シンフォギアにゲッター系女子をinさせてみたかった 作:ぱんそうこう
ブラックノイズとの決戦からおよそ一週間ほどが経った。
現場に到着した弦十郎に「生きていてくれて本当に良かった」と三人揃って抱き締められ、その後それはそれ、これはこれと言わんばかりにこってり絞られた竜と翼。
結局、竜は出撃禁止に加えてギアを没収、翼も期限つきで出撃禁止の処分を受けたのである。
加えて竜は再び病院送りになり、検査の結果胸骨の骨折などが見られたため今一度病室にぶち込まれたのだった。もちろん今度は脱走なぞできないように監視つきである。
誰が言ったか、「スイッチ押せば五秒で忍者」と謳われるこのシステムは以後竜を一ヶ所に留めておく時に多用されることになるのはまた別のお話である。
時は経っても状況は何も変わっていない。フィーネは何も動きを見せず、雪音クリスは未だ行方不明。竜は退院し、用務員の業務に復帰したものの出撃禁止は解かれておらず、散発的に出現するノイズを響と翼が倒しているだけの日々。
変わったことがあるとすれば、リディアンで竜と翼の雰囲気が変わったと噂され始めたことくらいだろうか。
「それじゃ、久しぶりに仲良しミーティングと行きましょうか♪」
その日、二課本部でのミーティングは再び了子の一声から始まった。以前とは参加した人間も座る場所さえも全く同じだったが、その雰囲気は大きく違ってとてもゆるやかだった。
「改めてブラックノイズの討伐お疲れさま。これで現在確認された個体は全て倒したことになるわ。ここで良い知らせと悪い知らせがあるんだけど、どっちがいいかしら?」
「じゃあ良い方でお願いしますッ!」
響が元気のいい声を上げる。了子もそれを予想していたのか、うんうんと満足そうに頷きながら「良いニュース」について述べていくのだった。
「オッケー。良いニュースっていうのはブラックノイズに関して、いくつか新しく分かったことがあることよ。例の人を狂わせる瘴気、あったでしょ?あれはある種の呪いのようなものだということが分かったわ」
「呪い?このご時世にそんな時代遅れがあんのかよ」
「そうとも言えないわ、呪いっていうのも異端技術の一種に分類される代物だもの。このご時世においては、最新技術だと言えるわね。……で、ここからが本題。ブラックノイズはこの呪いそのものを宿した存在だと考えられるわ。従って、これからブラックノイズという名称を改め、『カルマノイズ』と呼称することに決まりました」
「カルマ……なるほど、『業』というわけですか」
「ええ。そしてカルマノイズの存在目的なのだけど……こっちは残念ながらまだ調査中。でも推測としては、あれは人類を効率的に殺すことが目的だと考えられるわ。きっとその為の呪い、その為のあのスペックということね」
効率的に殺す――その点で言えばノイズも同じだろう。人間だけを狙い、周囲の環境に悪影響を及ぼすことなく相打って殺す。しかしカルマノイズが決定的に異なるのは人を炭化させても炭にならないこと。従ってカルマノイズはノイズの完全上位種と考えるのが妥当だというのがこれまでの認識だった。
そして今回詳細が判明した「呪い」のことも考慮すれば、その存在理由を推測することなぞ天才・櫻井了子には容易なことである。
「効率よく人を殺す……。ノイズとやっていることが同じでも少し違う性質を強化するだけでこんなに厄介になるのか……」
「それだけノイズという存在が脅威であり、素体として優秀ということね。……こんなこと、あんまり考えたくないけど」
藤尭がぼやき、友里が嘆く。
カルマノイズは普通のノイズとは違う。それは分かりきったことではあるが、こうして改めて見てみれば大本となるノイズそのものの脅威性もまた強調される。
現状はシンフォギアで対抗出来ているのみに過ぎず、根本的な解決には至っていないという、当たり前の事実を再確認するのみであった。
