字数少ないし、色々酷いけど殴らないで……。
転生トラックは実在する。だって僕やられたもの
僕は全知全能になりたかった。
そう思うようになったきっかけというものはない。けれど、いつの間にやらそう思うようになっていた。
そして今、僕は僕の望んだ全知全能に手を掛けている。何たる棚ぼた。しかし大いなる快挙。
だから僕は溢れんばかりの喝采を込め、こう叫ぶのだ。
いあ! いあ!
♪ ♪ ♪
僕は縣幸太郎。前世の記憶を持つ一般転生マンだ。
僕の最後ってやつは案外呆気なく普通に事故死。転生トラックはリアルだった。
そんな訳で死んでしまった僕なのだけれどなんの因果か現代日本で二度目の生を手にしてしまった。お陰様で毎日が退屈極まりない。
そう、退屈。退屈だ。
子供の頃に経験できる事柄は大凡既知。これがどうして面白いと思えるのか。
まぁ、下手にハードモードになるよりかはマシなのだろうけども。
そんなこんな腐りながら生きる事数年。僕は小学生となり――親の都合で転校を余儀なくされた。
親は友達と離れて寂しくならないかと心配していたが、残念ながら僕に友人などいる訳もなく、綺麗さっぱり後腐れなく転校を完了した。
さて、そんな訳で今日が記念すべき初登校だ。しかし今更緊張したりはしない。
同じようなリノリウムの床、同じような背景。どれも既知だ。寧ろこれでどうして緊張出来るというのか。寧ろ退屈で欠伸が出る。
「今日はクラスに新しいお友達が来ます」
ドアの向こうで先生がそう言ったのが聞こえた。
新しいお友達。頭がお花畑みたいで滑稽な言い回しだ。誰でも友達になれるのなら虐めなんて起こらないだろうに。
先生の「入って来て」の声で教室に入ると先生の指示で黒板に名前を書いて自己紹介する。
「僕は縣幸太郎です。趣味は読書です。御指導ご鞭撻の程、よろしくお願いします」
「ごしどーごべんたつ?」と首を傾げるクラスメイト達を眺める。反応からして同じ転生者はいなさそうだ。転生者がいるからどうこうという訳ではないが、いないと分かると少し物悲しい。まぁそこまで期待してはいなかったのだけれども。
「な、中々個性的なご挨拶でしたね。さ、さあ皆んな拍手〜〜!!」
転校してからの初手で「私、精霊ですの」発言したデアラの推しキャラもいたけれど結局は何やかんや馴染んでたしこの位はセーフだろう。
そんな事を考えつつ何の気無しにロッカーの上にある背面黒板に目を向けて、それを見つけた。
今日の日直の欄。そこに井上心葉と朝倉美羽の名前があったのだ。
「……あはっ」
思わず笑ってしまった。
その二人の名前が既知であったからだ。
井上心葉に朝倉美羽。それは『〝文学少女〟』シリーズに出てくるキャラクターの名前だった。
『〝文学少女〟』シリーズは井上心葉を主人公とした恋愛ミステリーラノベだ。そして転生前の僕の愛読書でもあり、僕の性癖が歪んだ元凶でもある。
何で歪んだのかとかその辺は追々話すとしてそれよりも今はあの二人だ。
朝倉美羽は中学の時に自殺未遂を仕出かすし、井上心葉はそれを見て精神を病んだりする事を僕は知っている。
控え目に言って……最ッ高ではないか!!
僕の知っているキャラクターの絶望フェイスが目の前で見られる可能性が生まれたのだ。
いや、それだけではない。僕はこの物語の全貌を既に知っている。故にその結末を最低最悪の物語に書き換える事だって出来るかもしれない。
眼前に広がるかもしれない未知に久しぶりに心が躍るのを自覚する。
さて、改めて自己紹介をしよう。
僕の名前は縣幸太郎。生まれてこの方愉悦部に所属しているナチュラルボーンド畜生だ。
原作突入後はどっちが読みたい?
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主人公を井上君に変更。
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主人公そのまま。
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執筆速度落として良いから両方やって♡