魔法科高校の「大賢者(嘘)」   作:ギャングスタ

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入学編6

「あずちゃん。どこ回る?」

「巡回ルートが他の人と被っても意味ありませんし。とはいえ、校舎近くはテントも多くて揉め事が起きやすいの。順当に考えると、校舎前か校庭かな」

「じゃあ校庭で。もし騒動に遭遇しても、口頭で注意すればいいんでしょ?」

「基本はね。ヒートアップする前に止めれば、魔法の打ち合いとかにはならないから」

「そんなことにもなるの?やだなあ」

 

 あずちゃんと廊下を歩きながらそんな確認を。左腕に風紀委員会の腕章をつけて、あずちゃんは生徒会の腕章をつけている。これがあれば説得できる、のだろうか?そんなので止まるんだったら風紀委員会いらなくない?

 騒動が前提のお祭りってどうなんだろう?お仕事になっちゃったし、頑張るけど。

 騒ぎが大きいところに行ってボクとあずちゃんの腕章を見せることで基本的には問題はすぐ収まる。魔法を使わなくていいのはいいことだよね。

 

 ボクのもあずちゃんのも、極力使わないほうがいい魔法だし。

 そうやって歩きながら、他の応援に行ったりもしながら回っていると、第二小体育館から変なサイオンの波がやってきた。それに充てられて気分を悪そうにしている生徒が多数。

 

「もう、達也くんってば。こうなるってわかってなかったの……?」

「え?これって達也くんがしてるの?」

「あのハイエンド機二つ使った荒技だよ。達也くんにしかできない方法だけど、ちゃんと調整しちゃった超高性能CADなんだからこうなるってわからないかなあ」

 

 過剰なサイオンに充てられて酔ってる人が多数。はんぞーくんと同じ状態だ。寝かしつければ問題ないけど、親友の尻拭いはしないとね。

 というわけでドラクエシリーズの特化型CAD、メタルキングを使って周りのサイオンを調整する。ボクの得意魔法の間違った使い方だけど、あずちゃんにやらせるより、干渉力でどうにかしたって誤魔化す方がいいでしょ。

 あずちゃんも魔法を許可されてるとはいえ、極力使わない方がいいんだし。

 今日はそれ以上の事態が起きなくて一安心。してたんだけどなあ。

 

 

 次の日から達也くんが在校生に狙われるようになった。二科生で風紀委員とか生意気だとかなんとかで。それでしょっぴかれる人も多いけど、それ以外にもいる。

 反骨精神ならまだしも。いや、差別ってダメだけどね?値踏みとか意図的な悪意が多すぎて気持ち悪い。しかもそれがすっごい邪なものだから尚更。

 こっそり魔法を使って達也くんを襲ってる人を確認したけど、全員赤と青の線がある白いリストバンドつけてた。あれって反魔法師の国際的な団体とかいう、実態はテロ団体だった気がするんだけど。

 

 そんなのが生徒に複数いるの?これ、達也くんキレるよ?

 ボクもキレそうだけど。

 あずちゃんと深雪ちゃんの学校生活が順風満帆にいかないなんて困るし。あずちゃんが生徒会長になった時にそんな膿が残ってるのもヤダ。

 真由美ちゃんに押し付けるために、さっさと終わらせた方がいいんじゃないかな?四葉を表沙汰にはできないし、幸い真由美ちゃんの他にもう一人十師族いるし。

 

 そんな二日目のことが終わった直後、学校では話せないと思って家に帰ってから達也くんに連絡をした。四葉の秘匿回線で、あずちゃんは後で説明することにするから今は一人だ。あずちゃんがお風呂に入ってるタイミングを狙った。

 達也くんはすぐに出てくれた。深雪ちゃんもいる。

 

「新か。わざわざ秘匿回線を使ってくるなんてな」

「あずちゃんには二人との関係でこの回線使えないから。ボクたちで結論出してからあずちゃんには話すよ」

「『ブランシュ』、もしくは『エガリテ』のことか?」

「ああ、そんな名前だったっけ?ごめん、そこまで調べてなかった。けど、達也くん襲った人の検挙できてない人全員リストバンドしてたよ。剣道部を初めとして非魔法競技系のクラブ所属。襲撃した後、のこのこと自分の部活に戻ってたよ」

 