「で、悪い方の知らせだけど。このカルマノイズ、多分まだまだ現れるわよ」
「……何だって?本当なのか了子くん」
「こんなことでつまらない嘘なんか吐くわけないでしょう?……あれが複数体いることが分かっていて、目的はおそらく人類の殺戮、行き着く先は絶滅かしら?そう考えられる以上、これで終わりだとは思うべきではないわ。最悪、アレにさらなる上位存在がいる可能性だって否定できないんだから」
「何度来たって関係ねえよ。来たら来た分だけぶっ倒してやるだけだ」
竜の言葉を、それしかあるまいと翼が首肯する。自分たちの手でカルマノイズを倒した、という事実は三人に大きな自信を与えていた。
究極の三位一体。それを体現した「ゲッター」の力は三人にさらなる刺激を与えていた。即ち、もっと強くなりたい、と。
そうすれば「ゲッター」の真髄に頼らなくともカルマノイズと戦えるようになる。カルマノイズから人々を守れるようになる。再び真髄を発現させたとき、さらなる力を発揮できる。そうすればきっと、もっと多くの命を救えるはずだと信じ、今一度走り出す決意を固めているのだった。
「はぁ。いっそ、例の完全聖遺物で制御できたらなあ。そしたら片っ端から自己崩壊させることだってできるかもしれないんだけど」
藤尭がソロモンの杖に言及する。ノイズを人間が操ることができるという観点から、カルマノイズへの対策に用いられないかという考えだった。そしてそれに同調する声が一つ。
「それは俺も考えた。如何にカルマノイズといえどノイズの一つ。あの時は雪音クリスくんと連携していたように見えたが、あれはソロモンの杖で制御した結果ではないのか?」
「いや、そいつはあり得ねぇな」
そんな弦十郎の疑問を否定したのは実際に戦った竜だ。
「奴はどっちかというと俺を目の敵にしてるように感じた。連携してるように見えたのも、俺とカチ合うように仕向けたせいだろうぜ」
「私も同感です。体感ではありますが、あの場にいた人間の誰よりも竜を狙っているように見えました。竜自身に私怨があるのか、あるいは『ゲッター』に恨みがあるのか」
「え。わたしそういうの何にも分かんなかったんですけど」
「お前は実力不足だったからな」
「立花は経験不足だったからな」
「うう……全部合ってるから何も言えない……」
「成る程。そういう視点では考えたことがなかったな……分かった。その観点でも検証を進めていくことにしよう」
「それが懸命ね。効くならそれでよし、効かないなら、それはノイズとはまた別物ということになる。そうすればまた新しいアプローチだって見つけられるかもしれないわ」
と、ここでそういえば、と響はふと思い出した。
「そ、そうだ竜さん。カルマノイズを倒した時のあれは何だったんですか?いろいろ変形してましたよね?」
「ゲッター」の変形、あるいは変身。これまでのようなアームドギアのみの発現ではなく、ギアの形状そのものが変化するほどの変身は響も翼も、ここにいる全員が経験したことのない現象であり、その疑問が現れるのは当然でもあった。
しかし、肝心の当事者の顔色はあまり良いものではなかった。
「いや、知らねえ。気付いたら出来るようになってただけだ。了子さんなら何か知ってんじゃねえか?」
「そんなの私の方が聞きたいわよ。そりゃあ、ギアには装者の心象変化による限定解除でギアの形状変化が出来るようになってるわよ?でもそんな感じじゃなかったし、そもそもアームドギアがああやって変化すること自体がまずあり得ないことだもの」
「まあでも推察は出来るわ。今日はそれの説明もするつもりだったしね?」
了子が手元のリモコンを操作して、モニターにデータを映す。内容は各ギアのアウフヴァッヘン波形である。
「これは……」
「戦闘中のゲッターのデータよ。これは以前絶唱を使ったとき、右は翼ちゃんと二人でノイズと戦ったとき。で、こっちはカルマノイズを倒したときね」
