蛇巫の少女、呪術高専に通う   作:猫島 合

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二話 戦い方

死刑になることに恐れはない。それは誉だ。我が家の悲願を成し遂げたと言う事だ。死刑になって初めて、母や祖母を初めとした祖先に顔向けできる。

 

祖父は何度も私にそう言い聞かせた。

 

そういうものだと思っている。

 

だけど、叔父はそんな私を気持ち悪いと言った。

 

『蛇の様な目が気持ち悪い。

 

蛇の様に裂けた舌が気色悪い。

 

一族に課せられた呪いを全て押し付けられているのに、なんでもないように笑ってるのが不愉快だ』

 

縦に裂けた金色の目も、スプリットタンみたいな舌も、全部生まれつきだ。呪いを押し付けられているって言われても、背負えるのは私しかいないのだから。

 

私が嫌いなら、無視してくれればいいのに。何故か叔父は、よく家に帰ってきた。その度に沢山のお土産を抱えて。流行りのゲームだったり、漫画だったり、アニメや映画のDVDだったり。そのお陰で、思ったよりも世俗に疎くない。体が鈍るからと、外で遊んでくれたりもした。

 

『鞠遊びとか、いつの時代だよ。ガキにろくな玩具も渡してないのかジジィ共は。ほらゲーム○ーイだ喜べ。ポ○モンでもやってろ』

『ワン○ースも見てないのかお前は。NA○UTOも? マジか遅れてんな。全巻セットやるよ。続きは出たら持ってきてやる』

『家の中にいつまでも篭ってんじゃねえよ。引きこもりめ。来い、パルクールっていう最高にイカした遊びを教えてやる』

 

小さい頃は、寝かし付けてくれたこともある。寝るまで手を繋いでくれていた。私の家に、私に触れてくれる人はいなかったので、それがとても嬉しくて、泣いてしまいそうなほど暖かくて、「なんでこの人は、私を嫌っているのに、優しく触れてくれるのだろう」と不思議に思った。

 

眠りに落ちる前に、叔父が小さな声で「ごめんな」と言っていたが、一体誰に謝っていたのだろうか。今となっては、もう分からない。

 

■■■

 

2018年4月中旬。都立呪術高専東京校 寮内。

 

「お前が加々知か?」

 

禪院真希が初めて加々知と出会った時、彼女は呑気にピザを食べていた。共有スペースに美味しそうなチーズとトマトソースの匂いが充満している。聞くと、生まれて初めてのデリバリーピザらしい。実家は配達圏外だとか。そもそもピザ自体が初めて。

 

真希は、どかりと加々知の隣に腰掛けて、一切れ手に取る。豪快に大口を開けてほぼ一口で頬張ると、手に着いたトマトソースをペロリと舐めとった。ちなみに食べていいかとかそういう許可は取ってない。

 

「私は2年の禪院真希だ」

「加々知鉈弥と云います。禪院さん」

「真希で良い。寧ろ苗字で呼ぶな」

「真希さん」

 

加々知は、握手を求めようとして自分の手が脂ギッシュな事に気が付いた。おろ、と視線を彷徨わせていると、伏黒が無言でウェットティッシュを差し出す。それで手を念入りに拭いて、再度握手を求めた。真希は「ママか?」と呟いたが、伏黒は聞こえなかったことにした。

 

何はともあれ、素直そうな後輩である。伏黒と違って。快く握手をしてやると嬉しそうに顔を綻ばせていた。この間見た犬に似てる。

 

「お前、呪霊が見えないんだって? このメガネ掛けてみろよ」

 

そう言って、加々知に自分の掛けていたメガネを差し出す。言われた通りに掛けたのを確認すると、先程から左手にワシ掴んでいた蠅頭を加々知の眼前に突き出した。

 

蠅頭が怯えたように身体をばたつかせている。だが、加々知は首を傾げたままだった。どうやら見えてないらしい。真希の手の形から、何かを持っているということは分かるのだが。

 

