夢無き少年のVtuber物語 ~Dream Stage Live!~ 作:瀧野瀬
眠い……。
まだ布団に包まっていたい……。そんなことを思いながら、俺は目覚まし時計のように鳴り響ている携帯の着信を出る。
「誰だ……?」
欠伸をしながら、布団から上半身だけを出し俺は横になりながら布団から出ないようにしていた。
「七瀬なんだけどさ、今大丈夫?」
なんだ七瀬か、と思いながら俺は電話を続ける。
しかし、声の口調から何処か焦っているような気がする。
「大丈夫じゃねえ、俺は五月病で休養必要だ」
「嘘つかないでくれる?五月病になりそうなの私なんだけど」
少しの冗談も通じない様子。
なるほど、これは少し由々しき事態なのかもしれない。
「それで何の用だ?」
「昨日貰った資料覚えてる?」
資料……?
ああ、河本社長から貰った資料のことか。そう言えば、キャラ設定についても書いてあるって言っていたな。まだ、目を通してないから見てみるか。ベッドから立ち上がり、机の傍に置いてあった資料にまだ覚めてばっかりの目で資料の目次を見て、キャラ設定のところを見る。
すると、そこには何やら色々書いてあった。
なるほど、こりゃあとんでもないことだな。主に、七瀬にとっては……。
七瀬のアバターであるキャラにはこういう設定が書かれている。
風月 凛。
名前とは裏腹に、俺っ子系女子。
いつも女子ではなく男子と遊んでいることが多くそれ故、あまり女子らしい姿を見せる事は無いが唯一彼女が持っている歌声は人々を魅了させるほどの実力の持ち主である。
……なるほど、悪くはない設定だが恐らく七瀬にとって最後の部分が重たいのだろう。後は、この俺っ子系女子って奴か。でも、七瀬って俺っ子系女子って言われても違和感感じないんだよな。だって、外に居る時の見た目は男だし。
因みに、容姿の方は黒髪ショートヘアのツリ目の水色の瞳である。
七瀬の元々の見た目は、茶髪のショートヘアの水色だから対して見た目は変わってないな。本人もキャラの方も着ているのはパーカーだし。
「見たけど、どうした?」
「私のキャラ設定は見た?」
それならさっき見たが……。率直な意見を言うとするか。
「俺っ子系女子か、悪くないんじゃないのか」
「彰斗の好みは聞いてない」
だろうな……。
でも、決まったものは仕方ねえだろうと思う俺であった。因みに、俺の設定はと言うと……。
天喰 焔
炎を使用できる魔法使いであり、当人が掲げている天をも喰らい尽す人生が目標であり、自身の能力を常に隠しながら生活しており、炎のように熱い努力家ではあるが、未だに中二病を引き摺っている。
髪型は、ショートで髪の毛を立たせている。服装はレザージャケットに白のTシャツに、ダメージ系のズボンである。なんだろう、若干痛く見える。てか、なんで中二病設定、ぶち込んだ。それとなんで天をも喰らい尽すって奴入れた。あの社長絶対俺の事嫌ってるだろ。そんなことを思いながら、俺は頭を抱えながら、今度は雛井のキャラ設定を見る。
明るく元気がモットーの活発系女子。
何事も全力で楽しむことを止めず、全力を出し切るまで諦めることを知らない女子大学生。
俺と同じく茶髪なのだがどっちかと言うと若干緑っぽいかも知れない。そして、ロングヘアーである。
……普通だな、無難だな。いや、でもよくよく考えてみたらVの設定って偶にぶっ飛んだのもあるからって俺達全員普通なのかもしれない。服装は、白のブラウスにベージュパンツのようだ。まあ、大学生って感じだな。
「それでキャラ作りとかしているのか?」
「き、昨日帰ってからしてるんだけどさ。あ、彰斗聞いて貰ってもいい?自己紹介なんだけどさ」
七瀬が考えた自己紹介か……。
