魔法科高校の「大賢者(嘘)」   作:ギャングスタ

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ちなみに新の達也との戦績ですが。

呪文込みで、上級呪文なしとなると全敗です。
呪文使おうが魔法使おうが、勝てません。
深雪にも、勝てません。


入学編4

「え?あっくん風紀委員会の推薦受けたの?」

「どうしよっかなーって。聞いた感じ、危ないんでしょ?」

 

 家に帰ってきたあずちゃんとご飯を食べながら今日の話をする。あずちゃんは生徒会長と摩利ちゃんから話を聞いていたようで、校門の出来事は知っていた。

 やっぱり結構前から様子を見ていたらしくて、ボクが人垣を飛び越えたことも知ってるんだとか。呪文ってバレてなければいいや。魔法を使ったって思っていてほしいけど。そんな話から風紀委員会の話に発展した。

 摩利ちゃんは風紀委員長らしい。男の人を推薦したって先生が言ってたから、二位の人は女の子みたいだけど。その子は推薦しなかったらしい。生徒会はどうするのかな。

 

「風紀委員が怪我したとは聞かないけど、危ない仕事なのは間違いないかな」

「ボクに務まると思う?ただの魔法だったらあずちゃんと同じでそこそこがいいところなのに。干渉力がちょっとあるだけだし」

「その干渉力は四葉の傍流ならって納得できちゃうけど。ご当主様からは?」

「特に何にも。呪文を滅多に使うなってくらいで。ボクはどう頑張ったって四葉の後継者にはなれないから。でも点数稼ぎは大事だよね……」

「点数稼ぎ?何の?」

 

 あずちゃんにはまだ言わない。どうせあずちゃんが生徒会長になるんだろうから、その時にメンバーの一人に選ばれても問題なような点数稼ぎの場所を探してるなんてカッコ悪いもんね。

 

「ま、いざとなれば魔法使えばいっか」

「それってあっくんの得意魔法?わたしの『梓弓』と同じで特例がないと学校内でも使っちゃダメだと思うけど……」

「バレなきゃダイジョーブ。パッと見でわかるものじゃないし」

「うーん、いいのかなあ」

 

 多分。悪用しようってわけじゃないんだし、大丈夫じゃないかな。

 それからボクたちは勉強したり雑談したり。ゆっくりとした時間を過ごした。

 

 

 次の日のお昼。ボクはほのかちゃんたちにお昼は生徒会室で食べることを伝えて、申し訳ないけど達也くんたちと一緒に食べてとお願いした。

 それで生徒会室に来たわけだけど、中は厳重なセキュリティで守られてるみたいで、中の人に許可を取らないと入れないんだとか。ボクはあずちゃんに許可をもらってるので、入れるけど。

 中にいたのは副会長以外の生徒会メンバーと摩利ちゃん。ボクのことは知れ渡っているようで、普通に歓迎された。

 

「1ーAの相田新です。あずちゃんがいつもお世話になってます」

「ちょっとあっくん!?」

「はーい、お世話してまーす。それと昨日も会ったけど改めて。当校生徒会長の七草真由美です。隣の市原鈴音ちゃん、通称リンちゃんは紹介済みでしょ?その更に隣がこれまた昨日ぶりだけど、風紀委員長の渡辺摩利ね」

「はい。改めて初めまして。真由美ちゃん、鈴音先輩、摩利ちゃん」

 

 そうボクが言うと、鈴音先輩だけ黙礼。真由美ちゃんと摩利ちゃんは目をパチクリしていた。

 何で?

 

「あっくん……。それはダメだと思う」

「え?何で?」

「何で市原先輩だけ先輩なの?」

「大人の女性だから。それにあずちゃんをいじったりしない人だろうし」

「基準そこなの!?」

 

 生徒会と摩利ちゃんの話はちょくちょくあずちゃんから聞いてたけど、この中で誰を一番敬うかなと考えたら鈴音先輩だ。摩利ちゃんは真由美ちゃんと同類って話だし。

 このメンバーでヒエラルキーをつけるならトップは鈴音先輩だ。それにこんな綺麗な人をちゃん付けする勇気はないね。

 

「あ、摩利ちゃん。ボク教職員推薦の風紀委員やることにしました。よろしくお願いします」

「う、うん?君は丁寧なんだか失礼なんだかわからないな」

「公使は使い分けますから」

「まあ、この面子ならいいか」

 

 摩利ちゃんの了承を得ると、他にもお昼に用事があった人がいるみたい。誰だろうと入り口の方を見ていると、入って来たのは目を丸くした達也くんと深雪ちゃん。

 

