凡キャラでGANTZ   作:フランディーニ

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前編のあらすじ:
かっぺ星人ミッションクリア。
(恐竜?含む)かっぺ星人以外の星人は出なかった。




家庭訪問と部活動

♪デッデケデデッデデデデッ デデデデッデッデケデデッ♪

 

「誰だ、今頃…。和泉…?」

 

並べかけていた食器…茶碗を座卓に置き、着信元を確認する茶髪。

それを似てない兄弟&髭の十代が見ている。

此処は、とあるアパートの一階。高校生がバイトで維持する加藤宅だ。只今夕食の準備中。

私は重箱から大皿へ料理を移している途中だ。お、ご飯が炊けたなコンセントを抜こう。

何故私が他人んちで食堂のオバちゃん紛いなことをしているかというと話せば長…くもないが、

ピッ

「…。そーだけど何?今頃…。…加藤ンち。は?…」チラッ

 

思案顔でこっちを見る玄野。なんだね?

 

(佐藤もソコに居るか?ッて言ッてンだけどッ)

 

ケータイをポッケに入れ小声で報告してきた。

うん、それで?

 

(えッと、居るッて教えていいの?おまえアイツのコト嫌いじゃん。多分ここに来るぜ?)

 

あ、そーゆー意味ね。

きみにそんな気遣いが出来るとは知らなかったよ、姐御の躾かし。

いや和泉のことを快く思ってないのはお前だろ。こっちの玄野は奴に酷いことされてないからそーでもないのかな?あーいうのと連むってストレスじゃん。

きみは比較されることにトラウマありそーだし。

私はべつに「嫌い」ではないよ~普通フツ―。

まぁ「用が済んだならさっさと元の学校へ帰れ危険人物」とは思ってるけど。

そっかーそう見えたかー。

登校はHRギリギリ、下校は号令と同時、休み時間はお手洗、ランチは(周波数を変え)貯水タンクの上で摂ったりと遭遇しないように行動していたが、永沢たちと話しているとき以外居眠りしてる君が私の学校生活を把握してるとは思わなかった。奴以外にもクラスメートはいるんだから避けてる対象の特定もされないと思ってたわ。そんなに無関心そうだったか(慧眼だね)。

居るってことは伝えていいよ、加藤宅の場所知らんでしょ?あいつ。

…。

和泉が小島に何用かしら?

本来ならこのあと起こっていた筈のイベントで奴は彼女の名を出していた。

今日は3月15日。玄野が夜中の教室で和泉に発砲された日…

 

「居ないよ。うん…ホントだッて。うん。じゃーな」ピッ

 

ジェスチャーが通じなかったらしく玄野はツルッと嘘を吐き通話を終了した。

(笑)き・る・な・よ~、電話で済む用件だったかも知れないのに。

奴との会話イベントが不可避なら機械越しで相手するほうが気楽だ。もしかして君は他人にケータイ貸すのが不安なの? ガンツスーツ着てるからって握り潰したりしないよ~(笑)。

美少女顔が真面目な表情でこっちを見る。

 

「アイツに教えたのか?おまえンちの住所。居なかッたから俺に電話したみたいなンだけど」

 

…ありえねーよ。

私が首を振ると「は?あいつマジか…」と呟き黙った。

他人への興味が薄い玄野にもテキの異常さが判ったらしい(笑)。

うん、きみの認識通り。奴との接触を避けている私が住所を教えるわけがなく。

…動悸が激しくて数十分前に胃へ納めた夕飯がでそう。さっさと宿泊先へ戻ろ…

ん?

 

あいつは何処の“佐藤”さんちに訪問を?

 

 

… … …

 

 

かわいい三角屋根のおうちを確認後、見おろすとロン毛が居た。

あと数mで小島宅な十字路に。奴も周波数を変えているらしく影が無い。

ここで暇そーにしてるってことは見知らぬ佐藤さんは無事だろう。近所に佐藤姓は居ない(回覧板名簿と足で確認済)。

嫌な予感に従い行動して良かったわぁ2重の意味で、小島の心臓を止める気か?

…マンガのよーにはいかないぞ。

 

「っ まっ待てっ」

 

ぶぶー、

きみに命令権はありません~。

お勉強できるキャラなのに自分の状況判んないの?それとも混乱してる?ならちょっと意外~。そこらの一般人みたいにわかり易く慌てたりするんですね~、

ワイヤーで拘束されてるからって。

 

帰宅せずほっつき歩いていたのか学ラン姿な和泉。その胸から腹にかけて光る紐が巻き付き3っつのアンカーでアスファルトに固定されビクともしない。

奴が反対方向を見たタイミングで発射したからか簡単に捕獲できた(飛来するアンカー斬りそうだから用心してみた)。私が潜む(お向かいさんの屋根上)方向から目を逸らすまで何時間でも粘ってやろう、と決心してすぐ好機が訪れちょっと不完全燃焼?…なんてことは思ってない。

突然機動力を奪われ、ひとしきり驚いたあと肩から上だけで頑張っていた奴は私が目前へ着地すると動きを止めた。

Yガンのトリガ―を引くなって意味だろう制止の声をあげ、つづける。

 

「俺の話を聞け 誤解がある筈だ!」

 

やかましい。

透明人間の自覚を持て。町内の七不思議になったらどうしてくれる。まだ数カ月はこっちで生活するんだ、噂が拡散され都市伝説と化し浅慮な暇人に安眠を妨げられたら嫌。

それと「誤解」って何?

