魔法科高校の「大賢者(嘘)」   作:ギャングスタ

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処女作です。

転生ですが、精神が幼いです。
無理って人はブラウザバックしてください。


原作前1

 西暦2095年。より15年前。

 魔法というものが体系化した世界に。

 ボクは転生したらしい。

 

 らしいというのは、神様にそう教えてもらったから。三歳の誕生日の夜、夢に神様と名乗るおじいさんがそう教えてくれた。でももっと髪が長くて、髭もあればよかったのに。つるっ禿げの神様じゃない方が嬉しかった。

 その神様が言うには「若いみそらで亡くなるなんて可哀想。だからお主の生前の願い通り、魔法のある世界に転生させた。あとは頑張りなさい」だって。

 

 ボクは嬉しかった。魔法やモンスターのいる世界に憧れていたからだ。

 それから飛び起きて家中探してみたけれど、昔の家みたいにそこまで変化が見られなかった。どこがファンタジーの世界なのかわからなかった。

 だってテレビもあって、家の中の内装もそこまで変化がなくて、電化製品もいっぱいあった。

 

 神様、嘘ついた?と本気で疑った。

 だから、ボクは直球で両親に質問する。

 

「お父さん、お母さん。魔法ってあるの?」

「あるぞお!お父さん達はな、魔法を使うための道具を作ってるんだから」

「魔法の道具!?」

 

 すごい、本当にあった!しかもお父さんがそんな仕事してたなんて。

 神様はボクのことを考えて転生させてくれたみたい。いい神様だ。今度神社でお礼をしよう。

 でも、魔法の道具ってどんなものだろう?ステッキかな?それとも剣?人間で魔法を使う人達はみんな杖を持ってた気がする。

 じゃあやっぱり杖かな?

 

「興味があるなら見るか?」

「あるの?」

「あるとも。ほら」

 

 そう言ってお父さんは自分の手首についていた腕輪を渡してきた。シルバーに輝いていて、ボクはあることを思い出す。

 装備品で腕輪とか指輪とか、ネックレスとかあった気がする。これもそういうものかもしれない。

 

「どうやって魔法を使うの?」

「そうだなあ。じゃあ物体移動の魔法を使おうか」

 

 お父さんは腕輪を手首に付け直して、魔法を使ったみたい。腕輪にあったボタンを押しているみたいで、腕輪が文字を出しながら光ると、遠くに置いてあった積み木のブロックがススススっと横に移動していた。

 手は使ってないからすごいのかもしれないけど、想像していたものじゃなくてがっかりだった。

 

「呪文とか言わないの?」

「呪文?難しい言葉知ってるなぁ……。言わないね。そういう道具もあるけど、基本的には何も言わなくても使えるよ」

「えー……。メラ!とか言ったりしないの?」

「しないねえ」

 

 お父さんの言葉にボクは肩を落とす。

 そんなの、魔法なんかじゃない。ボクの思う魔法は、呪文を唱えてMPを消費して使う魔法だ。いや、MPは使わなくてもいいんだけど。

 

「手から火が出たり」

「しないねえ」

「空を飛べたり」

「難しいかな」

「壁作ったり!」

「それはできる」

「天気変えたり!」

「無理だねえ」

「昼夜逆転!」

「絶対無理」

 

 ムムムム。ボクの知ってる魔法じゃないぞ。つまり、あの神様は嘘つきということだ。

 ボクはいじけて、家の庭に出た。あの神様は信じられない。せっかく魔法が使えると思ったのに、使えないじゃないか。

 ボクは庭で土を弄りながら、ものは試しと叫んでみる。

 

「メラ!」

 

 火は出なかった。一番ポピュラーな魔法だと思ったのに。

 

「ヒャド!」

 

 氷も出ない。くっ、諦めてたまるか!

 

「イオ!」

 

 爆発は起きない。まだまだぁ!

 

「ドルマ!」

 

 ……何も、起きない。

 

「ギラ!」

 

 灼熱……どころか、温度は全く変わってない。

 

「ラリホー」

 

 対象がいなかった。

 

「……バギ」

 

 何も……あれ?ちっちゃな竜巻ができてる。白と緑色の竜巻。あれれ?

 

「バギ!」

 

 おお〜!二個目の竜巻ができた!ちっちゃいけど!とってもちっちゃいけど!