「?」

「なるほどな……」

「メガネお似合い?」

「お似合いお似合い。こいつはな、呪霊が見えるようになる特別なメガネなんだ。“どんな状況でも呪いが見えない”のは、本当なんだな。ほら、返せ」

 

メガネをかけ直して、蠅頭を伏黒に投げる。伏黒は、溜息を付いてから玉犬に蠅頭を食べさせた。

 

真希は、新しい後輩が既に気に入り始めていた。伏黒よりも愛嬌がある。くしゃくしゃと頭を撫でてみると、嬉しそうに笑っていた。やっぱ犬に似てる。

 

「お前、私が直々に鍛えてやるよ」

 

■■■

 

「そうして真希ちゃん先輩と五条先生に鍛えられ、手に入れたファイティングスタイルがこちら」

 

そう言いながら、加々知はスルスルと隙間を縫うように攻撃を避け、アイスピックを呪霊に突き刺す。そして蛇が獲物に毒を流し込むように、自身の呪力を注ぎ込んだ。呪霊は、ビクリと身体を震わせたあと、泡を吹いて倒れ落ちる。

 

格段に身のこなしが良くなっている。元々パルクールモドキをやっていたためか、非常に軽やかである。また攻撃が当たっても、怯むことなく体勢を整え、確実に距離を詰めることが出来ていた。これならば、3級の中くらい余裕で倒せるだろう。

 

五条は満足気に頷く。これならば、問題なく任務を任せられる。教え子の成長が早くて助かる。この間まで引きこもりだったと考えると、早すぎるぐらいだ。彼女の才能ゆえか、それとも食んでいる特級呪物の恩恵か。

 

恐らくどちらもだろう。彼女の“術式”は、代々呪物を食んでいるうちに出来上がった彼女達の相伝らしいから。……恩恵、というより副作用と言った方が正しいと五条は思う。蛇に呪われているのだ。加々知家は。

 

「先生? 終わったぜ」

「……お疲れサマンサ! 帰ろっか。だいぶ仕上がったみたいだしね」

「伏黒の脚を引っ張らなくて済む?」

「済む済む! 明日は仙台でしょ? 喜久福っていうお菓子がすっごく美味しいからお土産に買ってきてね」

「委細承知。先生、お腹空いた。ジャンキーな物が食べたい」

「また? 好きだねジャンクフード」

 

いずれ蛇に成り果てる少女は、笑う。

いずれその少女を殺す男もまた、笑った。

 

■■■

 

2018年6月。

 

仙台の一件で仲間入りした虎杖は、めちゃくちゃ良い人だった。特級呪物を食べてる同士だし気も合う。新しく入学する人とも仲良くなれれば良いのだが。

 

今日は、そんな新メンバーを迎えに来ている。人がいっぱいいて、色々なものがあって、目が回りそうだ。あれはなに、あれなにと伏黒にさっきから聞きまくっていた。

 

伏黒は辟易とした顔をしているが、全て丁寧に教えてくれる。優しい。だけど私が気になるものを見に行こうとする度に首根っこを掴むのはやめて欲しい。

 

「加々知は目を離すと、すぐにいなくなるからな……」

「もうハーネスでも付けたら?」

「…………」

 

その手があったか、みたいな顔された。切実におやめくだされ。

 

 

新メンバーは女の子だった。美人。嬉しい。野薔薇ちゃんと言うらしい。なんか自己紹介の時に「環境に恵まれないのね」と呟いていたが、なんの事だろうか。

 

同い年の女の子と話すのは初めてである。どきどきしながら話し掛けると、案外普通に話せた。五条先生が六本木に連れて行ってくれるというので、後ろを着いて行きながらお喋りをする。

 

「鉈弥ちゃんって呼んでもいい?」

「じゃあ、私も野薔薇ちゃんって呼ぶけど、よろしいか?」

「いいわよ。ショートパンツ可愛いわね」

「プリーツスカートも可愛い」

 

野薔薇ちゃんは、凄く優しくて良い子だ。仲良く出来そうである。

 

色々な話をしているうちに廃ビルに着いた。

六本木じゃないんだが???

