ダクネスに憑依してしまったから全力でドMに抵抗する。   作:さばっぺ

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感想を頂きました。ありがとうございます。そしてたくさんの方に見て頂いたようなので初投稿です。

最近特殊タグが難しい事に気が付きました。まあ使わないんですけどね。


朝の穏やかなひととき。頼むからダクネスさん帰って下さい<(_ _)>

「うぅ……」

 

目が覚めた。そしてガバッと勢いよく布団をとると、一抹の望みにかけて俺は部屋にある鏡の前まで行き、顔を見た。

 

でもやっぱりそこに居たのは、ダクネスだった。

 

 

腕を振る。鏡の中で同じ動きをするダクネス。

 

 

足を動かす。また鏡の中で同じ動きをする。

 

 

顔を抓る。これが新手の一人プレイか結構いいかもなじゃねぇよ!!

 

 

……本当にダクネスのようだ。

 

 

 

本来ならさ、こういう異世界で初めての冒険って心躍るものじゃん? いやエンジョーイの方*1じゃなくて。

 

でもな、ダクネスなんだよ。攻撃が、全く、当たらないんだよ!!

 

原作読んでいる時もうお前不器用なんてものじゃないじゃん。それ一種の才能じゃんとか思ってしまったのよ。

 

そのダクネスになっちゃったってさ、どんな冗談だよ。むしろ望むところだあぁぁぁぁぁ帰れぇぇぇ!!!

 

 

って感じでたまに出てくるしさ? 分かる?この自分が自分じゃない感じ。まあ身体にお世話になってるの俺だから逆かもしれないけどさ*2

 

 

その時、扉に3回のノックがされた。

 

「おはようございますお嬢様」

 

俺がどうぞ、と言うとその言葉と共に一人のメイドさんが入って来た。

 

「ああ、おはよう。今日も頼むぞ」

俺が頭を動かすより先に、口が勝手に動いた。

 

今日も頼むって何をだよ。あれか? 朝のお清め的なやつか? いや、それは教会か。

 

 

「はい、失礼します」

 

メイドさんがそっと俺の服に手を掛けた。

 

 

ギャアァァァァァァこの変態! 何するんだいきなり! って俺が頼むって言ったから同意の元になるのか。

 

……ますますアウトじゃねぇか! や、やめ、やめろーっ!

 

 

 

***

 

「──終わりました。では、朝食の準備が済んでいる頃ですので案内致します。本日も良い一日をお過ごし下さい」

 

 

 

そ ん な 展 開 は な か っ た

 

 

ですよね、冷静に考えれば分かりますよね。だってネグリジェでしたからね、そのまま外に出る訳にはいきませんもんね。

つまり、ただドレスを着せられただけでした。

 

いやねぇよ! 普通に考えてねーよ! そんなのウ=ス異本でしか見た事ねぇわ! と、少し前の自分に突っ込んでいながら顔は冷静沈着なお嬢様を保ちつつメイドさんに連れられて(場所は分かるけど)食堂に向かった。

 

食堂に着くと既に上席に着席しているお父様を見つけた。

 

俺はお父様の前にある席に着席し、お父様にペコり、と上体で挨拶をした。

 

「おはよう、ララティーナ。もう体調は大丈夫なのかい?」

 

「はいお父様。体調は良好ですわ。今日の冒険が一体どんな辱めを受けるのかと楽しみで──」

 

思わず自分の顔をペシっと叩く。そして深呼吸をして──

 

「眠れない、なんて事はありませんでしたわ」

 

強引に最後まで言い切る。

 

「済まない、途中が少し聞こえなかったからもう一度言ってくれないかな?」

 

「眠れない、なんて事はありませんでしたわおほほほほ」

 

口に手を当てて高笑いを上げ、何も言ってませんよ、と強引に解釈させる。私はbot、相手が理解するまで何度でも言い続ける。

 

「そ、そうか、よく眠れたのか! 良かった良かった!」

 

「はい、それはもう!」

 

クソッ! なんで思考だけでなく言葉にも出てくるんだよダクネス! 危機感知センサー的なものが働いて小声に出来たから良かったものの、このままだといずれボロ(ダクネス)が出る。早急に何とかしなければ……

 

 

こんな感じで始まった朝食は、日本に居た時よりも美味しかった。

 

 

……でもなんで野菜が逃げるんですかねぇ!

 

 

 

 

***

 

 

朝食からしばらく経ち、今俺は冒険者ギルドに居る。そしてアニメなんかで良く見た金属製の鎧を着けているのだが、実はこれ、見た目よりも軽いし思ったより機能性も良い。

 

そして気がついたのだが実はこのダクネス、お父様に内緒で冒険者登録をしてやがった……

 

なぜ分かったかと言うと自室で鎧をつけた後、勝手に身体がタンスの中に手を伸ばしたのだ。そして隠し扉みたいなやつを取り払い、また手を入れた。そして何かを掴んだと思えば、冒険者カードだったのだ。

 

しかもちゃっかりとスキルポイントを防御力に全振りしてやがる……

 

 

「おはよう、ダクネス。今日は良い冒険日和だね!」

 

肩をトントン、と叩かれたので振り返ると、右手を挙げ、にししと笑ってそう言う盗賊娘、クリスが居た。

 

「ああ、おはよう、クリス。今日は本当に良い冒険日和だな……ああゾクゾクしてきたあぁぁぁぁぁ本当に今日は良い日だな! よ、よし早速掲示板を見に行こう!」

 

言葉の端々にダクネスがこんにちはしやがる……。

 

今回もまた強引に会話を終わらせて依頼書を見に行く。

 

「う、うん。分かった」

 

 

 

 

「この依頼なんてどうかな? ジャイアントトードの討伐。ダクネスは金属製の鎧だし最初はこの位楽勝な奴から行った方が良いんじゃない?」

 

ふむ、ジャイアントトードか……。あのアクアやめぐみんが毒牙に掛かっていた奴……。でも俺は金属製の鎧だから心配は無いし、良いかもな。

 

「よし、それにしよう!」

 

という事で最初のクエストはジャイアントトードの討伐に決まった。

 

 

 

 

 

 

 

──その頃のとある天界──

 

「サトウカズマさん、貴方は亡くなりました」

 

 

「えっ」

 

 

物語が、動き出そうとしていた。

 

*1
届けたい胸の鼓動のやつ

*2
なんの逆だよ




特殊タグは使わないと言ったな。あれは嘘だ。

オラに元気(感想)をわけてくれー! いやまあ皆そうだろうけどね。したらば更新ペースが上がる。
カキカキしちゃう。どんどん書いちゃうぅぅぅぅぅぅ!!!

……はい。あと次回こそクエストです。そして最後に出てきた人達は一体どこのカズマとアクアなんだ……
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