 バギは使えるってこと?あ、最初の方が消えた。うーん、これはどういうこと?疲れたような気がしないから、MPを使ったのかわからない。

 初期呪文って消費MP少ないもんな。

 よーし、もう一回最初からだ。

 

「メラ!」

 

 ダメ。次。

 

「ヒャド!」

 

 ダメ。これは才能がないってこと?それとも職業レベル?もしくはボクのレベルが低いのか、適性パラメーターに達していないのか。

 

「イオ!」

 

 ダメ。せめてメラとヒャドは使いたかったなあ。そうすればメドローアができたかもしれないのに……。

 この辺りは反復して、何回も確かめてみよう。

 

「バギ!」

 

 うん、バギはできる。これは間違いないね。他に使える魔法がないか確認しないと。バギ系統だけだったら寂しいなあ。

 

「あっくん……?それは?」

 

 あ、お母さん。お母さんにも説明しないと。

 ボクにも魔法が使えるんだよって!

 説明したらお父さんにも説明するように言われて、説明したら実家?に向かうことになったみたい。

 お父さんが運転するのかなと思ったら、車は今、自動運転のようで運転しなくていいんだって。でもボクは運転してみたい。車運転してないもんね、前の時も。

 

 ただ向かう時に天気が悪かったので、車内でこっそり「ラナリオン」を使って晴間にした。せっかくのお出かけだし、晴れてる方が良いよね。

 そうして実家に着くと、家族である大きな部屋に通された。今時珍しい村のような場所にあった大きな洋館で、お金持ちっぽい。

 

「初めまして。相田(あいだ)(あらた)くん。私は四葉真夜、この家の当主よ」

 

 すっごい美人な黒髪のお姉さんの元に案内されていた。膝を組んで座っているけど、やっぱりお金持ちみたい。お父さんとお母さんはずっと頭を下げている。

 

「初めまして、あいだあらたですっ!」

 

 第一印象は大事だと習った覚えがあったので、できるだけ元気一杯に挨拶した。すると真夜さんはふふっと笑ってくれた。

 優しそうなお姉さんだなあ。

 

「新くん、お姉さんに魔法について教えてくれる?」

「はいっ!」

 

 それからボクはできるだけ細かく、魔法についてお話しした。それを興味深そうに聞いてくれて、ボクはドラクエの魔法についてこれでもかと語った。

 使えるもの、使えないもの。確かこういうものだったという記憶を元に話し続ける。

 結局その日、ボクは話すだけで終わってしまい、実演ができなかった。そのためこの大きな洋館に泊まることになった。

 今日はドラクエの話がいっぱいできて嬉しいなあ。

 

 

 神様、嘘つきなんて言ってごめんなさい。

 これから呪文を鍛えて、大魔法使いになるよ!

 勇者にはなりません。剣とか使えないと思う。だってここ日本だもん。

 ボクは精一杯努力して、この世界で大魔法使いになるよ!一瞬の閃光のように!

 あ、でもできたら彼のように大賢者も良いかもしれない。回復呪文もあったら便利だし。

 マホイミを使う武闘家?うーん……。

 魔法使いに特化した方が良いと思う。身体は最低限鍛えれば良いかな。せっかく呪文が使えるんだから、できる限り呪文を使うことに時間を使いたい。

 あと、この世界の魔法にも興味がある。ボクもこの世界の魔法が使えるみたい。

 せっかくだし、こっちの魔法も使ってみたい。やらなきゃ損な気がする。

 

 そのお願いも真夜お姉さんにしたら、快く頷いてくれた。

 これからボクは呪文と魔法、この二つを極めていく。

 攻撃呪文と回復呪文を収めた人が賢者って呼ばれるんだから、やっぱりボクも自称は大賢者が良いんじゃないかな?勇者パーティーには入れないだろうけど。

 勇者が、いないからね……。

 目指せ、閃光のように!

 ……彼のスケベなところと、逃げ腰なところは参考にしないようにしよう。彼の師匠も。二人ともカッコいいけど、憧れるけど、ああなったらダメだと思う。

 

 呪文と魔法を極めた大賢者、なります!

 明日はいっぱい呪文使うぞぉ。魔法もいっぱい勉強しよう。

 ああ、早く明日にならないかなぁ。




相田家は昔、四十田(あいだ)家だったそうですよ?
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