あべこべ幻想郷に落とされた一般(?)大学生   作:謎の通行する男Σ(シグマ)

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どうもこんにちはこんばんわおはようございます。

まだ二話しか投稿してないのにこの投稿頻度です。言いましたよね?
投稿頻度?なにそれ美味しいの、状態だって。

翔都「いや、そこは頑張ったほうが。」

気のせいです。では、

本編どうぞ!


3話

「これからどうするかめどは立ってるのか?」

慧音が聞いた。

 

「それが…どうしようにもここに来たばかりで何もできないんですよね…何か、ここのことを詳しく教えて貰えないでしょうか?」

 

「わ、私がか?…あ、そ、そうだ、鈴奈庵っていう貸し本屋があるんだ!そこの方が詳しいと思うぞ!」

やけにテンパった感じで答える慧音。

 

「?そうですか?分かりました。じゃあ…それではまた。」

が、少し疑問に思った位で翔都は寺子屋を出ることにした。

 

「あ、ああ。」

 

ガラガラガラ

 

 

 

「…慧音。」

翔都が寺子屋を出た後、別の部屋から覗いていた妹紅が出てきた。

 

「も、妹紅…」

 

「…お前奥手すぎるだろ…」

呆れるようにため息をつき、妹紅は言った。慧音は、

 

「…あれが精一杯だ…あれ以上は精神が持たない…」

と、自分に言い訳をしていた。

 

 

 

「…何か悪いことしちゃったかな?」

翔都も少し考えていたが、まずそれよりも…

 

「……というか外出たはいいけどまた路地にいるんだよなぁ…どうしよう。…また人通りの少ないところ探そうかな。」

そんなことを考えていたとき、悲鳴のようなものが聞こえた。

 

「キャアァッ」

 

「んっ?…何だろう…悲鳴みたいに聞こえたけど…もし何か危険なことになってるなら行った方がいいな…」

 

タッタッタッタッ…

 

 

「グルルルルル…」

人里に赤い狼が侵入していた。大きさは翔都よりちょっと大きいぐらい。文句なしの男漁りである。

 

「うーわ…また出たよこのパターン。…今回は狼バージョンか…赤い狼は知らないけど多分この世界にはいるんだな…多分。赤いきつね食べたい。」

冗談はさておき。

 

「「「逃げろー!」」」

そんな声を聞いて、翔都は狼の右手を見た。

 

「あれ…子供か!?」

その手には、まだ十歳になってないであろう男の子が握られていた。

 

「ええい!迷ってられるか!」

 

ダッ!

 

「(鳩尾…神経が密集してて痛覚が敏感な所…すなわち弱点!そこを狙えば…!)」

 

「ぉおらぁっ!」

 

バゴッ

鳩尾めがけて思い切り右ストレートを放った。

 

「(っっつ…いってぇ…何て固さしてるんだ…でも…一般人でもダメージは与えれてる。…まずはあの子を助けてあげないと…右手だから…脇腹だっ!)おらっ!」

 

バゴッ

続いて左脇腹に膝蹴りを食らわす。

その時、左脇腹を触ろうとして右手を脇腹に当て、男の子が落ちた。その子を翔都はしっかりキャッチし、

 

「よし、一回退く!」

走り出した。一つの家の前にじっと翔都を見ている女の人がいた。恐らくこの子の母親だろうと推測し、翔都は男の子を渡した。

 

「お母さんですね。早くこの子を!」

 

「あ、ありがとうございます!本当にありがとうございます!」

男の子の母親は翔都に何度もお礼を言い、頭を下げた。

 

「良いですから早く家の中に!(…多分こんなのがいるってことは倒す人もいるはず…その人が来るまで持ちこたえないと…)」

翔都は再びファイティングポーズをとる。

 

「(…とはいっても、妖怪は力がかなり強いって聞いた。僕がそう敵うとも思えない。でも…これでも足が遅いだけで知識と運動能力はある!)」

赤狼は右手を振りかぶった。鋭い爪が見えたが、

 

「一番遠いのは…左後ろっ!」

逆サイドに動いてかわす。そして、

 

「おりゃっ!」

隙を見つけては鳩尾辺りを殴る。手は痛くなるがしょうがない。

その時、

 

「翔都殿!」

聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「慧音先生…?」

この騒ぎを聞きつけ、まず慧音が来た。

 

「し、翔都殿!後ろ…」

翔都が声に反応して振り返ったとき、赤狼は手を振ってきていた。

 

「っ!まず…」

 

ザシュッ

 

「っっつ…」

何とか跳んで距離をとり、腕をクロスにしてガードしたため致命傷とはならなかった。が、

 

「う、腕…が…」

翔都の右腕に縦に二本、深い傷が入っていた。

 

「があぁ…やっぱり…傷つけられると…かなり痛い…」

 

「っぐ…!」

慧音は自分の行動の遅さを悔やんだ。もう少し、あと十秒早ければ翔都は怪我をせずにいれたかも知れなかったのだ。

 

