。

微風がそよいでも揺れるような植物は近くに無い。そんな静止した風景を乱す物体がひとつ。

博物館の出入り口へ続く橋で妙な奴がフラフラしている。地階(1階?)を出て橋の下から登って来たのだろう。着グルミのような頭身でなければ酔っぱらいと間違えたかも。

何故か歌ってるし。

 

『…♪…フンフンフ~ン』

 

静かなので大きく聞こえる。何の鼻歌だろう?

某スナック菓子のCMソングが似合いそーだが残念ながら違うメロディだ。

 

カチッ

 

指令のターゲット…ヨタヨタ歩く実物はかなり不気味だなぁ。

あーいう妖怪いなかったっけ?マンガの奴はブサカワだったのに。

初期形態の“かっぺ”は生身ギャルに負ける程度のスペックだったか。

頭でかいから小さく見えるけど身長は玄野と同じくらい。表面は人体の皮膚みたいな光沢。白無地のタンクトップに短パン、帽子を被っている。指令情報からの思い込みだろうか、ちょっと汗臭い。

用が済んだので静かに移動する。

 

完全に日がおちてるけど外灯多いしターゲットが近視や鳥目だとしても、たかが10mの距離…Yガンの射程ギリギリで遮蔽物無しだ、視界の動物を見逃すってことは無いだろう。だが一度も目が合わなかった。ガンツ装備のステルス迷彩は有効らしい。

次の実験に移ろう。

 

 

 

眼下で揺れる麦わら帽子。

私は今、建物の天辺に居る。周波数を変えたままターゲット共の住処っつか潜伏場所の隣に。

この建物は蒲鉾型で端がすぼまっている。ちび狩り時のビルと違い横に長い(奥行きが広い?)建造物だ。一般人に近付かず上れるルート…非常階段探したりドアを壊したりが無いぶんビルより登り易かった。屋上のように平坦な足場ではなく柵も無いのは気に掛かるが。

時間は、あと30分か。

かっぺ星人がやっと広場の端に辿り着く。右へ進むと階段だが足が大きすぎて下り難そう。

先端部…手足が四肢にたいして異様にデカイ。それが影響しているのか歩みが遅い。

そして歩法も変だからだろう50m程度を進むのに豪く時間がかかった。

3歩進んで2歩退がるなよ(笑)もしかしてあの名曲か?奴のハミングは。

全くあの曲に聞こえないのは音痴だから?星人には違って聞こえてるのかも知れない。

 

プシュッ

 

無事に目標を拘束するワイヤー。

Yガンまじ高性能(笑)ターゲットは突如現れた光るアンカーを目視していたが、やっぱり対処出来なかった。棒立ちで捕まったので麦わら帽子被ったまま、キョロキョロしている。

 

…よし。存分に仲間を呼びたまえ。

 

 

 

===◇○○===

 

 

 

「全長約9m体重約7tおよそ2億年続いた恐竜史の最も後期に登場した角竜で……」

「きゃーっ!?」

「見つかっているものの中では最大級の獣脚類で史上最大級の肉食動物でもあり……」

「うえぇ~ん!!」

 

転送された広場の階段を上り短い橋を渡ッて侵入した博物館。

ガラス越しの街灯が光源の薄暗い館内を進み、ひとり先へ行く和泉を追ッて開いている正面のゲートから展示場へ。更に見通しの利かなくなった周囲を警戒しながら暫く歩くとターゲットに遭遇した。

 

…ヒト型じゃねーのかよ!

毎度のコトながらガンツの悪意を感じる。

 

『グロォォオオォッ』

『ギャァァアアアアオォン』

 

恐竜だな、どー見ても。




やっと見つけた好敵手に再戦をせがんでいたら裏ステージに呼ばれてしまう風。
加藤の戦闘力は強化服のお蔭と本人にきき臍を曲げる。ふてくされ瞑想。
近場で暇潰しするオリ主に気付いてない。
恐竜展については勿論捏造。
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