提示される比較映像。その中では「ゲッター」に特有の六角形めいた花の形が幾つもの形に変化しているのが見えた。それは時にガングニールと、時に天羽々斬と重なっており、同じ現象が残りの二つの波形にも起こっていた。
その様子を見た翼は自分の直感に従って感じたことを述べる。
「これは……波長が調和して……融け合っている、ということでしょうか」
「ええ。各ギアのアウフヴァッヘン波形が一つになる形で変化していたことが確認されたわ。そしてそれと同時に三人のギアの出力上昇が確認できたの。つまりこの二つには関連性があることが分かるわね」
「て事はつまり……何だってんだ?」
「ゲッターの性質は『性質の異なるエネルギーを調和させることで強くなる』と推測されるということよ。今回の例を元にもっと俗っぽく言うなら、『三つの心を一つにする』ってところね」
「そしてもうひとつ。ゲッターの変形についてよ。こっちはこっちでゲッターの波形がそれぞれ天羽々斬とガングニールのそれに近くなっていたの。考えられるのはそれぞれ翼ちゃんと響ちゃんの心象が竜ちゃんの心象に影響を与えた可能性だけど……」
了子が得意げにこれがアレコレで云々、と解説を進めていく。オペレーター達はその知識に加え、ギアの変化をモニターしていたために理解できていたようだが、竜と響は対照的にまるでちんぷんかんぷん、理解できませんという顔をしている。そのため、途中で耐えられなくなった響がおずおずと手を挙げたのは必然でもあった。
「あ、あの……」
「どうしたの響ちゃん?」
「言ってること、全然わかりませんッ!」
了子がずっこけた。渾身の出来だったのに……と口を尖らせながら、竜に水を向ける。
「もう、しょうがないわねえ。竜ちゃん説明してあげて。体育会系でも分かるような説明でお願いね♪」
「悪い。俺もさっぱりだ」
了子が二度ずっこける。使ってる本人が分からなくてどうするの……と呆れ顔で今度は翼に顔を向ける。
「つ、翼ちゃんなら理解できてるわよね~?大丈夫よね~?いやホントに」
「ご心配なく。私も全然分かりま……というのは冗談です。冗談ですからその虚無の塊のような目は止めてください」
その場のノリで、キメ顔で「分かりません」と口走りかけた翼は途中で了子の目が濁っていくのを目にして言葉を打ち切った。これ以上藪をつついて蛇を出すような趣味はないのである。
「要するに、私の天羽々斬と立花のガングニール、そして竜のゲッターが互いに影響を与えあい、それが全員の出力上昇に繋がったということでしょうか?」
「90点ね。三つのギアがそれぞれ影響を与えあったのは確か。認識としてはそれで間違いじゃないわ。ただ厳密なことを言わせてもらうと、三人が心を一つにしたときは二人のギアがゲッターのエネルギーを取り込んでる。逆に、変形機構はゲッターが二人のギアのエネルギーを取り込んで発現した、と考えているわ」
シンフォギアにこんなシステム突っ込んだ覚えなんて無いし、これが聖遺物としての「ゲッター」の力なんでしょうと了子は結論付けた。
そうして時間とともに複数の議題が挙がっては終わる。二つ三つそれを繰り返したところで、了子は最後の議題について口にした。
「で、最後はこれ。本部機能の拡張についての報告よ」
「本部機能の拡張?何だそれ?」
「ああ。広木防衛大臣の暗殺以来、二課の本部機能について限定解除の許可が下りたのさ」
「元々この二課本部は限定解除による本部機能の拡張を前提として設計されてたのよ。広木大臣が暗殺されて、後釜に座った人が解除の許可を出したんでこうやって急ピッチで作業を進めてたってワ・ケ」
「そうなのか……」
「まあ、竜ちゃんが詳しくないのも仕方ないよ。これらは全部入院中に決まったことだからね」
「でも、ちゃんと連絡事項は確認しなきゃ駄目よ。いい?あなたももう立派な社会人なんだから」
「うげ。わーったよ……」