呪霊が中にいるので、3人で祓ってこいとのこと。騙されたと憤慨する野薔薇ちゃん。もっと言ったれ。私もとすとすと五条先生の脇腹をつつく。六本木、行ってみたかった。

 

それから集まりやすい場所のことを話していると、野薔薇ちゃんが「そんなことも知らないの」と不思議そうに虎杖を見ながら言った。

 

「飲み込んだ? 特級呪物を!?」

「私も常用してる」

「うう〜きっしょ! ありえない!衛生観念キモすぎ!! 無理無理無理無理無理!!!

しかも4人中2人が特級呪物飲んでるとか!

いや、加々知家の話は聞いたことあるけど……」

「ちゃんと煮沸消毒してから飲んでるから問題ないぜ」

「でも蛇の鱗よ! うっへぇ……」

 

 

 

 

 

五条先生と伏黒以外の3人でビルに入っていく。野薔薇ちゃんが「時短時短。3人で手分けましょ」と言うので、それに従って2人と別れた。

 

目を閉じて進んでいると、どこからが声が聞こえた。子供の声だ。不思議に思ってその方向に行くと、小学生くらいの子が2人居た。肝試しに来たのだろうか。

 

「やっぱやべーって! あいつ捕まったんだ!」

「でも、戻るのヤダよ……なんかいたもん……」

「お前ビビってんのか!?」

「真っ先に逃げたのそっちじゃん……」

 

なにやら言い争いをしている様子。話を聞くに、友達1人を上の階に残したまま逃げてきてしまったらしい。とりあえず、話し掛けようと近付く。目は閉じたままである。いつどこから出てくるか分からないからだ。

 

2人は突然現れた私に驚いている。 そのまま事情を聞くと、案の定肝試しで入ったところを呪霊に襲われて逃げてきたらしい。姿は見てないらしいから、本能的に危険を察知して逃げたのだろうか。

 

「私が見つけてきてあげる。だから、アナタ達は外に出て待っててくれ。よろしいか?」

 

2人が力なく返事をする。とりあえず安全な場所まで送るべきか。

 

その時、床下から熱が這い上がってきた。呪霊だ。咄嗟に2人を抱えて避けようとした。

 

が、しかし。

 

「あ゛っ、」

 

虎杖のように人を余裕で運べる程の筋力は、私には無い。結果、避けそこねてしまった。太ももあたりに激痛が走って、無様に転ぶ。なにかが遠くにボテリと落ちた音がした。

 

「ひっ、あ、あし……あしが………」

 

子供の声が聞こえる。あし?

 

熱を持ったように痛む太ももを見る。

 

「……ぁ、」

 

左脚が、すっぱりと切断されていた。少し視線をずらすと、向こう側に私の脚が落ちているのが見えた。ひゅ、と息を飲む。切断面は焼けるように熱いのに、背筋が凍りつくように寒い。血溜まりが広がっていく。

ど、ど、ど、と鼓動の音が嫌に脳内に響いていた。

 

足を拾って、反転術式でくっつけるか? いや、ダメだ。呪霊がそちらにいる。取りに走れない。それに、取れたとしてもくっつくのに1時間はかかると思う。オートリカバリーは、回復が遅いのだ。

 

背後に庇った子供達の泣き声が遠くきこえる。

 

このままでは、みんな死ぬ。せめて五条先生が言っていた通り、マニュアルでリカバリーが使えれば……

 

その時、ずくんと胃の腑が疼いた。

 

■■■

 

伏黒は、ハッとしたように廃ビルの方を見た。五条も目隠しの下で眉を動かす。先程までとは格の違う禍々しい雰囲気が突如として現れたのだ。だが、一瞬のうちに消え失せる。

 

虎杖が約束を破って宿儺を出したのかとも思ったが、宿儺の雰囲気とは明らかに違った。

 

「まさか、加々知か……?」

「…………」

 

五条は、何も答えない。

 

