今回は、愛さん回です。
では、本編どうぞ
アタシは、良くみんなに天才で「太陽」みたいだと言われることがある。
別に、アタシはそんなつもりはない。
だって、アタシは本当は、「月」なのだから。
ただ、太陽の光を反射して輝いている、それが「月」。
アタシには似合っていると思う。
アタシは彼なしでは、輝けない。
アタシの輝きの源は、彼なのだ。
さっきから出てくる「太陽」の彼は、アタシがまだわたしで、金髪じゃなくて黒髪で、ギャル語ではなく誰にでも敬語を使ってた、いわゆる、地味な女の子だった小学生の時にあったのだ。
当時のアタシは自分で言うのもあれだけど、真面目って言葉が良く似合う女の子だったと思う。両親は共働きで家にいないことが多く、たまに帰ってきて、テストの点数を見て誉めてくれるのが、めっちゃ嬉しかったのを今でも覚えている。覚えているのは嬉しい思いでだけではなく、当時、授業参観に親の来ないアタシを良くいじめてくる、ちょい悪な男の子もいたな。嬉しかない思い出だから名前も覚えてないや。けど、あの時がわたしと、彼の出会ったきっかけだった気がする。
たしかあの時は...
「おい、宮下。お前母ちゃんいないんだってな。かわいそうだなぁ」
「おい、○○、お前それは言いすぎだよ」
そんな風に、クラスのうるさい男子達が公園で1人ブランコをこいでる、わたしに言ってきた。
「何回言えばわかるのですか? わたしはお母さんがいないのではなく、働いているのです」
わたしはこの返しを何回したのだろう。もうそろそろ、終わりにしたいのにな。そんなわたしの考えとは逆に、その子達は何かヒートアップしていた。
「○○こいつ生意気言ってるぜ? どうする、やるか?」
「あんまり女にやるのは、気分が良くないが、真面目ちゃんの宮下には実技の方がわかりやすいかな?」
そういい、リーダーであろう○○君が手の前で拳をゴギゴギやっている。
わたしは、恐怖から動けず、その場でうずくまってしまった。
「ハハハ、こいつビビってるぜ。さっさとやっちまおうぜ」
「おー!」
そんなことを言いながら彼らがこっちに近づいてくる足音が聞こえわたしの前で止まり、拳がわたしに届く...
そんなわたしの予想を裏切って何時までも拳はわたしに届かない。わたしはそっと目を開けて前をみた。
そこには、1人の男の子が立っていて、2人の拳を片手ずつで受け止めていた。
「だ、誰だお前」
「○○も知らないのか?」
「え、だれ?」
わたしの口からも自然に疑問が出ていた。
その声に気づいたのか彼は口を開いて自己紹介をしだした。
「ん? あー、ここら辺は久しぶりにに来たから知らなくて当然か。まあ、名乗ってやりますか。俺はとなり学区の第2小学校の5年
正義のヒーロー
なんだか、その言葉がわたしの中にスッーっと入ってきて、彼にわたしの知らない感情を呼び起こさせた。
「お前ら、この子いじめてただろう。そういうの良くないから止めろよ。今回は見逃してやるから。ほらかえったかえった」
そう言われた、○○君達は明らかに怒りの表情を浮かべて彼を見、こう言った。
「てめえ、俺らと同じ学年なのになんだその偉そうな口の聞き方。てめえには関係ねぇだろうが」
そういった、○○君は彼に捕まれてた拳を身に引き寄せ再び殴りかかっていた。
「なるほど。言うこと聞けないのか。その上暴力とは。言っといてやるよ、俺の好きなキャラが言ってたぜ。『撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ』ってな。殴られても自業自得だからな」
そう言った、彼改めて、不破くんは○○君の拳を最小限の動作で避けて、がら空きの身体にカウンターをくわせていた。とても、鮮やかで美しい動作で。
「○○! お、お前覚えてろよ。次あうときはボコボコにしてやるからな」
そういい、○○君と一緒にいた子が気絶してる彼を連れて公園から出ていった。彼は、その背中に向けて、
「頑張れよー」