さてさて、どんな感じの自己紹介になるのやら……。イメージではなんか途中で口篭って言えなくなってしまうイメージがある。なんかこう恥ずかしくなってって感じで……。
「皆初めまして、新人Vtuberの風月 凛だ」
七瀬の声がいきなり変わり聞いたことが無いような声で声を出し始めた。強いて言えば、ロックを歌っているときの七瀬の声に似ているだろうか。極端に言えば、ロック系の曲を歌う女性ボーカルのような声に近いと思う。
「自己紹介文の通り、俺はあんまり女子っぽく見られることが少ない。少しぐらい見られたいかなぁって思うときもあるけど、そんなのは気にせずいつも素敵な曲や好きな曲を歌っている。ゲームとかはそんなにやったことがないから、薫や焔から教わろうとは思っている。皆、よろしく頼む」
七瀬の声が変わった時、俺は「うおっ!」と少し驚いていた。七瀬ってこういうのも得意だったのか……。すっげえ、声カッコよかったし……。
「悪くはないし、良いんじゃないのか?」
でも、この様子だとコメント欄とかで弄られてすぐ素が出るだろうな。七瀬のことだし……。
「まだ改良できると思う。もう少し考えてみるね」
俺はその言葉に熱心だな、と思いながら電話をしているともう一つの声が聞こえてくる。
「あっ、皆ごめん。通話してたんだ」
昨日一応、七瀬と雛井の連絡グループを作っておいた。当然俺もそのグループに入っている。
そして、そのグループで電話していた為、雛井が来たのだろう。
「天音って自己紹介とか考えてる?」
「自己紹介?うーん、少し考えてあるかな」
雛井の自己紹介か。ちゃんとした感じの自己紹介なんだろうなと勝手に想像する。
「じゃあ、どんな感じか見せてよ」
「いいよ」
雛井は深呼吸して、声を出す。
「初めまして、新人Vtuberの水無月 薫だよ!さてと、私の水無月って漢字だけど、梅雨明けに当たる陰暦六月って言うのは知ってるかな?だから、薫もそんな風に雨なんか吹き飛ばしちゃうほどの勢いで元気に活動していくからよろしくね~!」
普通に良い感じだ。元気って子の感じがヒシヒシと伝わって来るし、なによりこの子こんな感じの子なのかって言うのがすぐに理解できるのは有難いものだ。七瀬も雛井もかなり良い感じだなと思いながら、俺は聞いていた。
「凄いよ、天音。どんな感じの子なのか一発で分かりやすい!」
「そ、そう?」
二人共、良い感じだなぁ……。俺も早いところ考えないとな……。
「そう言えば、彰斗は決まっているの?」
考えている俺に雛井が話しかけてくる。まだ考え途中だったが、先ほどの俺の設定を見る限り、やはりこの手しか考えられないか。
「少しどんな感じかみせてやるか……」
俺はゆっくりと深呼吸をし、目を瞑った後すぐに目を見開き声を出し始める。
「どうも、初めまして新人Vtuberの天喰 焔だ。俺の目標である天をも喰らい尽す人生とやらを目指して日々生きているんだ。そして、俺は異能力者で炎を使うことができるんだ。お前らにお見せするにはまだ時間が掛かるだろうが、何れ見せるつもりだぜ。得意なのは、ゲームだ。鍛錬をサボってやるゲームは特に最高だ。と言う訳で、今後もこの天喰 焔をよろしく頼むぜ!皆」
駄目だ……。いつもの俺がキッツと言っているのが伝わって来る。無理して、高校時代の中二病を戻しているから、こうなっているんだろうが……。
「きっ……いや、なんでもない」
でも、ぶっちゃけるけどVってちゃんと自己紹介しないとかなり後々見た後、これキッツいなぁってなるんだろうなって思う。
「いや、言いたい事は伝わるから大丈夫だぞ、七瀬。雛井もごめんね、こんなクソ聞き苦しい自己紹介聞かせて」
「凄いよ、彰斗!こんな長い台詞噛まずに言えるなんて!」
確かにこの台詞を噛まずに言えていたな。確かにそれは凄いところだが、やはりこの子ちょっとズレてないか……?
