チートを付けると話が詰むってホントだったんだね...。
「さぁ、選び給え!!!」
俺の目の前には瞳に光が無い電(暁型駆逐艦)が九体並んでいた。
何故こうなったか説明しよう。
x017年、突如現れた深海から現れた人類の敵『深海棲艦』は人類と初接触してから僅か半年で人類の領土の10%も侵略した。
現代兵器で撃滅しようにも的が小さくて当たらないし、ミサイルを使って大規模に渡って殲滅しようにも補足された途端に深海に逃げるからそれもほぼ意味なし。
防衛戦で対人での対処を試みるも攻撃が弾かれる始末。
人命を盾にして少しずつ後退しながら人類は領土を守っていた。
そんな時、ある企業がこの状況の打開策を開発した。
そう、『艦娘』である。
大日本帝国海軍の艦艇の魂を持った彼女達の攻撃は何故か深海棲艦に有効であり、彼女達を支える『妖精さん』の科学力は眼を見張るものがあった。
妖精さんは艦娘の製造や整備を担当していて、場合によって建物の建造もやってのける。
圧倒的な力を手に入れた日本は全面攻勢に出た。
人類が反撃の狼煙を上げた瞬間であった。
艦娘は自己判断で戦わせても強いが、妖精さん専用回線を用いて指示した場合の方が動きにキレがあるのだ。
戦果も専用回線を用いた方が上場で、奪われた領土は深海棲艦への反撃開始から1年で取り返すことができた。
地上では弱体化していたのか、領海を取り返す所からが地獄の始まりだった。
奪還のスピードが落ち、戦果も著しく悪くなっているのだ。
その原因を調査したところ、妖精さん専用回線は距離によってバフの効果が減衰するのだ。
よって安全な場所から指令を出すわけにも行かなくなったので最前線へ司令用艦船で赴く。
しかし、艦娘と深海棲艦との撃ち合いは壮絶で流れ弾が当たって戦死するという結果が続々と発生した。
このままでは拉致があかないと判断した政府は、艦娘の素体に人間の魂を移し替えて司令官の耐久力を増やそうとしたのだ。
魂の解明から始まり、実験を繰り返した結果、それは成功した。
成功確率が低くて失敗すると死亡。
で、おもしろそうだから参加したのが俺。
軍事学校で普通の成績を積んで卒業した出世見込みが無いからこその志願でもあり、美少女を間近でみたいという欲望もあったからだ。
さて、どれも同じに思えるのだが何が違うのか。
「博士、何故電のみなんですか?」
博士は何言ってんのコイツみたいな事を言いたげな顔をしている。
「キミ、駆逐艦を選んだよね?」
「そうですけど...」
「で、島風は嫌なんだよね?」
「そりゃそうですよ」
そんな露出の多い服装で仕事するのは気が可笑しくなる。
「もしかして、島風の制服を着ないといけないとか勘違いしてないよね?」
「へ?どういうことですか?」
まぁ、普通はそう思うよね。