「翔都殿、しゃがめ!」

 

「!?っ!」

 

ぁあ!」

とりあえず狼の近くまで飛んでいき、八つ当たりのように弾幕をゼロ距離でぶつけた。かなりの威力だったらしく、狼は吹き飛んだ。

 

「し、翔都殿!腕が…」

 

「慧音先生危ない!」

 

グッ

「!?」

 

ブン

さっきの狼が跳んで来て、右腕を振った。が、翔都が慧音を引っ張ったため、当たらなかった。

「! !も、申し訳ない…」

 

「これなら…いける!」

 

「翔都殿?」

翔都の頭に一つ、案が浮かんだ。

 

「気絶させるだけなら…出来る!」

 

狼が体勢を低くした瞬間、翔都はしゃがみ、狼が上を通った時に、両拳を狼の顎に突き上げた。つまり、アッパーだ。

 

「グルェァ!」

すると、狼はそのまま慣性の法則に従って落ちた。

 

「がぁっ!右手使うべきじゃ…無かったかも…」

 

「なっ!す、すごい…はっ!だ、大丈夫かっ!?」

 

「これが大丈夫に見えるなら…医者に見てもらった方が言いかもな…はは…」

 

ドサッ

 

「し、翔都殿!?(く…どうする…どうすれば……翔都殿が助かる可能性が高いのは…永遠亭か…だがあそこには…いや、迷ってる暇などない!)」

慧音は気絶した翔都を王子様抱っこをして飛んでいった。正確には疲労でバタッ、ってなっただけなんだが。

 

…ちなみにだが、あの狼、あの後すぐに来た霊鐘によって()()()()となった。

 

 

 

「妹紅!」

 

「?慧音、どうs…翔都!?どうした!何が!?」

 

「<かくかくしかじか>あったんだ!永遠亭に連れていってやってくれ!私では悔しいが()()()()に対抗できない…」

 

「…分かった。すぐに連れていく。」

 

ダダダッ

 

翔都を背負った妹紅は全力ダッシュで竹林を抜け、永遠亭に着いた。

ガラガラガラッ

 

「おい永琳(えいりん)!早く来い!」

 

「あら、もk…あんた、九代目(霊鐘)に殺されても知らないわよ?」

永遠亭から出てきたのは白い髪を後で束ねた、化け物不細工、八意永琳だ。

 

 

八意(やごころ) 永琳(えいりん)

永遠亭の女医兼薬剤師。腕はかなり確かで、治せない病気はないんじゃないかというレベルだが、何せ顔が化け物。吹き出物なんか考えられない様な顔に、体型はボンキュッボン。むしろ化け物の方が可愛いとよく言われる。

 

 

「私じゃない!話は後でするからとりあえずこいつを!」

 

「分かったわ。鈴仙!手伝ってちょうだい!」

 

「はい!お師匠様!」

 

 

鈴仙(れいせん)優曇華院(うどんげいん)・イナバ》

元月のウサギで、地面に着くほどの薄い紫の髪にうさぎ耳。そして、化け物顔。永琳の助手をよくやっている。

 

 

「って!男性じゃ…って何ですかこの怪我!?」

 

「だから急ぐのよ!このままだと傷が残る可能性があるわ!」

 

「わかりました!」

 

───────────────

 

───────

 

───

 

「…ぅう?」

翔都が目を覚ましたとき、見たことのない天井、見たことのない部屋にいた。

 

「…僕どうなったっけ?…えーと、狼の相手して…アッパー食らわせて……そっからの記憶がないなぁ…」

まあ、気絶してたから記憶があるわけないのだが。

 

『…気がついたかしら?』

翔都が考えているとき、声がした。

 

「え?…は、はい…えーと、どこから声出てます?」

が、どこにも人の姿は見えないのだ。

 

『そのベッドから出てるわ。』

 

「一種のホラー映画みたいなこと言わないでくださいよ…でも確かにこれから出てる…どうなってるんだろう…」

 

『何とか傷を残さずに治療できたわ。元通り普通に動くはずよ。』

 

「はい!?」

翔都が驚くのも無理はない。何せ腕に十五センチほどの深めの傷痕を付けられたにも関わらず、傷を残さずに治療できた、などと言っているのだ。翔都は袖を捲って腕を見てみると…

 

「…ほんとに残ってない…」

全く残っていなかった。傷のきの字も無かった。

それに、元通り問題なく動く。

 

「すごい…ありがとうございます!」

 

『良いのよ。これが仕事だし。』

 

「…ところでですが…何でこんなことしてるんですか?出てきて頂いても…」

普通に出てきても良いのに、何故こんな方法をとったのか、翔都は謎でしょうがなかった。

 

『あなた、外来人らしいわね?』

 

「?は、はい…そういうと聞きました。」

 

