悪鬼も泣きだす すぺしゃるえでぃしょん   作:ぐーたら

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初投稿です。
兄貴プレイアブルキャラクター化おめでとう!
国語と歴史は苦手なので間違いがある際は申し訳ないです。



ぷろろーぐ
Demon May Cry


–––––––Devil May Cry

 

それはロマンの体現。

 ゲームジャンルにおいてスタイリッシュアクションを確立させたスタイリッシュが世界一似合うゲームである。赤いコートがこれまた世界一似合う男が主人公。

 

 人間界と魔界、この二つの世界で繰り広げられる戦い。個性的な仲間や悪魔達も魅力の一つ。

 突き詰めると高い操作性を求められるゲームではあるが、決まった時の達成感は一入だ。自分のプレイはヘタクソだったのだがカッコいいが嫌いな男はいない。このゲームのファンだ。

 

 その中でも特に好きなキャラクターがいた。

 

 幾度も主人公と衝突し、互いが信ずるものの為に殺し合った。

 冷酷非情、力こそが全て、人間としてではなく悪魔である道を選んだ。

 

主人公(ダンテ)の双子の兄、その男の名は–––––––。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は大正。

 明治の文明開化をきっかけに西洋文化を取り入れ、近代化へと歩み出した時代。東京を中心に発展し、自由性やロマンティシズムを持った文化と言われる。

 

 近代国家を目指し、隆盛を極めんとする人間社会。その時代を影とし闇に蠢く存在がいる。

 

 

人の血肉を糧に生きる。尋常ならざる化生(けしょう)

 

 

 

 

––––––その名は〝鬼〟

 

 日本書紀や伊勢物語にその存在が描かれている物の怪の一種。人知を超えた力を持ち、災いを(もたら)すとされる。

 平安時代の代表する(あやかし)である。

 

 だが今の世は大正。もはや都市伝説の怪物、そう思われていた。

 

 しかし人の目を離れて確かに存在していた。

 

 闇夜に乗じて人を喰らう為に。新たな血肉を求めて動き出す。

 

 

 そしてその脅威を滅する刃もまた––––––。

 

 

 今宵も血に塗れた戦いが始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜を見下ろす美しき満月。

 

 その明かりのみが大地を照らし、夜に訪れる者に道を示す。涼やかなそよ風が木々を微かに揺らしている。

 

 ここは都会の喧騒から遠く離れた場所、深い森の中。

 

 静寂が支配するこの土地でどこからか誰かの息遣いと草木を踏み抜く音が響く。

 

 

ーーーーーーーーーっ、ぁ…っ!

 

 

 人が走っていた。一人の女。

 しかしその表情は必死そのもので頻りに後方へ目線を向ける。形振り構わない様子はまるで何かから逃れるかのよう。

 

 逃げる女が再度後ろへ振り返る。その目線の先には一つの影が見えた。

 

 

「ーーーーーーーーひひひひひひ」

 

 

 笑い声。

 その者は遠目で見れば人に見えた。だが月明かりの下へ通り、その姿が鮮明になる。

 

 血の気が失せた灰色の身体。

 赤き目に縦に細い瞳孔。

 異常に発達した歯に爪。

 

––––まさしくそれは異形であった。

 涎を垂らし、目の前の餌に舌舐めずりをする。

 

 

 闇に蔓延る怪物、〝鬼〟

 

 

 こ、殺される…っ!

 

 女は慄いた。化け物が自分を狙っている。

 捕まってしまったなら最後、悍ましい事になるのは想像もしたくない。

 

 人外を背にした女は只々必死に走る。

 

 しかし、鬼という種は例外なく人間の身体能力を超えていた。体力や脚力で叶うはずもなく距離を詰められる。

 

 

 迫り来る–––––ついに女の背中を捉えた。

 

 

 鬼の魔の手が届く距離。

 

 この人間はどれほどの味なのか、喰らえばどれほど満たされるのか。

 

 腹を空かせて飢えた鬼は胸を躍らせ、嗤った。

 

 

 

 

 

 

 

 –––––次の瞬間

 女を捕らえんと伸ばした両腕が、消えた。

 

 

 ーーーーーーーー……はッ?

 

 

理解が出来ず足が止まった。両腕の肘から先が無かった。

 

 断面は奇麗であり、まるで鋭利な何かに斬られたかのような–––––。

 

 その時点で断面から血が噴き出す。消えたと思った肘から先の腕が無造作に鬼の足元へ転がった。

 

 

「っ、なぁっ!?」

 

 

 自分の腕が!?

 

 思考が一気に覚醒した鬼は目の前の光景に二、三歩後ずさる。

 その異常な様子に女も思わず足を止めた。

 

 

 二人の間に立つように新たな影が現れる。

 

 

 雲が通り過ぎ影を照らす。

 そこには一人の〝男〟

 

 かき上げられた白髪、青い瞳。黒の外套。

 そして特に目に付くのは左手に握られた鞘に納まる刀。

 

 その容姿、出た立ちは異国の出身を思わせる。

 

 

「ーーーーーーー貴様は鬼だな」

 

 

 現れた異国姿の男は鬼へと目線を向けた。こちらを鋭く射抜く瞳に無意識にまた後ずさる。

 目に付いた刀で確証を得た。奴が腕を斬ったのだと。

 

 鬼である自分の眼を持ってしても反応出来ない疾さで。

 

 

 本能が警鐘を鳴らす。

 

 

 大凡(おおよそ)人間とは思えぬ覇気。

 自分の本能に従い男から背を向け全力で駆け出した。最早空腹など関係無い。

 腕の再生もすでに済んだ。

 

 奴を相手にしてはいけないッ!

 

 

「血鬼ーーーーーッ!」

 

 

 鬼の選択は間違っていなかった。判断も早かった。鬼の〝異能〟を行使すれば並の相手なら確実に逃げ果せることができるだろう。

 力関係は逆転し、今度は人が追う番だ。

 

 しかし、ただ一つ言えることがある。

 

 

 靑の呼吸 壱の型

 

 

 その男が現れた時点で–––––

 

 

––––––––疾走居合

 

 

 すでに遅かったのだ。

 

 

 

 

Vergil in 一般人 ぷろろーぐ




この鬼は離脱特化型血鬼術というどうでもいい設定。
語彙力皆無です。
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