戦車長と音楽厨二人の鉄血世界   作:ナナシのG愛好家

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 リーヴァルVSダリルです。サンダーボルト14巻まで見て思った。ダリルってチート?
 今回は皆さんお待ちかね、コロソウとかクソウとかぼろくそ言われまくって、死亡シーンで涙されるヨワソウが出てきます。
 ただ、服装がめっちゃ違います。
 イメージはコレ。『ドS看守』



アサシン・ホーク

「本当に行くんですか?」

 

 ノーマルスーツを身に纏い、頭にヘルメットの上にプラスチック製のバケツを付けた少女が、前を行く人影に問いかける。

 前を行く男は、これからMSデッキへ行くと言うのに、ノーマルスーツを着ていない。

 白のタキシードにズボン。しかし、服には鉄の留め金が沢山ついており、彼はそれを全て留めている。

 裏地は赤で、後ろの方ではひらひらと深紅が見え隠れしていた。

 

「大丈夫だよ。それに、人では足りなさそうだ。ボクの機体なら間に合うでしょ?」

 

 言動からしてパイロットなのだろう。しかし、黒手袋に革靴、百合のマークの鉄製のエンブレムの付いた帽子は、とてもノーマルスーツには見えない。

 

「でも、大丈夫なんですか?カンナは心配になります。いっつもノーマルスーツを着て行かないから、」

 

 そう俯いた少女を、彼は正面から見据える。

 

「問題ないよ。カンナ。アレはボクには窮屈だし、似合わない。それに、スーツの有無にかかわらず、ボクの相棒がいなくなった時、それが僕の死ぬときさ。」

 

 そう言い、ウインクをする。

 

「でも………でも………。」

「大丈夫、ボクは死なない。そうだろう?」

「………はい。」

「じゃ、行ってくるよ。カンナ。」

「はい………。」

 

 そう言い、彼はドッグにあったMSの中で、緑をベースにした機体の中に滑り込んだ。

 その機体の風貌は騎士然としており、優雅であるとしか言いようがない。

 背には1対の翼を模した黒いパーツがあり、何ともいえない禍々しさは、ガンダム・フレームに違いない。

 

「ソウさん!!」

 

 彼がコクピットに乗り込む寸前、カンナと呼ばれた少女は声を上げた。

 

「必ず………、必ず………、帰ってきてくださいね!!」

 

 その声に、彼は振り返ると、優しく微笑んだ。

 

「勿論だよ。カンナ。」

 

 そして、コクピットに滑り込む。背中の阿頼耶識のコネクタは細く、彼の首筋にある一本のナノマシンに、直接接続した。

 余談だが、高い襟も、全く邪魔になっていない。

 

「さてと、正体不明の赤い機体が忙しそうだな。まぁ、あのアサシン・ホークが相手なら、しょうがないか。」

 

 そう呟くと、機体をカタパルトに接続した。

 MSのツインアイが輝く。

 

「ヒヨリ・ソウ。ガンダム・ヴァッサーゴ。出るよ。」

 

 ヴァッサーゴ(地獄の貴公子)の名を冠する機体が、飛び立った。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 リーヴァル・バクラザンは、バクラザン家の長男だ。頭首、ネモ・バクラザンと、その妻カーサ・バクラザンから生まれたと言われているが、その出自は謎が多い。

 なびく黒髪はまったく二人に似ず、彼の民族めいたメイクも、何故つけているのか真相はさだかではない。

 しかし、初代バクラザン、スーハン・バクラザンより受け継がれてきた暗殺術、

 そして、長年行方不明だった機体、ガンダム・ラウムを操る腕は、誰が見ても本物だった。

 そして、その実力は、サンダーボルトの悪魔とまで言わしめたダリル・ローレンツにも、十分通用した。

 実際、機体を手足のように自在に扱うダリルの腕は馬鹿にならない。

 イオのFA・ガンダムがサンダーボルト宙域で渡り合ってきたダリル・ローレンツと言う男は、リユース・P・デバイスが加わると、

 狙撃が得意なエースから、領域外の化け物に変貌する。

 現に今も、リーヴァルの二丁拳銃をかいくぐり、マシンガンやバズーカで反撃を加える手間は見事だ。

 しかし、ガンダム・ラウムの背にあるバインダー。ノワール・ウィングでの動きでその弾丸も回避される。

 弾が尽きればここぞとばかりの攻撃し、流れるようなリロードで振出しに戻る。展開は、かなり持久戦に近づいてきた。

 

「なかなかやるようじゃないか。おかげでキラーライフル・ショーティが弾切れだよ!!」

 

 二丁の拳銃を捨て、グレイズ・ライフルを構える。

 

「ジャイアントバズが今ので弾切れ。マシンガンの呼び弾倉は0。残りはバズーカとシュツルムだけか。」

 

 ダリルも、弾切れ尾を越した武器を捨て、燃料タンクを切り離して加速する。

 そのまま銃撃戦が繰り広げられる。

 

「相手の動きは速い。だが………」

「奴の反応速度は中々だ。けどね。」

 

 互いの火器を放ちながらだんだんと接近していく二人。

 

「追えない訳では、無い!!」

「それだけでは、勝てないよ!!」

 

 同時に放たれる弾丸。バズーカの弾頭を顔をそらして回避したリーヴァルに対し、サイコ・ザクのサブアームの片方が見事に撃ち抜かれた。

 

