玄野「狼星人に呼ばれた家犬星人は再生する」
※犬グロ化注意※
ヤッつけ方の判明後は早かッた。
…と言いたいがそーでもない。
Yガンによる転送と地道な解体を並行したのに大分時間をくッた。
無傷のヤツや再生して暫く経ッたターゲットは刃(?)を生やしてワイヤーを斬ッちまうから拘束する前にブッ叩く必要があッたし。
再生と刃生成を同時にできなくて助かッた。そンなヤツ西が持ッてる100点武器じゃなきゃ倒せないッての。
Yガンがもッとあッたら早く終わッただろーに加藤しか持ッて来なかッた(佐藤と西は装備してる筈だがここに居ない)からなァ。1つしか無いYガンで1匹づつ送るのを全員で待ッてる(JJと風は加藤のアシスト…寧ろ逆かも?)のは時間の無駄ッてコトで近藤たちを誘い実験した。地道な解体だ。致命傷を受け再生したターゲット…ハゲた犬星人を流れ作業で微塵切り。
ホントは「4つ以上に分割し様子を見る」を繰り返し、再生する起点だけ細かく出来たら無駄がなかッたンだけどそンな余裕は無かッた。
再生スピード早いし、星人の戦意落ちないしで悠長に観察する暇は…俺にしかないッてゆう(笑)
桜丘に止められちッたので俺だけ屋根から見物(犬の攻撃目標が分散するから援護射撃も駄目だッて)。犬の(体表に生える錐みたいな)刃はスーツを貫通するから接近戦のリスク的にはスーツ組と同じ筈だがガンツソードが重くて……スーツ着て無きゃ満足に振るえないッポイ。
手間が掛かッたワリに「細かくすれば再生しない(遅くなるだけかも?)」コトしか分からなかッた。イヤな暇潰しだ。
レーダーの反応が0になッても襲いかかッてくる犬(?)は何だッたのか。
ガンツが探知できない星人が居る?ソレッてターゲットなのか?ちょッと気になッたけど保留。未だミッション中だ、油断禁物。
加藤たちは南東のポイントへ向かッた。
近藤の運転で加藤が先行し残りは駆け足。もう一台は誰が使ッてンだろ?
腹を刺された筈の山田もついて行ッた。「よく見たら大したこと無かった」ッて他人騒がせな。
俺と桜丘ついでに亮太はココで“ひき肉”づくり。
一度「再生しない」と判断した肉片を大きい順で細かくしている。得物はXガン。
…殆ど射撃練習だな。
子供にやらせるのはアレかも。
アイツなら嬉々としてやるはずだけど、居ないモンは仕方ない。
残り時間は10分弱だ。
===■◇■===
加藤らと別れ暫く。
寝静まる住宅街が終わり、なだらかな丘を覆う芝生の向こうに見えるのは林。公園か。
俺の予想が確かなら此処にボスが居る筈だ、ハイリスク・ハイリターンなターゲットが。
上等なスリルの予感に速まる鼓動。
往来と敷地の境に柵は無く芝生にしかれた小路を辿り林に侵入。
高く伸びた木々の間を行くと公園に相応しからぬ音が響いてきた。
騒々しい駆動音…
原動機付きの車輪が草根を削る音。そして一度体験したら忘れようも無い音と振動。
土木工事の重機がたてるものにも似ているが先月に某日某所で聞いたものが最も近い。
圧倒的に巨大な生物が地を踏み拉く音だ。
さっきの猫なんかより危険な存在がこの先に…
それはどのような外見でどんな凶暴性を秘めている?