「そうか。第一印象ってのは大事だからな、何か考えないとな」
こう何か人の心に印象が残るような自己紹介じゃないと、きっと見てもらうことも出来ないだろうからなぁと思いながら、俺は考えるのであった。それから暫く俺達はあーでもこーでもないと、言いながら考えていたのだが……。雛井が突然こんなことを言い始めるのであった。
「そ、そのやっぱり私達らしく全力でやれば伝わるんじゃないかな?」
「私達らしく全力で……?」
「うん。伝わらない人には伝わらないのかもしれない。でも、全力でやってそれで駄目だったらそのとき考えればいいんじゃないかな?ちょっと曖昧かも知れないけどさ」
確かに何も難しく考える必要はないか。全力でやって駄目だったらそのとき考えればいいか。かなりぶっつけ本番感が半端ないがそれが一番なのかもな。伝わる人には伝わるだろうしな……。
「……それでいいんじゃないのか。と言うか、凄くいいと思うぞ」
「うん、私も凄く良いと思う」
七瀬も俺も雛井の意見にはとても賛成だった。
雛井は嬉しそうに息を吐いているような音が聞こえていた。
「あっ、でもそれでも駄目だったらその時はごめんね!」
「そんなの別にいい。駄目だったら私達同期が支えればいいだけでしょ?ねっ、彰斗」
俺は「そうだな」と答えると、雛井は安心したのか心が軽くなっていたように息を吐いていた。その心には、恐怖心、不安と言う要素が軽くなったような感じが見えていた。当然それは、七瀬や俺もそうであった。そして、俺はこのとき確信していた。それは、この二人が同期ならきっと上手くやれるだろうと……。
「考え事をしていたら、頭を使い過ぎたせいかお腹が空いて来ちゃった……」
雛井が花のような煌びやかな笑い声を出しながら、言う。時間を確認すると、既に時間帯は昼を過ぎているようだ。そう言えば、俺もお腹が空けているのを思い出したな。
「私もかな。彰斗、天音。今日暇ならこの後ご飯食べに行こうよ」
「俺は構わないぞ」
「私も構わないよ。何処で食べますか?」
七瀬はそれから偶々ネットで調べて出て来たお店が気になると言い始め、そこに行くことに決まったようだ。その後、雛井のお腹のような音が聞こえて俺と七瀬は爆笑するのであった……。
七瀬と俺と雛井は昼食を済ませる為に喫茶店にやって来たのであった。
「いらっしゃいませ」
天井を見ると、上には綺麗な灯りが俺達を迎え入れる。何とも昭和レトロのような感じのお店なのだろうか。そんなことを思っていると、雛井と七瀬は案内された席に座り、俺も座るのであった。
「凄く品があって良いお店ですね!」
確かに品があって良いお店だ。雛井には凄く似合うお店だろう。雛井はそう言いながら、店員さんに店内の写真を撮っていいか?と言う許可を貰った後、雛井は写真を撮っていた。
「よくこんなお店見つけたな、七瀬」
「偶々ネットで調べたらこういうお店があるっていうのが出てきたの」
へぇ、なるほど……。そういうことか。と思っていると、雛井は未だに写真を撮っているようだ。
「雛井は写真とか撮るの好きなのか?」
「はい、私写真を撮ることが趣味なんです。こちらに来てからは色んな観光名所の写真を撮ったりしているんです。後、趣味っての言えるのかは分かりませんが、絵を描くのも好きなんです」
なるほど、雛井が元々どんな仕事をしていたのか何となくだが分かってきたような気がする。
「雛井が描く絵や撮った写真がどんなのか見てみたいな」
「わ、私のですか?絵はちょっと今は無理ですけど、写真ならありがちのですけど、スカイツリーのがありますよ」
と言いながら、雛井は俺達にスカイツリーの写真を見せてきた。ベタだが、良い感じに夜景と一致しており良い感じの写真に出来上がっている。その写真を見て、七瀬と俺は「おぉ~」と言う声を出して、素晴らしい物を見たと思うのであった。
「そう言えば、雛井はどうしてVtuberになったんだ?」
写真を見せてもらった後、来たコーヒーを飲みながら俺は雛井に聞くのであった。
「前にも言ったと思うんですけど、私の家は元々上品なところだったんです。それで、数ヶ月ぐらい前に偶々Vtuberと言うのを知ったんです。それでまだ私には知らない世界があるんだと思って、私もその世界に足を踏み入れてみたいと思って数か月前に応募したんです。もっと広い世界を知りたかったので」