 あずちゃんと一緒にいたから全員を把握していないけど。魔法でマーキングした結果、どこの部活かはほとんど把握していた。

 風紀委員会と生徒会の権力って凄いよね。テントとかどこを使っていたかぐらいは全部把握してるんだから。

 

「お兄様?そんな報告、深雪は受けていませんが?」

「俺も考えを纏めたかった。だから深雪、抑えてくれ」

「深雪ちゃん、どうどう。でもホント、さっさと解決しないと。真由美ちゃんと、十文字先輩だっけ?動かそうよ。生徒の何人か、精神干渉魔法か何かで操られてるよ?」

「やはりか。どの程度かわからないが、高校生がテロ組織に加担するとなればそういうものが使われているというのが一番考えられるが……。新、マインドコントロールだったとしても、解除できるんだな?」

「呪文使えばね。魔法の方じゃ精々感知と刺激くらいしかできないから無理。でも末端をどうにかしたって無駄でしょ?頭を潰さないと終わらないよ」

「このことに二つの十師族が気付いているかどうかだな。気付いていなければ叔母上が十師族会議で糾弾してくれると思うが」

 

 それから話し合って、まずはボクが真夜様に連絡を取ること。その決定次第で動くことになったら達也くんにも話すことが決まって、ボクは早速真夜様に連絡を取った。

 真夜様も把握していたようで、学校の方はそこまで問題ないだろうから自分たちの身を守ることが通達された。「ブランシュ」については四葉で本部を調べて襲撃し、穏便に終わらせつつ七草に嫌がらせするとのこと。

 十文字家は当主が身体を弱らせていて三年生の十文字先輩が当主代行をしているために、そこはあまりいぢめないんだって。

 

 ボクと達也くん、深雪ちゃんで一応校内にいる「ブランシュ」の人間を把握しておくように言われた。マインドコントロールが強かった場合、治療が必要だし、第二の「ブランシュ」になることを防ぐためっぽい。

 二人にそのことを伝えて、あずちゃんにも「ブランシュ」に気を付けてって連絡をしておいた。あずちゃんには真夜様と連絡していたことと、もう一つ連絡がある。

 

「あずちゃん、五月頭のお休みに、真夜様がこっちに顔出しなさいって」

「ええっ!?わたし、何かしちゃいましたか!?」

「いや、真夜様が会いたいって。お茶会しましょうって」

「……お茶会という名の、撫で繰り回しじゃないですよね……?」

「多分、それ。久しぶりに抱きしめたいって言ってたから。ボクの彼女なんだけどなあ」

「ふえええ……」

 

 あずちゃんが泣き出しそうになっていたので、落ち着くまで背中を叩きながら抱きしめて眠った。十師族最強の当主って言われてる真夜様に会うだけでもアレなのに、その上抱きしめられて愛でられるんだもの。

 あずちゃんって色々と規格外だよね。

 結論。あずちゃんが可愛いのが悪い。

 

 

 部活動勧誘週間が終わって。あずちゃんとよくお昼を一緒に食べていたんだけど、達也くんと深雪ちゃんが生徒会室でご飯を食べていると、他に来るのが真由美ちゃんと摩利ちゃんだからってなんか居づらいとかそんなでボクらも呼ばれた。

 ご飯を食べたら、摩利ちゃんが達也くんに、有る事無い事言い始める。なんかカフェテリアで女の先輩を言葉責めにしたとかなんとか。それで深雪ちゃんが怒って部屋が凍結という嫌なことがあったけど。

 

 その話の流れから「ブランシュ」が学校に入り込んでるって話になった。それで真由美ちゃんが国の方針を守ってるために後手に回ってるって話。

 それも仕方がないって達也くんがフォローしてたけど。そうも言ってられない現状なんだよね。……達也くん、もしかして真由美ちゃんを口説こうとしてないよね?

 ボクもあずちゃんも「ブランシュ」と兄妹喧嘩に巻き込まれないように息を潜めていた。

 

 その夜、四葉の連絡網で「ブランシュ」の本部を発見。近々大きな行動を起こそうとしているために、全員が集まった時に一網打尽にするんだとか。

 生徒に関しては二つの十師族に任せるって。そこまで四葉は面倒を見切れないんだろうね。

 四葉の宿敵、大亜連合が後ろにいるみたいだから、全力で潰すみたい。

 これでとりあえずは平穏が訪れるかな。

 




今年はもう更新なしの予定です。

良いお年を。
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