思わず小走りで林を抜けると、そこには期待通りの光景があった。
ギュルルルルルル…
ズシン… ズシン… ズシン…
芝生を荒らしながら蛇行するモノホイール・バイクを追い回す怪物。
その大きさは家屋を悠々と跨ぎ或いは片足で踏み潰せそうな程で、体型と動きは猫よりも犬に近い。大股(と言ってもウィペットのようなスタイルの奴にとっては普通の歩幅)で追いながらバイクの背後へ前脚を振り降ろす。その度にグラグラ揺れ減速する車体の追撃はしない。
…遊んでいる。
ラジコンカーにじゃれる犬だな、あれは。
いつからやっているのか、広場に大きな傷みが少ないことから始めたばかりだろうか。
カサッ
カサッ カサカサッ
来た。
巨大なターゲットが逃げるだけの獲物に、俺が待たされることに飽きるまでもなく、
もう一体の星人が。
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異色なミッションだなぁ今回は。
エリアの東…山側の中腹にある小さめの灯台?(螺旋階段の上に直径4m程度の物見台がついた塔。ギリギリエリア内にあった都合のよい物件)の屋上に座って思う。
指令が当てにならないのはいつも通りだとして、
マップに映らなかったり。
ターゲットが増えたり。
一般犬を操ったり。
モブなのに再生(?)したり。
コントローラーを頼りに出来ないなら名前と外見くらい判るように表示してよガンツ(笑)それが仕事でしょ?
猫を囲んだ群れをAグループとして来た道を塞いだBグループが現れてもターゲットの反応が22匹より増えなかったことからBグループは優勢に見せて獲物を威圧する為の水増し要員…戦力外な一般犬だと思ってたのに、クリ―チャ―が混ざってたこともあれだがそのスペックには驚いた。
拉げても首が離れても宝具無しで再生する、しかも(役割的に見て)モブターゲットが。
インフレしすぎじゃね?
今のところレーザー撃ってこないから「今までのボスレベル」とまでは言わないが。
スタート地点の様子を再度眺めたあとXショットガンから目を離し四方を目視。
うん異常無し。
見える位置に犬猫は居ない、はず。
大猫はマップに映らないのだろう、ハスキーが猫から逃げたとき十字路の反応が消えていた。
コントローラーまじ当てになんねーっ。あんなのに不意討ちされるとかムリ、恐い。
犬タイプは…よく分かんないな~。
マップで確認できるのとできないのが混在している、が正解に近い?
確認できる犬は星人、できない犬は一般犬だとして全部が見える位置で停止或いは整列しているならまだしも動き回ってる状態を見分けるのは難しい。ってことで先ずは操っている主として最も有力かつ唯一見た目だけで判別できるターゲットの排除だ。さよならハスキー。
数百m離れた地点から狙う私の害意を察知し隠れたわけではないだろうけど、ちょっと目を離した隙に見失っちゃった。でも無問題。(十字路で2匹が見合っていた時にやっておいた)ロックオン機能を活用した。
期待していた効果…一般犬がバタバタと倒れ偽犬を焙り出せた、ということはなく犬たちの行動が一瞬止まったかな?くらいの地味なリアクションのみ。からのメンバー達へ敵対。
他へ移動するターゲット反応が無いままスタート地点最寄りの闘いは終わった。
逃げた形跡無しで反応が消えたんだからハスキー狩り成功、のはず。
頭部しか破壊してない(はずだ)けど再生しなかったのだろう。ちょうど頭部が再生の起点だったとか?
失敗だとしたら“いぬ□■星人”か一般犬かなんて気にしている場合じゃない。
ターゲットに対しては言うに及ばず鉄砲玉の如く襲ってくる生物は倒すしかないんだし。
後悔は生者の特権。
そんなことより心配すべきは控え戦力の有無だ。
ハスキーの遠吠えをトリガ―に増えたターゲット、それに後続が残されているか。
犬星人に加わる群れは2グループで終わりなのか?「エリア内から集めた分が無くなったから補充しよう」となったら困る。エリア外からも際限無く動員されたら余裕でタイムオーバーになっちゃう。
増援を呼ぶ能力はハスキー固有のものなのか?