なるほど、もっと広い世界を見たい。Vtuberと言う世界を自分の目で見たいと言う決意を胸に雛井はこの界隈に入って来たのか。まだ出会って間もないが、雛井らしいことだと俺は思っていた。
「そっか、それで天音はVtuberになったんだ。天音はVtuberになれて嬉しかった?」
「はい、勿論です!」
雛井は喜びを頬に浮かべており、とても笑顔で七瀬の方を見ていた。七瀬はそんな雛井を見て「私もだよ」と言うのであった。それから、俺達は食事を食べ終えるのであった。
そんな日常的なことが起きていたが、遂に非日常の日がやって来るのであった。
しかし、俺はそんな当日想定外のことをしてしまうのであった。
【速報】Dream Stage待望の二期生、初の男子Vtuber 中二病。
――まとめサイトやSNSで俺の話題が持ち上がっている。二期生の最初の枠は俺だったのである。しかし、そんな最初の配信で俺はとんでもない事故をやらかしたのである。
……事の発端を話そう。
それはこの配信が始まる前である。
いよいよだ、いよいよこの日がやって来た。
一ヶ月前、雛井が言っていた俺達は俺達らしく全力でやればいいと言う言葉。俺はあの日の言葉を噛み締めながらこの日を待ち侘びていた。先ほどまで、雛井と七瀬と通話をしていたが時間も近くになり俺は通話を終了している。そして、今この配信が始まるのを待っている状態だ。
既にコメント欄は期待の昂りを見せている。低評価が若干多いが、こういうのは最初は当たり前だと思うしかないだろう。ちゃんと中身を見て批判してくれた方がよっぽど助かるに決まっているのはゲーム実況やっていた頃から分かっている身だ。
「落ち着け、落ち着け……」
深呼吸をして、水を一気に飲みペットボトルを手で軽く潰す俺。頑張らなくちゃな……。両手で頬を叩き、目を覚まさせ脳を覚醒させる。
「頑張ってね」
七瀬から応援のメッセージが俺に届く……。そして、その後に雛井からも「応援してるよ~!」と言う応援のメッセージを来たのを見て、俺は自らの
「あー、皆聞こえてるか?」
そう言うと、コメント欄が反応して「聞こえてるよ」と言うコメントが流れ始める。
「聞こえてるか。初めまして、天喰焔だ」
コメント欄が一気に滝のように流れてくる。その中で何度か「中二病とは思えないほど、清楚だな」と言われる。心の中の俺が「誰が中二病だ!」と騒ぎ立てようとしていたが、なんとか抑えることに成功。
「今日は皆俺の配信に来てくれてありがとう。Dream Stageとしては初めての男性Vtuberだからかなり緊張しているけど、頑張って行こうと思うからよろしく頼む。さてと、俺の自己紹介から始めようか」
俺は次の画像を出して、俺の紹介文を出す。
「綺麗で見やすい」と言うのがコメントがよく流れている。どういう風に作ったら綺麗に見やすいか考えていたが、どうやら視聴者にもそういう感じで見えているようだ。
「紹介にある通り、俺は異能力者で炎系の魔法を使うことができる特殊な人間なんだ。皆に見せるのは、まだ先になると思うが楽しみにしていて欲しいぜ」
コメント欄は「炎系の能力者なのか」と驚いている。ただ何故か、同じ炎系の能力者であるエースの名前を出している奴もあるが……。なんでだ、似ているの能力だけだろ。
『ところで中二病ってほんとなの?』
そんな純粋なコメントがコメント欄に流れ始める。
俺はそのコメントを見て、とうとう自分の足枷が外れてしまう。
「そ、その高校時代に色んな漫画読み漁ったせいで中二病になったんだ……」
実際、その通りである俺は高校時代暇なときよく漫画を読んでいた。最初のうちはどうせ途中で飽きるだろと思っていたのにいざ読んでみると物語と言うものにひきこまれてしまったのだ。恐ろしいものだな。
コメント欄の方を見ると、「好きな漫画何?」と俺は聞かれるのであった。
「好きな漫画、BLEACHかな?こうなんか中二心が刺激されて凄い好きなんだよな。後、単純に藍染とか好き」
鬼道の詠唱や、卍解とか虚とか男心を擽るよなぁ、と思いながら本棚の方を見る。コメント欄では「分かる」と言う声や「黒棺の詠唱とかカッコいいよね」と言う声が滅茶苦茶流れ始めている。どうやら、俺と同じような人間がたくさんいるようだ。