「くっ!!」

「終わりさ!!」

 

 そのまま、さらに弾丸が放たれる。しかし、ダリルは、それを防いだ。

 弾丸が放たれる部位、コクピットを狙って放たれた弾丸は、盾代わりにしたマシンガンを代償に、防いで見せた。

 

「武器を盾にッ!?」

「そこだ!!」

 

 そして放たれたシュトゥルム・ファウスト(逆転の一手)

 それを躱しきれず、弾頭はラウムの頭部を直撃した。

 

「このまま!!」

 

 ヒートホークを抜き放ち、とどめを刺そうとした。

 

「何ッ!?」

 

 しかしその瞬間、とうとつにラウムから飛び出し、膨らんだ何かに、ヒートホークの太刀筋が狂わされた。

 グレイズをデフォルメ化した様なゆるい風船は、

 

「ダミーバルーン!?」

 

 とっさに切り伏せると、割れた風船からは、あふれんばかりの白煙が噴き出す。

 そして、その奥から、ラウムが二本の近接ブレードを抜き、切りかかってくる。

 

「クソッ!!」

 

 とっさにヒートホークで×字の剣閃を、防ぐ。すると、

 

『認めるよ。』

 

 聞こえて来たのは、リーヴァルの声だった。

 

「何?」

『君は弱くない。そう、』

 

 言葉に気を取られた瞬間、胴体を蹴り飛ばされる。

 

「ぐあッ!!」

『僕が本気を出さなくてはいけない程度にはね!!』

 

 その言葉と共にラウムが飛翔する。向けられたのは、ライフルに付属されたグレネードランチャーだ。

 そこから放たれたグレネードから、再び白煙が放たれる。

 

「またスモーク!?」

 

 しかし、それに気を取られた瞬間、背後を取られる。

 

「囮か!!」

 

 しかし、振り向いた瞬間再びスモークが放たれる。乱射されたスモークは、宙域に小さな濃霧をもたらしていた。

 

「一体何を!?」

 

 とっさに機体を上昇させ、スモークから逃れようとしたが、機体の頭部が出るかでないかと言った位置に来たとき、スモークを利用し、リーヴァルが背後から襲いかかった!!

 

「そこだぁッ!!」

 

 しかし、ダリルも機体を反応させ、背後のリーヴァルを切り裂こうとする。

 それを見たリーヴァルは不敵に笑い、

 

『甘いね。』

 

 バッ!!その攻撃を跳ねるように回避し、初めて『隙だらけの背後』をさらしたダリルに、ライフルの銃口を向けた。

 

『チェックメイトだよ。サバイバー。』

 

 ダリルのエンブレムを見てか、そんな声を上げる。

 

「しまった!!」

 

 ラウムが引き金に手を掛けた瞬間、そこを弾丸が通り抜けた。

 

「ッ!?」

『何ッ!?』

 

 グレイズライフルが破壊され、飛ぶように距離を取るリーヴァル。

 

『やれやれ、間に合ったみたいだね。一安心だよ。』

 

 そこにいたのは、長銃を片手で構えたヴァッサーゴだ。

 

『あれは………。』

 

 ジッとヴァッサーゴを眺めるラウム。

 しばらくして、ラウムは二機に背を向けた。

 

「ッ………お前………!!」

 

 ラウムを睨みつけるダリル。

 

『二対一か。引かせてもらうよ。ガンダム・フレームと得体のしれないMS、両方相手にするほど驕っちゃいないさ。』

「………今回は翻弄されたが、今度はそうはいかないぞ。」

 

 そう言い、リーヴァルを睨みつけるダリル。

 

『フッ、楽しみにしておくよ。』

 

 そう言い、ノワール・ウィングを広げるリーヴァル。

 

「ダリルだ。」

『?』

「ダリル・ローレンツ。覚えていろ。どこにいようと、必ず貴様を撃ち落とす男の名前だ。」

『フッ、ハハハハ!!』

 

 その声に、リーヴァルは高笑いで返した。

 

『いいね。威勢だけは認めるよ。ラウムに傷をつけた事への礼だ。リーヴァル・バクラザン。君を狩る狩人さ。この名と相棒を、脳裏に焼き付けておくんだね。』

 

 そう言い、飛び去って行った。

 




 今回は皆さんお待ちかね、コロソウとかクソウとかぼろくそ言われまくって、死亡シーンで涙されるヨワソウが出てきました。
 ただ、服装が原作とはめっちゃ違います。
 Youtubeに、『ロミオとシンデレラ』の曲で、サラ×ケイジ、ソウ×カンナのMMDがあるんですが、それに出てくる最後のサビで着ている白バージョンの服です。
 
 機体解説
 ガンダム・ヴァッサーゴ
 型式番号ASW-G-03
 ASW-G-01 ガンダム・バエル
 ASW-G-02 ガンダム・アガレス
 その二機と共に開発された最初期のガンダム・フレーム
 その機体のコンセプトは、汎用性を追求した万能な超高性能MS。
 その為、ソウは独自に改良して己で埋め込んだ『禍角阿頼耶識』を使っている。
 また、リミッター解除された事例は無いが、ソウはヴァッサーゴに乗っていないと、筋力と体力が衰えてしまう。
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