そう何分も経たないうちに、子供が2人、ビルの中から飛び出してきた。肝試しをしていたらしい。怪我は無いようだが、念の為に伏黒が声を掛ける。

 

「ば、バケモノがいたんだ!」

 

「脚が取れたのに、生えてきたんだ!!」

 

「バケモノがバケモノを殺した!」

 

泣き喚きながらそう言う2人。五条は適当に「うんうん。怖かったね。もう大丈夫」と宥めて補助監督に連絡し、保護するよう言いつけた。少し煩わしかったので、トン、と額を叩いて気絶させる。

 

「バケモノ、ねぇ……」

 

2人の口振りからすると、呪霊のことを指しているのでは無いのだろう。足を生やすぐらいの反転術式を使えるのは、廃ビルに入ったメンツの中では宿儺と加々知くらいだ。先程の禍々しい雰囲気からすると、もしかしなくとも加々知のことだと伏黒は推測する。

 

「…………」

「お、」

 

その時、上の階から呪霊が飛び出してきたのが見えた。逃げようとしているらしい。だが、釘崎の術式によって心臓を穿たれ、塵と化す。

 

それと同時に、廃ビルに巣くっていた呪霊の気配が全て消えた。任務完了らしい。

 

ちゃんとイカれてた。と五条が呟く。

 

伏黒は、気絶している子供達を睨みつけていた。

 

一方その頃。虎杖は下の階の一室で座り込んでいた加々知を発見した。何故か左足だけ裸足である。どこか疲れたような顔をしている。それに、血塗れだ。

 

「どっか怪我した!?」

「してないぜ。同類のアナタ……してないけど、疲れた」

「片っぽの靴は?」

 

尋ねると、つい、と加々知が部屋の奥を指さした。そちらに視線を向けて、閉口する。血溜まりの中に脚が落ちていたからだ。

 

「……え、」

「反転術式のマニュアル化。成功したぜ。案外簡単だった。私、天才かもしれない。だけど、どっと疲れた。さながら終電のサラリーマンの如く、疲弊してる」

「……お、おう」

 

その早口に、思わず動揺する。機嫌が悪いのかもしれない。

 

「なにやってんのよ。戻るわ……よ」

 

続いて様子を見に来た釘崎が、言葉を詰まらせた。慌てて加々知に駆け寄る。

 

「鉈弥ちゃん!? どうし……あれ、ひょっとして脚……?」

「取れた」

「取れたって、アンタ……」

「大丈夫。生えたから」

 

傷一つない、裸足の脚を撫でながら加々知がゆっくりと立ち上がる。そして血溜まりの中に落ちていた足から靴を脱がせて、新しい足に履く。幸い、そこまで汚れていないようだった。靴下は履くのがめんどくさいため、放置。

 

「戻ろ」

「…………大丈夫なの?」

「大丈夫。伊地知さんあたりが回収してくれるだろうし」

「そうじゃなくて、アンタは大丈夫なのかってこと!」

「大丈夫だぜ。すこぶる元気」

 

疲れてはいるが。と呟いて、部屋を出る。そうして上の階で保護した子供と4人で、五条と伏黒の元へ行く。

 

すると、伏黒が怖い顔で加々知に詰め寄った。そして矢継ぎ早に「痛むところは」「怪我は」「なかで何があった」と尋ねる。しかし加々知は、「大丈夫」「特に何も」と素っ気なく答えるだけで、会話は終了した。

 

その後、血塗れだった加々知を着替えさせて、みんなで回転寿司に向かった。

食べている途中で、加々知が寝落ちしたため、帰りは伊地知に迎えに来てもらったのだった。

 

■■■

 

『バケモノ』と呼ばれた時、別に悲しくはなかった。

 

後日。加々知は、五条にそう語った。いつも通りの無邪気な笑顔である。不気味なまでに、可愛らしく笑っている。

 