周波数を変え目撃者へ対策した状態で他人の家の周りうろついておいて潔白を主張するの?

どんな理由を捻るのかちょっと気になるけど言い訳を聞くより事実を確認するほうが早い。

私はストーカーを放置し小島宅へ足を向けた。

 

… …

 

小島宅と小島母(はカーペットに正座し木曜ドラマを真剣に鑑賞していた)の様子を見たあと

 

ドンッ ゴッズギャギギギギギギ……

ボンッ

 

盥にはった水溶液に洗い物を浸けてから玄関で靴を履いていると表からスゴイ音が

擦過音?

交通事故か、めずらし…

 

 

小島宅を出ると事故現場ができていた、

フロントの右側、ヘッドライトとバンパーが大きく凹み左側面が目減りした白ナンバー。

後輪の片方が外れたらしくタイヤがひとつ転がっている。

見覚えが無いからご近所さんの車ではなさそう。

角から自動車との接地面まで削れている(十字路を挟んだお隣の)塀。

無傷なフロントガラスの奥、膨らんだエアバッグで運転手の顔が見えない。

とりあえずケータイで119をプッシュ。

 

やっぱ十字路の真ん中に放置はマズかったか~、

ホントすんません……知らないヒト。

 

和泉は十字路内に倒れていた。殆ど移動していないということは衝突の勢いでワイヤーが切れたのではなく一旦衝撃を吸収してから切れたのか?

スラックスから露出する足首部分のボタンは光ったまま。ワイヤーがクッションになったぶん普通にはね飛ばされるよりもダメージは少ないだろう。なんで気絶…

 

パシッ

 

頭部を狙い投げたロッカリーを学ランの右手が捕る。

やっぱ起きてんじゃん。

 

「なんだ…石? お 前なに考えてんだ!いい加減にしろよ」

 

10cmほどの庭石を掴んだまま起き上がる和泉。こっちを睨む。

アホでごめんなさーい? さっさと転送しちゃえば良かったね。次はそうするよ。

 

「路上で寝てるから起こしてあげようと思って…

 

「阿部さんちにぶつかってるー。おかーさーん」「運転手出て来ないぞ 救急車!」

…ピーポー…ピーポー…ザワザワザワ

「あ 救急車」「誰か呼んだのか」「なに飲酒運転?相手逃げた?」「さぁ」

 

私の返答を複数の話声が隠す。

外出中か手が離せない作業中なのか肝心の阿部家以外が集まって来た。

わらわらとフロントドアを囲む近所の野郎共。窓を叩く爺さん。

 

(…帰ってもらえます?)

(…仕方ないな)

 

私が駅の方向へ顎をしゃくると態とらしい仕草で溜息を吐き、ロン毛は喧騒へ背を向けた。

 

おい、石は置いてけ。

 

 

 

… … …

 

 

 

翌日、昼。

C棟2階の準備室で一服中。

ここが新聞部の部室らしい、今日知った。

斜め向かいに座るのは新聞部員、ではなくクラスメートのサ■コパス。

いやマンガ知識で先を読んで連れて来たのではなく開き直って危険人物の回避を諦めたのでもない。

直接の原因は校内放送。

ご丁寧に場所の詳しい指示付きで呼び出されたため同席を回避できない状況に陥っている。

部室に着き暫くしたら入ってきてビビッたよ。部外者は遠慮しろ。

私を呼び出した部長っぽい女子生徒は和泉を見るなり「きゃー目が、目がぁ」とか言いながら薄い冊子&ICレコーダーとデジタルカメラを置いて去った。愉しいヒトだ。

なにやらビッシリと印刷されている冊子。企画書ということはあのイベントか、と思いつつ見ると当たりだった。マンガのときもこんな唐突に言い渡されていたのか?小島。

 

「…というわけなので部活動にご協力をお願いします」

 

はっきり言って協力する義務無いし帰宅遅くなるけど、どうよ?

大量殺人犯とは真逆のイメージ作り…満ち足りた好人物アピールにはなるんじゃね?

もう必要無いかも知れんが。

 

ちょっと広めな準備室の中央に設置された2台の長机。出入り口に近い隅に座る奴に提案してみる。私はその対角、窓を背にしている。その錠は上がってそうだが未確認。

教師がアンケート配ってたから消えたと思ってたのにな~このイベント。ぬかったわ。

これは和泉が新聞部主催のアンケートで「一番興味のある人物」(笑)に選ばれ特集組むから…ってイベントだ。マンガでも今日、小島は和泉にインタビューしていた。

私はそんな手順踏むつもり無かったんだけどねぇ。マンガの台詞をそのまま使える筈だから。

でも部長は小島に材料集めしか頼んでいないと分かったので予定変更せざるを得ない。

記事の作成までがノルマなら取材しなくてもでっちあげられたがICレコーダーの中身が必要ならそれは無理。対象の交友関係やクラスメートからの評判も集めろとか一日仕事じゃん、メンドくさっ。頼むなら昨日言ってくれよ~今日は半ドンだから今頃皆さん帰宅してるって。

和泉は冊子から視線をあげこちらを見る。

 

「…」

「あ、無理なら次点のかたに頼みますから断ってくれて構いませんよ?」

 

但し理由必須。お前が断った旨は新聞に載るでしょう。

 

「…」

 

おい無視すんな帰宅部。「忙しい」ならその経緯も要るぞ…

って詳しく訊いたら立派なインタビューになる?

