「卒業式が終わって次は入学式だけど・・・さてと今日はどうしようかな?」
俺は部屋から外を見ながら思っていた。
「だけど本当に色々な事があったよな」
「でも・・・本音を言えば俺は嫌だったな」
俺は勉強していたが、ある程度は進んだので目を閉じてこれまでの事について振り返っていた。
今日は俺とお父さん2人が家に居たけどお父さんはまだ寝ているのか部屋から出てこなかった。
だけど家の方に電話が来たので俺は誰かと思ったが電話の相手はオーナーで話してみるとSPACEが閉店するとの話だった。
「本当ですか!オーナー!」
「ああ・・・SPACEを閉めるよ」
オーナーがSPACEを閉める理由はオーナー自信がやりきったからと言っていた。
「もう決めた事なんですか?」
「そうだ」
「わかりました」
「アンタの演奏を聞くのもコレが最後になるね」
「まだです!まだ終わってません!それに・・・SPACEは閉店しても音楽を辞める訳では無いですよね?」
「辞めないさ」
「ならそれで充分です」
「何をしようって言うんだい?」
「さっきオーナーは音楽は辞めないと言ってましたからSPACEは閉店しても音楽を辞めないのなら会って聞かせる事は出来ますから」
「確かにそれから出来るね」
「本当なら辞めて欲しくないですが俺がどうこう言っても覆りませんからね」
「良くわかってるじゃないか」
「閉店する時の話なんですが俺にライブやらせてください」
「それはキーボードでの話かい?それとも歌かい?」
「それなんですがキーボードしながらの歌をやりたいと思います」
「今のアンタに出来るのかい?」
「出来るのかじゃなくてやるんですよ」
「試しに今ここでキーボードしながらで歌ってみな」
「はい」
「下手な演奏したら出禁にするからね」
「わかりました」
「準備が出来たらいつでも始めな」
「はい・・・」
俺は深呼吸してから気持ちを落ち着かせてからオーナーの顔を見て話した。
「いきます!タイトル名は・・・」
俺は今やってる曲をオーナーに聞かせる事で今の俺の全力をぶつける感じで歌ってやってみせた。
少し疲れた気がしたがそれも仕方なかった
「キーボードについては言う事は無いが歌の方は前と比べたら結構良くなってきたし相当練習してきたって言うのが良くわかる」
「・・・・・・」
「今の状態で少しずつ練習していけば今よりまた上手くなる」
「・・・合格」
「うっしゃあああああ!!」
「最初にやらせてやるから思いっきりやんな」
「ありがとうございます!オーナー!」
「アンタには期待してるんだから私をガッカリさせないようにしな」
「はい!」
それからはSPACEの閉店する日まで俺はキーボードと歌の練習をしてその日を終えた。
ちなみに今日はSPACE最後の日であるからか人が結構集まっている
俺はSPACEには着いたがオーナーは2人組の女性達と話をしていた。
「そこの2人」
「あっ!オーナー」
「お久しぶりです」
「こんな所に来てる暇あんのか?」
「いやぁ、まあ、最後だしSPACEにお礼言わないと」
「オーナーにも」
「・・・まだくたばんないよ」
「さっさと入んな」
「ライブ楽しみにしてます」
「ああ」
オーナーは少しだけ話すと2人組の女性達は歩いて中に入って行った。
「こんにちは!オーナー」
「来たね」
「今日もよろしくお願いします」
「さっさと準備してきな」
「わかりました」
俺は中に入って歩いて行こうとした時だった。
「神無月君」
俺は誰かと後ろを振り返って見ると戸山だった
「どうして戸山が?」
「私はお母さんと一緒にお姉ちゃん達のライブを見に来たんだ」
「戸山のお姉さんか」
「だけどギリギリ間に合って乗れて来れたから良かったけどね」
「大変だったな」
「こんにちは」
「こんにちは」
「娘がいつもお世話になってもらってるみたいで」
「いいえ!戸山さんはクラスメイトですが話しやすくていつも困っていたら助けてくれるので嬉しいです」
「神無月君」
「じゃあ俺そろそろ準備しなきゃならないから」
「気をつけてね」
そう言って俺はSPACEの中に入って歩いて行くと男性用の更衣室があったのでそこで着替えた。
そして控え室の中に入ろうとしたら100人ぐらいの人達が中に入ってて狭そうにしていた。
何人かの人達が俺に気付いて驚いていたがオーナーが話をしようとしている時に騒ぐ訳にはいかないと思ったのか静かに話を聞いていた。
「最後のライブだ・・・でもいつも通り全力でやる!それがSPACEのライブだ」
「私から言えるのは1つだけだ」
そう言うとオーナーは周りの人達の顔を見てから話した。
「思いっきりやってきな」
「「「「「はい」」」」」
「それとsoleil」
「何でしょうか」
「アンタを1番先にやらせて上げるよ」
「本当ですか!ありがとうございます!オーナー」
「言っとくけど巫山戯た演奏はするんじゃないよ」
「もちろんです。今の俺の全力を出し切りたいと思います」
「ならそれをSPACE最後のライブで見せてみるんだね」
「わかりました。それでは先に失礼します」
「アンタ達もいつでも出来るように準備しな」
「「「「「はい」」」」」
俺は先に歩いてステージの上に立つと周りのお客様に驚かれた。
「SPACEのsoleilだ!」
「あの子も出るとは思わなかった」
「男の子がSPACEでライブするなんて凄いね」
「でもSPACEでライブする為にはオーナーに認めて貰わなきゃならないからあの子の実力は確かなんだろうね」
「しかも1番先やるのなら尚更ね」
「それ程に凄いのかしら?」
「それは聞いてみればわかりますよ」
俺は話す事が決まっていたので話す事にしました。
「こんにちは!soleilです。今日はこんなに沢山の人達がSPACEに集まって来てくれてありがとうございます。他の人では無く俺が1番最初にやらせて貰う事になりましたが聞いて下さい。」
「タイトル名は・・・ultra soulです」
俺は今の俺の全力で周りにいるお客様から聞かせて見せたがノッてくれているので少しホッとしているがまだ終わって無いのでやりきる事にした。
(なんで俺この曲を選んだんだろう?って後から思うが今は周りの人達に応えるだけだ!)