彼女は、反転術式のマニュアル化を使いこなし始めていた。手足の欠損なら、数秒もあれば回復できる。どうせ治るとなると、人間というものは粗雑に扱うものだ。例え自分の身体であろうとも。マニュアルで急激に治す際には数十倍の痛みが襲っているはずなのに、彼女は捨て身特攻を進んでやり始めた。

 

腹が抉れようが、脚が吹き飛ぼうが、腕が千切れようが、気にせずに突っ込んで行き、呪霊に確実に牙代わりのアイスピックを突き刺す。

 

確かに、前よりも強くなった。だが、それは人間性の損失に引き換えた闘い方である。

 

教師である五条や、同級生達が寛容できるものでは無い。なので、今、加々知は床に正座した状態で説教を受けている。

目の前には、腕を組んで仁王立ちをしている伏黒。腰に手を当てて加々知を睨みつけている釘崎。ただ無言で見下ろす虎杖。後方で壁に背を預けている五条。

 

「……虎杖だって、わりと無茶する」

「今は加々知の話をしているんだが?」

 

「……どうせ治るから、多少の怪我ぐらい多めに見てくれ」

「どうせ治るからって、態々怪我をしに行くのをやめろと言ってんのよ」

 

「……でも、誰かが怪我をするより、私が頑張ってみんなが無傷の方が、ハッピー」

「気持ちは分かるけどよ。もっと頼ってくれよ。俺達みんなで頑張って、お前も含めて無傷で帰りゃー良いじゃん」

 

「うーん、鉈弥。しばらくマニュアル反転術式の使用禁止ね。ほんとに危ない時以外」

 

最終的に五条にそう判決を下された。無理もない。反省の色か全く見えないのだ。

 

そもそも、反転術式というのは扱いが難しい上に呪力を消費するのだ。加々知が必ずと言っていいほど任務後に爆睡するのも、呪力の枯渇が原因である。こんなんでは、長期任務には付けない。

 

「それにさ、せっかく真希から教えてもらった戦い方が生かせてないじゃん。身のこなしが雑になってるよ。そんなんでこれから先どうすんのさ。今は雑魚ばっか相手だからいいけど。これから捨て身特攻だけで渡り合っていけるほど、甘い世界じゃないよ」

「…………」

 

正論である。学生時代は「正論は嫌い」と宣っていた五条だが、可愛い教え子を諭すためなら幾らだって正論を吐く。大人になったのだ(当社比)。

 

ぐうの音も出なくなった加々知に、五条は更に続ける。

 

「鉈弥は、“人間”なんだよ」

「…………いや、私は」

 

その時、釘崎がベシンと力強く加々知の頭を叩いた。

 

「洒落臭いわね!!!

アンタ、いい加減にしなさいよ。うじうじうじうじ……あのガキ共に何言われたかは知ってるけど、聞き流せあんなもん!

あのね、アンタの戦い方、グロいのよ!!夢に出るの!! だからやめろって話よ! わかった!?

 

……次あんな無茶な戦い方して、心配かけたら許さないから。アンタが避けたって、別に私達に当たりゃしないわよ」

「わ、わかった……ごめん」

 

釘崎の剣幕に押されて、思わず頷く。ふんす、と鼻息を鳴らしてから、加々知の頬を抓った。

 

「約束よ」

「ふぁい……」

 

ここに、“縛り”は成された。もう無茶は出来ない。

 

「なぁんか良いところ持ってかれちゃった」

 

それから、加々知は無茶な戦い方をするのはやめた。真希にまた鍛え直してもらっている。

 

 

 

記録ー2018年7月

西東京市

英集少年院

同運動場 上空

 

特級仮想怨霊(名称未定)

その受胎を非術師数名が目視で確認。

 

緊急事態のため

高専1年生4名が派遣され

 

 

内1名が死亡




鉈弥の戦闘スタイルのウリは、あくまで身のこなしの軽さです。捨て身特攻は、弱い相手には効果はあります。しかし、瞬殺されてしまえばおしまいなので、普段から避けることに専念した方がずっと強い。

……蛇の生命力的に、首だけになっても喉元に噛み付くぐらい可能ですが。

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