「それをわかってなかったか...。いいかい?キミは艦娘になるんじゃ無くて、艦娘の素体に魂を埋め込んだ改造人間になるんだよ。艦艇の魂なんて関係ないし、まず艦娘じゃないんだから露出の多い服装を着る必要はないよ。
耐久性の強化なんて素体に施してるし、武器の自動改造能力(普通の武器でも能力者が使えば艦娘・深海棲艦への特攻性が付与される)もあるから艤装もつける必要無いんよ」
「それって水面に浮くことも?」
「可能に決まってるだろう?私を馬鹿にしてるのか?」
「あっ、すみません」
やはり適正率が高い人間が少ないだけあって特典は大きいのだな。
「伝え忘れていたが、この素体は戦闘特化だから生殖能力とかないから。自分の息子とはしっかりお別れしておけよ」
(その情報いる?)
「どうせ同じ素体だし真ん中の素体にするぞ、変に考えさせて悪かったな」
(考えてすらいないんですがそれは)
博士はゴツいパワードスーツを着ていて、それで他の電をはじに寄せる。
艦娘って艤装なしでも重いのだろうか。
「博士、電ってそんなに重いんですか?」
「そんなわけ無かろう。ただ私の力が弱いだけだ。貴様の筋力であれば普通に抱き上げられるだろう」
そんなことはない。
俺だって筋力は弱い。
おんぶならギリギリ行ける程度では無かろうか。
「そんなどうでも良いことは気にするな、早く転換装置に寝転がれ」
博士は大きな機械が様々なコードで繋がれているベッドを指差す。
俺は素直に従ってベッドに寝転がる。
(硬いなー、寝心地悪いよコレ)
艦娘の素体に魂を移し替える際の注意事項を再確認する。
1.第二次世界大戦の海戦風景が流れ込んで来るが、全力で無視するべし。
2.重症の艦娘の形をしたのが抱き着いてくるから避けるなり振りほどくなり、トドメを刺すなりして人格破壊の対策をしろ。
3.気合いで頑張れ
と、抽象的な部分もあるが経験者達(4人)がそういうんだからそうなんだろう。
正直気合いに自信がないがどうとでもなるだろう。
ちなみに何故重症の艦娘なのかというと素体作成時に轟沈した艦娘の魂を参考に構成しているかららしい。
一応、博士にも確認してみるか。
「博士、注意事項って何かありますか?」
「上官から聞いてないのか?...いや、そういえば貴様は傭兵だったな。注意事項はただ一つ、自分を強く持て。以上だ。転換開始するぞ」
「了解」
機械の駆動音が聞こえ始めるとともに俺の意識は闇に落ちる。
次に意識が覚醒すると目の前にズタボロで内臓や肉が所々飛び出ている血だらけの電が虚ろな目でこちらを見ていた。
重症の基準がわからないけど内臓出てたら重症だよね。