南東の2体は外見からして疑わしい。
===□○◇===
遠ざかっていく風景が歪む。
メンバー達の攻撃であっさり動かなくなった犬たちは操られただけの部外者だったのかもしれない。もう確かめようが無いし配慮する余裕は無かったが…
苦しい。
日が昇ればたくさんの人たちがペットロスに気付くのだろう。
ルルルル… キッ
「ここだよな…奥か、って何だぁ?」
「あ…」ゴシゴシ
「星人?」キョロキョロ
「や、なんでもない。…急ごう」
「? ああ」
… …
林の入口へ着く前に異常を発見。
林の向こうにも公園が広がっているのか木々の黒い輪郭の上、うっすらと明るい夜空を背景に羽ばたき騒がしく啼くシルエットが見える。林に棲む鳥たちか。
真下の大木が傾き視界から消える。
パキパキパキパキ メキメキメキメキ ズシン…
薄暗い林の中はちょっと入ると拓けていた。
いや、奴らが拓いたのか。傾き隣の木々にひっかかったり切株や通路上に転がる幾本もの大木とその向こうに広場が見える。障害物が目立つなか唯一凹凸の少ない場所で刀を構える長髪男。
和泉だ。
犬星人は?
「上だ!」
闇夜を切り取ったような獣が一直線に落下。高い風切り音が無ければ見逃したかも。
狙いは和泉。
奴は慌てずバックステップ。屈んで一閃。
どうやったのか獣こと黒狼の身体が宙に停止し、斜め上方向へ振り抜いた刃は残念ながら外れた。
よく見ると黒狼の胴から同色の帯が3方向へのびている。真上・後方斜め上・正面。
黒狼の咽喉元からのびた帯は和泉の頭上を抜け、木に連結。
ビシュシュッ
和泉の切り上げに追われ上昇する黒狼。前後の帯を回収したため出遅れたのか血の華が咲く。
「やったか?!」
叫んだ近藤を睨んでからバク宙する和泉。着地した狼がジャンプしながら帯を降らす。
血は降らない。
骨まで達しなかった斬撃だとしても止血が早い?あいつも再生を…
和泉は長い切株の裏へ飛び込んだまま出て来ない。
「奴一匹だけか?」
「みたいだな…」
表情は分からないがこっちを見ているのだろう停止した黒狼から視線を外さず近藤へ答える。
よかった。さっきのような群れは居ないらしい。
いちおう警戒していたのに道中の足止めが無かったので此処に集結してることを疑っていた。
再び犬を傷付けなくて済むのは嬉しいが複雑。
此処は奴らの巣じゃないのか?
「来るぞ!」
!!
瞬く間に表情が見えるほど接近する黒狼。
切り刻み転送した犬たちより感情のみえる瞳。獰猛な笑顔…
バンッ
…の上半分が爆散。
「くそっ!」
声と共に黒狼の背から血が噴出。
宙で分割された獣の上半身が顔面で着地。
3回転して充分に体液を振り撒くと仰向けで停止した。下半身の断面ともに泡立ってない。
今、悪態を吐いた奴だろうか?透明化した何者かが荒い足取りで遠ざかっていく。
たぶん和泉だ。
「送っとくか」
「…そうだな」
念の為ターゲットの死骸を転送し俺たちも広場へ向かった。
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命中。
ってロックオンしたんだから当然だけど~。
頭骨の目元から上を失った骨格は、さらに2等分され転がったまま動かない。
増えない。
伸びない。
くっつかない。
ハスキー・タイプは再生しない?頭が弱点で固定なのか?確認できないままスライスされ消えた。
…どっちにしても最後のターゲット(?)には当て嵌らないか。
生物ですら無さそーだもんな~あれ。
うん、中身もスキャンできない物質でミッチミチだ。
あ、すぐに透視できないって意味ね?Xガン類のスキャン機能で。
モニターを動かさなきゃやがて背景に消えます。
そこまでやると意味が無いけどな。
胃に異物が詰まってるのではなく骨と内臓が無い。
白いシルエットをざっと観察した予測では、冷蔵庫や洗濯機などの家電・自転車・軽トラ・スクーター・長方形の板(たぶんドア)・傘・大きいものはショベルカー(?)で構成されている。
ショベルカーはバケットとクローラーしか判別できなかった。
所謂寄せ集めっていうか鉄クズがくっつき合って一体の獣を形作っている、ト□ンスフォーマーみたいな? 登場するフィクションを間違えている、ってゆーかフライングじゃね?