それから、コメント欄を見ていると、あるコメントが俺の目には入る。
『薫や凛とはどういう関係なの?』
なるほど、関係性を知りたいと言うことか……。七瀬とは高校時代から付き合いって言うのは言ってもいんだろうか……。いや、今はいいか。
「あいつらは友達だな。風月は結構可愛いところあるから皆好きなだけ弄っていいぞ」
と言うと、すぐにコメント欄から風月 凛と言う名前が書かれているユーザーの名前が飛んできて、文句を言いに来たのである。そして、コメント欄では「本人見てて草」と言われている。
「ぉ?風月じゃん。次頑張れよ」
『頑張ってね、凛』
そして当然のように見ている水無月 薫こと雛井 天音。
当然、コメント欄は雛井が居る事に触れてコメントが更に流れ始める。
「さてと、後はコメントを読んでいくとするか」
そんなことを思いながら、俺は一安心したかのように息を吐き少しパソコンを弄ろうとしたとき、悲劇は起きた。俺はあろうことかとある音声ファイルをダブルクリックしてしまったのである。そう、その音声ファイルは最悪なものが入っている音声ファイルなのである。
「フッ、我が名はプルガトリオ!煉獄の化身である!」
「ぁぁぁぁぁぁっ!バカァ!俺の馬鹿ァ!!!!」
「高校時代の俺の馬鹿ァ!!!!」
そう、この音声ファイルは俺が高校時代に録音した中二病音声なのである。何故こんなものを残して置いたかと言うと、絶対にないだろうが使う機会があるかも知れないと思って残して置いたのである。そして、案の定コメント欄は「草まみれ」になっている。
『これはちょっとどういうことなんですかねー?』
警察かのような口調で事情聴取でしたいのか、そんなコメントが流れる。
「こ、これはその……昔の俺が録音した音声であって今の俺が録音した音声じゃないからな!今はあんなに中二病じゃないからな!お前ら勘違いするなよ!」
しかし、こんなことを言っても視聴者は信じずDream Stage始まって以来のネタキャラ及び中二病キャラが登場したと皆騒いでいる。誰がネタキャラだ、誰が中二病だ。動揺していると、一人の視聴者が俺にとって喜ばしいことを言われる。
『トレンド入りしてるよ』
「え?マジ?」
SNSを確認すると、視聴者が勝手に付けた名前だろうか。
ほむほむと言う名前でトレンド入りしているのである。そういや、ハッシュタグとか決めてないな。分かりやすくホムライブとかでもいいか。絵とかはこいつらに勝手に決めさせるか。そんなことをしていると、ある人が俺の配信にコメントしていくのであった。
『おめでとう!闇の炎に抱かれて消えろって言ってみて!』
コメントして来たのは、バイオレットだった。
バイオレットがコメントしたことにより、コメント欄は驚いているようだ。俺の配信見ていてくれていたのか……。待って、と言うことはさっきのも聞かれたんだよな。てか、なんでその台詞を俺に言わせようとしているんだ。完全に悪ノリだろ。
「闇の炎に抱かれて……ってなんで俺に言うんですか!?それ!?」
『ノリいいじゃん』
コメント欄でそんなコメントをされる俺。
「いや、先輩にネタを振られたらやるしかないだろ」
いかん、このままだと完全にネタキャラみたいな扱いをされる。いや、でももうそんな扱いされているのは気のせいだろうか……。それから、俺はコメントを見ながら色んな話をしていたのであった。そして、時間は配信終了時間も近くなり、俺は終わりにしようと思っていた。
「さて、初配信もそろそろ終わりだ。俺はVtuberとしてゲーム配信を主な活動として頑張って行くから、皆も絶対見に来てくれよな!後、中二病台詞は受け付けてないからマロに送るんじゃねえぞ!」
コメント欄では「え?駄目なの?」みたいなコメントが流れ始める。
「駄目なの?じゃねえよ、当たり前だろ!てかもう時間無いし、配信終わるぞ!」
「じゃあな、あばよ!」
と言いながら、配信を閉じるのであった。
【速報】Dream Stage待望の二期生、初の男子Vtuber 中二病。
とこれが此処までの惨状である。更に次の七瀬の配信で更にとあることが起きる。
【速報】風月 凛、キャラ崩壊。