『なら知らなくてもしょうがないわね。ここは永遠亭っていう医療施設なの。』

 

「はい。」

 

『で、同時に化け物の巣窟とも言われてるわ。』

 

「なんちゅう言い草ですか…」

 

『いえ、その通りなの。ここにいる全員が全員不細工を越えた不細工…普通に見たら死ぬわよ。いえ、見てなくとも5メートル以内なら気持ち悪くなるわね。障害物があれば大丈夫だろうけど。問題ないでしょう?』

機械越しのはずなのだが、暗い感じが伝わってくる。

 

「…それは多分大丈夫ですよ。まだ推測の段階ですけど、おそらく、僕の中で醜美感覚が逆転してるみたいなんです。もし、そちらの言うことが本当なら、僕からすれば美人に見えると思いますよ。」

 

『え?……いえ、そんなことあり得ないでしょ?』

 

「…僕もそう思ったんですけど…どうやらその通りとしか言えない状況なんですよ…」

本当にそうである。今までに翔都が見てきた人はほとんどが綺麗とは言いにくい者達だったのだ。しかも、その度が上がれば上がるほど自信に満ち溢れた顔で寄ってくるのだ。

 

『…ふうん…じゃあ…鈴仙ー!ちょっと来て!』

 

『はいー!何か用ですか?』

機械の向こうで鈴仙が話に加わった。

 

『ちょっと彼の所に行ってきてちょうだい。』

 

『え?あの方に吐かせる気ですか?』

翔都は本心、おい、と思った。何故そうなる。弟子じゃなくて自分が来いよ、自分が、と。

 

『大丈夫よ。彼の目にはあなたは綺麗に見えるそうよ。』

 

『…師匠、とうとう頭やっちゃいましたか?』

前言撤回。弟子も弟子であった。

 

『問題なく動いてるわよ。さ、行ってきて。それとも新しい薬の被検体の方が…』

 

『では、行ってきますね。』

鈴仙はあっという間に意見を変えた。どんな薬かって?この世には知らない方が良いこともあるんだよ。

 

コンコン

 

「…し、失礼…します。」

 

「あ、はい、どうぞ。」

 

ガチャ

 

「(…え?)」

翔都の目には、美人しか映っていなかった。

 

「れ、鈴仙…優曇華院…イナバ…です…」

 

「ど、どうも…」

 

『で?見た感想はどうかしら?』

 

「か、可愛いですよ。とても。」

 

…パタッ

同時に何かが倒れる音がした。

鈴仙だ。

男性、しかも、超絶イケメンに可愛い、と言われ、脳が一瞬で沸騰してしまったのだった。

 

「ちょ、れ、鈴仙さん!?」

そんなことを知らない翔都はほぼ脊髄反射で鈴仙を抱えあげ(お姫様抱っこ)、部屋を飛び出した。怪我人なのにね。痛みはほぼ感じず、走っていたが、ちょっと冷静になってみれば、どうすればいいのか分からなくなった。

 

「(そういや、僕ここの構造知らないじゃん!えーと、どうしよ…変に鈴仙さん起こしても何だし…うん。一回部屋戻ろう。)」

ということで戻ってきたのだった。翔都は鈴仙をさっきまで自分が寝ていたベッドに寝かせ、永琳に聞いた。

 

「…えーと、まだお名前聞いていませんでしたよね?」

 

『あ、そういえばそうだったわね。私は八意永琳。ここの薬剤師兼女医よ。貴方の事は妹紅から聞いてるわ。片桐翔都君。』

そこに翔都は少し疑問を感じた。

 

「どうも…あれ、医者と薬剤師って兼用しちゃいけないんじゃ…」

 

『あら、外ではそうなのかしら。でも、この幻想郷には医者も薬剤師も私しかいないから兼用するより他ないのよ。』

 

「あ、そういうことでしたか。」

 

「う、うぅーん…?」

そんな会話をしていると、鈴仙が目を開けた。

 

「あ、鈴仙さん、おはようございます…とはなりませんね…大丈夫ですか?」

数秒間目が合い、その後、

 

「……ひやあぁぁぁっ!」

 

「ふぇぅっ!?」

凄い叫ばれた。翔都も驚いて変な声が出てしまった。

 

「へ、わ、私何でここで寝てるの…へ、しゅ、すみませんでしたぁっ!」

疾風のごとく部屋から出ていった。

 

『あらあら、初心(うぶ)ねぇ。』

 

「…まあそれより、今ので僕の醜美感覚が逆転してる証明はできましたか?」

 

『そうね。貴方なら…()()の相手もできるかも知れないわね…』

 

「?」

そんなこんなで翔都は()()()()()()()()と合いまみえることとなるのだった。




はい、大変でした。

もう永遠の醜き汚姫様は誰か分かりますよね…?

翔都「ひどい言われようだよなぁ…」

しょうがないです。恨むならあべこべに生れた自身の運命を恨んだいただきたい。

では、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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