マクシミリアン似のイケメンは、アワアワする私に、笑顔で話しかけてきてくれた。
「勝手に触れて失礼しました。声をかけても気がついて頂けなかったので、つい…」
少し困ったようにはにかみながら笑う男性。不慣れな感じでおずおずと顎に当てていた手を離すマクシミリアン似の彼……。
『何ですか!?女性との付き合いはなれてますってお顔なのに、なんではにかむのですか!このギャップも辛い…』
なんだろう……。ゲームでは見たことのない仕草ばかりこの方が見せてくれるから、どれだけ私の妄想力が豊働き者なのでしょうと驚きを隠せない!
すごくレアなマクシミリアンを、満喫できている気がしてものすごく幸せなのだ。
シュミナちゃんにだって、こんな会ってすぐから笑ってくれていたかしらって思う?しかも実写だよ!滾らない方が嘘だと思う!この萌えを誰かと共感したい!!
心が…!萌えが溢れすぎて死んでしまいそう!
誰か救急車を呼んでください!
彼をこんなに間近で見ているだけで、声を聞くだけで鼓動が飛び跳ねる。私の心臓も働きすぎだと思います…。
「お怪我はありませんでしたか?」
そう言いながら、私が落としていた本を手渡してくれた。一瞬手が触れて、また胸がドキドキする。
すごく流暢な日本語にそんなイケメンボイスで、素敵なお顔で私に話しかけてくれるこの人に、ときめきが止まらない。私を尊死させたいのかな…。
「私は旅行でしばらくこの島に滞在することになったマクシミリアン・フェルナンデスといいます」
埒が明かないと思ったのか、彼は口を開いて自己紹介をしてくれた。
「ふぇっ?マクシミリアン!?あ、あ…、いえ、フェルナンデスさん? 私は春原みことといいます」
そう答えながら、ファミリーネームまで似てるけどニアミスっぽいそんなことを私は考えていた。
「数ヶ月間、この島の旅館でお世話になる予定なのです。今日この島についたばかりで、知り合いもいないので、これもなにかの縁ですし良ければこの島を案内してもらえると助かるのですが…」
私はお洒落でもないし、むしろボーイッシュなタイプだと思う。キラキラした街の着飾った女の子たちとは女子力とか、そういう基盤が全く違うと思う。
なのにこんなにキラキラした人に、島の案内を頼まれたとか普通に驚いてしまう!?
思わず驚きで見開きつつも、これは絶対夢に違いないよね〜!と現実逃避していたのだろう。
目が覚めら夢オチなんだ、それなら…。
「はい!私で良ければ!」
元気に返事をしてしまった!
こんな素敵な夢は、そうそう見られないから満喫しちゃおう!そう思い開き直った私だった。
「私の事はマクシミリアンと呼んでください。貴女のことはみことと呼んでも?」
推しからの呼び捨て……ですか!?
そんなご褒美もらっても……。私の……何処に課金すれば良いのですか、マクシミリアンさんに課金として捧げればよいのかな!?
よくわからないうちに下の名前で呼ばれ、呼び捨てでマクシミリアンとお呼びして良いとか、これはどういうことだろう……。
私の運気は、ここで使い果たしたしまうのでは?と焦りつつも、なんだか一生分の幸せをもらってしまったような気分になった。