 

「見返りは?」

 

…あ”? もう一度言ってくれる?

 

「こっちの疑問にも答えるってんならいいぜ」

 

疑問て…

そんなもん帰宅してググれよ。あれの情報量には勝てる気がしないぞ(真偽はともかく(笑))。

ミッション関係の疑問でも同じだ。仕掛け人たちの属する組織や本名なんて始めから知らないし、ヤバそうなことは言うつもりないから。

ガンツメンバーには振り切れないタイプの監視がついてそう、ルール違反直後の処罰もそうだけどメンバーの性癖や私生活をガンツが知っていることから出歯亀と呼んでもいいヤツ。

たぶん脳の爆弾で盗聴&盗撮されてる。ガンツは人間って感じしないからどーでもいいとして、そのお友達連中に視られているとしたら…

マジきめーっ(最キモ)。

って話が逸れたな。え、未だ記憶戻ってないの?

マンガでも断片的にしか戻らない設定だったけどそれでも先達(でもある後進?)メンバーに教えを請いたくなるほど忘れてはいなかったはず。寧ろ主人公たちより詳しいっつーか、ミッションに参加するだけじゃ判らない情報を知っていたような…?

西からの情報を確かめたいなら玄野に訊けば?ミッション直前や採点後なら他の意見も訊けるよ。

 

「もしかして昨日もその用事だったんですか~?

 お手数掛けましたね~、うちまで訊きに来てくれたみたいで~」

「…」

「構いませんよ。私にも予定というものがありますから、

 それで解決するなら重畳です。疑問に答えられるか保証しませんけど。

 急ぎで知りたいなr

「いや。

 …明日、会わないか?」

 

え~

 

「だめか?」

 

駄目に決まってんだろ

とは言わないでおく、とりあえず。

お腹空いたからインタビュー以上の時間を取られたくないってか?想像より和泉の疑問は多いらしい。それとも答えが長くなる類の質問かしら?

面倒事が新たな面倒事を呼ぶってよくある事だけど世知辛いわぁ。

4か月近くサボっておいて今更だろうと新聞部内で小島の立場が悪くなるのは避けたい。

実在しない場合も同じだけど「次点のかた」こと予備のインタビュー対象が小島のクラスメートでない場合、部に貢献するネタを逃がす惧れがある。

それにいま拒否したところで押しきられる予感しかしない。

奴は意思を通すだろう、各方面がどれだけ迷惑しようと自らの願望を諦めない。

和泉はそういう奴。

 

「…いえ、わかりました」

 

仕方ない、駅前のドラッグストアーみたいな騒々しくて人目があり無料でうろつける場所で質問会なら受けて立とう。

新宿に待ち合わせなら拒否します。

 

昨晩は待ち伏せお疲れさま~。

どんな疑問があるのか。急ぎじゃないなら夜に来るな。

周波数変えて待ってるから「鬱イベント発生か」と身構えたのに違ったし。

和泉がステルス機能を使う=証拠を残さない殺人の途中、と連想したのは早とちりだったようだ。最近考え方が物騒でいけない。

和泉がメンバーに戻っている今マンガでやったような無茶はしない、する理由が無いと判ってはいたが違った形でアホなことするかも…と頭の隅で警戒していたので小島母を害されてなくてホッとした。彼女は“MEMORY”に無いから再生(?)できない。

不可視化した小島を見逃さない為のステルスだったのだろう。

奴が一般(?)周波数で待っていた場合、声を掛けずコッソリ通り過ぎようと決めていた私の考えを見越したのだ。…当たり前だな、誰だって夕食後の急な来訪は迷惑だ。

それはそうと箇条書きにするのも面倒なほどある心配事が減るから君が早めに退場してくれるなら嬉しいけど、バレ易いわりにリスク高いからステルス機能を多用しないのが身の為だよ?

うっかり大声出しちゃう人はとくに。




同じクラスなのに学校で会話できないため(小島の)自宅に押し掛ける和泉。
“佐藤(?)”の本名はクラスメートに聞いた模様。

クラスメートA→佐藤(小島さん):
 暇さえあれば机に齧りついてスケッチしている人(12月下旬~和泉転入の前日)
 授業中のみ出現する学友。他の場所でスケッチしてるんだろう多分(和泉転入~現在)
気付く人には認識されているが声を掛ける程ではない。

新聞部部長(オリキャラ):1年生。就任したて。熱意は低いめ。
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