と、笑顔で呑気に返していた。
その笑顔は、まるで
「太陽みたい」
「え?」
どうやら口から漏れていたらしい。わたしは恥ずかしさから、この場を後にしようとしたけど、彼の笑い声が聞こえて、逃げることを止めて、彼と会話することにした。
「あはは、君面白いね。名前は」
「宮下愛です」
「へー、いい名前じゃん。ねえ、次また何かあった時は助けてあげたいんだけどさ、あいにく俺の身体は1つなもんで、当たり前だけど他のところにいたら助けてやれないんだ。だからさ、イメチェンしてみない?」
彼は、わたしに今のように生きることを進めてくれた。
スクールアイドル宮下愛はこうして生まれた。
こうして走馬灯のように昔のことを思い出すと、アタシがどれだけ今取り乱しているのかが良くわかる。
アタシは帰って来た意識で目の前に倒れている、彼の、勇くんの身体に近づいた。息はまだある。ちょっと血が多めに出てるがそれ以外に、ヤバそうなところは見当たらない。
彼の生存を確認したところで、こんなことをしてきた、男2人組の方へ目を向けた。
「貴方達がやったんだよね? 彼を」
アタシがそう言うと、リーダーであろうと思われる方が一歩前に出て口を開いて、一生聞かないはずだった、あの声で話しかけてきた。
「やぁ、宮下~。今スクールアイドルやってるんだろ。しばらく会わない間にどえらい身体になってるな」
そう言った、○○はアタシの身体を舐め回すように上から下へと見ていた。
「なに? 今更復讐にでも来たの? しかも不意打ちって、あんた、相変わらず屑だね」
「へ、復讐。まあ、そうだな。それともう1つあるんだけどな。お前の人生を狂わせてやるよ」
そう言うと、○○をあの日運んだ奴がアタシの方へ駆けてきた。
わたしは、手袋を素早く着け、スカートのポケットからカッターを出して、彼の静脈を動脈を傷つけないように的確に、切った。
「あああー」
彼はそんな叫び声をあげて、その場に倒れた。
アタシは、それを踏ん透けて、○○の方へ近づいていった。
彼は目の前で起きたことを理解できてないらしく、ただ突っ立っているだけだった。
「あー、心配しなくても大丈夫だよ☆血は出てるけど、勇くんみたいに、重症じゃないから」
そう笑顔で伝えると、彼はその場に崩れ落ちてしまった。
ピーポー
遠くからそんな声が聞こえてきた。
アタシは、自分もああなるんじゃないかと絶望している彼に彼のお友達を傷着けたカッターを持たせてあげた。
そして、耳元でこう囁いた、
「ああ、なりたくなかったら、警察とかにに余計なことを言わないでね。まあ、彼生きてるけどね。君が悪いんだよ。彼を傷つけたから。もし、彼にもしものことがあったら、今度は見逃さないからね」
アタシは、それだけ言って勇くんの近くにいき、救急車がくるのを待った。ちなみに救急車を呼んだのはアタシだ。
後日談というかその後、
勇くんは何事もなく退院することが出来た。
○○君は、警察に捕まった。殺人未遂で。
○○君の友達は、ちょっと血が出てただけでなんともなかったようだ。
アタシは、彼が居なかったら、ダメになるだろう。
わたしは、彼が居なかったら、ダメになっていただろう。
アタシは、太陽がなかったら、輝けなかっただろう。
わたしは、太陽がなかったら、太陽にすら照らされない星になっていただろう。
アタシから彼がいなくなったらきっと、生きていけないだろう。
だからね、
わたしは彼がいなかったらきっと、楽しい思いをしなかっただろう。
だからね、
「勇くん。ずっと一緒にいようね。そして心からの笑顔を何時までも見せて。君の笑った顔が、サイコーだから。どんな時も一緒に笑ってね。そんな君の笑顔が宝物でダイスキだよ」
アタシは、わたしは、太陽にはならなくてもいい。
彼が照らし続けてくれる限り。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
次回の投稿が何時になるかわかりませんが、気長に待ってくださると嬉しいです。