竜の顔にははっきりと「めんどくさい」と書かれている。しかしやらねばならぬのだ。竜は装者の中では唯一の社会人。当然、響や翼よりもやるべきことや負うべき責任は多い身なのだ。
「竜ちゃんの方はさておき、『動力源』についてはこの通り、九割五分完成しているわ。あとは試験運用待ちになるわね」
そう言うと、了子は司令室の照明を少しだけ落とした。
モニターに映し出されたのは、仄かな翠色に光る大きな物体だった。
「これは……!」
「ふっふっふ……とくとご覧なさいな!この私の作品!研究成果を!」
「これがゲッター線研究の権威、早乙女博士の遺産!長かったわよ~!これの完成まで!」
「でもこれはその手間に見合った成果!これさえあればたった一つで二課のシステム、そのエネルギー全てを賄うことができる!外部の発電所が襲われて電力不足になる、なんて心配とはもう無縁よ!」
「すげぇ……すげぇじゃねえか!了子さん!」
「もっとよ!もっと私を褒め称えなさい!これは世紀の発明なんだもの!」
ふははははーー!と高笑いを上げる了子。
拡大表示される写真。そこに写されていたのは、幾つもの太いチューブに繋がれている、危険を示すマークが付けられた円筒。翠色に光るシリンダー。
「これが新生二課本部の新たな心臓!ゲッター線の可能性!その名もゲッター炉心ッ!!!暴走の危険性も無ければ不安定さも無い、まさに究極のエネルギー炉よ!」
了子が誇らしげに胸を張る。
二課の新エネルギー源、ゲッター炉心。早乙女レポートにその名だけが記されていたソレを、了子は一から作り上げたのである。
今でこそ二課のエネルギー源は電力だが、ゲッター炉心の安定性、エネルギー効率が証明され次第、少しずつゲッター線に置き換えられることになっている。
弦十郎もかつて「ゲッター」が暴走を起こしたことから炉心の設置には若干懐疑的ではあったが、現在に至るまでゲッター炉心が安定して稼働できていることをデータでも、その目でも確認したことで近日を予定している試験運用時に見極めようと考えていた。
装者たちがゲッター炉心の性能に圧倒される中、了子が胸の裡をぽつぽつと呟き始める。
それは「ゲッター」のギアを作った時から感じていた不満。
それは「フィーネ」としての彼女も感じていた歯痒さでもあり、今抱いている真っ直ぐな想いでもあった。
「私ね、ゲッターのことはずっと研究だけしていたかったのよ」
「了子さん?」
「まぁ聞いて頂戴。折角の研究資料をろくに研究せずに戦力化するなんて私の研究者としてのプライドが許したくなかった」
「『ゲッター』をギアに加工してからも分からないことだらけで、この私ともあろう者が改修さえままならないっていう状態だったのよ。でも竜ちゃんのお蔭でゲッターのこともゲッター線のことも色々と分かってきたの。だから、この炉心を完成させられたのも竜ちゃんのお蔭よ。感謝してるわ」
「よしてくれって。俺はあのノイズ共と戦ってただけだぜ」
「それでもよ。ありがとうって言わせてちょうだい。でもこの炉心さえあれば『ゲッター』の強化改修だってできるようになるわ。将来的には、新しい『ゲッター』を作ることさえ不可能じゃないかも!」
了子の声に怪しい熱が入り始める。
その様子に、弦十郎と藤尭、友里が違和感を覚えた。
装者たちはまだそれに気づいていない。
「新しいゲッターだって!?ってことは、ゲッターがまだまだ強くなれるってのか!?」
「当ったり前じゃない!そもそも科学の、人間の本質は進歩だもの!よりにもよってゲッター線の化身が進歩出来ないなんてそもそもあり得ない話だったのよ!!!!」
満面の笑みの了子の顔に狂気が混じる。
「そう!進歩……いえ、進化よ!もっと、もっとその先へ進むことこそが人類の使命!このゲッター炉心はその始まりになるの!人類が新しいステージに進むための!!!!」
了子はもはや自分が何を口走っているか理解していなかった。ただ、本能に突き動かされるままに口を動かす。