「新。何でお前がここにいる?」

「それはこっちのセリフだよ!ボクほのかちゃんと雫ちゃんに達也くんたちと一緒にご飯食べてって言って断ってきたのに!」

「俺はそれを知らないんだが?深雪は?」

「わたしは事前に生徒会室で食べることを伝えておきましたので。でも新さん?勝手な約束は困ります。お兄様にも予定があるのですから」

「今謝るよ……」

 

 すぐにスクリーン型の端末を出して、二人宛に謝りのメールを出す。昨日のうちに連絡先交換しておいて良かった。

 二人からすぐに返信が来て、了承の返事が来て一安心。

 

「その、何だ?君たちはだいぶ仲が良いんだな?」

「自分と新は幼馴染なので。その関わりで中条先輩にも何度か会っています」

「はいー。達也くんと仲が良いということは知ってたんですけど、深雪さんは知りませんでした〜」

「あーちゃんもホントに、どこに交流関係があるかわからないわねー」

「会長!後輩の前であーちゃんはやめてください!」

「新くんのあずちゃん呼びは許してるのに?」

「むむむむ……」

 

 あずちゃんじゃ真由美ちゃんに口論で勝てないでしょ。相手は十師族なんだから。今も頬を膨らませてるあずちゃんが可愛いから止めないけど。

 こういう表情を引き出してくれる真由美ちゃんには感謝。

 

「それでは皆さん。まずはご飯にしましょうか」

 

 ダイニングサーバーで作られたご飯を食べながら、達也くんはボクがここにいる理由は納得していた。あずちゃんと一緒にご飯を食べるとしたらここしかないんだよね。特に今は新学期で忙しそうだし。

 深雪ちゃんは真由美ちゃんと摩利ちゃんの呼び方に深いため息をついていたけど。ボクはあずちゃん一筋なんだし、呼び方なんて気にしたって無駄だってわかってると思ってたけど。

 ご飯が終わったら、深雪ちゃんを呼び出した本題である生徒会勧誘について。

 それで深雪ちゃんのいつものご病気で達也くんすごいから一緒に生徒会活動やらせて!って話になったけど、規則でダメってことで深雪ちゃんが諦めた。そのまま深雪ちゃんだけ生徒会に。

 そこへ摩利ちゃんが悪い顔で達也くんを風紀委員にしようとした。達也くんはまだ実力見せてないのになんで?って思ったら深雪ちゃんが推す人材ってことと、あえて二科生だからとのこと。この差別的な風潮を無くしたいからだって。

 あとはボクと仲が良いから。

 

「なぜ新を交渉の材料に?」

「ボクが風紀委員になったから〜」

「え?新さんが?」

 

 深雪ちゃんが驚いてる。ボクのへっぽこっぷり知ってるもんね。達也くんと戦っては土を舐めさせられ。魔法を使った戦闘は四葉の人たちからしたらてんでダメ。ボクにできるのは干渉力によるゴリ押しか、秘密兵器による不意打ちだけ。

 達也くん相手に呪文使っても、というか使おうとしたら距離詰められて負けることも多々。

 四葉の魔法師の中じゃ最弱じゃないかな?カタログスペックだけ見たら平均になっちゃうけど。

 

「なんだ?何か問題があるのか?」

「こいつは自称していますが、その。戦闘に至ってはてんでダメなので……」

「何?相田は一応自分から風紀委員になると言ったんだぞ?」

「……こいつの理由は察しました。そしていつもの、楽観病でしょう。しかし、自分はそんな新よりも実技の成績が悪くて二科生なんです」

 

 さすが達也くん。察しがいい。そしていつもの謙遜も。うん?深雪ちゃん、何?「達也くんを推せ」?

 しょうがないなあ、もう。

 

「摩利ちゃん、達也くんはねえ。実技はダメかもだけど、実戦だったら誰にも負けないんじゃないかな。それに達也くん、魔法式の解読ができるし」

「おい、新」

「魔法式の解読って……。使われる前にどんな魔法かわかるってこと?」

「そうそう。達也くんの知識にない魔法だったら無理だけど、古式以外はほとんど知ってるでしょ?だから達也くんは、この学校の生徒が使う魔法のほぼ全部を見抜けますよ」

「それは興味深い」

 

 摩利ちゃんが深く頷くけど、昼休みではここが限界だった。午後の授業が始まっちゃう。

 続きは放課後、ということに。

 

「恨むぞ、新」

「ごめんね。ボク深雪ちゃんに凍らされるのは嫌なんだ。あずちゃんを悲しませる」

「そこまで手加減ができないわけではありませんよ。新さん」

 

 うっそだあ。いつも不機嫌になると冷気を出しちゃうくせに。

 それは口に出さないまま、和やかに?自分たちの教室に戻った。

 




明日もう一作品の方を同じ時間に更新します。
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