出るなら最終章でしょ、お前なんか知らんけど。
大きさ的には怪獣。20mには及ばなそう。
って見てるうちにモノホイールが食われた。白い輪っかは流れるように胴を移動し背中に到着。
おぉガンツバイクよ取り込まれるとは何事だ。
体内(?)の密度は濃いがカッチリ組み合っているわけじゃないらしい。配置は流動的。
ということは怪獣のどこかに犬星人の操縦室があると仮定して、場所が固定されていない可能性が高い。いやそれならまだマシか。中に居ると潰されそーだからって公園のどっかに潜み、こっそり遠隔操作もありうる。エリア内に居るのは確実…であってほしい。
機械生命だったら急所は動力か? どこだよ?エンジン。
あ~も~ちまちま透視するより潰したほうが早いっ。
Zガンを持て~、センパイはいずこ~?
===□○◇===
「うぉっ …ボスか?」
呟く近藤の横で最後のターゲットを見上げる。
林から出た芝生広場で巨大建造物、じゃなく生物か。…生物?
…、
まぁそれは置いとこう、和泉と超でかいターゲットが交戦(?)中。
…。
お前は…
何であれに正面対決?!
ガンッ ガンッ ガンッ ガッ ガンッ ガンッ ガンッガンッ ガンッ ギンッ ガンッ
強化した全身で踏ん張り長い棒で怪物の正面を滅多打ち。
あ、ソードかアレ。あんなに伸びるんだ…すっげー丈夫。折れず曲がらず刃毀れせず、って?
ターゲットはされるがまま。和泉を見おろし微動だにしない。いやゴツゴツした表面がなにやら蠢いている…
捕獲銃を構え観察していると怪物から小さいものが転がり落ちた、と言っても人間サイズ。
巨大ターゲットの陰で四つん這いから起き上がり、こっちへ駆けてくる
ゴッ
外灯に照らされる直前、真横へ吹っ飛ぶ影。撥ね飛ばした奴はフサッとした獣…
ってドンドン来た。
先頭の獣は怪物の真下を駆け抜け、次の獣は右、その次は左へと回り込んでいく。
他にも居たのか…
乱入者はでか猫、計6体。
ブォン
巨大ターゲットの腹が波打ち、上方向へ伸びた一部が腰のうえ辺りで塒を巻き拡散。
和泉と6体へ降り注ぐ…
げっ こっちにもきた。バレてたのか俺たち。飛んでくる細かいものを伏せて 避ける!
ドドドドドドド…
結構大きな音に振り返ると数cm後方の芝生が広範囲で消えていた。
これはヤバイ。
外灯を受け白く光る土煙が盛大に舞うなか巨大ターゲットに躍りかかる猫。
群れに殺られた猫より大きい、6体の中で一際でかい奴だ。トラ柄の跳躍。
バキャッ
浮いた状態で加速し飛び道具(?)を避けつつ背を大きく削り取る。
ゴッ ドドドド…
着地後止まらず移動したトラ猫の数瞬後、落ちた肉片(?)を散弾が撃ち抜いた。
蜂の巣になる…ブラウン管テレビ? 粗大ゴミくっつけてんのかあのターゲット。
トラ猫を鼻先で追う巨体が傾き砲塔の動きが止まる。
左前脚の膝部分、皿の欠けが原因か。ユラユラする巨大いぬ星人。左後ろ脚の踵も削られ転倒。
ドォンッッ
さっきよりも盛大な土煙で7体はスッポリと隠れた。
(ガンツバイクに乗り)巨大いぬ□■星人に追いかけ回され取り込まれ損なったのは岡崎。
デカ猫が6体も乱入したため和泉は焦っている。