普段よりも饒舌に。普段よりも激しく。
――その目には翠色の渦が薄く宿っている。
響は困惑していた。
竜と翼は怪訝な顔をしていた。
大人たちは険しい目つきで見ていた。
全員の視線の温度を感じ取った了子ははっと我に帰る。
――目の中の渦は消えていた。
「あら……ご、ごめんなさいね。ちょっと作業続きで疲れちゃってたみたい。これが終わったらゆっくり休むことにするわ」
「……ああ。そうだな。確か、有給がそれなりに溜まっていただろう?折角だから連休にしてリフレッシュしてくるといい。熱心なのは良いことだが、根を詰めすぎるのも良いものではないからな」
「ご忠告ありがと。せっかくだし、お言葉に甘えさせてもらうわ」
この日のミーティングはこうして終わりを告げた。
――僅かな疑念を残したまま。
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「……いささか興が乗りすぎてしまったか。今だからこそ慎重になるべきだった。いや、それとももう察知されてしまったと考えるべきか……」
今日の二課でのミーティングの内容を省みる。ゲッター炉心もほぼ完成したことで「カ・ディンギル」の完成まで秒読みといったところ。故にここで気を抜くことも手を抜くことも許されない筈なのだ。
「……無意識に舞い上がっていたようね。思えば、これほど大願成就にまで近づいたのは初めてだったもの。これであの男がどう出てくる、か……」
ゲッター線に目を付けたのは間違いではなかった。
あれは素晴らしいものだ。その性質も、その本質も。あれは恐らく、神々が―――。
となれば、それを人間が操るというのは、神の時代からの脱却を示すことになるのだろう。ヒトが今一度真なる言の葉で語り合い、自らの手で進化を果たす時代……なんと素晴らしいことか。
流竜と雪音クリス、ゲッター線との親和性が高い二人は実に、実に興味深い結果を私に見せてくれた。
特に流竜、彼女が示したゲッターの真髄は私の計画の最後のピースとなった。
「そう……エネルギーとは、命とは、意志とは、ヒトだけが持つものではない……風にも、花にも、聖遺物にさえも。全てのものに意志があり、命がある。つまり、『三つの心を一つにする』とは……」
今ならば分かる。ゲッター線の意味が。
そしてそれを証明するかのように、ゲッター線を用いてネフシュタンの鎧との融合を完全に制御することが出来た。私の身体は完全に、立花響同様の融合症例に――否、それ以上に高レベルでの融合を果たした。有機体と無機物によるナノレベル、原子レベルの融合。きっとこれもまた一つの進化のカタチ。聖遺物との融合を果たした新たなヒトの姿。
そして。
「そろそろあの品性下劣の米国政府が手を出してくる筈。精一杯のおもてなしをしてあげないといけないわねぇ……!」
自らが裏で糸を引けていると思い込んでいる愚者ども。全てはすでに私の掌の上だとも知らずに踊る者たちの滑稽さを思うと、口許が緩む。
――ゲッター炉心の製作に携わってからよく勘が冴えるようになった。これもゲッター線の仕業だろうか?実験と炉心製作の過程で随分浴びたことは無関係ではないのだろうか。
だがその勘が告げている。もうすぐ米国の手の者が私を殺しに来ると。しかし襲撃の日時が割れている暗殺への反攻など児戯にも等しい。
誰にも私を止められない。
古き「ゲッター」さえも、もう必要ない。
新時代には、新時代の「ゲッター」こそが相応しい。
せめてもの礼だ流竜。新世界にお前の名前だけは遺しておいてやろう。
早乙女博士のゲッターではない。
私が作り上げる、私のゲッター。
新世界の到来を告げる福音の聖獣にして、その守護神。
その名も――「ゲッタードラゴン」。
不穏は一切ない(強弁)
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