そしてやりきった俺は曲が終わって控え室に戻ろうと少し歩いた時だった。
「良いライブだった」
オーナーが俺の姿を確認した後に言ってきた。
「オーナー・・・」
「やりきったかい?」
(オーナーは今の俺の本当の事を聞きたいのがわかった。)
「・・・はい!やりきりました!?」
「前と比べて上手くなったね」
「本当ですか!ありがとうございます」
「またアンタの歌を私に聞かせな」
「わかりました!全力でやらせて貰います」
俺は歩いて行くとGlitter*Greenの人達がいました。
「お疲れ様」
「良かったよ」
「凄かったわ」
「後は私達に任せてね。神無月君」
「お願いします」
それからは色々なバンドの人達が交代しながら聞かせていった。
楽しい時間が本当にあっという間に過ぎて行って閉店する時間に近づいてきたけどまだまだ人が沢山いるけど俺はオーナーに呼び出されていた。
「何でしょうか?オーナー」
「コレをアンタに上げるよ」
「コレって・・・SPACEの人達が着ている服じゃないですか」
「アンタ用に作って貰った特別なヤツだ」
「良いんですか?そんな事をしちゃっても」
「ああ」
「ありがとうございます。」
「また聞きたくなったら連絡するからその時は私の所に来な」
「わかりました」
「話はそれだけだ」
「ありがとうございました」
俺はそれだけを言ってSPACEから出ようとした時だった。
「ねぇねぇ!君が神無月君だよね?」
「はい?」
「そうだよね?」
「えっと・・・そうですが・・・どちら様ですか?」
「香澄!止めろって!相手は男だぞ!」
「流石にダメだよ」
「何かゴメンね」
「別に大丈夫だけど・・・って!前に会ったパン屋の娘さん!」
「良く覚えてたね」
「あれ?2人は知り合いなの?」
「前に買いに来てくれた事があったんだ」
「神無月君」
俺は後ろを振り返って見ると戸山達がいた。
「戸山に委員長に俺と一緒にキッチンを担当した人達まで来ていたんだ?」
「そうだよ」
「私はお姉ちゃんが気になったから」
「お姉ちゃんって言うのは?」
「神無月君には言ってなかったよね?神無月君の前にいる人が私のお姉ちゃんなんだ」
「そうなんだ?」
「あっちゃんも来てくれたんだね」
「もちろん」
「私達は神無月君を守る為に来たって言うのが1番の理由だけど戸山さんに誘われてね」
「そうなのか?戸山」
「最初はお姉ちゃんが心配だったけど今は神無月君が特に心配だから」
「戸山・・・ありがとう」
「いいえ」
「私達は全力で君を守るから」
「安心して良いからね」
「ありがとう」
「私達は花咲川に唯一の男子だから知ってるけど神無月君は私達の事を知らないから自己紹介しない?」
「そうだね」
「じゃあ最初は私から!戸山香澄(とやま・かすみ)ギターボーカル担当です。よろしくね」
「よろしくお願いします」
「私は花園(はなぞの)たえです。ギター担当を担当、よろしくね」
「よろしくお願いします」
「私は牛込(うしごめ)りみです。ベースを担当してます。」
「あれ?その名前・・・ゆり先輩と一緒だ」
「お姉ちゃんを知ってるの?」
「お姉ちゃん・・・そうなんですか?知ってますよ」
「そうなんだ?」
「何せ俺にGlitter*Greenに入らない?って聞かれた事あったんで」
「「「「「えええええ」」」」」
「とっ・・・とりあえず続けるね」
「どうぞ」
「私は山吹沙綾(やまぶき・さあや)です。ドラム担当です。よろしく」
「買ったパンが美味しかったからまた行かせて貰うよ」
「ありがとうございます」
「最後は私か・・・市ヶ谷有咲(いちがや・ありさ)です。担当はキーボードです」
「よろしくお願いします」
「じゃあ俺も自己紹介しなければいけませんね。知っているかも知れませんが俺の名前は神無月春華(かんなづき・はるか)でSPACEではsoleil(ソレイユ)と名乗っています。担当はキーボードですがメインはピアノで今は練習中ですが歌も、やってます。よろしくお願いします」
「おー・・・有咲と一緒だね」
「そうなんですか?」
「私もピアノしていたから」
「いたから?」
「今はキーボードで練習してるんだけどね」
「なら同じキーボードをしている仲間ですね」
俺は市ヶ谷先輩に向かって笑ってみたけど何か顔を真っ赤にしていたけど大丈夫だろうか?
「そっ・・・そうだな」
(有咲が嬉しそう)
(羨ましいな)
(良いな)
(私は大丈夫かな?)
(男が・・・男が私に向かって笑ってくれた!コレは・・・・・・私に気があるって事だよな!そうだよな!いける!そして私が!彼女になってそして・・・そして!)
「神無月君はどんな子がタイプなの?」
「そうですね・・・・・・優しくて歳が余り離れてなくて料理が美味しく作れて話をしてて疲れない人ですね」
「そうなんだ」
(あれ?色々と言ってたけど結構厳しくないか?)
(そんな人いたかな?)
(結構条件が厳しいけど頑張ろう)
(へぇ・・・そうなんだ)
(なら私・・・頑張ろう!しかもクラスメイトだから有利だし)
(コレは良い情報ね!忘れないようにメモしなきゃ)
(料理は得意だから大丈夫)
(私は・・・大丈夫かな?)
(・・・いける!いけるぞぉぉぉぉぉ!)
「神無月君はコレからどうするの?」
「もう結構前に俺は親に連絡したから親が来たら家に帰るよ」
「あっ・・・あのさ」
「市ヶ谷先輩?」
「今度で良ければ・・・だけど」
「何ですか?」
「私と・・・デデデデデデ」
「春華」
俺は話しかけられた方を向くとお母さんが居ました。
「お母さん」
「待たせたわね。それじゃあ行きましょう」
「そうだね。あの・・・市ヶ谷先輩?さっき何を言おうとしたんですか?」
「あー・・・なんでもない」
「そうですか?わかりました。それではコレで失礼します」
俺はお母さんと一緒にお母さんの車に乗って帰ったけどアレから市ヶ谷先輩の顔がずっと赤かったけど大丈夫だろうか?
少し気になりながらも俺は家に帰りました。
SPACEの閉店から数日後・・・
放課後になり俺はゆり先輩達に呼ばれたので生徒会室に来ていた。
「神無月君」
「ゆり先輩達どうしたんですか?」
「いつか私達は卒業するけど君に頼みたい事があるんだ」
「えっ!?」
「突然で驚いたかも知れないけどね」
「驚きましたが皆さんはどうするんですか?」
「私は大学に行こうと決めてるの」
「大学ですか」
「でも夏休みとかそういう時は帰って来るけどね」
「私はバイト先に就職する事にしたよ」
「私も」
「私はまだ考え中だけどね」
「だけど私はまた会えると思っているよ」
「私が神無月君に頼みたいのは、りみの事なんだ」
「確かゆり先輩の妹さんでしたよね?」
「知ってたんだ?」
「SPACE最後の日に自己紹介したんですがその時に聞いたので」
「そっか・・・なら言えるね」
「何をですか?」
「りみの事をお願いね」
「どうして俺に?」
「私達は君と何回か話をした事あったけど私は君と
話をしている内にこの子ならりみを任せられると思ってね」
「向こうは俺を知ってても俺は知りませんよ?」
「それについてはコレから少しずつ私達のように話していけばお互いに理解してくれると思うよ」
「確かにそうですね」
「君がりみの相手だったら任せられるけどね」
「ゆり先輩の事、俺は結構好きですよ」
「えっ!」
「まさか!」
「それって」
「「「「告白ぅぅぅぅ!?」」」」
「とは違いますよ」
「なあんだ」
「残念」
「期待してたのに」
「皆さんも知ってますが俺は男です」
「そうだね」
「男って理由だけでナンパされたり困ったりしてますが皆さんはそういった感じでは無くて安心したんです」
「だけどいつまでも一緒にはいられない」
「わかってはいたんだけどね」
「ずっと皆と一緒にいたかったな」
「そうね」
「だったら・・・」
「神無月君?」
「だったら・・・約束しませんか?」
「約束?」
「20歳になったらまた会おうとか1年後に会おうとかそういった約束ですよ」
「約束ねぇ」
「確かに皆いつかは卒業しますが卒業したらもう会わないって人達がほとんどだと思いますし」
「まあ・・・そうだよね」
「だったら今の内に約束してさっき言ったような事をすればいつかまた会えるんじゃないかと思いましてね」
「それ良いね」
「じゃあそうしようか」
「だったら神無月君が言ってた20歳になったら会うで良いんじゃないかしら?」
「じゃあ20歳になったらまた会おうね」
「そうね」
俺は目を開けて勉強を再開しながら思っていた
。
(4月になれば俺は高校生・・・か)
「楽しみでもあるけど不安でもあるな」
「入学式か・・・」
まだまだ寒いですが皆さんも体調には気をつけてください